社会人野球日本選手権が、10ある対象大会から最終予選から全てが中止、さらにはプロ野球の開幕時期も未だに不透明。野球だけでなく、観衆を伴うプロアマ問わずスポーツと言うスポーツが尽く中止。挙げ句の果てには全都道府県に「緊急事態宣言」が出され、本当に世知辛い4月になりました。
そんな「戒厳令」に近い中、4月6日に某カメラのキタムラで、望遠レンズを購入しました。


TAMRON SP 150―600/F5―6.3 Di USD G2
これまでは某社の500mmレンズを使用していましたが、この機種が「テレコンバータ装着不可」と言う事が最近になって発覚。ならば、新しいレンズを買っちゃえ、と言う結論に達しました。中古ではありますが、先に記したように野球観戦の予定が消滅したので、予算の一部を流用しての購入。
野球の中止で、カメラを使う機会がなくなったように思えますが「健康維持の為のジョギングや散歩」等、必要最小限の運動や生活必需品購入の為の外出は容認されているゆえ、運動ついでに「自転車」で堺市内を横断、さらには縦断して大阪市内まで、南海電車と阪堺電車を撮りに出掛けました。

まずは自宅から近い南海高野線沿線の踏切へ。萩原天神駅~北野田駅間、萩原天神駅から数えて二つ目の「萩原天神3号踏切」へ。三国ヶ丘駅を出てひたすら南南東方向に走ってきた高野線電車が、萩原天神駅を過ぎて南に方向を変える、緩やかなカーブの途中にある、ごく小さな踏切です。

踏切西側は新興住宅地、東側は農地。完全に農道踏切です。幅員は本当に狭く、軽乗用車のタイヤが、渡り板の黄色い線に沿うように走らなければいけないような狭さ。以外に歩行者も多く、自転車は西側の踏切のたもとに駐輪。幅員が狭いので、手持ち若しくは一脚にした方がよいかと思います。



下り列車は300mm(一枚目)でも撮れぬ事はないですが、架線柱などがかなり煩い存在になりますので、ここでは「それ以上のレンズ」が必要になるかと思います。本線系ゆえ本数も多く、上り電車の後追いも含めれば、休んでいる暇はありません。因みに上り電車は150mmあれば十分。


ターゲットになる列車本数は、本線系ゆえ、準急行も来る中百舌鳥駅以北程ではありませんが、やはり多いです。下り列車の後追いや、上り電車を迎え撃つ事も出来ますが、日が高いと逆光気味になるのであまりお薦めはしません。急行列車なら通過が早いので心配はないですが、各駅停車だとゆっくりなので、タイミングが悪いと遮断機が邪魔をします。ご注意ください。




20メートル級の6000系電車や、17メートル級ですが6両編成、8両編成の2000系電車などではそれなりに見栄えがしますが、17メートル車両を使用した特急「こうや」などは見栄えがしません。


そしてやはり、今高野線でのターゲットは、既に一部が運用離脱、また大井川鉄道に譲渡される予定になっている6000系電車。1962年から製造された、初期車は既に車齢59年を迎える、日本初の20メートル級ステンレス車両。昨年10月から廃車が始まりましたが、よくここまで72両全車が転属も、1両の廃車もなく、活躍出来たもんだ、と思います。


後継の6300系(旧6100系/セミステンレス車)、6200系も50年前後の車齢となっていますが、やはりステンレス車両黎明期と言う事で、よほど丁寧に製作されたんだと思います。部品確保も難しくなり、2023年度には全廃の予定。後継の8300系も次々導入されていますが、全廃が決まって以降も、各駅停車から急行や快速急行など、高野線の「最前線」で走っています。


で、ここまでの写真では、背後に「阪和自動車道」の高架が写り込んでいますが、それに沿うように「原寺歩道橋」と言うのが設けられています。ポジションとしては南向きになりますが、昇ってみる事に。西側は直線のスロープ、東側はコーナーの付いたスロープになっています。

ひとまず昇ってはみましたが、金網は細かいライトグレーの塗装。

頑張って撮ってはみましたが、やはり白い影が出ます。ここはどちらかと言えば曇天の日向き。ポジションとしては、何両編成でも標準レンズで入りそうなのですが・・・・。

で、今度は東側の「コーナー」で撮影を敢行。かなり身を乗り出す形になります。



手前の線路、北野田駅方面行下り線のすぐ傍を高圧線が通っていますが、あまり気になることなく、上下線を撮影する事ができると思います。どうしても気になる、と言う方にはお薦めしません。

