

さて今年も、広島県野球連盟所属の企業・クラブチームが一堂に会する、社会人野球春の祭典(昔の全日本プロレスで言えば、チャンピオンカーニバルみたいなものです)、松本滝蔵旗兼三浦芳郎旗争奪広島県大会の季節がやってきました。


3月23日から延べ3日間にわたって、広島県三原市・やまみ三原市民球場で行われるこの大会。昨年までは8チーム参加の大会でしたが、2019年度から新たに、地元の三原市に1チームが誕生。2月4日に正式に、日本野球連盟に加入、そしてこの大会に参加する事と相成りました。


全国でクラブチームが、結成されては解散、発足しては活動停止、を繰り返す昨今。そして野球人口の減少が叫ばれている中としては喜ばしい事と思います。スポーツを通じて云々、と言う事が言われますが、まだまだ野球にも、計り知れない魅力があるもの、と考えています。


おはようございます。一年ぶりのやまみ三原市民球場。今年も3日間よろしくお願いいたします。
そして大会初日の第一試合は、新たに野球連盟に加入したクラブチーム「三原ヤッサベースボールクラブ」と、強豪も強豪、JR西日本硬式野球部の対戦。いきなり興味深い試合となりました。


まずは三原ヤッサベースボールクラブ。









昨年3月、2014年の都市対抗野球大会広島県一次予選を最後に活動を停止した、三菱重工三原硬式野球部の元監督・国只輝夫氏を部長兼監督に迎えて発足したクラブチーム。丸々一年間を、三原市の三菱重工長谷グラウンドでの練習で、力を蓄えてきました。






今年度は、ミキハウスベースボールクラブ(現:ミキハウス硬式野球部)から、開原龍外野手(神辺旭高校~MSH医療専門学校)や中村翔投手(近畿大学付属福山高校~MSH医療専門学校)らが移籍。それこそ「満を持して」の大会参加となります。









それよりも何よりも、国只輝夫監督にしてみれば、三菱重工三原硬式野球部の、解散前最後の対戦相手が、2014年に再度活動を開始したJR西日本硬式野球部。時代の転換期となった、言わば曰く因縁の(?)相手。一年間鍛えてきたチームの力を試すには絶好の相手、かと思われます。


そして相対するJR西日本硬式野球部の皆様、あけましておめでとうございます。









宮崎県串間市と言う、おいそれと行けそうにない土地での春季合宿を終え、オープン戦はここまで、由宇で行われた対広島東洋カープ戦を含め、9勝1敗2分。昨年はあまり出番のなかった選手も明らかな結果を残し、今年も二大大会制覇に向けて、順調な滑り出し、とでも言いましょうか。






昨年度に比べても、比較的大幅な選手の入れ替えもなく、現有戦力の底上げ。それどころか、そこはかとなく次のステップを目指す選手もおり、クリーンアップ候補の強打者も加入。今年こそは「全国大会8強」の壁を突破して、さらなる高みを目指していただきたい、と期待しております。
スターティングオーダー
先攻:三原ヤッサベースボールクラブ
1(中)山根 翼 (竹原高校)
2(二)森山頌也 (三刀屋高校~広島経済大学在学中)
3(捕)山本雅之 (岡山東商業高校~四国学院大学)
4(右)開原 龍 (神辺旭高校~MSH医療専門学校)
5(三)寄能圭介 (如水館高校)
6(指)槌井湧也 (尾道高校~福山大学)
7(遊)竹元翔人 (如水館高校)
8(一)門口航三 (竹原高校)
9(左)中濱友希 (尾道商業高校)








投:中村 翔 (近畿大学福山高校~MSH医療専門学校~ミキハウスベースボールクラブ)
後攻:JR西日本
1(右)春原直登 (佐久長聖高校~関東学院大学)
2(左)蔵桝孝宏 (広陵高校~法政大学)
3(三)藤澤拓斗 (柳ヶ浦高校~西濃運輸~中日ドラゴンズ)
4(一)田村 強 (玉野高校~大阪体育大学)
5(二)大倉卓也 (智辧学園和歌山高校~関西学院大学)
6(中)佐藤直樹 (報徳学園高校)
7(指)鳥居丈寛 (愛知工業大学付属名電高校~東洋大学)
8(捕)山岸大起 (天理高校~同志社大学)
9(遊)石嵜健人 (如水館高校~近畿大学工学部)








投:前元良太 (徳之島高校~日本福祉大学)
審判員
球審:石田 一塁:楠 二塁:高橋 三塁:南場
打撃成績
1回表
山根 1-0から2球目を打ってショートゴロ




森山 2-1から4球目を打ってファーストゴロ




山本 フルカウントから7球目を打ってサードファウルフライ
1回裏




春原 フルカウントから7球目を選んでフォアボール(画像は何ら関係ありません)
次打者蔵枡の2球目(ストライク)にファーストランナー春原セカンド盗塁成功




蔵桝 1-1から3球目を打ってファーストゴロ セカンドランナー春原はサードへ




藤澤 2-1から4球目を打ってセンターへ犠牲フライ
JR西日本1-0三原ヤッサ




田村 3-1から5球目を打ってセカンドフライ
2回表




開原 1-2から5球目を打ってファーストゴロ




寄能圭 フルカウントから6球目を空振り三振




槌井 2-2から6球目を打ってショートゴロ
2回裏




大倉 1-2から4球目を空振り三振




佐藤 初球を打ってショートゴロ捕球エラー
次打者鳥居の初球(ボール)にファーストランナー佐藤セカンド盗塁成功 さらに3球目ワイルドピッチ




鳥居 フルカウントから6球目を選んでフォアボール




山岸 3-1から5球目を選んでフォアボール




石嵜 ストレートの押し出しフォアボール
JR西日本2-0三原ヤッサ




春原 1-1から3球目を打ってライト前タイムリーヒット
JR西日本3-0三原ヤッサ




蔵桝 2-1から4球目を打ってライトフライ




藤澤 0-2から3球目を見逃し三振
3回表




竹元 1-2から4球目を空振り三振




門口 初球を打ってセカンドゴロ




中濱 0-2から3球目を打ってサードゴロ
3回裏




田村 0-1から2球目を打ってライトフライ




大倉 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
次打者佐藤の4球目(ボール)にファーストランナー大倉セカンド盗塁成功




