

今年も、広島県社会人野球「残暑の祭典」第58回JABA広島大会の季節がやってきました。


今年は、予選リーグの会場が、昨年までの広島市安佐北区のJR西日本広島総合グラウンド野球場から、3年ぶりにコカコーラウエストジャパン広島総合グラウンド野球場(広島県営球場)に戻り、また参加するチームの若干の入れ替えもあり、これまでとはまた違う大会になりそうではあります。
そのオープニングゲームは、広島東洋カープ対関メディベースボール学院野球選手科の試合です。


まずは、今回がJABA広島大会初参加の関メディベースボール学院野球選手科。簡単に紹介します。とは言うもののここ3年ほど頻繁に観戦させて頂いてる、そして色々お世話になってますが。






関西メディカルスポーツ学院として創部したのは2006年。2014年から現在の名称になりました。その名前の通りの「野球専門学校」。午前中は兵庫県西宮市にある、津門中央公園野球場や、鳴尾浜臨海公園野球場、甲子園浜野球場等で練習、午後は各種座学や屋内練習等に励んでおられます。






総監督は、徳山大学から住友金属鹿島、大阪近鉄バファローズからオリックスバファローズに在籍、昨年はHonda鈴鹿硬式野球部に外部コーチとして招聘(御本人曰く『レンタル移籍』)された井戸伸年さん。監督はシダックスやプリンスホテルに在籍された経歴をお持ちの松岡淳さん。






野球選手科だけでなく、中等部や野球トレーナー科、高等学校卒業の資格が習得出来る通信科もあり、高校や大学をを卒業した選手だけでなく、高校を中退した選手の受け入れ体勢も整っています。






在籍中の選手は、高校時代は補欠、と言う選手が多いですが、卒業生には、現在伯和ビクトリーズの園田龍矢投手、永和商事ウイングの小川穂高投手、日本製鉄鹿島硬式野球部の高畠裕平外野手、宮崎梅田学園の古市賢助投手、日立製作所の徳永涼太郎投手など、そうそうたる面子が揃ってます。






日本野球連盟への登録は現在はクラブチーム登録。2011年には全日本クラブ野球選手権大会へも出場されています。言わば専門学校なので、在籍は長くて3年ですが、前伯和ビクトリーズの後藤大輝さん(昨年で勇退)のように「次」が見つかれば途中で移籍、と言う事例も多数あるようです。


そして、すっかりご無沙汰になってしまった広島東洋カープ二軍。






急上昇と急降下の繰り返しになっている一軍ペナントレース。その中で緒方孝市監督は試行錯誤をされてますが、これはもう、他チームにある程度覚えられてしまった風もありますが如何でしょう。






「名将」と呼ばれる監督は、勝ち続けるだけでなく、その中で上手に選手の入れ替えが出来る、のも条件かと考えていますが、カープ球団がこの先、緒方孝市監督に監督を任せたいのであれば、スムーズに世代交代を促す事の出来る、またガツンと進言の出来る参謀が必要、とも思いますけどね。






3連覇前の数年、二軍で汗をかいてきた選手が中心選手となり、ある程度選手育成の形は出来上がったと思います。次に緒方孝市監督がなし得ねばいけない事は「世代交代」。今一軍にいる選手も、いずれ落ちてきます。そんな時に拘りを捨ててどんな選手を起用するか。これに尽きると思います。
スターティングオーダー
先攻:広島東洋カープ
1(中)大盛 穂 (静岡産業大学)
2(二)羽月隆太郎(神村学園高校)
3(右)サンチェス(練習生)
4(一)林 晃汰 (智辧学園和歌山高校)
5(指)正隨優弥 (亜細亜大学)
6(遊)くわ原 樹 (常葉学園菊川高校)
7(捕)中村奨成 (広陵高校)
8(三)中神拓郎 (市立岐阜商業高校)
9(左)永井敦士 (二松学舎大学附属高校)












