3月恒例になりました「社会人オール広島対広島東洋カープ」の定期交流試合も、今年で数える事第11回を迎えました。カープのオープン戦の狭間とは言うものの、社会人野球部はそろそろ公式戦を迎える時期。力試しにはうってつけの試合。まずは、社会人オール広島のメンバーをずらっと。
【監督】
町田公二郎(明徳義塾高校~専修大学~広島東洋カープ~阪神タイガース~三菱重工広島)
【コーチ】
花本輝雄 (南宇和高校~近畿大学工学部~JR西日本)
松原 勲 (多々良学園高校~広島医療体育専門学校~ツネイシブルーパイレーツ)
【投手】
河野竜生 (20 鳴門高校~JFE西日本)
谷中文哉 (24 盈進高校~駒澤大学~JFE西日本)
伊藤一輝 (24 中京大学付属中京高校~駒澤大学~三菱重工広島)
鮫島優樹 (30 神村学園高等部~MSH医療専門学校~三菱重工広島)
加賀美希昇(30 桐蔭学園高校~法政大学~横浜DeNAベイスターズ~JR西日本)
佐原圭亮 (27 広陵高校~吉備国際大学~伯和ビクトリーズ)
西川昇吾 (25 愛知大成高校~日本福祉大学~JR西日本)
宮地翔太 (25 中京高校~中京学院大学~三菱重工広島)
【捕手】
國本剛志 (31 近畿大学付属福山高校~近畿大学~三菱重工広島)
財満征史 (30 高陽東高校~東京農業大学~ツネイシブルーパイレーツ)
佐々木駿 (26 桐光学園高校~國學院大学~三菱重工広島)
原田廣大 (27 東大阪大学付属柏原高校~近畿大学~JR西日本)
【内野手】
藤澤拓斗 (28 柳ヶ浦高校~西濃運輸~中日ドラゴンズ~JR西日本)
田中友博 (28 享栄高校~愛知学院大学~三菱重工広島)
三木大知 (27 倉敷工業高校~岡山商科大学~JFE西日本)
橋本拓也 (32 岡山理科大学付属高校~関西大学~JFE西日本)
岡 将吾 (29 西日本短期大学付属高校~駒澤大学~JFE西日本)
田村 強 (25 玉野高校~大阪体育大学~JR西日本)
【外野手】
岸村祥太郎(31 華陵高校~徳山大学~ツネイシブルーパイレーツ)
春原直登 (27 佐久長聖高校~関東学院大学~JR西日本)
汐月祐太郎(24 熊本高校~筑波大学~三菱重工広島)
青木拓己 (26 関西大学付属北陽高校~関西大学~三菱重工広島)
松野 光 (28 南陽工業高校~日本文理大学~JR西日本)
友滝健弘 (29 盈進高校~駒澤大学~JFE西日本)
実政太一 (32 如水館高校~三菱重工広島)

2017年度の広島県野球連盟加盟チーム、ベストスリーの監督で構成された首脳陣。そして勝手知ったる(個人的には)そうそうたるメンバー。日本野球連盟公式サイトには(ミスですが)「社会人オール広島(一軍)」と表記されてはいましたが、それが何ら間違いでもなさそうな顔ぶれ。

経歴の前に、2018年度に迎える満年齢を入れてみましたが、25歳から30歳くらいまでの、野球選手としては一番動けるであろう(と考えています)選手が主体。さらには、ベテランに達しようと言う年齢の選手から、これからまだまだ伸びるであろうと思われる選手まで、これまた多彩。

そして、緒方孝市・広島東洋カープ監督と、町田公二郎・三菱重工広島監督は、カープ入団の経緯こそ異なりますが、かつては外野のレギュラー争いをした仲でもあり同い年の昭和43年生まれ。ただ、プロとアマチュアの差こそあれど、純粋な指導者・監督歴は町田監督の方がわずかに上。