ちなみに、この少し手前、スロープの終点付近に、このような隙間がありますが、ここからも撮る事が出来なくもないです。ただし、一眼レフカメラのレンズキットの望遠なら、首を突っ込む事も出来るかと思いますが、いわゆる「バズーカ」では多分無理かと思います。

当然、6両以上の編成では全部は入りませんが、4両編成等なら何とか入る、でしょう。
特急「こうや」「りんかん」の運転時刻にもよりますが、だいたい1時間もあれば一通りの形式は撮影出来ると思います。そもそも、比較的走ってる車両形式の多い南海高野線。もっと言えば、昭和中期の車両と令和生まれの車両がいっぺんに撮影出来る路線ってのもそうそうないかと思います。

さて、20分程かけて次は、中百舌鳥駅~白鷺駅間にある「中百舌鳥2号踏切」へ。

中百舌鳥駅と白鷺駅のほぼ中間にある歩行者専用の踏切ですが、中百舌鳥駅からの泉北高速線が、地下に潜る関係上、上下線が離れた状態にあります。ゆえに真ん中は言わば「フリースペース」。下り電車が来る場合は、上下線の警報器と下り線の遮断機が降りる、と言う段取りになっています。ここも歩行者・自転車利用者ともにかなり多いです。三脚使用は回避したほうが良いかも。

基本的に、上り電車の迎え撃ちと後追い、下り電車の後追いになります。ただ、迎え撃ちは時間によっては逆光になりますのでご注意ください。幸いにもこの日はほぼ薄曇りで何とかなりましたが。

ただ一つ難点なのは、泉北高速線が地下に潜る部分に、一部車両の足元が隠れてしまうこと。これも、神経質な方にはちょっとお薦め出来ません。まぁ雰囲気だけでも楽しめれば、とも思います。


下り電車は、中百舌鳥駅を発車後、ほぼ直線を走り、踏切の手前で若干左カーブ。その曲がりっぱなの正面を撮って、その後は後追い、と言う芸当も出来ます。

そしてさらに、自転車を走らせる事約30分。三国ヶ丘駅付近から国道310号線に出て、そのまま大阪府道2号中央環状線、そして、堺市の古くからのメインストリートでもある「大道筋」との交差点にある「宿院電停」付近より、今度は阪堺電気軌道阪堺線を撮影する事に。

片側3車線のど真ん中を、まさに悠々と阪堺電車が走ります。周囲にたいして高い建物もなく、ほぼ南北に走ってはいますが、日中はいろんな向きから撮影出来るんではないかと思います。


宿院電停のように、綺麗に改装された停留所もありますが、まだまだ古風な屋根を持った停留所も多々あります。平成以降の車両が大半を占めるようになりましたが、1957年(昭和32年)製のモ501形電車も、就役から60年を越えた今でもまだまだ元気に活躍しています。


この付近の停留所で目を引くのは、線路際に設けられた「花壇」。ツツジやチューリップ、パンジーなどが植えられています。手入れは大変かとは思いますが、今後も続けて頂きたいものです。


15分程大道筋を北上して、次は「綾ノ町電停」。ここは、大阪市内の細井川電停から続いた専用軌道(とは言うものの、大道筋区間も専用軌道みたいなものですが)から、」ほんの一部だけ併用軌道っぽくなる部分。上下のホーム上屋は昭和そのもの。特に専用軌道部分にある、浜寺公園行ホームの上屋は、もしかしたら開業当時のままなのかも、とすら思わせる雰囲気。


しかも専用軌道部分は雑草が伸び放題。しかしながらやはり春。こんな所でも花は咲き誇ります。これだけ最新の「超低床車両」が似合わない区間もそうそうないでしょう。むしろ逆に、こうやってささやかながらも花が咲くから、駆除せずにそのままにしているんではないか、とも思います。

綾ノ町電停の少し北側に「綾之町東商店街」と言う商店街があります。商店街貫くように電車が走っていますが、そこに小さな踏切がありまして。そこからもちょっとだけ撮影してみました。


古い町並みを縫うように、そしてのそのそと体を揺らしながら現れる電車。

さらに、旧堺市街の古い町並みを5分ほどで走り抜けて、一つ先の高須神社(たかすじんしゃ)停留所へ。昔はたくさん訪れたであろう初詣客を捌いたと思われる臨時ホームの跡と、もうかなり長いこと使用さrていないであろう、上下の渡り線が、大和川電停方面に残されています。