投:アルフレッド・メナ(アベック高校)
後攻:関メディベースボール学院
1(遊)奥野夢叶 (立正大学淞南高校)
2(左)有田諒嘉 (香川西高校)
3(三)大橋竜誠 (東洋大学附属姫路高校)
4(一)山本航介 (高野山高校)
5(捕)幸明慶勲 (武生工業高校)
6(右)山本海翔 (関メディ高等学院)
7(中)宮下大生 (相生学院高校)
8(指)片岡滉輔 (初芝橋本高校)
9(二)田中優都 (京都国際高校)












投:澤田 陸 (開星高校)
審判員
球審:古川裕宗 一塁:石田史 二塁:丸山久生 三塁:南場浩治
成績
1回表




大盛 1-2から4球目を打ってサードゴロ




羽月 フルカウントから6球目を選んでフォアボール



次打者サンチェスの2球目(ボール)にファーストランナー羽月セカンド盗塁成功




サンチェス ストレートのフォアボール




林 初球を打ってショートフライ




正隨 2-2から5球目を空振り三振



1回裏








奥野 フルカウントから6球目を打ってセンター前ヒット




有田 1-0から2球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ




大橋 1-1から3球目を打ってライトフライ
2回表




桒原 1-0から2球目を打ってライト前ヒット




中村奨 1-2から4球目を空振り三振



さらにファーストランナー桒原盗塁失敗




中神 フルカウントから7球目を選んでフォアボール




永井 2-0から3球目を打ってファーストフライ
2回裏




山本航 1-0から2球目を打ってファーストゴロ




幸明 初球を打ってサードゴロ




山本海 フルカウントから7球目を打ってライトフライ
3回表




大盛 3-1から5球目を打ってセンターフライ




羽月 1-0から2球目を打ってファーストゴロ




サンチェス 0-2から5球目を打ってショートフライ
3回裏




宮下 1-1から3球目を打ってセンターフライ




片岡 初球を打ってショートゴロ




田中 2-2から5球目を空振り三振
4回表




林 2-0から3球目を打ってショートフライ
正隨 フルカウントから8球目を選んでフォアボール




桒原 1-0から2球目を打ってライトオーバーツーベースヒット




中村奨 2-2から5球目を打ってショートゴロ




中神 1-0から2球目を打ってサードゴロ
4回裏
奥野 フルカウントから6球目を選んでフォアボール




有田 1-0から2球目をファースト前送りバント




大橋 1-2から5球目を空振り三振




山本航 初球を打ってセンターオーバータイムリーツーベースヒット



関メディ1-0広島東洋カープ




幸明 1-0から2球目を打ってレフト前ヒット




山本海 0-1から2球目を打ってレフトフライ
5回表




永井 初球を打ってセンター前ヒット
大盛 3-1から5球目を打ってレフトフライ落球




しかしファーストランナー永井セカンドフォースアウト



次打者羽月の4球目(ボール)にファーストランナー大盛セカンド盗塁成功
羽月 3-1から5球目を選んでフォアボール




サンチェス 2-2から6球目を打ってライトフライ




林 3-0から4球目を打ってライト前タイムリーヒット



関メディ1-1広島東洋カープ



次打者正隨の6球目(ボール)にダブルスチールサードランナーホームイン
関メディ1-2広島東洋カープ








正隨 2-2から8球目を打ってショートフライ
5回裏








宮下 0-1から2球目を打ってサードファウルフライ




片岡 1-2から6球目を空振り三振




田中 ストレートのフォアボール




奥野 フルカウントから6球目を見逃し三振
6回表
桒原 フルカウントから6球目を見逃し三振




中村奨 2-1から4球目を打ってライトフライ
中神 1-2から4球目を見逃し三振
6回裏




有田 0-2から3球目を打ってセカンドゴロ




大橋 2-2から5球目を打ってショートゴロ




山本航 初球デッドボール




幸明 0-1から2球目を打ってレフト前ヒット




山本海 初球を打ってサードゴロ捕球エラー




宮下 ストレートの押し出しフォアボール



関メディ2-2広島東洋カープ




片岡の代打小林旺晟(関メディ高等学院) フルカウントから7球目を空振り三振
7回表
関メディベースボール学院選手交代












ピッチャー澤田に代えて難波




永井 1-2から6球目を空振り三振
大盛 フルカウントから8球目を選んでフォアボール




羽月 1-0から2球目を打ってサードゴロセカンドフォースアウト




サンチェス 1-0から2球目を打って左中間へタイムリーツーベースヒット



関メディ2-3広島東洋カープ



しかしサンチェスはサードタッチアウト
7回裏
広島東洋カープ選手交代












ピッチャーメナに代えて戸田隆矢(樟南高校)




