

着々と日本全国で、第45回社会人野球日本選手権の地区代表チームが決まりつつあります。


しかしながら残念な事に(?)今年の中国地区最終予選は、木曜日始まりの月曜日終了と言う日程と言う「(私的)悲劇」。結果的に観に行けた代表決定戦はこれだけ、となってしまいました。


今年の中国地区最終予選。初日・二日目の計6試合が全て2点差以内と言う、熾烈極まりない内容。エースに総てを託すチーム、繋いで繋いで凌ぎ切るチーム、戦略は色々あろうとは思いますが、今年の都市対抗野球大会に出場したシティライト岡山を中心に、ハイレベルな予選だったと思います。


その過酷な中国地区予選の荒波を、打ちひしがれながらも第二代表決定戦に「生き残った」のは、そのシティライト岡山と、光シーガルズ。正直な感想、ちょっと予想外の顔合わせ、となりました。


まずはシティライト岡山。












今年はJABA岡山大会準優勝、さらには群雄割拠の中国地区予選を勝ち抜いて都市対抗野球大会本選出場、さらには岡山市代表として、昭和47年のクラレ岡山以来47年ぶりの出場そして初戦突破と、中国地区の「ダークホース」を脱して、一躍ど真ん中に躍り出たような年だったかと思います。












幾度となく都市対抗野球大会代表決定戦に進出していただけに、いつ中国地区の「殻」を破るのかとは思っていましたが、それが一気に2019年に爆発したような感もしますが如何でしょう。












そして社会人野球日本選手権最終予選も再び第二代表決定戦に進出。都市対抗野球大会の勢いではなく、確実にチームとしての力を遺憾なく発揮、そしてステップアップしてきていると思います。


対する、周防灘の鴎軍団・光シーガルズ。












前身は、都市対抗野球大会に6度出場、社会人野球日本選手権にも同じく6度出場、ベスト8にも進出経験のある「新日本製鐵光硬式野球部」。1994年に残念ながら休部となってしまいましたが、翌1995年に有志の皆さんの手で、現在の「光シーガルズ」が立ち上げられました。









そして2012年からは企業登録チームの扱いを受ける「広域複合企業チーム」さらに今年からは晴れて企業登録チームに「復帰」となりましたが、現在の名称が完全に定着しているのか、同じような経緯を辿った日本製鐵室蘭シャークスとは相反して「日本製鐵」は冠せぬままとなっています。









本選出場が決まればもちろん、光シーガルズとしては初出場。前身の新日本製鐵光まで遡っても、1993年の第20回大会以来25大会ぶりとなります。チームの気運も高まっている事でしょう。
スターティングオーダー
先攻:光シーガルズ
1(二)青木康士郎(東筑高校~九州共立大学)
2(三)廣瀬隆哉 (柳川高校~東海大学熊本キャンパス)
3(中)桶谷共生 (早鞆高校~久留米大学)
4(一)岩城裕平 (山陽高校~近畿大学工学部)
5(遊)矢次晃大 (南陽工業高校~九州共立大学)
6(左)池 智也 (近江兄弟社高校~甲賀健康医療専門学校)
7(指)生谷大成 (今治工業高校~九州国際大学)
8(右)塩崎陸人 (盈進高校~MSH医療専門学校)
9(捕)村田克也 (熊毛南高校~九州国際大学)












投:丸田隆成 (南宇和高校~九州国際大学)
後攻:シティライト岡山
1(左)坂口湧希 (神村学園高等部~福岡大学)
2(右)谷 雄太 (大阪産業大学付属高校~関西学院大学)
3(中)丸山高明 (玉野光南高校~専修大学)
4(指)小竹一樹 (青森山田高校~日本橋学館大学)
5(一)瀬戸口麗 (市立和歌山高校)
6(三)五十嵐一朗(静岡学園高校~上武大学)
7(遊)岩城祥太 (瀬戸内高校)
8(捕)妹尾 蓮 (興譲館高校~中央大学)
9(二)北川平剛 (甲南高校~関西大学)












