



第91回都市対抗野球大会優勝決定戦の日を迎えました。


例年は、京セラドーム大阪で行われる、社会人野球日本選手権の優勝決定戦を、その年の最後にしておるんですが、今年は「野球の大晦日」を東京ドームで迎える事となりました。



















いつにも増して短かった、プロアマ問わずの野球シーズン。どのチームも、練習その他に多大なる影響を及ぼしたはず。もっと言えば、新型コロナウイルス感染症の蔓延が、本社の業績に影響を及ぼし、ついには休部を余儀なくされるチームも出てしまいました。悲しく、そして残念な事です。















影響があったのは企業チームのだけではありません。特にクラブ野球選手権の中止に関しては、「大目標を失った」と言う事で、ユニフォームを脱ぐ決断をされた選手の方もおられるとか。
















しかしながら関係者の皆さんのご尽力のお陰で、例年とはかなり異なる形になってしまいましたが、都市対抗野球大会 だ け「 は 「有観客」での開催、そして、大きな混乱もなく、最終日の優勝決定戦までたどり着きました。この辺りは、観てる方としてはただただ感謝しかありません。






そして、優勝決定戦まで勝ち残った、東京都・NTT東日本硬式野球部、そして狭山市・Honda硬式野球部、両チームの皆さんには、鬱蒼とした一年を忘れさせるような熱い戦いを、とも思っています。NTT東日本が勝てば3年ぶり3回目、Hondaが勝てば11年ぶり3回目の優勝となります。
スターティングオーダー
先攻:東京都・NTT東日本
1(中)向山基生 (法政大学第二高校~法政大学)
2(遊)丸山雅史 (星稜高校~国士舘大学)
3(二)下川知弥 (筑陽学園高校~駒澤大学)
4(左)火ノ浦明正(れいめい高校~専修大学)
5(右)笹川晃平 (浦和学院高校~東洋大学/東京ガスからの補強選手)
6(指)枡澤 怜 (八王子高校~亜細亜大学)
7(一)喜納淳弥 (成立学園高校~ 桐蔭横浜大学)
8(捕)保坂淳介 (佐野日本大学高校~中央大学)
9(三)小林勇登 (北海高校~駒澤大学/東京ガスからの補強選手)








投:沼田優雅 (天理高校~立正大学)
後攻:狭山市・Honda
1(右)吉田叡生 (佐野日本大学高校~中央大学)
2(三)津田翔希 (浦和学院高校~東洋大学)
3(左)井上彰吾 (筑陽学園高校~日本大学)
4(指)佐藤竜彦 (國學院大學久我山高校~立教大学)
5(捕)辻野雄大 (波崎柳川高校~白鴎大学)
6(一)山本瑛大 (サウストーラン高校~慶應義塾大学~横浜金港クラブ)
7(中)鈴木 薫 (文星芸術大学付属高校~國學院大學)
8(遊)檜村篤史 (木更津総合高校~早稲田大学)
9(二)千野啓二郎(東海大学相模高校~東海大学)








