

世の中では、企業チーム対象とも言える、第44回社会人野球日本選手権出場を懸けた「対象大会」が行われていますが、それと同時に、クラブ登録チームを対象にした、第43回全日本クラブ選手権予選、さらには第89回都市対抗野球大会都道府県一次予選が、全国各地で行われています。


一次予選はクラブ登録チームが中心、故に週末土曜日曜に試合が組まれる事が多いので、観戦の機会に恵まれませんが、午前中試合開始ともなると何とか、と言う事で、今年度からG7神戸、と言う名前になった神戸サブ球場へ、兵庫県一次予選近畿地区二次予選進出決定戦を観戦に行きました。



対戦は、関メディベースボール学院対全播磨硬式野球団。


まずは全播磨硬式野球団と言う、全くもって初見のチーム。






本拠地は兵庫県加古郡播磨町。西は加古川市、東は明石市と接しています。公共交通機関なら、山陽本線土山駅、山陽電車播磨町駅周辺。大規模な人工島もあり、阪神工業地帯の西端にあたりますか。






チームは1996年に活動開始。新しいように見えますが、以外にも兵庫県下では一番古いクラブ登録チーム。過去、全日本クラブ選手権にも出場。びわこ杯や高砂市長杯で優勝経験もあります。






で、特筆すべきは、中等部を併設している事。活動内容等詳細は分かりませんが、クラブ登録チームでこんな活動内容のチームもなかなかないとは思います。






公式Facebookで選手名鑑を見ましたが、近畿地区の強豪高校出身の選手や、高校(!)や大学に在学中の選手あり、他のクラブチームからの移籍組あり、と経歴もさまざま。一番目を引くのは、読売ジャイアンツに在籍した事もある福泉敬大投手コーチ。歴戦の勇士、と言う所でしょうか。


そして対戦相手の関メディベースボール学院にも中等部がありますが、こちらは純然たる「学校」。












昨年度の都市対抗野球兵庫県一次予選は、兵庫県警察本部県警桃太郎を圧倒して近畿地区二次予選に進出しました。所属する選手の年齢がある程度限られる「学生さん」ではありますが、そしてまだチーム発足後12年ではありますが、兵庫県下では確固たる地位を築きつつある、と考えています。












今年度から、オリックスバファローズOBの井戸伸年氏が総監督就任、さらにはHonda鈴鹿野球部外部コーチに(ご本人曰く「1年間のレンタル移籍」)。代わって卒業生の言わば「生え抜き」の坂田達也氏が監督に就任されました。監督交代初年度。どこまで勝ち進む事が出来るか楽しみです。
スターティングオーダー
先攻:全播磨硬式野球団
1(中)濱川 皓 (育英高校~富士大学~日本通運/兼任コーチ)
2(三)嶋田尚登 (東播工業高校~OBC高島)
3(一)西川勝敏 (神港学園高校~関西国際大学)
4(遊)松井謙吾 (三木北高校~京都産業大学)
5(左)山本 陸 (三木高校~神戸学院大学在学中)
6(右)村上大介 (滝川第二高校~龍谷大学)
7(指)高木 亮 (神港学園高校~愛知学院大学/兼任監督)
8(二)松本悠太郎 (神戸弘陵高校~流通科学大学)
9(捕)清水勇磨 (神戸第一高校~甲賀健康医療専門学校)








投:鈴木大二郎 (西脇工業工業)
後攻:関メディベースボール学院
1(左)塚本瑞輝 (市立富士高校)
2(遊)奥野夢叶 (立正大学付属淞南高校)
3(右)二神友哉 (三重海星高校)
4(三)奥浪 鏡 (創志学園高校~オリックスバファローズ)
5(指)柳澤太良 (桜ヶ丘高校)
6(中)有田諒嘉 (香川西高校)
7(捕)富田賢斗 (松蔭高校)
8(一)犬塚貴哉 (龍谷大学付属平安高校)
9(二)谷口 蓮 (英真学園高校)








