

2014年7月。再結成2年目を迎えた広島市・JR西日本硬式野球部は、長きに渡るチーム史上初めて、第85回都市対抗野球大会に、中国地区第二代表として出場しました。ベンチ入りメンバーは、ごく一部の移籍組を除くと、大卒1年目2年目と言う、まだよちよち歩きの若いチームでした。




















相手は優勝候補にも挙げられる「超強豪」のHonda硬式野球部。トーナメントは二回戦からの出場。試合は延長13回、タイブレークに持ち込みながらも、残念ながら8対9で逆転サヨナラ敗けを喫しました。本当に悔しかったですが、再結成2年目でよくぞこんな試合を、とも思ったものです。


















あれから5年3か月。JR西日本硬式野球部はキャリアを積み重ね、新しい選手を迎え入れ、どんどん大きく、そして強く逞しくなり、全国大会でベスト8に勝ち進むまでに成長を遂げました。その間、NPBに二人の選手を送り出し、今年も福岡に旅立つ選手が現れました。本当に喜ばしい事です。


















しかしながら、僅かに残された再結成1期生2期生の選手にとってやはり、対Honda戦ともなると、特別な思い、そして初めての都市対抗野球大会の記憶が鮮烈に甦るだろうと思います。


















まだ、ただ抗うだけのひよっ子だった5年前とは大きく変わったJR西日本硬式野球部。選手の皆さんの思いまでは存じませぬが、個人的には「リベンジマッチ」。広島支社はじめ、管内各地に散った野球部OBもお忙しい中、そして秋季練習直前と言う中、多数応援席に来られた中での試合です。




エール交換。




そしてこの試合でも「10回出場選手表彰」。Honda・川戸洋平選手。10「回」なので比較的楽なようにも思われますが、チームの出場が飛び飛びともなると話は変わってきます。短いながらも業務をこなしながらのコンディショニング。大変かとは思いますが、長く現役を続けていただきたいと思っています。




スターティングオーダー
先攻:JR西日本
1(右)春原直登 (佐久長聖高校~関東学院大学)2(三)藤澤拓斗 (柳ヶ浦高校~西濃運輸~中日ドラゴンズ)
3(中)佐藤直樹 (報徳学園高校/福岡ソフトバンクホークスドラフト1位指名)
4(一)田村 強 (玉野高校~大阪体育大学)
5(二)大倉卓也 (関西学院大学)
6(左)田中勇次 (鳴門工業高校~明治大学)
7(指)西山統麻 (智辧学園和歌山高校)
8(捕)原田廣大 (東大阪大学柏原高校~近畿大学)
9(遊)嶋谷将平 (宇部鴻城高校)








投:齋藤祐太 (智辧学園和歌山高校)
後攻:Honda
1(左)佐藤竜彦 (國學院大学久我山高校~立教大学)
2(中)鈴木 薫 (文星芸術大学付属高校~國學院大学)
3(捕)辻野雄大 (波崎柳川高校~白鴎大学)
4(右)吉田叡生 (佐野日本大学高校~中央大学)
5(一)川戸洋平 (日本大学藤沢高校~日本大学)
6(三)太田和輝 (日本大学第三高校~日本大学)
7(指)山本兼三 (日本航空高校~上武大学)
8(二)高山遼太郎(高崎健康福祉大学高崎高校)
9(遊)西銘生悟 (沖縄尚学高校~中央大学)