佐藤 フルカウントから7球目を選んでフォアボール




鳥居 0-1から2球目がデッドボール




山岸 フルカウントから6球目を打ってサードライナーダブルプレイ
4回表




山根 初球を打ってレフトフライ




森山 初球を打ってセカンドゴロ




山本 1-2から4球目を打ってショートゴロ
4回裏




石嵜 2-2から5球目を空振り三振




春原 1-0から2球目を打ってライト前ヒット
次打者蔵枡の2球目(ボール)にファーストランナー春原セカンド盗塁成功




蔵桝 3-1から5球目を打ってライトオーバーツーランホームラン
JR西日本5-0三原ヤッサ




藤澤 2-1から4球目を打ってショートフライ




田村 3-1から5球目を選んでフォアボール
三原ヤッサベースボールクラブ選手交代








ピッチャー中村に代えて松岡大佑(師友塾高校~MSH医療専門学校)
次打者大倉の3球目(ボール)にファーストランナー田村セカンド盗塁成功




大倉 フルカウントから7球目を選んでフォアボール
次打者佐藤の3球目(ボール)にファーストランナー大倉セカンド盗塁成功




佐藤 フルカウントから6球目を打ってライト前タイムリーヒット
JR西日本7-0三原ヤッサ
次打者鳥居の2球目(ストライク)にファーストランナー佐藤セカンド盗塁成功




鳥居 1-1から3球目を打ってレフトフライ
5回表




開原 1-0から2球目を打ってファーストフライ






寄能圭 2-2から5球目を打ってレフト前ヒット
三原ヤッサベースボールクラブ、記念すべき公式戦チーム初ヒット!




槌井 0-1から2球目を打ってライトフライダブルプレイ
5回裏




山岸 1-1から3球目を打ってセンターフライ




石嵜 ストレートのフォアボール




春原の代打田中勇次(鳴門工業高校~明治大学) 0-2から3球目を打ってショート内野安打
次打者蔵枡の2球目(ストライク)にダブルスチール キャッチャーのセカンドへの悪送球でセカンドランナー石嵜ホームイン
JR西日本8-0三原ヤッサ
さらにピッチャーのセカンドへの牽制悪送球でセカンドランナー田中はサードへ
蔵桝 2-2から5球目を空振り三振
藤澤 2-0から3球目を打ってセカンドゴロ
6回表
JR西日本選手交代とシート変更
代打田中がそのまま入りライト
サード藤澤に代えて林誉之(清峰高校~福岡大学)




竹元 1-2から4球目を打ってサードゴロ




門口 0-1から2球目を打ってライトフライ




中澤の代打大迫勇輔(都城商業高校~日本経済大学) 0-2から3球目を空振り三振
6回裏
三原ヤッサベースボールクラブ選手交代とシート変更
代打大迫がそのまま入りレフト
ショート竹元がセカンド
セカンド森山がショート
ピッチャー松岡に代えて益原俊成(三原高校~高知大学)




田村 フルカウントから6球目を打ってサード内野安打




大倉 0-1から2球目を打ってセンター前ヒット ファーストランナー田村はサードへ




佐藤 フルカウントから6球目を打ってセンターへ犠牲フライ
JR西日本9-0三原ヤッサ








次打者鳥居の代打西山の2球目と7球目にワイルドピッチでセカンドランナー大倉がホームイン
JR西日本10-0三原ヤッサ
三原ヤッサベースボールクラブ
000 000 0 H1 E3
120 412 10 H9 E0
JR西日本

全国大会常連の企業チーム・JR西日本と、昨年発足したばかりの、初めての公式戦を迎えるクラブチーム。地元・三原市のチームと言う事で、大会の開幕戦に据えられましたが、やはり大人と子供。ある程度、予想は出来ていましたが、残念ながらその通りになってしまいました。


JR西日本先発・前元投手相手にフォアボールも選べず、セカンドベースも踏めず。ディフェンス面ではフォアボール連発、好き放題に走られ、悪送球を積み重ねて失点。正直ボロボロな試合でした。

それでもやはり、2014年の三菱重工三原硬式野球部の解散以来、5年ぶりに誕生した「三原市の野球チーム」と言う事で、関心も高かったのか、バックネット裏席もわりと埋まってました。もちろん「関係者」が大半を占めていたとは思いますが、それはそれでよい事ではないでしょうか。
このオフの期間中でも、選手が集まらない、と言う理由で活動休止になったチームもあります。当然、三原ヤッサベースボールクラブもしかり、上記の画像のように、選手募集は常に行われてます。いつ選手が足りなくなっても良いように、国只監督(今年47歳)も選手登録がされています。
そして、ボロボロの試合ではありましたが、この試合がこれからの三原ヤッサベースボールクラブの歴史の出発点であり、クラブの「原点」になり得るはず。これから先、三原ヤッサベースボールクラブが発展して行く上で、必ず語り継がれるであろう試合のはず。
これから先の、三原ヤッサベースボールの発展と躍進を、東の空の片隅からお祈りいたします。
2019.03.24 / Top↑
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