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2024年3月16日に、金沢まで到達している北陸新幹線の「敦賀延長開業」が正式に決定しました。

1998年に開催された「長野オリンピック・パラリンピック」に合わせて、高崎駅~長野駅間の「長野行新幹線」が開業したのは1997年10月。紆余曲折を経て、長野駅~金沢駅間が「北陸新幹線」として開業したのが2015年3月14日。それから9年が経過しての福井県敦賀市への到達。

故田中角栄氏の「日本列島改造論」に端を発した「全国新幹線鉄道整備法」。「これからの新幹線鉄道は、人口の集中した地域を結ぶだけではなく、むしろ人口の少ない地域に駅を計画的に作り、その駅を拠点にして地域開発を進めるように考えなければならない」との事でしたが、もちろん当時は現在のような旅客鉄道ではなく「日本国有鉄道」。採算をある意味度外視した考え方もありました。

「新幹線開業で、余裕の出来た在来線には貨物列車を」と言う案もあったようですが、個人的に思うに、今ではそんな考えは置き去りにされ、旅客鉄道各社は新幹線開業に躍起になり、在来線は地方自治体が出資する第三セクター鉄道」へ転換。その影響で、これまで乗り換えなしで行けた所が、乗り換えを要するようになり、若干の不便が発生する。その最たる例が「西九州新幹線」なんですか。

で、北陸新幹線。敦賀まで延伸したのはいいけれど、その先、新大阪駅までは、敦賀駅から小浜駅付近を経由し、京都駅から学研都市線松井山手駅付近を通過して新大阪駅へ、などと言う、摩訶不思議なルートに正式決定したそうですが、そこから先、平行在来線の扱いが不透明な状態。

特急列車の走らない小浜線は並行在来線にならない、と言う旧運輸省が示した定義に依り、小浜線は並行在来線に当たらない、と言う福井県知事の見解があったり、小浜から京都、新大阪に至るルートには、滋賀県は入っていないので、湖西線は並行在来線に当たらない、と言う滋賀県知事の認識があったり。着工うよりも、第三セクター鉄道移行に関して今後も紛糾しそうな雲行き。

話がとっ散らかりましたが、ひとつ言えるのは、北陸新幹線敦賀駅延伸開業で、本格的に「北陸本線が北陸本線でなくなる」と言う事。既に、金沢駅~俱利伽羅駅間は「IRいしかわ鉄道」、俱利伽羅駅~市振駅間は「あいの風とやま鉄道」、市振駅~直江津駅間は「えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン」と言う、キラキラネーム全開の第三セクター鉄道に譲渡、名が体を表さなくなっています。

そして来年3月16日には、金沢駅~大聖寺駅間は、前述のIRいしかわ鉄道へ、大聖寺駅~福井駅~敦賀駅間は、これまた破壊力満点のキラキラネーム鉄道会社「ハピラインふくい」に移管され、「北陸本線」と言う路線名は、いよいよと言うかとうとう米原駅~敦賀駅間だけ、となってしまします。

去就が取り沙汰されるのは、大阪駅と金沢駅を結んでいる特急「サンダーバード」。1964年12月25日に、特急「雷鳥」として産声を上げた看板特急。急行「立山」「加賀」「ゆのくに」、新潟行特急「北越」を吸収し、現在は26往復切符の大所帯。ここまで本数が増えると、新幹線開業も致し方なしか。

ただ、前述のように、敦賀駅以南の開業どころか着工予定もルートもほぼ白紙。関東地方よりもどちらかと言えば経済圏は関西に近いであろう福井県内。数分のスピードアップと引き換えに、いつまで続くか分からない敦賀駅乗り換えの強要。これまで使ってた在来線は確実に運賃値上げ、となると、新幹線延伸開業も決して手放しでは喜べないはず。この辺りは既に論争になりつつあります。

そこで、特急「サンダーバード」が、敦賀駅始終着になってしまう前に、金沢駅まで乗車。そして金沢駅で青春18きっぷを購入して、あてどなく南下してきました。



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大阪駅11番線ホームへのアプローチ。昔も今も、北陸方面への長距離列車が出発するホームに変わりはありませんが、大改装される前、旧国鉄の頃は、短中距離電車が発着する他のホームとは異なる雰囲気。明らかに「別世界」でした。ホーム幅もそんなに広くなかったような記憶もあります。

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ホームの案内。富山(金沢のりかえ北陸新幹線)となっていますが、この表示もいずれは「福井 金沢 富山(敦賀のりかえ北陸新幹線)」にでもなるんでしょうか。