投:東野龍二 (履正社高校~駒澤大学)
審判員




球審:永井秀亮 一塁:高田正和 二塁:栗田幸紀 三塁:金丸雄一
成績
1回表




春原 2-2から6球目を見逃し三振




藤澤 1-1から3球目を打ってセカンドゴロ








佐藤 フルカウントから6球目を打ってライト前ツーベースヒット




田村 2-2から6球目を空振り三振


1回裏
佐藤 2-2から5球目を打ってセンターフライ








鈴木 2-2から6球目を打って右中間へツーベースヒット




辻野 0-1から2球目を打ってショートゴロ




吉田 2-2から7球目を空振り三振




2回表




大倉 2-2から9球目を打ってセカンドフライ




田中 1-2から4球目を打ってセンターフライ




西山 2-2から5球目を打ってファーストゴロ
2回裏




川戸 フルカウントから7球目を見逃し三振




太田 フルカウントから6球目を見逃し三振








山本兼 2-2から6球目を打ってレフトオーバーソロホームラン
Honda1-0JR西日本



高山 1-0から2球目を打ってセカンドゴロ




3回表




原田廣 2-1から4球目を打ってセンターフライ




嶋谷 1-1から3球目を打ってファーストファウルフライ




春原 0-1から2球目を打ってレフトフライ




3回裏




西銘 3-1から5球目を選んでフォアボール
佐藤 フルカウントから8球目を打ってレフトへタイムリーツーベースヒット






Honda2-0JR西日本







鈴木 初球を送りバントがセカンド内野安打




辻野 1-1から3球目を打ってサードゴロセカンドフォースアウト サードランナーホームイン
Honda3-0JR西日本




吉田 1-1から3球目を打ってセンターフライ




川戸 初球を打ってセカンドゴロ




4回表




藤澤 1-1から3球目を打ってセンター前ヒット




佐藤 1-1から3球目を打ってピッチャーゴロダブルプレイ




田村 0-2から4球目を空振り三振
4回裏
JR西日本選手交代








ピッチャー齋藤に代えて加賀美希昇(桐蔭学園高校~法政大学~横浜DeNAベイスターズ)
太田 1-2から4球目を打ってレフト前ヒット




山本兼 初球をピッチャー前送りバント




高山 1-2から9球目を空振り三振




西銘 2-2から5球目を空振り三振









5回表




大倉 0-1から2球目を打ってショートフライ




田中 1-1から3球目を打ってセンター前ヒット








西山 1-0から2球目を打ってセンター前ヒット




原田廣 0-2から3球目を空振り三振




嶋谷 2-2から5球目を空振り三振
5回裏




佐藤 2-2から5球目を打ってライトフライ
鈴木 0-2から3球目を空振り三振
辻野 1-1から3球目を打ってセカンドゴロ






6回表
春原 初球を打ってサードファウルフライ
藤澤 2-1から4球目を打ってサードライナー
佐藤 1-2から4球目を打ってショートゴロ
6回裏
吉田 1-1から3球目を打ってレフトフライ
川戸 0-2から3球目を空振り三振
太田 0-1から2球目を打ってショートゴロ




7回表




田村 2-2から5球目を打ってショートゴロ




大倉 2-2から5球目を打ってセンター前ヒット








田中 0-1から2球目を打ってセカンドゴロセカンドフォースアウトファーストへ悪送球でセカンドへ



Honda選手交代












ピッチャー東野に代えて幸良諒(興南高校~東京農業大学)




西山 1-2から4球目を見逃し三振


7回裏
山本兼 2-2から5球目を空振り三振




高山 1-2から4球目を打ってセカンドゴロ




西銘 1-2から4球目を打ってセカンド内野安打



次打者佐藤の3球目(ストライク)にファーストランナー西銘セカンド盗塁失敗
8回表
Honda選手交代
セカンド高山に代えて篠塚宣政(桐蔭学園高校~青山学院大学)








原田廣の代打伊與田一起(明徳義塾高校~専修大学) 2-1から4球目を打ってセンター前ヒット




嶋谷の代打石嵜健人(如水館高校~近畿大学工学部) 0-2から3球目を空振り三振




春原 初球を打ってセカンドゴロセカンドフォースアウト




藤澤 2-2から5球目を空振り三振
8回裏
JR西日本選手交代



代打石嵜がそのまま入りショート



代打伊與田に代えてキャッチャー石畑桂佑(広陵高校~明治大学)




佐藤 初球を打ってファーストファウルフライ




鈴木 2-1から4球目を打ってサードファウルフライ




辻野 2-2から5球目を空振り三振




9回表




佐藤 1-1から3球目を打ってファーストファウルフライ




田村 1-2から4球目を打ってサードゴロ




大倉 0-2から3球目を空振り三振






JR西日本
000 000 000 0
012 000 00X 3
Honda

残念ながら、前の試合のトヨタ自動車対マツゲン箕島よりも短い、1時間58分で決着がついてしまいました。チャンスらしいチャンスは一度きり。そのチャンスも、Honda先発・東野投手に完璧なまでに封じ込まれ、手も足も出せぬ、と言うか出させてもらえぬままに終わってしまいました。



ただ、決してJR西日本が弱かったわけではなく、Hondaの方がほんの少しだけ強かった。それだけだと思います。どこが勝ってもおかしくない、一発勝負のトーナメント戦。今年のJR西日本にはほんの少しだけ「勝ち運」がなかっただけなんだと思います。



ここで終わるのは至極無念ではありますが、来年も(全国大会はドーム球場ですが)大空高く揺るがざる、輝く団旗を仰ぎ見ながら、コバルトブルーの海を泳ぐイコちゃんが見たいです。そして来年こそは黒獅子旗、そしてダイヤモンド旗を携えて、広島駅に凱旋して欲しいと思っています。



一年間お世話になりました。ありがとうごさいました。また来年もよろしくお願いいたします。
2019.11.02 / Top↑
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