投:後藤田崇作(鳴門高校~関西学院大学)
審判員








球審:前田康弘 一塁:山本貴彦 二塁:小笠原健斗 三塁:丸山久生
成績
1回表




青木 1-2から5球目を空振り三振




廣瀬 フルカウントから6球目を見逃し三振




桶谷 2-2から5球目を空振り三振
1回裏




坂口 1-2から6球目を打ってセカンドゴロエラー




谷 フルカウントから6球目を選んでフォアボール




丸山 初球をキャッチャー前送りバント







小竹 フルカウントから8球目を打ってレフト前タイムリーヒット






シティライト岡山1-0光シーガルズ








瀬戸口 1-1から3球目を打ってライト前タイムリーヒット






シティライト岡山2-0光シーガルズ




五十嵐 フルカウントから6球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ
2回表








岩城 初球を打ってライトへスリーベースヒット




矢次 1-0から2球目を打ってセンター前タイムリーヒット



シティライト岡山2-1光シーガルズ








池 1-0から2球目をキャッチャー前送りバント失敗セカンドフォースアウト




生谷 2-2から5球目を空振り三振








塩崎 1-2から4球目を空振り三振
2回裏




岩城 ライトファウルフライ




妹尾 2-2から5球目を打ってショートゴロ




北川 1-2から4球目を打ってライト前ヒット






次打者坂口の初球にファーストランナー北川セカンド盗塁失敗
3回表




村田 1-1から3球目を打ってセカンドゴロ




青木 2-2から5球目を空振り三振




廣瀬 1-2から5球目を打ってレフト前ヒット
次打者桶谷の2球目(ボール)にファーストランナー廣瀬セカンド盗塁失敗
3回裏




坂口 初球を打ってセカンドゴロ




谷 3-1から5球目を打ってレフト前ヒット




丸山 0-1から2球目を打ってセカンドゴロ








小竹 2-2から5球目を打ってライトフライ
4回表
桶谷 0-1から2球目を打ってサードフライ
岩城 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
矢次 2-2から6球目を打ってショート内野安打








池 1-1から3球目を打ってレフトフライ




生谷 1-2から4球目を空振り三振
4回裏




瀬戸口 初球を打ってセンターフライ




五十嵐 2-2から5球目を打ってセンターフライ








岩城 0-2から4球目を打ってセンター前ヒット



次打者妹尾の2球目(ボール)にファーストランナー岩城セカンド盗塁失敗
5回表




塩崎 1-2から4球目を空振り三振




村田 1-1から3球目をセーフティバントもピッチャーゴロ




青木 2-2から6球目を打ってレフトフライ
5回裏




妹尾 1-2から4球目を打ってセカンドゴロ




北川 初球を打ってファーストゴロ捕球エラー
次打者坂口の初球(ストライク)にファーストランナー北川セカンド盗塁成功








坂口 1-1から3球目を打ってライトオーバータイムリーツーベースヒット









シティライト岡山3-1光シーガルズ








谷 2-1から4球目を打ってセンターフライ






セカンドランナー坂口はサードへ








丸山 フルカウントから7球目を打ってサードフライ
6回表




廣瀬 1-1から3球目を打ってセンター前ヒット




桶谷 2-2から6球目を打ってサードライナー




岩城 0-1から2球目を打ってライトフライ




矢次 0-1から2球目を打ってセカンドゴロ
6回裏




小竹 0-1から2球目を打ってピッチャー強襲安打
瀬戸口 1-2から4球目を打ってショートゴロ ファーストランナー小竹はセカンドへ
五十嵐 1-2から4球目を空振り三振




