



第93回都市対抗野球大会も、日程的には折り返しを過ぎ、ベスト8を懸けた2回戦の戦いに突入しています。


開幕から一週間を過ぎた、大会8日目第三試合は、1回戦で高知市代表・四国銀行との延長10回タイブレークの戦いを制した広島市代表・JR西日本硬式野球部と、優勝候補の一角と目される、東芝ブレイブアレウスを降して勝ち上がって来た、札幌市代表・北海道ガス硬式野球部の顔合わせです。


まずは、北海道地区19チームの代表、札幌市代表・北海道ガス硬式野球部。















発足したのは2018年。ではありますが、当初は2019年活動開始予定だったそうで。この年、JR北海道硬式野球部が、会社チームからクラブチームへ登録変更。唯一の会社登録を失いかねなかった北海道野球連盟が急遽、繰り上げ登録を打診。北海道ガスがそれに応える 形になりました。















発足5年目ではありますが、昨年は都市対抗野球大会、社会人野球日本選手権と立て続けに初出場を決め、あっと言う間に、航空自衛隊千歳、日本製鉄室蘭シャークス、JR北海道硬式野球クラブに勝るとも劣らないチームに成長。もしかしたら東芝戦勝利は、その成長課程なのかも知れません。















東芝戦勝利を、大金星だ何だと騒ぎ立てられたみたいですが、どこの地区も激闘につぐ激闘を制して東京ドームにやって来たチームばかり。況してや北海道地区は全18チーム。その中の頂点のチームなんだから弱いわけがありません。トーナメント全31試合、全て優勝決定戦なんです。


対する広島市代表・JR西日本硬式野球部。
























1回戦の対四国銀行戦は、3番に座った土居拓海選手のサヨナラヒットで薄氷の勝利。苦しんで苦しんで苦しみまくった勝利だっただけに、喜びもひとしおだったかと思います。何回出場しようが、ひとつ勝つのは大変。況してや、誰もが目指す大舞台。普通の試合にはならないもの、と考えてます。


















ひとつ、縁起を担ぐとしたら、偶然かも知れませんが、前回出場の2018年の1回戦も「3番・サード(当時は藤澤拓斗選手)」のヒットでサヨナラ勝ちした事。大会は12日間ですが、JR西日本は日程的には7日間で5試合の短期決戦。1回戦のサヨナラ勝ちで波に乗ったかどうか。






スターティングオーダー
先攻:
1(左)春原直登 (佐久長聖高校~関東学院大学)
2(三)土居拓海 (広島新庄高校)
3(中)大倉卓也 (智辯学園和歌山高校~関西学院大学)
4(一)田村 強 (玉野高校~大阪体育大学)
5(右)谷 雄太 (大阪産業大学付属高校~関西学院大学/シティライト岡山からの補強選手
6(指)西山統麻 (智辯学園和歌山高校)
7(二)櫻井 涼 (広島商業高校~近畿大学工学部~三菱重工広島)
8(遊)中西玲人 (箕島高校~奈良学園大学/伯和ビクトリーズからの補強選手)
9(捕)原田廣大 (東大阪大学柏原高校~近畿大学)















投:大畑理暉 (履正社高校~奈良学園大学)
後攻:
1(遊)米満 凪 (敦賀気比高校~奈良学園大学)
2(左)髙橋謙太 (生光学園高校~國學院大學)
3(指)佐藤槙平 (白樺学園高校~城西国際大学)
4(右)寺田和史 (聖望学園高校~東北福祉大学)
5(三)安田大将 (駒澤大学付属苫小牧高校~亜細亜大学)
6(中)長谷川寛 (仙台育英学園高校~早稲田大学)
7(捕)東海林寛大(札幌日本大学高校~日本大学)
8(一)浅賀雅人 (日本大学山形高校~横浜商科大学)
9(二)小栗研人 (横浜創学館高校~星槎道都大学)















