


始まりました。第45回社会人野球日本選手権。プロ野球の日本選手権シリーズは実にあっさりと、福岡ソフトバンクホークスの3連覇で幕を閉じましたが、11月4日までの11日間、負けたら全てが終わってしまう、息をもつかせぬ問答無用の激闘が、京セラドーム大阪て繰り広げられます。



全国大会はこれが今シーズン最後。つまりはこの大会が終わると、日本野球連盟の日程がほぼ終了します。それと同時に、次のステップに進む選手、そして野球に別れを告げる選手。もちろん最終予選で敗退してしまったチームでは既に優待される方もおられますが、全国の舞台を花道として、覚悟を持ってグラウンドに立たれる選手の方もおられます。秋とはそういう季節、です。





熱戦の火蓋を切るオープニングゲームは、(ついに)初出場・中国地区第二代表のシティライト岡山と、2大会連続13回目出場・JABA日立市長杯選抜野球大会優勝の鷺宮製作所の対戦です。


今年の中国地区の社会人野球は、シティライト岡山を中心に回っていたような気もします。JABA岡山大会優勝決定戦での熱闘、13回目の代表決定戦進出でようやく勝ち取った都市対抗野球大会出場の切符、そして日本選手権初出場。これまで溜めていた力を存分に発揮しまくった1年。












その締め括りの、秋の京セラドーム大阪の「開幕戦」はむしろ、今年1年を全力疾走してきたご褒美なのかも知れません。そして、開幕を飾るに相応しいチームになっている、とも考えます。











思えば今大会、初出場なのはシティライト岡山だけ。あとのチームは全て5回以上の出場。対戦相手の鷺宮製作所のように、ふた桁なのはざら。しかしながらこの試合、そして元号の変わった2019年は、来年以降のシティライト岡山硬式野球部の、新しい歴史の始まりのような気もします。









して大会初日の第一試合開始前の恒例行事と言えば、昨年のダイヤモンド旗・佐伯達夫杯、大坂市長杯、そして準優勝楯の返還式。開会式を見る事がないので、これがある種の「区切り」ですね。
スターティングオーダー
先攻:シティライト岡山
1(指)坂口湧希 (神村学園高等部~福岡大学)
2(右)谷 雄太 (大阪産業大学付属高校~関西学院大学)
3(左)岩重章仁 (延岡学園高校)
4(一)小竹一樹 (青森山田高校~日本橋学館大学)
5(中)丸山高明 (玉野光南高校~亜細亜大学)
6(二)北川平剛 (甲南高校~関西大学)
7(遊)岩城祥太 (瀬戸内高校)
8(捕)妹尾 蓮 (興譲館高校~中央大学)
9(三)五十嵐一朗(静岡学園高校~上武大学)












投:後藤田崇作 (鳴門高校~関西学院大学)
後攻:鷺宮製作所
1(遊)土谷恵介 (前橋育英高校~中央大学)
2(中)竹原祐太 (二松学舎大学付属高校~東洋大学)
3(二)保戸田則裕(千葉経済大学付属高校~青森大学)
4(一)大坂智哉 (青森山田高校~仙台大学)
5(三)吉濱雅斗 (横浜商大付属高校~横浜商科大学)
6(指)橋本顕太郎(横浜高校~城西大学)
7(右)茶谷良太 (東北高校~東洋大学)
8(左)新納真哉 (神村学園高等部~立正大学)
9(捕)長澤健弘 (東海大学付属甲府高校~国際武道大学)












投:野口亮太 (前橋商業高校~仙台大学)
審判員




球審:左海 一塁:美野 二塁:黒羽 三塁:那須
成績
1回表




坂口 0-1から2球目を打ってセンターフライ




谷 2-0から3球目を打ってライト前ヒット




岩重 1-0から2球目を打ってショートゴロダブルプレイ
1回裏




土谷 フルカウントから11球目を打ってセンターフライ




竹原 1-2から4球目を空振り三振




保戸田 0-1から2球目を打ってサードフライ


2回表




小竹 1-1から3球目を打ってサードゴロ




丸山 1-2から4球目を見逃し三振




北川 3-1から5球目を打ってライト前ヒット



次打者岩城の初球(ストライク)にファーストランナー北川セカンド盗塁成功








岩城 1-2から5球目を空振り三振
2回裏




大坂 1-2から4球目を打ってファーストゴロ




吉濱 初球を打ってセカンドフライ




橋本 2-2から5球目を打ってショートゴロ
3回表




妹尾 2-2から5球目を空振り三振




五十嵐 1-2から4球目を打ってセカンドゴロ




坂口 2-2から5球目を空振り三振
3回裏




茶谷 2-1から4球目を打ってライトファウルフライ




新納 2-2から5球目を見逃し三振




長澤 3-1から5球目を打ってセンターフライ






4回表




谷 初球を打ってレフト前ヒット




岩重 0-1から2球目を打ってサードゴロセカンドフォースアウト




小竹 1-2から4球目を打ってセンター前ヒット




丸山 初球を打ってファーストライナーダブルプレイ
4回裏
土谷 1-2から4球目を空振り三振
竹原 初球を打ってレフト前ヒット




保戸田 1-2から4球目を打ってセンター前ヒット




大坂 初球を打ってライト前タイムリーヒット



鷺宮製作所1-0シティライト岡山




吉濱 1-0から2球目を打ってレフトへ犠牲フライ



鷺宮製作所2-0シティライト岡山




橋本 1-2から4球目を空振り三振
5回表
北川 初球を打ってセカンドゴロ




岩城 0-1から2球目を打ってレフト前ヒット




妹尾 1-0から2球目を打ってセカンドゴロ ファーストランナー岩城はセカンドへ
次打者五十嵐の初球前にセカンドランナー岩城牽制タッチアウト
5回裏








茶谷 初球を打って右中間へツーベースヒット




新納 0-1から2球目をピッチャー前送りバント




長澤 1-0から2球目を打ってライトフライ






シティライト岡山選手交代












ピッチャー後藤田に代えて久保田大智(彦根翔陽高校~京都学園大学)