投:園田龍也 (九州学院高校~徳山大学)
審判員


球審:浜田敏 一塁:花尾 二塁:板垣 三塁:北野
打撃成績
1回表




濱川 フルカウントから6球目を空振り三振




嶋田 1-1から3球目を打ってピッチャーゴロ




西川勝 2-0から3球目を打ってショートゴロ
1回裏




塚本 初球を打ってライト前ヒット
奥野 初球をファースト前送りバント




二神 2-1から4球目を打ってサードファウルフライ




奥浪 1-0から2球目を打ってライトフライ
2回表




松井 1-0から2球目を打って左中間へツーベースヒット




山本 1-2から4球目を空振り三振




村上 1-2から4球目を空振り三振
高木 初球を打ってファーストゴロ
2回裏




柳澤 2-0から3球目を打ってショートゴロ




有田 フルカウントから6球目を選んでフォアボール




富田賢 フルカウントから6球目を打ってライト前ヒット




犬塚 3-1から5球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ
3回表




松本 0-2から5球目を打ってショートゴロ捕球エラー




清水 2-2から5球目をピッチャー前送りバント
濱川 0-2から3球目を見逃し三振




嶋田 2-2から6球目を打ってレフト前タイムリーヒット




関メディベースボール学院0―1全播磨硬式野球団
バッターランナー嶋田はセカンドへ




西川勝 2-1から4球目を打ってセンターフライ
3回裏




谷口 3-1から5球目を選んでフォアボール




塚本 1-1から3球目をピッチャー前送りバント




奥野 1-0から2球目を打ってライト前タイムリーヒット




関メディ1―1全播磨




二神 3-1から5球目を打ってセンター前ヒット




奥浪 1-1から3球目を打って左中間へタイムリーツーベースヒット
関メディ2―1全播磨
柳澤 初球をピッチャー前スクイズ
関メデ3―1全播磨




有田 1-2から4球目を打ってライト前タイムリーヒット
関メディ4―1全播磨
全播磨硬式野球団選手交代








ピッチャー鈴木に代えて中田領(神港学園高校~神戸学院大学)




富田賢 0-2から3球目を空振り三振
4回表
松井 ストレートのフォアボール
山本 1-0から2球目を打ってレフトフライ
村上 0-1から2球目を打ってレフトフライ
高木 0-1から2球目がデッドボール
松本 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
清水 フルカウントから9球目を選んで押し出しフォアボール
関メディ4―2全播磨




濱川 1-2から6球目を空振り三振
4回裏




犬塚 フルカウントから6球目を空振り三振




谷口 3-1から5球目を選んでフォアボール
次打者塚本の初球にファーストランナー谷口セカンド盗塁成功
塚本 ストレートのフォアボール




奥野 0-2から3球目を空振り三振
二神 ストレートのフォアボール




奥浪 2-1から4球目を打ってセカンドゴロ
5回表
嶋田 1-2から5球目を見逃し三振
西川勝 初球を打ってショートゴロ捕球エラー
松井 0-2から4球目を打ってレフト前ヒット
山本 2-2から5球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ
5回裏