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乗車するのは、大阪駅08:42発の「サンダーバード9号」。683系電車の12両編成。金沢駅までの所要時間は2時間34分。到着は11:14。途中停車駅は、新大阪駅・京都駅・福井駅のたった3つ。走行距離を運転時間で割った「表定速度」は、在来線特急最速の「104km/h」。

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681系電車の後継として、2009年から製造された683系、2015年度末から大幅リニューアルにより、印象が大きく変わりました、来年で登場から15年。この先何年使用されるのか。

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10:31福井駅到着、デッキ付近に席を取ったので、ちょっとだけ外に出てみました。ちなみに「サンダーバード9号」の乗車率、ですが。京都駅ではそれなりに乗車がありましたが、さすがに途中停車駅が少ないせいか、私の乗った12号車(指定席)は満員にならぬままでした。

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11:14、この時期によくある「動物と接触」等のトラブルもなく、無事金沢駅到着。個人的にはほぼ6年ぶり。向かい側のホームに停車していたのは、急行能登路」の成れの果て、特急「能登かがり火3号。どうもJR西日本と言う会社は、慣れ親しんだ列車名と言うのはあまり大事にしないようで。

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駅構内コンコースと、北陸新幹線改札。「敦賀延伸開業まで96日」。

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で、金沢駅まで来ておいて「これだけは食べておきたい」と言うのが「ゴーゴーカレー」。店名の「ゴーゴー」はもちろん、地元石川県出身のメジャーリーガー・松井秀喜氏の背番号「55」から取ったもの。現在では近畿地区にも出店していますが、やはり地元のモノは地元で食べておかないと。

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ちょっとだけ「外」にも出てきました。もうお馴染みとなりました「鼓門」と「もてなしドーム」。

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平日にも関わらず混雑しているので、窓口ではなく「みどりの券売機」で青春18きっぷを購入して在来線ホームへ。金沢駅で青春18きっぷをかうのも最後なら、日付印をもらうのも最後になるでしょう。よくよく考えたら、こうやって列車案内に「サンダーバード」「しらざぎ」の名前が表示されるのもあと3か月。まぁいずれは「ライナー」みたいな列車も設定されるとは思いますが。

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金沢駅12:28発福井行普通列車。画像は粟津駅で撮影。発車時点では立ち席もあって結構混雑していましたが、小松駅(買い物客)・加賀温泉駅(旅行客)でかなりの下車がありました。

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で、このまま大阪駅まで帰るのもちょっと勿体なかろう、と言う事で、来年3月16日に、IRいしかわ鉄道と、ハピラインふくいの「境界駅」になる、大聖寺駅で下車。通常、JRから移管される第三セクター鉄道の境界は、隣県境となり、本来なら牛ノ谷駅もしくは福井県側の細呂木駅になるはずなんですが、なぜかここ大聖寺駅。おそらくICカード乗車券の都合かと思われます。

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かつでは加賀温泉郷への玄関口として、動橋駅と手分けして長距離列車が停車していましたが、それらは相半ばを取って加賀温泉駅に統合、2021年には無人化され、複合施設「大聖寺ゲートウェイ」が入居しましたが、現在では日に数本の通勤特急が停車するのみとなってしまいました。

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ホーム端に丁寧にえがかれている特急列車の乗車位置案内、そしてホーム上の方面案内も、いずれは消滅する運命。福井方面の普通列車は、境界を越えて存知されるとは思いますが。

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まだまだ時間はあるので、ひとつ戻って加賀温泉駅へ。北陸本線特有の、ホーム屋祢下の乗車位置案内も見納め。だいたいからして各駅、長距離列車を見越した長いホームも無用の長物になります。

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駅南側。かつては加賀温泉郷に向けての広大な駐車場だったように記憶していますが、ごっそりなくなってしまい、新たに都市計画として整備されたようです。もっとも、今回の北陸新幹線延伸の目玉商品が、加賀温泉駅周辺の片山津・山代・山中の各温泉郷のような気がせんでもないですが。

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現状、駅舎は仮設、改札を入ると、新幹線延伸開業後のコンコースを見る事が出来ます。

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在来線ホームから見る新幹線ホーム外観。圧倒的威圧感を誇る新幹線ホームと、短い編成しか入らなくなる在来線ホーム。個人的印象としては山陽本線三原駅に似てます。

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敦賀駅到着。この先、何年続くか分かりませんが、ある意味北陸地方の要衝としての北陸新幹線延伸開業に向けて受け入れ態勢は準備万端整っておるようです。