投:日暮寛太 (東京学館船橋高校~國學院大學)
審判員







球審:清水康大 一塁:菊地大介 二塁:山口智久 三塁:柿沼大
成績
1回表








春原 3―1から5球目を打ってセカンドゴロ








土居 フルカウントから10球目を打ってサードファウルフライ




大倉 0―2から3球目を空振り三振


今大会は、若干時間を取りますが、守備位置に就く選手は一人ひとり、紹介されながらポジションにダッシュします。ここまで頑張って撮っていますが、当然ダッシュなのでなかなかうまく撮れてません。
1回裏








米満 2―2から5球目を打ってファーストゴロ








髙橋 1―2から5球目を空振り三振




佐藤 3―1から5球目を選んでフォアボール








寺田 2―2から6球目を空振り三振



2回表












田村 3―1から5球目を打ってサードゴロ送球エラー




谷 2―0から3球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ








西山 1―2から4球目を空振り三振振り逃げ








櫻井 0―1から2球目を打ってライト前ヒット








中西 1―0から2球目を打ってレフトフライ
2回裏








安田 1―2から4球目を空振り三振




長谷川 3―1から5球目を選んでフォアボール




東海林 初球を打ってレフト前ヒット








浅賀 1―1から3球目を打ってファーストゴロ








小栗 2―2から9球目を打ってライト前タイムリーヒット


北海道ガス1―0JR西日本












セカンドランナー東海林はホームタッチアウト
3回表




原田 0―1から2球目を打ってライトフライ




春原 フルカウントから6球目を空振り三振




土居 初球を打ってセカンドゴロ
3回裏




米満 1―1から3球目を打ってライトフライ








髙橋 0―1から2球目を打ってセカンドゴロ




佐藤 初球を打ってショートゴロ
4回表








大倉 1―1から3球目を打ってセンターフライ








田村 0―1から2球目を打ってライトフライ




谷 1―2から4球目を打ってショートゴロ
4回裏




寺田 2―0から3球目を打ってセカンドゴロ




安田 フルカウントから7球目を選んでフォアボール(の前のファウル)








東海林 初球を打ってセカンドライナーダブルプレイ
5回表




西山 3―1から5球目を選んでフォアボール




櫻井 1―0から2球目を打ってセンターフライ






次打者中西の初球(空振り)にファーストランナー西山セカンド盗塁成功




中西 2―2から球目を打ってレフトフライ












原田 2―1から3球目を打ってレフト前ヒット












しかしセカンドランナー西山ホームタッチアウト
5回裏








東海林 フルカウントから6球目を空振り三振








浅賀 2―2から6球目を空振り三振








小栗 1―1から3球目を打ってセカンドゴロ
6回表




春原 フルカウントから7球目を選んでフォアボール




土居 0―1から2球目を打ってファーストファウルフライ



北海道ガス選手交代











ピッチャー日暮に代えて岩﨑巧(前橋商業高校~法政大学/日本製鉄室蘭シャークスからの補強選手)








大倉 0―1から2球目を打ってファーストゴロセカンドフォースアウト




田村 フルカウントから6球目を選んでフォアボール




谷 1―2から5球目を見逃し三振
6回裏








米満 0―2から3球目を打ってセンターフライ




髙橋 0―2から3球目を空振り三振




佐藤 初球を打ってショート内野安打
寺田 初球を打ってセカンドゴロ
7回表










西山 フルカウントから7球目を打ってレフト前ヒット






西山選手の打席、3球目の打球はレフトポール際へ。判定はファウルながらも、ビデオ検証。しかしながら判定は覆らず。




櫻井 0―2から3球目を空振り三振




中西の代打西野力矢(大阪桐蔭高校) 2―2から6球目を空振り三振








原田 1―1から3球目を打ってショート内野安打








春原 2―2から5球目を打ってセンターフライ
7回裏


JR西日本選手交代
代打西野に代えてショート石嵜健人(如水館高校~近畿大学工学部)