さて今年の「JABA HIROSHIMA ALLSTARS」、どんな試合になるか。過去の対戦成績は、広島東洋カープの8勝2敗1分1雨天中止。カープが圧倒的リード、はもちろん当たり前なんですが、尋常ならざるメンバーの揃った今年の社会人オール広島。どんな試合になりますか。
スターティングオーダー
先攻:広島東洋カープ
1(右)堂林
2(遊)西川
3(指)下水流
4(一)メヒア
5(捕)坂倉
6(三)美間
7(二)庄司
8(左)高橋大
9(中)野間
投:ジョンソン
後攻:社会人オール広島
1(中)松野
2(二)田中
3(三)藤澤
4(一)國本
5(指)岸村
6(遊)田村
7(右)実政
8(左)友滝
9(捕)原田
投:西川
審判員
球審:楠 一塁:橘 二塁:佐々木 三塁:古川
さて、」リトルリーグ選手の始球式もあって、予定より若干遅れての試合開始です。
打撃成績
1回表
堂林 初球を打ってキャッチャーファウルフライ
西川 2-2から5球目を空振り三振

下水流 3-1から5球目を打ってセンターフライ
〇1番に起用された堂林翔太。気負いもあったのか、それともまず打ちに行く事を考えた、そして「ヒット」と言う明確な結果が欲しかった、のかは解りませんが、1番打者に据えられた以上、与えられた役目と言うのはあるはず。それをもう少し考えないと居場所はない。一番白ける結果。
1回裏

松野 初球を打ってセカンドフライ
田中 2-0から3球目を打ってショートフライ
藤澤 フルカウントから6球目を打ってサードゴロ
2回表
メヒア 1-1から3球目を打ってライトフライ
坂倉 フルカウントから8球目を打ってショートゴロ
美間 1-1から3球目を打ってライトフライ
2回裏
國本 0-1から2球目を打ってショートゴロ

岸村 フルカウントから7球目を空振り三振
田村 2-2から5球目を打ってショートゴロ
3回表
庄司 2-1から4球目を打ってセカンドゴロ

高橋大 0-1から2球目を打ってキャッチャーファウルフライ
野間 2-2から5球目を打ってセカンドゴロ
3回裏
実政 2-2から5球目を空振り三振

友滝 1-2から4球目を打ってレフトフライ

原田 1-0から2球目を打ってレフト線ツーベースヒット
松野 0-1から2球目を打ってサードライナー
●社会人オール広島、チーム初安打は國本選手でも松野選手でも田村選手でもなく、まさかまさか(!?)の原田廣大選手のバットから。若干体勢が崩れたものの、レフト線へ痛烈なツーベースヒット。
4回表
社会人オール広島選手交替

ピッチャー西川に代えて加賀美
堂林 1-0から2球目を打ってレフト前ヒット
西川 1-0から2球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ
下水流 2-2から5球目を空振り三振
4回裏
田中 初球を打ってセンター前ヒット
次打者藤澤の初球にファーストランナー田中セカンド盗塁失敗
藤澤 1-2から4球目を空振り三振

國本 フルカウントから6球目を空振り三振
5回表
社会人オール広島選手交替
サード藤澤に代えて岡

メヒア 2-1から4球目を打ってファーストゴロ
坂倉 1-0から2球目を打ってセカンドゴロ
美間 1-0から2球目を打って左中間へ先制ソロホームラン
社会人オール広島0‐1広島東洋カープ
庄司 初球を打ってセンター前ヒット
高橋大 3-1から5球目を打ってライト前ツーベースヒット
野間 2-2から5球目を打ってサードファウルフライ
●どうも短いイニングでの投げ方にイマイチ不安の残る加賀美投手。ツーアウトを取ってホッとしてしまうんか。それとも、カープを相手にしてチカラが入ってしまったのか。
5回裏
広島東洋カープ選手交替
サード美間に代えてショート桒原
ショート西川がサードへ

岸村 1-2から4球目を空振り三振
田村 0-1から2球目を打ってセンターフライ落球 田村はセカンドへ
実政 0-2から3球目を空振り三振
友滝 1-2から5球目を空振り三振
〇スタメンセンターの野間峻祥、ですがこの回の守備はちょっと頂けなんだ。スピンのかかったような打球ではありましたがグラブの土手に当ててポロリ。やや半身で捕りにいったのもあまりよろしくなかった。バッティング動向言われますが、やはり一軍に生き残るには守備から、ぢゃないですかね。
〇ジョンソンはこの回でお役御免。ストレートはMax142km/hながら、ゆったりしたフォームから投げ込まれる、わずかに動くボールを捉えきれない社会人オール広島。これから更に精度を増していくんだろうな、とも。3年契約の2年目。調整登板とは言うものの、今年も磐石かなぁ。
6回表
社会人オール広島選手交替