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跨線橋内。この先は新幹線コンコース。

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駅構内。発着する車両はJRになりましたが、ホームは今でも、新幹線ホームが建設された場所にあった「敦賀第二機関区」があった頃の国鉄のまま。来年3月には短い編成の列車しか来なくなり、いずれは寂れてくるものと思われます、何とか生かす方法ま見つからないモノでしょうか。

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5番線ホームの福井寄りに残されていた「北陸本線全盛期の思い出」とも言える、手書きの乗車位置案内。風化してしまって見えにくくなっていますが「雷鳥」「しらさぎ」「北越」「白鳥 1号車」と読み取れます。北陸新幹線は「かがやき」「はくたか」になっていますが、出来る事なら、サンダーバードではなく「雷鳥」」の名前は復活して欲しいな、とは思いますが、新大阪延伸開業までお預けでしょうか。

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米原経由名古屋行特急「しらさぎ14号」が入線してきました。681系電車の6両編成。一部には初期製造車も含まれ、外観はかなり傷みが目立ちます。初期製造車両は登場から既に26年が経過。よく北麓本線の風雪に耐えてきたと思います。683系の運用範囲の縮小で、おそらくこのまま廃車になるような気もします。窓下に入っているオレンジ色の帯は「しらさぎ」用編成の証。

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駅構内南端にある、4番線ホームから見た新幹線ホーム外観。高架下には、新幹線連絡特急となる「サンダーバード」「しらさぎ」専用の線路が設けられていますが、新幹線に乗り換えようとなると、8階建てビルに相当する高さに昇らなければいけません。これが今回の延伸開業最大のネック。l国道8号バイパスを越える為の対策とは申しますが、これはどうにかならなかったものか。

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新幹線延伸開業を待ち侘びすぎたのか、4番線ホームのベンチにいた「こいつ」は既に化石になっていました。そして向かい側には今でも「485・489系」の表記の残っている、速度制限表示が残っていました。

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敦賀駅構内は既に全線直流電化されているので、2両で約5億円の製造費がかかった521系電車もいずれは「新会社」に譲渡になるんでしょうか。



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683系「サンダーバード」と、223系「新快速」。来年3月以降は、関空特急「はるか」と、関空快速のような関係になるかと思いますが、この先何年続くのか、全ては不透明のまま。福井県下の対東京は大幅なスピードアップになるのに対して、対大阪は数分のスピードアップのみ。しかもその間に、途轍もなく大きな乗り換えを要するとなると、日常の経済圏が動く可能性も無きにしも非ず。

予定では、金沢駅~福井駅間は、現在の「サンダーバード」とほぼ同じ25往復の速達列車が設定されるそうですが、福井駅~釣賀駅間は16往復になるとか。そかも関西直通でなくなる「となると、電子、繊維、化学産業が代表の南越市(旧・武生市)、眼鏡を中心としたこれも産業都市・鯖江市と言った産業都市は、関東志向になるのかどうか、人の動きはどうなるのか興味深い所ではあります。

かつでの急行「きたぐに」でも、大阪発23;30にも関わらず、深夜の武生駅・鯖江駅、そして福井駅で下車する、おそらく関西周辺で遊んできた、そして関西空港から帰って来たと思われる若い人の姿をよく見ました。その「きたぐに」が2012年まで走っていたのも、対関西空港対策、と言う話もあったくらい。。こう言った光景も「過去の記憶」になってしまうんでしょうか。

特急「しらざぎ」に関しても、名古屋駅~敦賀駅に短縮されますが、福井鉄道、京福バス、名鉄バス、ジェイアール東海バス4社共同運行の高速バス「福井名古屋線」が12月から(若干の値上げが伴っていますが)2往復増発されたとか。これも敦賀駅での乗り換えの手間を見越したダイヤ改正かと思われますが、これもまた、福井県下の経済効果に何、多少なりとも影響を及ぼすものと思われます。

いずれにしろ、今後20年は続くであろうと思われる「北陸新幹線敦賀乗り換え」。話のネタとして一回は体験しておこうかとは思いますが、今後は当分、北陸方面に出掛ける事はないだろうなぁ、とも。

今回はほぼ思い付きなでの、金沢駅周辺と敦賀駅周辺で終わりましたが、折しも青春18きっぷシーズン。たいして遠くならないうちに、福井駅周辺も、撮り鉄ついでに廻ってみようと考えています。

2023.12.12 / Top↑
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