

梅雨入りを迎えた6月第一週(第二週、かな)、半日の順延がありましたが、第89回都市対抗野球大会中国地区二次予選も無事、第一代表・第二代表決定トーナメントを残すのみとなりました。


4チームずつ2グループに分かれての予選リーグ。3試合の熾烈極まりない戦いを勝ち抜いてきた、成績上位の2チームが、まずは中国地区第一代表の座を目指して、トーナメントを戦います。


そしてこの中国地区二次予選は、もうひとつ大会を兼ねておりまして、大会プログラムの表紙に「第66回中国地区社会人野球選手権大会」とあります。町の一番と共に、中国地区のチームの一番もかかっています。大きく取り上げられる事はないですが、これもまた重要な「冠」と考えています。

そして、第一代表決定トーナメント初戦は、Aグループ一位通過のJR西日本と、Bグループ2位通過のJFE西日本対戦。ある程度予想されたとは言え、のっけから「広島県対決」となりました。


まずはJR西日本。



予選Aグループを3連勝で、参加8チームの中で、一番に第一代表決定トーナメント進出に名乗りを挙げました。ここ暫く、公式戦になると打線が繋がらない悪循環に陥ってましたが、都市対抗二次予選では打線爆発。三菱自動車倉敷オーシャンズ戦ではサヨナラ勝ち。



中軸のみならず、下位打線も、原田廣大選手、佐藤選手が絶好調を維持し、侮れない攻撃陣がようやく牙を剥き始めたように思います。ここに、なかなか出番のない、活きのよい若手選手が絡めば、JR西日本硬式野球部、3年連続6回目の本選出場も揺るぎないモノになるかと思われます。


対するJFE西日本。



今年度入部の即戦力野手をずらり揃え、そこにベテラン野手がうまく噛み合った打線を全面に押し出し、勇躍広島県第一代表での参加でしたが、最後の最後、予選リーグ最終戦でシティライト岡山に完封負けを喫し、予選Bグループ2位での第一代表決定トーナメント進出、となりました。



ピッチャー陣も谷中投手、河野投手の2年目コンビが奮投。投打ともに大きく刷新され、2大会ぶり10度目の東京ドームを虎視眈々と狙っています。
スターティングオーダー
先攻:広島市・JR西日本
1(左)春原直登 (佐久長聖高校~関東学院大学)
2(二)石嵜健人 (如水館高校~近畿大学工学部)
3(三)藤澤拓斗 (柳ヶ浦高校~西濃運輸~中日ドラゴンズ)
4(遊)田村 強 (玉野高校~大阪体育大学)
5(指)蔵桝孝宏 (広陵高校~法政大学)
6(中)松野 光 (南陽工業高校~日本文理大学)
7(一)大倉卓也 (智辧学園和歌山高校~関西学院大学)
8(捕原田廣大 (東大阪大学付属柏原高校~近畿大学)
9(右)佐藤直樹 (報徳学園高校)








投:西川昇吾 (愛知大成高校~日本福祉大学)
後攻:福山市/倉敷市・JFE西日本
1(右)三木大知 (倉敷工業高校~岡山商科大学)
2(二)斉藤 輝 (横浜商科大学付属高校~國學院大学)
3(左)藤本知輝 (慶應義塾高校~慶應義塾大学)
4(一)橋本拓也 (岡山理大附高校~関西大学)
5(指)松浦大則 (金光第一高校~関西学院大学)
6(三)古田 塁 (天理高校~東洋大学)
7(遊)岡 将吾 (西日本短期大学付属高校~駒澤大学)
8(捕)浦翔太郎 (明徳義塾高校~拓殖大学)
9(中)友滝健弘 (盈進高校~駒澤大学)