ここで撮るのはただ一つ。大和川の堤防上にある大和川電停から下って行く(もしくは登って行く)電車の撮影。交通量が多いわけではないと思いますが、電停北側の踏切のど真ん中から撮影する事になるので、三脚は使わない方が良いかと思います。ちなみにこの日は全て「手持ち撮影」です。


もう一つ北側にも、比較的交通量の多い踏切があります。こうやってクルマが被る事もありますが、街中で撮っている以上、避けられないものと思ってください。


で、もうここまで来たら、大阪市内に出る前に「坂の上」から撮影するのも一興、と言う事で、路地を抜けて大和川電停へ。3月29日に全線開通した阪神高速道路6号大和川線(全長4.4kmの地下高速道路)の真上にあります。周辺はまだ一部整備工事みたいなものが続いていました。



大和川を渡って、停まってお客さんを降ろして、坂を下って高須神社電停に到着するまでが見渡せます。途中、阪神高速道路4号湾岸線の高架を潜るので、ほんの僅かではありますが日陰に入ります。

さて、本来の目的でもある「大阪市内」へ向かいます。阪堺電車の鉄橋のすぐ東側を走る、大阪府道30号大阪和泉泉南線、俗に言う「あべの筋」の遠里小野橋を渡ります。


遠里小野橋のど真ん中で、橋の東側を走る南海高野線を真横から撮影。標準レンズで十分撮影出来ますが、歩道も狭く、交通量もかなりあるので、ここも三脚の使用はやめた方がいいです。スッキリと晴れて、水量も豊富なら素晴らしい景色になるんですが、残念ながらそうも行きませんでした。


大和川電停から約15分。諸般の事情で最終目的地になってしまいましたが、我孫子道停留所へ。阪堺電気軌道株式会社の本社屋、そして車庫もある、阪堺電車の「中枢」。上下ホームの間に踏切があります。電車は全て停車するので遮断機はありませんが、くれぐれも運行の邪魔にならぬよう。また、あびこ道商店街の入口にあるので、通行する人やj車は多いのでご注意ください。




路面電車なので、駅構内はけっして広いとは言えませんが、乗務員を交代して浜寺公園から天王寺駅前まで直通する電車、車庫を介して折り返して恵美須町、また天王寺駅前まで向かう電車と、ひっきりなしに電車が行き交います。一日いてても飽きないでしょうね。


大和川の堤防を目指す電車。この日はこれが最後のカットになりました。
と言う事で、厳しい情勢の中「撮り鉄」に出かけてみました。
堺市内を移動中は、町内放送(1時間に1回)や堺市の広報車などで、「密閉・密集・密接の回避」を目的に、外出を控えるように呼びかけがありました。はっきり言って、趣味の範囲を一歩も出ない「撮り鉄」などはそれこそ「不要不急の外出」の最たるものとも心得ています。承知の上での外出でした。
ただ思うに、いわゆる「サンミツ」を回避しながら外出する方法ってのはあると思うんです。
「生活の維持の為の買い物」「適度な運動の為の散歩など」は認められています。この日は自転車で移動をしながら撮影して回りました。自分でこんな表記をするのも何ですが、誰とも会うことなく、人混みに紛れるわけでもなく、ましてや電車で移動するわけでもなく、出立から帰宅まで、都合2時間ほど自転車をこいでました。正直良い運動にもなり、そしてよい気晴らしにもなりました。
家にいるのは簡単な事です。ただ、それで心身共に不健康になってしまったら元も子もない。「Stay Home」だの「おうち時間」だの、各種SNSでは、やんわりとしたいろんな表現で「外出の自粛」を呼びかけています。個人的には理解は出来ますが、諸手を挙げて賛成、とはいきません。
スポーツジムなども営業停止が相次ぎ、運動する所は限られています。それゆえか、大和川の河川敷や土手の上では、サイクリングや散歩を楽しむ人の姿をたくさん見ました。街中でも、黙々とランニングする人の姿をよく見るようになりました。「外への出方」ってあると思うんです。
「外に出るな、家に居よう」もいいですが、所詮は閉鎖された空間。出来る事ってのは限られてきますし、毎日毎日同じ事の繰り返しではいずれ飽きてくるだろうし、心身共に不健康になってしまうような気がするんです。無理のない範囲で外に出て、体を動かしてみるのは如何でしょうか。
そんな「戒厳令」に近い中、4月6日に某カメラのキタムラで、望遠レンズを購入しました。