土谷 ストレートのフォアボール




竹原 3-1から5球目を選んでフォアボール



シティライト岡山選手交代












ピッチャー久保田に代えて藤澤壮太(橋本高校~大阪大谷大学)




保戸田 1-1から3球目を打ってセンターフライ












6回表




五十嵐 初球を打ってセカンドゴロ








坂口 1-1から3球目を打ってセカンド内野安打




谷 ストレートのフォアボール




岩重 2-2から5球目を空振り三振




小竹 1-2から6球目を打ってセカンドゴロ
6回裏




大坂 2-2から5球目を見逃し三振




吉濱 1-1から3球目を打ってライト前ヒット
橋本 0-1から2球目を打ってセンター前ヒット
茶谷 フルカウントから8球目を空振り三振




新納 1-1から3球目を打ってライトへタイムリーツーベースヒット






鷺宮製作所4‐0シティライト岡山
長澤 2-2から5球目を空振り三振


7回表








丸山 2-2から5球目を打ってショート内野安打




北川 初球を打ってセンターフライ




岩城 1-1から3球目を打ってレフト前ヒット




妹尾の代打原渉仁(日本大学第三高校~四国学院大学) 1-1から3球目を打ってショート内野安打
シティライト岡山選手交代




ファーストランナー原に代えて佐々木良輔(福山工業高校~MSH医療専門学校)




五十嵐の代打中山瞬(創志学園高校) 1-1から3球目を打ってセンター前タイムリーヒット









鷺宮製作所4‐2シティライト岡山
鷺宮製作所選手交代












ピッチャー野口に代えて西村純季(遠軽高校~桐蔭横浜大学)




坂口 2-2から5球目を見逃し三振




谷 フルカウントから8球目を空振り三振
7回裏
シティライト岡山選手交代とシート変更
代走佐々木に代えてキャッチャー中谷将也(関東第一高校~広島国際学院大学)
代打中山がそのまま入りサード
土谷 1-2から4球目を打ってショート内野安打
竹原 初球をピッチャー前送りバント
保戸田 0-2から3球目を見逃し三振




大坂 2-1から4球目を打ってショートゴロ
8回表




岩重 初球デッドボール








小竹 2-2から7球目を打ってセンター前ヒット



鷺宮製作所選手交代












ピッチャー西村に代えて平川裕太(東海大学付属浦安高校~国際武道大学)




丸山 初球をサード前送りバント
北川 2-0から3球目を打ってショートゴロ サードランナー岩重ホームイン



鷺宮製作所4‐3シティライト岡山








岩城 2-2から5球目を打って右中間へタイムリースリーベースヒット
鷺宮製作所4‐4シティライト岡山




中谷 2-2から5球目を空振り三振
8回裏
吉濱 1-0から2球目を打ってレフトへツーベースヒット
鷺宮製作所選手交代
セカンドランナー吉濱に代えて中山俊(駒沢大学苫小牧高校~東日本国際大学)




橋本 1-0から2球目をファースト前送りバント
茶谷 ストレートのフォアボール










新納 1-2から4球目をファーストゴロ サードランナー中山ホームタッチアウト



次打者長澤の初球(ストライク)にファーストランナー新納飛び出しタッチアウト



9回表
中山 2-2から5球目を空振り三振




坂口 1-0から2球目を打ってセンター前ヒット




谷 2-2から5球目を打ってセカンドゴロ








岩重 初球を打ってサードゴロ捕球エラー




小竹 フルカウントから7球目を空振り三振
9回裏
長澤 1-0から2球目を打ってライト前ヒット




土谷 1-1から3球目をキャッチャー前送りバント
鷺宮製作所選手交代
セカンドランナー長澤に代えて酒井直哉(大分東明高校~日本文理大学)
竹原 2-2から5球目を空振り三振








保戸田 1-0から2球目を打ってショートゴロファーストへサヨナラ悪送球






鷺宮製作所5‐4シティライト岡山






シティライト岡山
000 000 220 4
000 202 001 5
鷺宮製作所

一瞬、何が起きたのか判らぬまま、そしてあまりにもすごく唐突に、試合は終わってしまいました。何でもない極々平凡なショートゴロ。誰しもが延長戦突入へ気持ちは移っていたかと思いましたが、岩城選手のファーストへの送球は、まるで京セラドーム大阪の「マモノ」に操られるが如く飛んでもない所へ転がっていきました。


そしてこの瞬間、シティライト岡山硬式野球部の、これまでのチームの歴史の中で一番長く、そして今年の日本野球連盟所属チームの中で、一番熱かったであろう2019年が終わりました。
思えば、シティライト岡山硬式野球部の、今シーズンのスローガンには「新時代の主役は俺たちだ」とあります。雌伏の平成時代を終え、元号が令和に改まった今年、一気にその実力が天下に知らしめる事となりました。来年以降の中国地区の社会人野球、確実に主役に躍り出たとすら思います。


来年、またどこかで、シティライト岡山硬式野球部の試合を観戦する事になると思います。おそらく中国地区内での順位もかなり上がったでしょうし、日本選手権対象大会への出場も増えるかと思います。ひと冬を越え、また新しく強くなるであろうチームを楽しみにしたいと考えています。
1年間お疲れ様でした。そしてありがとうございました。
2019.10.26 / Top↑
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