さて、と続いたこのシリーズもいよいよ今日をもっておしまいであります。




光さす方へ Bs伊藤の闘い㊦
再出発「俺一軍にいるよ」
東京都江東区にある「J-WorkOut」。オリックス・伊藤光(21)は、国内唯一の脊髄損傷者専門のトレーニングジムで二十数人か自力で立てるようになったと知った。

初めて訪れたのは昨年7月だった。球団トレーニングコーチの本屋敷俊介(35)が付き添ってくれた。真剣な表情で、ジムのトレーナーが説明する、さまざまなノウハウをメモしていた。

いつも左足を意識するように、大きな鏡に全身を映してトレーニングするのが特徴だ。筋力を取り戻し、脳からの指令を体に覚え込ませるのに主眼が置かれる。小刻みに振動する機器の上で足首を曲げ伸ばしした。すると「神経が目を覚ました」。衝撃だった。一時的に左ふくらはぎが1センチ太くなった。「たった1日で、これまでの1年間を飛び越したように思えた」

シーズン中も月に1度通った。振動する機器やジャンプの着地用に使うクッションなど、施設と同じ器具を球団が寮にもそろえてくれた。「(施設と)同じように筋肉が動いているか?」。「はい、近いです」。本屋敷コーチと試行錯誤の連続だった。

チームの全体練習の後、孤独なトレーニングを黙々とこなした。反復して負荷を掛けるため、「体は相当きつかった」。筋肉痛になったが、伊藤はそれで回復を実感し、喜んだ。復帰への視界が広がった。

試合の出場機会も増えてきた。昨年9月14日には二軍戦にフル出場。好リードを見せ、3投手を完封リレーに導いた。幸運にも岡田彰布監督が視察に来ていた。同28日の対日本ハム戦。一軍はBクラスが確定し、昇格のチャンスをものにした。監督からプロ初の先発出場を告げられた。「俺、一軍にいるよ」。現実だが、夢を見ているようだった。

やせ細っていた左ふくらはぎは、3センチも太くなった。シーズン後、二軍の教育リーグでは、ほとんどマスクをかぶり、打率4割をマークした。伊藤の母・真理子(44)は本屋敷コーチに手紙で感謝の気持ちを伝えた。<親の私たちも、どうなってしまうのか不安な毎日でした。……息子は本当に幸せ者だと思います>

まだ、左足だけではつま先立ちできないが、走ることへの不安は薄らいでいる。オフに背番号が変更になり、迷わず「54」を選んだ。いつも面倒を見てくれる2学年上のT-岡田の背番号「55」を意識した。「岡田さんに少しでも近づきたい」との思いを込めたのだ。

正月は実家のある愛知県岡崎市の神社に初詣に出向いた。おみくじを引くと「大吉」。今月20日、母の誕生日に、沖縄・宮古島での一軍キャンプに選ばれた。周囲の支え、さまざまな人との絆をかみ締めながら、伊藤は今はまだ、目が眩むほどの光のさす方へ歩き始めた。



伊藤君に関して、ちょっと古い記事ではありますが、こんな記事を見つけました。



岡田監督、伊藤ええやん…FA捕手補強封印
デイリースポーツ2010・11・16

岡田オリックスがFA補強を封印。若手育成で常勝チーム構築を目指す。岡田彰布監督(52)が未来の主力候補に挙げたのは、3年目の伊藤光捕手(21)だった。

光る強肩に大器の片りんを感じさせる。だが、腰痛から昨年4月につい間板ヘルニアの手術を受け、今季も大半をリハビリに費やした病み上がり。今キャンプでも通常メニューをすべてこなすことはできていない。それでも、岡田監督は「何言うてんねん。来年のレギュラー候補やんか」と語気を強めた。

一時はFAで捕手獲得を検討したこともあったが、日高の残留もあり、これを封印。ならば自前で育成というわけだ。

指揮官の言葉を伝え聞いた伊藤は「さらにやる気が出ました。ありがたいです」と目を輝かせた。ヘルニアの影響で現在も左ふくらはぎは回復していない。筋肉にふくらみがなくストンと直線になっている。万全ではない、それでも必死に食らいつく日々。6月に2軍戦で復帰初安打を打った際にはリハビリの苦しさを思い出し一塁ベース上で号泣したことも。

どん底を経験した男が、指揮官の言葉を胸に正捕手獲りへ歩みを進める。



バファローズのキャッチャーと言えば、同郷でもある横山捕手が気になる存在ではありますが、彼もかなり期待度の高い選手なんですね。残念ながら昨年は観る機会がなかったですが。

何をするにも普段は堅実と思われる岡田監督に「何言うてんねん。来年のレギュラー候補やんか」って言わすくらいやんねんから、よっぽどアレなでしょう。ちょっと注意して見てみたいです。

それにしても、この記事の写真からも分かりますが、まだ悲しいくらいに下半身、特に膝から下が細いなぁ。けど、こんな状態でも教育リーグでこれだけの成績を挙げれるのんはよっぽどのセンスなんやと思います。これで下半身がどっしりして来たらどれだけの成績を上げられるか。

それ以上に、バファローズのチーム内の姿勢がいいですね。「中」にもありましたが、古屋前二軍監督の一言。「いくら長引いても大丈夫。リハビリに費やしたらいいんだぞ」。こんな事を言う監督、と言うかこんな事を言える環境、監督、コーチと言うのはそうそうないと思います。

こう言う事を言ってもらえたら、選手もじっくりリハビリに専念出来ると言うもんです。「今年は何たらかんたらやってもらわないと」とか言うてたら絶対に無駄に選手を焦らすだけですよ。

そらチームの成績も大事やと思いますが、チームの前にはかならず「選手個人がある」と言う事を見せてくれてます。まぁコレがチーム方針なのか古屋さんの人柄なのか、その辺りは分かりませんが。


バファローズの捕手陣って、えらい年齢的にバラけてるような気がします。マリーンズから斎藤俊夫が入団して来て、中堅どころは少し締まってきたかと思いますが、斎藤俊夫と肩を並べるくらいのキャッチャーに、伊藤捕手や横山捕手がなってくれればいいなと、バファローズファンでもないのに思います。


頑張ってほしい、と言うか頑張ってください。光、あたって欲しいな。


思えばこの三日間が一番「懸ける」に相応しかったかと思います。夕刊侮りがたし。


以下、どれでもクリックして頂ければ是幸い。これからの励みになります。
にほんブログ村 野球ブログ 広島東洋カープへ にほんブログ村 地域生活(街) 中国地方ブログへ


2011.01.29 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://kugyousou.net/tb.php/479-9c6c4f3d