TAMRON SP 150―600/F5―6.3 Di USD G2
これまでは某社の500mmレンズを使用していましたが、この機種が「テレコンバータ装着不可」と言う事が最近になって発覚。ならば、新しいレンズを買っちゃえ、と言う結論に達しました。中古ではありますが、先に記したように野球観戦の予定が消滅したので、予算の一部を流用しての購入。
野球の中止で、カメラを使う機会がなくなったように思えますが「健康維持の為のジョギングや散歩」等、必要最小限の運動や生活必需品購入の為の外出は容認されているゆえ、運動ついでに「自転車」で堺市内を横断、さらには縦断して大阪市内まで、南海電車と阪堺電車を撮りに出掛けました。


まずは自宅から近い南海高野線沿線の踏切へ。萩原天神駅~北野田駅間、萩原天神駅から数えて二つ目の「萩原天神3号踏切」へ。三国ヶ丘駅を出てひたすら南南東方向に走ってきた高野線電車が、萩原天神駅を過ぎて南に方向を変える、緩やかなカーブの途中にある、ごく小さな踏切です。


踏切西側は新興住宅地、東側は農地。完全に農道踏切です。幅員は本当に狭く、軽乗用車のタイヤが、渡り板の黄色い線に沿うように走らなければいけないような狭さ。以外に歩行者も多く、自転車は西側の踏切のたもとに駐輪。幅員が狭いので、手持ち若しくは一脚にした方がよいかと思います。






下り列車は300mm(一枚目)でも撮れぬ事はないですが、架線柱などがかなり煩い存在になりますので、ここでは「それ以上のレンズ」が必要になるかと思います。本線系ゆえ本数も多く、上り電車の後追いも含めれば、休んでいる暇はありません。因みに上り電車は150mmあれば十分。




ターゲットになる列車本数は、本線系ゆえ、準急行も来る中百舌鳥駅以北程ではありませんが、やはり多いです。下り列車の後追いや、上り電車を迎え撃つ事も出来ますが、日が高いと逆光気味になるのであまりお薦めはしません。急行列車なら通過が早いので心配はないですが、各駅停車だとゆっくりなので、タイミングが悪いと遮断機が邪魔をします。ご注意ください。








20メートル級の6000系電車や、17メートル級ですが6両編成、8両編成の2000系電車などではそれなりに見栄えがしますが、17メートル車両を使用した特急「こうや」などは見栄えがしません。




そしてやはり、今高野線でのターゲットは、既に一部が運用離脱、また大井川鉄道に譲渡される予定になっている6000系電車。1962年から製造された、初期車は既に車齢59年を迎える、日本初の20メートル級ステンレス車両。昨年10月から廃車が始まりましたが、よくここまで72両全車が転属も、1両の廃車もなく、活躍出来たもんだ、と思います。




後継の6300系(旧6100系/セミステンレス車)、6200系も50年前後の車齢となっていますが、やはりステンレス車両黎明期と言う事で、よほど丁寧に製作されたんだと思います。部品確保も難しくなり、2023年度には全廃の予定。後継の8300系も次々導入されていますが、全廃が決まって以降も、各駅停車から急行や快速急行など、高野線の「最前線」で走っています。




で、ここまでの写真では、背後に「阪和自動車道」の高架が写り込んでいますが、それに沿うように「原寺歩道橋」と言うのが設けられています。ポジションとしては南向きになりますが、昇ってみる事に。西側は直線のスロープ、東側はコーナーの付いたスロープになっています。


ひとまず昇ってはみましたが、金網は細かいライトグレーの塗装。


頑張って撮ってはみましたが、やはり白い影が出ます。ここはどちらかと言えば曇天の日向き。ポジションとしては、何両編成でも標準レンズで入りそうなのですが・・・・。


で、今度は東側の「コーナー」で撮影を敢行。かなり身を乗り出す形になります。






手前の線路、北野田駅方面行下り線のすぐ傍を高圧線が通っていますが、あまり気になることなく、上下線を撮影する事ができると思います。どうしても気になる、と言う方にはお薦めしません。