ピッチャー加賀美に代えて河野
堂林 フルカウントから6球目を打ってサードゴロ
西川 2-2から5球目を空振り三振
下水流の代打中村奨 1-0から2球目を打ってレフト前ゴロヒット
メヒア 2-0から3球目を打ってセンターオーバーツーランホームラン

社会人オール広島0‐3広島東洋カープ
坂倉 0-1から2球目を打ってセカンドゴロ
〇期待を背負ったドラフト1位指名の中村奨成。対外試合初打席は代打での登場。2球目の高めのストレートを強引に叩いて三遊間をゴロで抜けるレフト前ヒット。これで少しは緊張感が解けたかな、と。
●高卒ながら昨年の都市対抗野球大会で、三菱重工広島の補強選手にも選出された河野投手。2年目のジンクス、ではないとは思いますが、ちょっとピリッとしたところがありませんでした。
6回裏
広島東洋カープ選手交替


ピッチャージョンソンに代えてジャクソン
ライト堂林に代えて船越
ファーストメヒアに代えて青木

原田の代打春原 0-1から2球目を打ってセカンドゴロ
松野 0-2から3球目を打ってライト前ヒット
田中 2-2から7球目を空振り三振
岡 ストレートのフォアボール
國本 1-1から3球目を打ってショートゴロ
7回表
社会人オール広島選手交替
代打春原がそのまま入りレフト
レフト友滝がセンター
センター松野に代えてキャッチャー佐々木
桒原 1-2から4球目を打ってセンター前ヒット
庄司 1-0から2球目を打ってライトオーバーツーベースヒット
高橋大 1-0から2球目を打ってショートゴロ
野間 0-1から2球目を打ってレフトへ犠牲フライ
社会人オール広島0‐4広島東洋カープ
社会人オール広島選手交替


ピッチャー河野に代えて谷中
船越 フルカウントから8球目を打ってレフトフライ
〇もう二軍でやる事はほとんど残されてないと思われる庄司隼人。この回の打席ではあと2メートルでホームランかと言う大飛球。西川龍馬が何かと話題になる内野手争いではありますが、これまで積み重ねて来たモノを考えると、彼にもっとスポットライトが当たってもいい、はずなんですよねぇ。
7回裏
広島東洋カープ選手交替

ピッチャージャクソンに代えてカンポス
セカンド庄司に代えてレフト永井
レフト高橋大に代えてセカンド木村
岸村の代打橋本 初球を打ってセンターフライ

田村 フルカウントから7球目を空振り三振
実政の代打青木 1-1から3球目を打ってセカンドゴロ
〇ジョンソンだジャクソンだカンポスだと、容赦ない外国人助っ人投手リレー。まぁカープさんからしたら、調整の一環なんだとは思いますが、ちょいと興醒め。
8回表
社会人オール広島選手交替
代打青木がそのまま入りライト


ピッチャー谷中に代えて宮地
西川 2-0から3球目を打ってセンターフライ


中村奨 1-0から2球目を打ってライトへツーベースヒット

青木 1-0から球目を打ってセカンドゴロ セカンドランナー中村奨はサードへ
坂倉 3-1から5球目を選んでフォアボール
社会人オール広島選手交替


ピッチャー宮地に代えて伊藤
桒原 フルカウントから球目を打ってセカンドタイムリー内野安打
社会人オール広島0‐5広島東洋カープ

永井 初球を打ってライトフライ
8回裏
広島東洋カープ選手交替


ピッチャーカンポスに代えて藤井
キャッチャー坂倉に代えて磯村
友滝の代打汐月 1-0から2球目を打ってセンター前ヒット

春原 1-2から4球目を打ってセカンドライナー

佐々木 1-1から3球目を打ってレフト前ヒット ファーストランナー汐月はサードへ
田中 ストレートのフォアボール
岡 フルカウントから6球目を空振り三振
國本 0-2から4球目を打ってセカンドゴロ
9回表
社会人オール広島選手交替
代打汐月がそのまま入りライト
ライト青木がセンター


