

9月28日より始まった、第91回都市対抗野球大会中国地区二次予選兼第68回中国地区社会人野球選手権大会。9月30日早朝から午前中にかけての広島県下を通過した大雨で、大会三日目が順延となり、代表決定トーナメント初日を予定していた10月2日は、予選リーグ最終日となりました。
既に予選Aグループでは、福山市・JFE西日本が3戦全勝と「広島の横綱」らしく、これまで通り圧倒的な強さを誇示して予選1位通過、ツネイシプルーパイレーツが2敗1分で予選敗退が決まっております。そして予選2位通過を懸けた試合は、奇しくも岡山県勢の争いとなりました。


まずは2年連続2回目の出場を狙う、岡山市・シティライト岡山。












予選初日はツネイシプルーパイレーツを降したものの、JFE西日本には惜敗。1勝1敗で最終戦を迎えました。ただ昨年よりも、何となくではありますが、全ての面に於いて力強さと逞しさを身に付けたようにも感じました。やはり二大大会予選で「中国地区の壁」を突破できたら自信でしょうか。












しかしながら、去年出場したからと言って今年も、と言うわけにはいかないのが全国大会、そして都市対抗野球大会二次予選。勝たなければ抜ける事の出来ない予選の最終戦。昨年まで十数度にわたる「艱難辛苦」を繰り返した選手の皆さんの「経験値」が生きてくるかどうかがみどころ。


そして、16年ぶり8回目の出場を目論む、倉敷市・三菱自動車倉敷オーシャンズ。












JFE西日本に敗れましたが、ツネイシプルーパイレーツとは、延長12回のスコアレスドローゲーム。イタミワケかどうかは置いといて、何とかかんとか1敗1分で最終戦を迎えました。予選を勝ち抜けるには、こちらもどうしても敗けられない、絶体絶命の窮地に追い込まれた感はあります。












会社登録に戻って4年目。岡山県下ではシティライト岡山との「両巨頭」でなければいけない、会社登録復帰4年目。三菱グループ内の硬式野球部の再編が世を賑わせてはいますが、ここでひとつ「倉敷オーシャンズ」の名をひとつふたつ、高める事が出来るかどうかの試金石となる試合です。
スターティングオーダー
先攻:岡山市・シティライト岡山
1(中)丸山高明 (玉野光南高校~亜細亜大学)
2(遊)五十嵐一朗(静岡学園高校~上武大学)
3(右)坂口湧希 (神村学園高等部~福岡大学)
4(指)小竹一樹 (青森山田高校~日本橋学館大学)
5(左)谷 雄太 (大阪産業大学付属高校~関西学院大学)
6(一)瀬戸口麗 (市立和歌山高校)
7(三)石井太尊 (玉野光南高校~佛教大学)
8(捕)妹尾 蓮 (興譲館高校~中央大学)
9(二)北川平剛 (甲南高校~関西大学)








投:後藤田崇作(鳴門高校~関西学院大学)
後攻:倉敷市・三菱自動車倉敷オーシャンズ
1(遊)竹井 陸 (関西高校)
2(ニ)平山大海 (鹿児島実業高校)
3(三)宮崎 新 (履正社高校~明治大学)
4(指)田島一志 (北九州市立高校)
5(一)寺田陽光 (神戸国際大学付属高校~立教大学)
6(中)高見良太 (岡山東商業高校~中部学院大学)
7(左)平井孝治 (尽誠学園高校~筑波大学)
8(捕)本木駿也 (上尾高校~履正社医療スポーツ専門学校)
9(右)沖 成樹 (南陽工業高校~MSH医療専門学校)








