

私が広島に通い出した頃の、山陽新幹線・山陽本線広島駅の南口には、かつて、ホテルや映画館が入居していた「ひろしま駅ビル」と言う建物がありました。その「ひろしま駅ビル」は、1998年4月に全面改装「ASSE(アッセ)」と名前を変え、リニューアルオープンしました。




そのひろしま駅ビル「ASSE」の2階は食堂街になっており、定食屋さんやお好み焼き屋さん等、様々な飲食店が軒を連ね、終日賑わいを見せていました。その一角に2016年9月、広島市内地蔵通りに「本店」がある、あるお好み焼き「貴家。」と言うお店の支店がオープンしました。


しかしながらASSEは2020年3月に惜しまれながらも閉館。広島駅は現在、駅ビルは解体され、駅改札前コンコースに広電電車の乗り入れをすべく、2025年の完成に向けて、南口駅前広場を含めた、大規模な再開発工事を行っています。もう行くたびに、通路が変わってたりして大変なんですが。
で、その「貴家 広島駅ビルアッセ店」におられた皆さんは一体どこへ行かれたのか?と、ずーっと気になってはおったんですが、2020年12月に、九州は福岡県福岡市早良区で独立開業されておりまして。ようやく今オフ、広島のお好み焼きを目指して、九州・博多へと向かった次第、であります。
しかしながら、ただ漠然と新幹線で往復するのは何かもったいない。せっかくの平日休暇。「誰もが限られている24時間を、如何に無駄に使うか」「旅と言うもの、目的地だけでなく、行程すら楽しむ」「せまい日本そんなに急いでどこへ行く」をスローガンにしている私。ふんだんに時間をかけてみました。


冬の青春18きっぷシーズンに突入はしていますが、だからといってさすがにに九州・博多まで全行程普通列車、ともなると、いつケツの肉が取れてもおかしくない(分かる人には分かる)程の時間がかかる、と言う事で、地元・広島駅までは、山陽新幹線「みずほ603」号にて。


09:12。広島駅到着。






広島駅から在来線に乗り換え、五日市駅で下車。青春1きっぷを無事購入。岩国駅10:44発下関行普通列車で12:42新山口駅到着。途中、若干の遅れが発生しましたが、ここで時刻表上では34分、13:13発までの「大休止」。画像はありませんが、この間に貨物列車2本に追い抜かれます。


この時間を利用して、新幹線改札口前のおみやげ街道で、駅弁「ふく寿司(1200円)」を購入。


14:20、下関駅到着。岩国駅から全行程約3時間30分。旧国鉄型車両での穏やかな時間でした。


駅舎が全焼したり通り魔殺人事件が起きたりと、一時期、殺伐とした話題が先行しました。そして今では東京・大阪と九州各地を結ぶ長距離寝台特急も来なくなり、ホーム上にあった立ち食いうどん「味一」も改札外コンコースに移転。北九州市近郊のいち港町となりました、。




14:28、2年ぶりの九州上陸。
ここからも当然普通列車なんですが、小倉駅から博多駅間は、以前は、折尾駅や枝光駅、黒崎駅など、限られた駅にしか停車しない「特別快速」が運転されていましたが、日中はいつの間にか、特急「ソニック」と、区間快速と言う名の「隔駅停車」の二本立てになっています。まぁ慌てなくてもよいので気にならんと言えばならんのですが、さすがに「1時間40分の横移動」はきつかったです。


17:00、夕方ラッシュの博多駅到着。


博多駅からは急ぎ改札口を出て、福岡市地下鉄空港線に乗り換え。そう言えば地下鉄で姪浜駅方面へ向かうのも久し振り。福岡ドームにも久しく行ってません。


約15分で藤崎駅到着。


改札口を出て右に進み、3番出口を出ます。割りと長めの階段です。


横断歩道を渡ります。いきなり、看板に「大阪伝統の味」と書かれた串カツ屋さんがあります。その左隣の「工藤ビル」の地下1階に「とものや」さんがあります。


地下の入り口。何となく秘密基地感があります。




店内の様子(許可を得て、鉄板前の席より撮影)。夜の部営業時間開始直後なので、まだお客さんはいません。毎度混み合うのは19時くらいから、との事。店内はカープグッズ、ならびにホークスグッズが、壁面の至る所に展示されています。収容人員は25人くらいでしょうか。かなり広めです。


鉄板焼はほぼ、本家「貴家。」と同じような感じでしょうか。とは言うものの、そう変わったモノを食べるわけではないので、何とも言えませんが。ちなみに牡蠣は広島・倉橋島からの直送です。


さて、メインのお好み焼き。貴家直伝と言う事もあり、当然そばはパリッパリ。ソースは貴家に比べて若干薄めに塗られて(と言っていいのかな)います。これもまたオリジナリティへの第一歩、でしょうかね。そばとソースは「貴家。」と全く同じモノを使用されています。


新型コロナウイルス禍の真っ直中にオープン。開店当初は何かと苦戦されたそうですが、丸2年経ってようやく落ち着き、今では貸切営業もなさっているとか。時折「麺がなくなった」てんで閉店が繰り上げにもなっていますが、これはどこのお好み焼き屋さんでもよくある話。長らく、福岡滞在の際の夕飯は、中洲川端のラーメン屋さん「はかたや」でしたが、ここに来てようやく選択肢が増えました。
今後ともよろしくお願いいたします!
最後になりましたがとものや公式サイト
2022.12.19 / Top↑
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