柳澤 2-1から5球目を打ってレフト前ヒット




有田 初球をファースト前送りバント




富田賢 2-2から6球目を打ってレフトフライ




犬塚 0-1から2球目を打ってライト前タイムリーヒット




関メディ5―2全播磨
谷口 フルカウントから6球目を空振り三振
6回表
村上 1-2から5球目を空振り三振




高木 1-1から3球目を打ってサードゴロ
松本 フルカウントから6球目を選んでフォアボール




清水 フルカウントから6球目を空振り三振




力投を見せる園田投手と、サードゴロでナイスプレイを見せた(「さすがプロ!」の声が飛んでました)奥波内野手を迎える関メディベンチ。
6回裏




塚本 2-1から4球目を打ってセンター前ヒット




奥野 1-0から2球目をファースト前送りバント




二神 1-0から2球目を打って右中間へタイムリースリーベースヒット




関メディ6―2全播磨




奥浪 0-1から2球目を打ってレフト前タイムリーヒット




関メディ7―2全播磨
全播磨硬式野球団選手交代








ピッチャー中田に代えて若松拓海(夢前高校~甲賀健康医療専門学校)
次打者柳澤の4球目にワイルドピッチ




柳澤 2-2から5球目を空振り三振




有田 1-2から4球目を打ってセンターフライ
7回表
濱川 1-2から4球目を打ってショートフライ
嶋田 1-2から4球目を打ってショートゴロ
西川勝 1-1から3球目を打ってピッチャーゴロ
7回裏
富田賢 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
犬塚 初球をピッチャー前送りバント失敗セカンドフォースアウト




谷口 初球を打ってセンターフライ




塚本 2-0から3球目を打ってサードゴロ
8回表




松井 1-0から2球目を打ってレフト前ヒット
山本の代打松田光騎(明石南高校~神戸学院大学在学中) 初球を打ってファーストライナーダブルプレイ
村上 1-0から2球目を打ってサードライナー
8回裏
全播磨硬式野球団シート変更
代打松田がそのまま入りファースト
ファースト西川勝がセンター
センター濱川がライト
ライト村上がレフト
奥野 1-0から2球目を打ってショートフライ




二神 1-0から2球目を打ってライト前ヒット




奥浪 2-0から球3目を打ってサードゴロダブルプレイ
9回表
高木 初球を打ってショートライナー
松本 1-2から4球目を空振り三振




清水 0-1から2球目を打ってセンターフライ


関メディベースボール学院、近畿二次予選進出!



全播磨硬式野球団
001 100 000 2
004 012 00X 7
関メディベースボール学院


まずは全播磨硬式野球団。まだこれから暑くなると言うのに、残念ながら「今年の夏」は来ない事になってしまいました。昨年、大阪ガス野球部が都市対抗野球出場を逃した時の様子を鮮明に覚えていますが、選手の皆さんの落胆ぶりは相当でした。これが、都市対抗野球予選の現実なんだなぁ、と。


ただ、巻き返しのチャンスはあります。5月3日より行われる、第43回全日本クラブ野球選手権大会兵庫県一次予選。全播磨は一回戦で県警桃太郎と対戦。これに勝てば再び、関メディさんと相対します。全播磨硬式野球団が雪辱するか、関メディベースボール学院が返り討ちにするか。楽しみです。
簡単に「楽しみ」って言っちゃあいかんのですけどね。


そして、終わってみれば、関メディベースボール学院の圧勝。今年から本格的にピッチャーに転向した園田投手は荒れに荒れましたが、これが功を奏したか完投勝利。もっとも、二次予選進出決定戦、と言う緊張感もあったかも知れません。完投勝利は今後の糧になるかと思います。


打つ方はやはり、奥浪選手が加入した事(これで完璧に馴染んだかな)でクリーンアップがさらに厚みを増し、下位打線に谷口選手が入った事で、送りバントなどで上位に繋ぐ事も出来ましょうし、自ら出塁して脚でかき回す事も出来る、切れ目のない打線が出来上がったと思います。そしてこの試合、クリーンアップだけで6安打1スクイズ5打点。これで負けるはずがない。
あとは二次予選に向けて、企業チーム、強豪チームに対して気後れしない事、これまでやって来た練習に自信を持って、グラウンドに立つ事ではないでしょうか。二次予選はトーナメントの繰り返し。気の抜けない戦いが始まります。是非とも怪我のないよう、二次予選を迎えて頂きたいと思います。

試合後は、中等部の生徒さんも交えての記念撮影。井戸伸年総監督のはからいで、グラウンドに降りて撮影させていただきました。井戸監督、坂田監督はじめ、チームスタッフの皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。二次予選での大暴れを期待します!
2018.04.22 / Top↑
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