田中 フルカウントから6球目を打ってセカンドゴロ




奥野 ストレートのフォアボール




有田 1-1から3球目を打ってセンター前ヒット




大橋 初球を打ってサードゴロダブルプレイ
8回表




林 1-0から2球目を打ってショートフライ




正隨の代打木村聡司(常葉学園橘高校) 2-1から4球目を打って右中間へツーベースヒット




桒原 フルカウントから7球目を打ってセンターフライ
中村奨 初球を打ってライトフライ
8回裏
広島東洋カープ選手交代








ピッチャー戸田に代えて岡田明丈(大阪商業大学)




山本航 1-2から4球目を打ってセカンドゴロ
幸明 3-1から5球目を選んでフォアボール



次打者山本海の4球目(ボール)にファーストランナー幸明セカンド盗塁失敗
山本海 フルカウントから6球目を選んでフォアボール




宮下 2-2から6球目を空振り三振
9回表




中神 1-1から3球目を打ってレフトへツーベースヒット




永井 0-2から4球目を打ってショートゴロ
大盛 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
関メディベースボール学院選手交代








ピッチャー難波に代えて石田尚也(香芝高校)




羽月 2-2から5球目を打ってセンター前ヒット




サンチェス 3-0から4球目を打ってレフトオーバー満塁ホームラン



関メディ2-7広島東洋カープ
関メディベースボール学院選手交代












ピッチャー石田に代えて足立湧哉(関メディ高等学院)




林 2-2から5球目を打ってセンター前ヒット
木村 0-1から2球目を打ってセンターフライ




桒原 1-0から2球目を打ってライト前ヒット サードへの返球の間にセカンドへ




中村奨 2-1から4球目を打ってセカンドゴロ
9回裏
広島東洋カープ選手交代












ピッチャー岡田に代えて矢崎拓也(慶應義塾大学)
小林 0-2から3球目を空振り三振




田中 1-1から3球目を打ってキャッチャーファウルフライ




奥野 2-2から5球目を空振り三振






広島東洋カープ
000 020 104 7
000 101 000 2
関メディベースボール学院

試合序盤は完全に互角と見ました。予備知識がないであろう、完全に白紙の状態で相対するとなると、先発ピッチャーその他の状態その他を、相手より如何に先に把握するか、ボールを見極めるかにかかるとは思いますが、この試合に関しては、関メディベースボール学院の方が先だったと思います。
このあたりは、都市対抗野球予選その他で、出たとこ勝負のトーナメントに慣れている、そして好球必打に長けている関メディさんの方が一枚上手だったかと思います。その結果が、同点に追い付いた宮下選手の押し出しフルカウントから球目を選んでフォアボールに繋がったんだと考えます。
ただやはり、有り余るパワーには屈せざるを得なかった。第一打席から明らかに一発狙いのサンチェスに、スリーボールノーストライクにしてしまった時点で負けだったかな。何としてもストライクが欲しい投手。ストライクを絶対に投げてくると腹を括る打者。打者の方が有利なのは明白。
しかしながらこれも経験。関メディさんの場合、遠征での試合は売り込みであり「修学旅行」。普段は絶対に顔を会わすことがないであろうチームとの対戦。色んな投手、打者がいます。そして選手の皆さんはまだまだ成長過程。伸びる一方の選手ばかりです。次戦の対JR西日本戦、楽しみです。
けどなー、勝たせてあげたかったなー。実践の場とは言うものの、外国人選手は反則だよなー。
↑
個人の感想です。
2019.08.24 / Top↑
| Home |