安田 0―1から2球目を打ってセンターフライ




長谷川 F1―2から4球目を打ってセカンドゴロ




東海林 1―2から4球目を打ってセカンドゴロ
8回表




土居 1―0から2球目を打ってセカンドフライ




大倉 初球デッドボール








田村 1―1から3球目を打ってレフト前ヒット 送球の間にセカンドへ






ファーストランナー大倉はサードへ








谷 0―2から4球目を打ってセカンドフライ
北海道ガス選手交代











ピッチャー岩﨑に代えて大城祐樹(遠軽高校~桐蔭横浜大学)








西山 初球を打ってライトへタイムリーツーベースヒット









北海道ガス1―2JR西日本




櫻井 3―1から5球目を選んでフォアボール
石嵜 1―1から3球目を打ってセカンド内野安打








原田 1―1から3球目を打ってショートゴロタイムリー捕球エラー






北海道ガス1―3JR西日本




春原 初球を打ってファーストゴロ
8回裏








浅賀 0―1から2球目を打ってレフトフライ




小栗 フルカウントから7球目を空振り三振






JR西日本選手交代


















ピッチャー大畑に代えて岡田和馬(南陽工業高校~近畿大学)








米満 1―0から2球目を打ってファーストゴロ
9回表








土居 1―2から6球目を打ってライト前ヒット








大倉 初球をファースト前送りバント














田村 初球を打ってレフト線タイムリーツーベースヒット



北海道ガス1―4JR西日本
北海道ガス選手交代















ピッチャー大城に代えて鈴木愛斗(滝川西高校)








谷 1―1から3球目を打ってファーストゴロ




西山 フルカウントから6球目を空振り三振
9回裏
JR西日本選手交代
ライト谷に代えて奥野翔琉(明徳義塾高校)








髙橋 初球を打ってレフト線ツーベースヒット








佐藤 1―0から2球目を打ってセカンドフライ








寺田 2―2から5球目を打ってファーストゴロ




安田 初球を打ってサードゴロ




広島市・JR西日本
000 000 031 4 H 9 E0
010 000 000 1 H4 E3
札幌市・北海道ガス
試合開始18:06 試合終了20:47

意識していたかどうか「北海道勢通算100勝目」を懸けて臨んだ北海道ガス硬式野球部、一歩及びませんでした。試合最終盤は、8回表の米満選手のエラーなど硬さが見えました。2試合連続での1点差ゲーム。尋常ならざる緊張感だったと思います。これが最後に足枷になってしまったかな。




で、ここで残念ながら敗退となってしまったものの、チームにとっては限りなく大きな財産になったと思います。過去にどれだけ勝ってきたチームでも、終盤の1点差は緊張しない方がおかしいんです。


二大大会3回連続出場。簡単に出来る事ではありません。これだけでも素晴らしい事です。また、どこかでお目にかかる事が出来ればこれ幸い。良い試合、ありがとうございました。


そして、土壇場まで追い込まれた感のあったJR西日本。7回表の西山選手の打球がファウル判定になった時点で「運にも見放されたか」とも思いましたが、やはり試合を決めたのは、前回大会を知っている、いわゆる「実績組」。この試合に関しては本当に、8回表のワンチャンスしかありませんでした。


頑張ったのは実績組だけでなく、都市対抗野球大会未経験組の先発・大畑投手。試合前は明らかに緊張の色が隠せませんでした。序盤は球数」こそ嵩みましたが、原田捕手のリードもあり、上がりに調子を上げての7回1/3を1失点。本当によく投げてくれました。お疲れさまでした!


そしてJR西日本は、前回大会同様のべすと8進出。相手は、西濃運輸、そしてミキハウスを打で圧倒して勝ち進んできた横浜市・ENEOS。この先、優勝決定戦まで、全ての試合が18:00開始。ドーム球場とはいえ暑い時期。体調は整えやすいと思います。健闘をお祈りいたします。
2022.07.26 / Top↑
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