投:朝山広憲 (作新学院高校~法政大学)
審判員




球審:堀井 一塁:土井 二塁:美濃 三塁:福壽
成績
1回表




向山 フルカウントから7球目を選んでフォアボール




丸山 初球をキャッチャー前送りバント




下川 2―2から5球目を打ってセカンドゴロ








火ノ浦 2―2から5球目を空振り三振
1回裏




吉田 3―1から5球目を選んでフォアボール




津田 0―2から3球目をスリーバント失敗




井上 2―2から球目を空振り三振



次打者佐藤の4球目(ボール)にファーストランナー吉田セカンド盗塁成功




佐藤 2―2から5球目を打ってセンター前タイムリーヒット



Honda1―0NTT東日本




辻野 フルカウントから7球目を見逃し三振



2回表




笹川 初球を打ってセンター前ヒット



次打者枡澤の4球目(ストライク)にファーストランナー笹川セカンド盗塁成功




枡澤 2―2から11球目を空振り三振




喜納 0―2から3球目を打ってライト前タイムリーヒット






Honda1―1NTT東日本




保坂 0―2から3球目を空振り三振









次打者小林の2球目(ボール)にファーストランナー喜納セカンド盗塁失敗
2回裏




山本瑛 0―2から3球目を空振り三振




鈴木 フルカウントから8球目を空振り三振




檜村 1―1から球目を打ってレフト前ヒット




千野 1―1から球目を打ってファーストゴロ


3回表




小林 初球を打ってセンターフライ




向山 1―2から4球目を見逃し三振




丸山 2―2から5球目を打ってセンターフライ



3回裏




吉田 1―1から3球目を打ってレフト前ヒット








津田 初球をピッチャー前送りバント




井上 初球を打ってセカンドゴロ




佐藤 ストレートのフォアボール




辻野 1―2から4球目を空振り三振



4回表




下川 1―0から2球目を打ってピッチャーゴロ




火ノ浦 0―1から2球目を打ってファーストゴロ




笹川 2―1から4球目を打ってセンターフライ
4回裏




山本瑛 2―2から5球目を空振り三振




鈴木 フルカウントから7球目を打ってファーストゴロ








檜村 2―1から4球目を打ってサードゴロ






5回表




枡澤 0―2から3球目を空振り三振




喜納 2―2から6球目を打ってセカンドゴロ




保坂 2―2から5球目を打ってショートゴロ



5回裏




千野 1―0から2球目を打ってセカンドゴロ




吉田 フルカウントから6球目を選んでフォアボール




津田 2―2から6球目を打ってライト前ヒット










井上 初球を打って右中間へ3ランホームラン












Honda4―1NTT東日本









NTT東日本選手交代








ピッチャー沼田に代えて熊谷拓也(平塚学園高校~法政大学)




佐藤 3―1から5球目を選んでフォアボール




辻野 2―1から4球目を空振り三振








山本瑛 1―0から2球目を打ってセンターフライ
6回表




小林 3―1から5球目を選んでフォアボール




向山 0―1から2球目を打ってレフト前ヒット











丸山 1―0から2球目をピッチャー前送りバント
下川 2―2から5球目を打ってレフトフライ




火ノ浦 1―1から3球目を打ってライトフライ
6回裏




鈴木 2―2から5球目を打ってセンターフライ




檜村 1―2から4球目を打ってショートゴロ




千野 1―2から4球目を空振り三振



7回表




笹川 フルカウントから7球目を空振り三振
枡澤 初球を打ってライトフライ




喜納 1―2から4球目を見逃し三振
7回裏




吉田 2―2から5球目を打ってライト前ヒット




津田 初球をピッチャー前送りバント




井上 フルカウントから8球目を選んでフォアボール







佐藤 1―2から4球目を打ってレフト前ヒット



NTT東日本選手交代








ピッチャー熊谷に代えて堀誠 (日本航空高校~立正大学)




辻野 1―1から3球目を打ってピッチャーゴロホームフォースアウト




山本瑛の代打北岡達樹(金沢高校~東海大学) 1―1から3球目を打ってショートゴロ






8回表
Honda選手交代
代打北岡に代えてファースト篠塚宜政(桐蔭学園~青山学院大学)




保坂の代打宮内和也(習志野高校~明治大学) 1―1から3球目を打ってセンターフライ




小林 フルカウントから6球目を打ってショートライナー
向山 初球を打ってキャッチャーファウルフライ
8回裏
NTT東日本選手交代




代打宮内に代えてキャッチャー佐久本一輝(興南高校~亜細亜大学)








ピッチャー堀に代えて佐々木健(木造高校~富士大学)
鈴木 初球を打ってレフト前ヒット
檜村 初球をピッチャー前送りバント




千野 1―2から4球目を空振り三振




吉田 3―1から5球目を選んでフォアボール




津田 初球を打ってライトフライ
9回表
Homda選手交代








ピッチャー朝山に代えて福島由登(大阪桐蔭高校~青山学院大学)




丸山の代打楠研次郎(東海大学相模高校~富士大学/東京ガスからの補強選手) 1―2から4球目を打ってサード内野安打






下川 初球を打ってライト前ヒット ファーストランナー楠はサードタッチアウト




火ノ浦 0―2から3球目を空振り三振
笹川 0―2から3球目を空振り三振











狭山市・Honda硬式野球部、11年ぶり3回目の都市対抗野球大会優勝、おめでとうございます!