ちなみに、この少し手前、スロープの終点付近に、このような隙間がありますが、ここからも撮る事が出来なくもないです。ただし、一眼レフカメラのレンズキットの望遠なら、首を突っ込む事も出来るかと思いますが、いわゆる「バズーカ」では多分無理かと思います。


当然、6両以上の編成では全部は入りませんが、4両編成等なら何とか入る、でしょう。
特急「こうや」「りんかん」の運転時刻にもよりますが、だいたい1時間もあれば一通りの形式は撮影出来ると思います。そもそも、比較的走ってる車両形式の多い南海高野線。もっと言えば、昭和中期の車両と令和生まれの車両がいっぺんに撮影出来る路線ってのもそうそうないかと思います。


さて、20分程かけて次は、中百舌鳥駅~白鷺駅間にある「中百舌鳥2号踏切」へ。



中百舌鳥駅と白鷺駅のほぼ中間にある歩行者専用の踏切ですが、中百舌鳥駅からの泉北高速線が、地下に潜る関係上、上下線が離れた状態にあります。ゆえに真ん中は言わば「フリースペース」。下り電車が来る場合は、上下線の警報器と下り線の遮断機が降りる、と言う段取りになっています。ここも歩行者・自転車利用者ともにかなり多いです。三脚使用は回避したほうが良いかも。


基本的に、上り電車の迎え撃ちと後追い、下り電車の後追いになります。ただ、迎え撃ちは時間によっては逆光になりますのでご注意ください。幸いにもこの日はほぼ薄曇りで何とかなりましたが。


ただ一つ難点なのは、泉北高速線が地下に潜る部分に、一部車両の足元が隠れてしまうこと。これも、神経質な方にはちょっとお薦め出来ません。まぁ雰囲気だけでも楽しめれば、とも思います。






下り電車は、中百舌鳥駅を発車後、ほぼ直線を走り、踏切の手前で若干左カーブ。その曲がりっぱなの正面を撮って、その後は後追い、と言う芸当も出来ます。


そしてさらに、自転車を走らせる事約30分。三国ヶ丘駅付近から国道310号線に出て、そのまま大阪府道2号中央環状線、そして、堺市の古くからのメインストリートでもある「大道筋」との交差点にある「宿院電停」付近より、今度は阪堺電気軌道阪堺線を撮影する事に。


片側3車線のど真ん中を、まさに悠々と阪堺電車が走ります。周囲にたいして高い建物もなく、ほぼ南北に走ってはいますが、日中はいろんな向きから撮影出来るんではないかと思います。




宿院電停のように、綺麗に改装された停留所もありますが、まだまだ古風な屋根を持った停留所も多々あります。平成以降の車両が大半を占めるようになりましたが、1957年(昭和32年)製のモ501形電車も、就役から60年を越えた今でもまだまだ元気に活躍しています。




この付近の停留所で目を引くのは、線路際に設けられた「花壇」。ツツジやチューリップ、パンジーなどが植えられています。手入れは大変かとは思いますが、今後も続けて頂きたいものです。




15分程大道筋を北上して、次は「綾ノ町電停」。ここは、大阪市内の細井川電停から続いた専用軌道(とは言うものの、大道筋区間も専用軌道みたいなものですが)から、」ほんの一部だけ併用軌道っぽくなる部分。上下のホーム上屋は昭和そのもの。特に専用軌道部分にある、浜寺公園行ホームの上屋は、もしかしたら開業当時のままなのかも、とすら思わせる雰囲気。




しかも専用軌道部分は雑草が伸び放題。しかしながらやはり春。こんな所でも花は咲き誇ります。これだけ最新の「超低床車両」が似合わない区間もそうそうないでしょう。むしろ逆に、こうやってささやかながらも花が咲くから、駆除せずにそのままにしているんではないか、とも思います。



綾ノ町電停の少し北側に「綾之町東商店街」と言う商店街があります。商店街貫くように電車が走っていますが、そこに小さな踏切がありまして。そこからもちょっとだけ撮影してみました。




古い町並みを縫うように、そしてのそのそと体を揺らしながら現れる電車。


さらに、旧堺市街の古い町並みを5分ほどで走り抜けて、一つ先の高須神社(たかすじんしゃ)停留所へ。昔はたくさん訪れたであろう初詣客を捌いたと思われる臨時ホームの跡と、もうかなり長いこと使用さrていないであろう、上下の渡り線が、大和川電停方面に残されています。