投:河野竜生 (鳴門高校)
審判員
球審:井上 一塁:古川 二塁:楠 三塁:後藤
打撃成績
1回表




春原 2-1から4球目を打ってショートゴロ




石嵜 フルカウントから7球目を見逃し三振




藤澤 初球を打ってレフトフライ
1回裏




三木 フルカウントから6球目を打ってライトフライ




斉藤 1-1から3球目を打ってファーストゴロ




藤本 フルカウントから6球目を打ってセンターフライ
2回表




田村 初球を打ってレフト前ヒット




蔵桝 フルカウントから6球目を選んでフォアボール




松野 初球をサード前送りバント




大倉 1-1から3球目を打ってサードゴロ




サードランナー田村タッチアウト




原田廣 2-1から4球目を打ってレフトフライ
2回裏




橋本 1-2から4球目を打ってレフト前ヒット




松浦 3-1から5球目を選んでフォアボール




古田 1-1から3球目をファースト前送りバント




岡 1-1から3球目を打ってレフトフライ




浦 3-1から5球目を打ってサードゴロ
3回表




佐藤 1-1から3球目を打ってサードファウルフライ




春原 フルカウントから10球目を打ってレフト前ヒット




石嵜 初球をキャッチャー前送りバント
藤澤 フルカウントから8球目を打ってレフトフライ
3回裏




友滝 1-1から3球目を打ってショートゴロ




三木 2-2から5球目を空振り三振
斉藤 1-2から4球目を打ってサードゴロ
4回表




田村 1-2から4球目を打ってセンター前ヒット
蔵桝 初球をピッチャー前送りバント
松野 2-2から5球目を見逃し三振
大倉 0-1から2球目を打ってピッチャーゴロ
4回裏




藤本 2-2から5球目を打ってレフトフライ




橋本 初球を打ってファーストゴロ
松浦 2-1から5球目を打ってセンターフライ
5回表




原田廣 2-0から3球目を打ってライトフライ




佐藤 2-2から7球目を打ってファーストファウルフライ
春原 1-0から2球目を打ってピッチャーゴロ
5回裏
古田 フルカウントから7球目を選んでフォアボール




岡 0-1から2球目をファースト前送りバント
浦 1-0から2球目を打ってサードゴロ
友滝 1-0から2球目を打ってショートフライ
6回表




石嵜 3-1から5球目を打ってセカンドゴロ
藤澤 2-0から3球目を打ってショートフライ
田村 1-2から4球目を空振り三振
6回裏




三木 フルカウントから7球目を打ってセンター前ヒット
斉藤 初球をピッチャー前送りバント




藤本 2-2から5球目を打ってライト前ヒット




橋本 1-1から3球目を打ってセンター前タイムリーヒット




JFE西日本1―0JR西日本
JR西日本選手交代








ピッチャー西川に代えて前元良太(徳之島高校~日本福祉大学)




松浦の代打本郷貴彦(広陵高校~近畿大学工学部) 初球デッドボール




古田 1-2から4球目を打ってサードゴロダブルプレイ(5→2→3)
7回表
蔵桝 2-2から5球目を空振り三振




松野 1-1から3球目を打ってセカンドゴロ
大倉 1-2から4球目を打ってセンターフライ
7回裏




岡 1-1から3球目を打ってセカンド強襲安打
浦 1-1から3球目をファースト前送りバント








友滝 初球を打ってセカンドゴロ セカンドランナー岡はサードへ
三木 1-0から2球目を打ってセンターフライ
8回表
原田廣 2-2から5球目を打ってファーストファウルフライ
佐藤 0-2から3球目を見逃し三振
春原 フルカウントから6球目を選んでフォアボール








石嵜の代打田中勇次(鳴門工業高校~明治大学) 1-2から4球目を打ってショートゴロ
8回裏
JR西日本選手交代
代打田中に代えてセカンド伊與田一起(明徳義塾高校~専修大学)
斉藤 1-1から3球目を打ってファーストゴロ




藤本 1-1から3球目を打ってサードゴロ




橋本 初球デッドボール
本郷 1-1から3球目を打ってセカンドゴロ
9回表
藤澤 1-2から4球目を打ってファーストゴロ
田村 3-1から5球目を打ってショートフライ




蔵桝の代打西山統麻(智辧学園和歌山高校) 1-0から2球目を打ってセンターフライ
広島市・JR西日本
000 000 000 0
000 001 00X 1
福山市/倉敷市・JFE西日本



JFE西日本・河野投手、JR西日本・西川投手、両チームともに「今が旬」のピッチャーの先発は予想通りの息詰まる投手戦となりました。両先発とも、第一代表決定トーナメントと言う事で、緊張もあったのか、立ち上がりはやや不安定だったものの、3回辺りからまとまるようになりました。



しかしながらこんな時に怖いのは、イニングの先頭バッター。案の定、6回裏先頭の三木選手のヒットが、そのまま先制点、果ては決勝点になりました。そして先に西川投手が降板。投手戦は先発ピッチャーが先にマウンドを降りた方が負け、とはよく言いますが、それそのまんまの試合。これが野球の怖さかな、とも思います。


それにしてもJFE西日本の河野投手。とても今年二十歳とは思えない堂々としたピッチング。昨年の都市対抗野球本大会で、三菱重工広島の補強選手にも選ばれましたが、それが大きな糧になったのかも知れません。来年は入社3年目。気が早いですが、ドラフト指名にかかったりするんでしょうか。

そしてJFE西日本は、3大会ぶりの第一代表決定戦進出を決めました。
2018.06.09 / Top↑
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