ひとり、歓喜の輪に加わることなく、しばしレフトの定位置で涙にくれていた井上選手の元に、吉田選手と鈴木選手が駆け寄り、「さぁ井上さん、行きましょうよ!」とばかりに迎えに行きました。井上選手、思う所はいっぱいあったんでしょう。これで私の涙腺はものの見事に崩壊してしまいました。




東京都・NTT東日本
010 000 000 1 H5 E0
100 030 00X 4 H8 E0
狭山市・Honda


表彰式・閉会式




栄光の黒獅子旗、Hondaへ!


準優勝の証、白獅子旗はNTT東日本へ!




橋戸賞(最優秀選手賞)はHonda・井上彰吾選手。




久慈賞はNTT東日本・向山基生選手。




小野賞。これは個人・チームを問わず贈られる特別賞。今回は、初出場ながらベスト8に勝ち進んだ福岡市・西部ガスと、高知市・四国銀行。そう言えば四国銀行は、ツイッターのトレンドにすら入りました。


そして今回は、小野賞とはまた別に特別賞が設けられ、一回戦の対東邦ガス戦で勝利し、大会通算100勝目をあげた横浜市・ENEOS野球部が表彰されました。




首位打者賞は20打数10安打の、Hondaの主砲、佐藤竜彦選手。


打撃賞もHondaから、吉田叡生選手。




そして、大卒1年目、高卒2年目までで大活躍をした新加入の選手に贈られる若獅子賞は3人。倉敷市・三菱自動車倉敷オーシャンズの廣畑敦也投手、Hondaのから朝山広憲投手、そしてNTT西日本の藤井健平選手が選ばれました。ちなみに廣畑投手はこの日が誕生日!


そして最後は、日本野球連盟会長・清野智氏の挨拶。こうやって組織の一番偉い人の生の声(もちろんカンペ付き)が聞けるのも、社会人野球の全国大会のいいところ、ではないでしょうか。




ひとつ、思うに。状況も一段と酷くなり、生活様式も大きく変わった現状、新型コロナウイルス感染症への対応は当分の間変わることはないでしょう。ならば今後、日本野球連盟として、各都道府県連盟・地区連盟をもっとしっかりコントロールし、明確に指示を出して頂きやい。あっちの県は試合が観れるのに、こっちの県に来たら観れない、と言うのには違和感を感じざるを得ませんでした。




声の大きい方がまかり通るのは致し方ないとは思います。ただ本気で、社会人野球の根を拡げたい、とお考えなら、いわゆる「識者」の意見ばかりでなく、もっと視野を拡げて意見を募るのもありだと思うんです。「ダメ」と言って門戸を閉じてしまうのは簡単です。しかし予選やオープン戦なりを、細心の注意を払いながら「やった地区」もあるんですから、それを基本にするのもよいかと思います。


オフシーズンには全国のチームのマネージャーさんが集まる会議があると聞きます。もちろん今オフは「リモート会議」その他になると思いますが、そこで、有観客にした地区、無観客を貫いた都道府県、意見を徹底的にぶつければいい。ただ漠然と、意見を交換するだけでは、前に進みません。来年を、今年よりも前に進める為に、意見を持ち寄る、有意義な会議にして欲しい、と考えています。


この試合をもちまして、私の2020年の野球観戦は全て終了です。現地で お逢いした選手、マネージャーの方始め、チーム関係者の皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。心より御礼申し上げます。また来年も元気で、情勢が許される限り、色んな所へ出掛けようかと思います!
2020.12.05 / Top↑
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