ここで撮るのはただ一つ。大和川の堤防上にある大和川電停から下って行く(もしくは登って行く)電車の撮影。交通量が多いわけではないと思いますが、電停北側の踏切のど真ん中から撮影する事になるので、三脚は使わない方が良いかと思います。ちなみにこの日は全て「手持ち撮影」です。




もう一つ北側にも、比較的交通量の多い踏切があります。こうやってクルマが被る事もありますが、街中で撮っている以上、避けられないものと思ってください。




で、もうここまで来たら、大阪市内に出る前に「坂の上」から撮影するのも一興、と言う事で、路地を抜けて大和川電停へ。3月29日に全線開通した阪神高速道路6号大和川線(全長4.4kmの地下高速道路)の真上にあります。周辺はまだ一部整備工事みたいなものが続いていました。






大和川を渡って、停まってお客さんを降ろして、坂を下って高須神社電停に到着するまでが見渡せます。途中、阪神高速道路4号湾岸線の高架を潜るので、ほんの僅かではありますが日陰に入ります。


さて、本来の目的でもある「大阪市内」へ向かいます。阪堺電車の鉄橋のすぐ東側を走る、大阪府道30号大阪和泉泉南線、俗に言う「あべの筋」の遠里小野橋を渡ります。




遠里小野橋のど真ん中で、橋の東側を走る南海高野線を真横から撮影。標準レンズで十分撮影出来ますが、歩道も狭く、交通量もかなりあるので、ここも三脚の使用はやめた方がいいです。スッキリと晴れて、水量も豊富なら素晴らしい景色になるんですが、残念ながらそうも行きませんでした。




大和川電停から約15分。諸般の事情で最終目的地になってしまいましたが、我孫子道停留所へ。阪堺電気軌道株式会社の本社屋、そして車庫もある、阪堺電車の「中枢」。上下ホームの間に踏切があります。電車は全て停車するので遮断機はありませんが、くれぐれも運行の邪魔にならぬよう。また、あびこ道商店街の入口にあるので、通行する人やj車は多いのでご注意ください。








路面電車なので、駅構内はけっして広いとは言えませんが、乗務員を交代して浜寺公園から天王寺駅前まで直通する電車、車庫を介して折り返して恵美須町、また天王寺駅前まで向かう電車と、ひっきりなしに電車が行き交います。一日いてても飽きないでしょうね。




大和川の堤防を目指す電車。この日はこれが最後のカットになりました。
と言う事で、厳しい情勢の中「撮り鉄」に出かけてみました。
堺市内を移動中は、町内放送(1時間に1回)や堺市の広報車などで、「密閉・密集・密接の回避」を目的に、外出を控えるように呼びかけがありました。はっきり言って、趣味の範囲を一歩も出ない「撮り鉄」などはそれこそ「不要不急の外出」の最たるものとも心得ています。承知の上での外出でした。
ただ思うに、いわゆる「サンミツ」を回避しながら外出する方法ってのはあると思うんです。
「生活の維持の為の買い物」「適度な運動の為の散歩など」は認められています。この日は自転車で移動をしながら撮影して回りました。自分でこんな表記をするのも何ですが、誰とも会うことなく、人混みに紛れるわけでもなく、ましてや電車で移動するわけでもなく、出立から帰宅まで、都合2時間ほど自転車をこいでました。正直良い運動にもなり、そしてよい気晴らしにもなりました。
家にいるのは簡単な事です。ただ、それで心身共に不健康になってしまったら元も子もない。「Stay Home」だの「おうち時間」だの、各種SNSでは、やんわりとしたいろんな表現で「外出の自粛」を呼びかけています。個人的には理解は出来ますが、諸手を挙げて賛成、とはいきません。
スポーツジムなども営業停止が相次ぎ、運動する所は限られています。それゆえか、大和川の河川敷や土手の上では、サイクリングや散歩を楽しむ人の姿をたくさん見ました。街中でも、黙々とランニングする人の姿をよく見るようになりました。「外への出方」ってあると思うんです。
「外に出るな、家に居よう」もいいですが、所詮は閉鎖された空間。出来る事ってのは限られてきますし、毎日毎日同じ事の繰り返しではいずれ飽きてくるだろうし、心身共に不健康になってしまうような気がするんです。無理のない範囲で外に出て、体を動かしてみるのは如何でしょうか。
2020.04.22 / Top↑
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