投:矢部佑歩 (立教大学新座高校~立教大学)
審判員




球審:末武 一塁:石田 二塁:丸山 三塁:楠



成績
1回表




丸山 2―2から5球目を打ってレフト前ヒット




五十嵐 1―1から3球目をファースト前送りバント




坂口 1―2から4球目を空振り三振




小竹 1―1から3球目を打ってレフト前タイムリーヒット バックホーム乱れる間にセカンドへ



倉敷オーシャンズ0-1シティライト岡山




谷 1―2から4球目を打ってショートフライ
1回裏




竹井 1―2から4球目を打ってサードゴロ




平山 初球を打ってレフトフライ




宮崎 2―1から4球目を打ってファーストゴロ
2回表




瀬戸口 フルカウントから9球目を空振り三振




石井 2―2から5月球目を空振り三振




妹尾 0―2から3球目を空振り三振



2回裏




田島 1―2から4球目を打ってセカンドゴロ




寺田 0―1から2球目を打ってライトフライ




高見 1―2から4球目を打ってライト前ヒット




平井 2―1から4球目を打ってセンターフライ
3回表




北川 0―1から2球目を打ってセンターフライ




丸山 初球を打ってライトフライ




五十嵐 2―2から6球目を打ってファーストゴロ
3回裏




本木 初球を打ってセンター前ヒット







沖 1―0から2球目をキャッチャー前送りバントセカンドへ悪送球




竹井 初球をキャッチャー前送りバント




平山 0―1から2球目を打ってセカンドゴロ サードランナー本木ホームイン



倉敷オーシャンズ1-1シティライト岡山




宮崎 フルカウントから6球目を打ってショートライナー
4回表




坂口 2―0から3球目を打ってセカンドゴロ




小竹 2―2から5球目を空振り三振




谷 1―2から4球目を打ってレフトフライ
4回裏




田島 初球を打ってサードゴロ捕球エラー




寺田 2―1から4球目を送りバント失敗ピッチャーフライ




高見 2―2から7球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ
5回表




瀬戸口 0―1から2球目を打ってセカンドゴロ




石井 初球を打ってライトフライ




妹尾 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
北川 初球を打ってレフトフライ
5回裏








平井 1―0から2球目を打ってレフトフライ




本木 フルカウントから7球目を打ってセカンドフライ
沖 1―2から4球目を空振り三振
6回表
丸山 1―2から4球目を見逃し三振
五十嵐 0―2から3球目を空振り三振
坂口 2―1から4球目を打ってセンターフライ
6回裏
竹井 初球を打ってセンター前ヒット




平山 1―2から4球目を打ってセカンドライナーダブルプレイ




宮崎 2―2から5球目を打ってファーストゴロ
7回表




小竹 1―0から2球目を打ってレフトフライ




谷 1―2から4球目を打ってファーストゴロ




瀬戸口 1―2から4球目を打ってライト前ヒット




石井の代打岩本慎太郎(金光学園高校~亜細亜大学) 1―2から4球目を見逃し三振
7回裏
シティライト岡山選手交代とシート変更
代打岩本に代えてショート菅元隆斗(PL学園高校~徳山大学) ショート五十嵐がサードへ
田島 0―1から2球目を打ってライトフライ




寺田 1―2から5球目を打ってセンターフライ




高見 0―2から3球目を空振り三振



8回表




妹尾 2―2から5球目を打ってセカンドゴロ




北川 0―1から2球目を打ってピッチャーゴロ




丸山 初球を打ってサードゴロ
8回裏




平井 3―1から5球目を選んでフォアボール



本木 初球をピッチャー前送りバント




沖の代打垣内丈二(鳥取城北高校) 3―1から5球目を打ってショートゴロ




竹井 フルカウントから6球目を打ってライト前タイムリーヒット



倉敷オーシャンズ2-1シティライト岡山
シティライト岡山選手交代








ピッチャー後藤田に代えて児山祐斗(関西高校~東京ヤクルトスワローズ)




平山 2―0から3球目を打ってピッチャーゴロ
9回表
三菱自動車倉敷オーシャンズシート変更
代打垣内がそのまま入りライト
五十嵐の代打岩重章仁(延岡学園高校) 2―2から5球目を空振り三振




坂口 0―2から4球目を空振り三振




小竹 2―1から4球目を打ってセンター前ヒット
シティライト岡山選手交代
ファーストランナー小竹に代えて代走佐々木尚之(安佐北高校~岡山商科大学)




谷 0―1から2球目を打ってファーストゴロ




岡山市・シティライト岡山
100 000 000 1 H4 E2
001 000 01X 2 H4 E1
倉敷市・三菱自動車倉敷オーシャンズ



岡山県の雌雄を決するに相応しい、三菱自動車倉敷オーシャンズ・矢部投手、シティライト岡山・後藤田投手の、実にテンポのよい試合でした。目を見張ったのは倉敷オーシャンズ・矢部投手のピッチング。初戦の対JFE西日本戦のピッチングは何だったんだ?と言うようは豹変っぷり。




特に2回表の三者連続空振り三振は、キレッキレのフォークボールを駆使してのもの。おそらく、対ツネイシブルーパイレーツ戦で延長12回を完投した廣畑敦也投手(玉野光南高校~帝京大学)のピッチングに相当刺激を受けたんだと思います。さらに相手が、岡山を二分するシティライト岡山。勝てば1勝1敗1分ながら代表決定トーナメント進出。まさに鬼気迫るピッチングでした。
そして、二年連続出場を目論んだ岡山市・シティライト岡山の「夏」が終わりました。ただ、ここで負けたことによって、2021年シーズンは、さらに強くなってくるような気もします。そしてそれが、中国地区の社会人野球のさらなる活性化に繋がるものと思っています。折しも三菱重工広島硬式野球部が今年で廃部になります。その座に一番近いのはシティライト岡山だ、とも思っています。
2020.10.02 / Top↑
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