岩城 1-0から2球目を打ってショートゴロ
7回表








池 1-2から4球目を打ってライトフライ








生谷の代打木村真登(宇部商業高校~福山大学) 2-2から6球目を打って左中間へスリーベースヒット




塩崎 1-0から2球目を打ってライト前タイムリーヒット



シティライト岡山3-2光シーガルズ




村田 初球をピッチャー前送りバント




青木 0-2から3球目を見逃し三振
7回裏








妹尾 1-1から3球目を打ってレフトフライ








北川 1-2から4球目を打ってライトフライ




坂口 1-2から4球目を打ってファーストゴロ
8回表








廣瀬 0-1から2球目を打ってセカンドフライ




桶谷 初球を打ってショートゴロ








岩城 1-0から2球目を打ってライト前ヒット




矢次 0-2から3球目を見逃し三振
8回裏
谷 1-0から2球目を打ってセンター前ヒット




丸山 初球をピッチャー前送りバント
小竹 フルカウントから7球目を選んでフォアボール




瀬戸口 初球を打ってライト前タイムリーヒット
シティライト岡山4-2光シーガルズ




五十嵐 フルカウントから6球目を空振り三振
岩城 3-1から5球目を選んでフォアボール




妹尾 1-1から3球目を打ってセンター前タイムリーヒット



シティライト岡山6-2光シーガルズ
光シーガルズ選手交代








ピッチャー丸田に代えて中野佳彦(常磐高校~沖データコンピュータ教育学院)




北川 2-2から8球目を打ってファーストゴロ
9回表
池 1-2から4球目を打ってファーストゴロ




木村 1-1から3球目を打ってレフトフライ




塩崎 初球を打ってレフト線ツーベースヒット




ツーアウトになって、ワサワサする、シティライト岡山応援団とベンチ




村田の代打吉川浩喬(九州国際大学付属高校~九州国際大学) 1-2から4球目を空振り三振















シティライト岡山、社会人野球日本選手権初出場決定!おめでとうございます!
光シーガルズ
010 000 100 2
200 010 03X 6
シティライト岡山

CLAが点を取ればシーガルズが追いすがると言う展開。光シーガルズ先発の丸田投手、やはり初めての代表決定戦と言う事で緊張もあったかと思いますが、2回以降はシティライト岡山先発・後藤田投手に負けず劣らずの投球。




しかしやはり、全国の舞台を踏んだか踏んでないかの差、てのは試合終盤に出るんでしょうかね、8回裏に一気に攻略。そしてディフェンスはノーエラー。児山投手、後藤田投手、さらに馬場投手と「三枚看板」の揃っているシティライト岡山がやはり上手だったんではないかな、とも考えます。


光シーガルズ、ここまでよく戦ったと思います。会社登録となっての初年度。今後はバックアップ体勢も、もっともっと整えられる事と思われます。よい選手も加入しました。いずれ近い将来、室蘭シャークス、かずさマジックと「三役揃い踏み」があっても不思議ではないと考えています。
公式ツイッターに、泣ける言葉がアップされてました。引用させてもらいます。
夢のような5日間でした。
— 光シーガルズ (@hikari_seagulls) September 9, 2019
本当にありがとうございました。
夢を実現するためにまた明日から頑張ります。
その前に安全運転で光に帰らなくちゃ!
帰るまでが日本選手権中国地区最終予選です。
ご安全に!


シティライト岡山に、0対12と完膚なきまでに叩きのめされた今年の都市対抗野球大会二次予選から三ヶ月半。互角の勝負が出来たと思ってます。。そして、これまで立った事がない大舞台、闘った事のない代表決定戦。来年以降の、かけがえのない経験になったと思います。




そして、改めてシティライト岡山、社会人野球日本選手権初出場、おめでとうございます。




13回目のプロポーズが実った今年の都市対抗野球大会出場。それから3か月。今度は社会人野球日本選手権出場まで決めてしまいました。調べないと分かりませんが、これは初の快挙かな。






思えば今年の中国地区社会人野球は、もしかしたらシティライト岡山、さらには岡山県を中心に回っていたのかも知れません。JABA岡山大会でのJFE西日本との熱闘、さらには都市対抗野球中国地区二次予選での延長14回。広島県勢を連破して辿り着いた初出場。徹底マークされる中掴んだ社会人野球中国地区第二代表。






地道に、しかし確実に力を付け、一気に花開いた2019年。都市対抗野球大会で、全国大会の何たるかを体感したと思います。これが活かされれば、日本選手権でも快進撃が見られると思います。


そして、第45回社会人野球日本選手権は中国地区から3チームが出場することになりました。JABA岡山大会を制した古豪・JFE西日本、今や大横綱の貫禄すらあるJR西日本、そして新進気鋭のシティライト岡山。ベスト4のうち、3チームを占めることも可能かと思われます。出場される選手の皆様、どうか本選までお怪我等のないよう。そして抽選会は10月2日です。
2019.09.09 / Top↑
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