ピッチャー宮地に代えて佐原
木村 初球を打ってサードゴロ

野間 1-1から3球目を打って左中間突破スリーベースヒット
船越 初球を打ってセンター前タイムリーヒット
社会人オール広島0‐6広島東洋カープ
西川 初球を打ってセンターフライ

中村奨 2-2から5球目を空振り三振
9回裏
広島東洋カープ選手交替



ピッチャー藤井に代えてアドゥワ
橋本 0-1から2球目を打ってセンター前ヒット
田村の代打三木 2-2から8球目を空振り三振
青木 初球を打ってセカンドゴロダブルプレイ

日本野球機構広島 000 012 111 6
日本野球連盟広島 000 000 000 0
投手成績
広島東洋カープ
ジョンソン 5 回 17人 62球 2被安打 0与四死球 7奪三振 0失点 0自責点
ジャクソン 1 回 5人 19球 1被安打 1与四死球 1奪三振 0失点 0自責点
カンポス 1 回 3人 11球 0被安打 0与四死球 0奪三振 0失点 0自責点
藤井 1 回 5人 23球 2被安打 1与四死球 1奪三振 0失点 0自責点
アドゥワ 1 回 3人 9球 1被安打 0与四死球 1奪三振 0失点 0自責点
社会人オール広島
西川 3 回 9人 36球 0被安打 0与四死球 1奪三振 0失点 0自責点
加賀美 2 回 9人 28球 4被安打 0与四死球 1奪三振 1失点 1自責点
河野 1.2回 9人 28球 4被安打 0与四死球 1奪三振 3失点 3自責点
谷中 0.1回 1人 8球 0被安打 0与四死球 0奪三振 0失点 0自責点
宮地 0.2回 4人 12球 1被安打 1与四死球 0奪三振 1失点 1自責点
伊藤 0.1回 2人 8球 1被安打 0与四死球 0奪三振 0失点 0自責点
佐原 1 回 5人 11球 2被安打 0与四死球 0奪三振 1失点 1自責点

試合はやはり、広島東洋カープの投打ともの圧勝に終わりました。クリス・ジョンソンか先発、と言う事で、右打者主体のオーダーで挑んだ社会人オール広島でしたが、やはり手も足も出なかった、と言うのが感想です。それだけジョンソンが充実したオフシーズンとキャンプを過ごしてきた証拠。

対する社会人オール広島。先発の西川昇吾投手が、3イニングをパーフェクトピッチング。昨年末には、日本野球連盟中国地区連盟から、2017年の最優秀選手にも選ばれた「サウスポーライアン」。

目に見えて速い球を投げる訳ではないんですが、その鍛え抜かれ、練り上げられたピッチングフォームと、しっかりしたコントロールさえあれば十分にピッチャーとしての個性を確立出来る。やたら「Max〇〇〇km/h」が持て囃される傾向にありますが、所詮MaxはMax、ですからね。

そして広島東洋カープ。次々に外国人助っ人がマウンドに上がる、何となく異様な試合に見えたんですが、やはり気になるのは、中村奨成入団で、改めてクローズアップされるキャッチャー、坂倉将吾。
ともにバッティングが話題になりがちですが、キャッチャーと言うポジションである以上、やはりキャッチングと言う「壁」的な役割が要求されるとは思いますが、クリス・ジョンソンとバッテリーを組んだこの試合では、昨年からあまり進歩が感じられなかった。と言うのが正直な感想です。
ビッシビシ、豪速球がくるわけではないんですが、キャッチするタイミングの問題なのか、マツダスタジアムと言う屋外球場だからなのか「バシッ!」と威勢のいい音がなかなか響かない。昨年のJABA広島大会では、永川勝浩の変化球を溢す場面もありましたが、それがなかった分、成長なのか。

今後は、右と左、豪打と巧打、と言う事で、何かと中村奨成と比較される事になるやも知れません。ましてや一年目からクローズアップされて「しまった」以上、衆目が集まるのは必須。今後は互いに鍛え合い、切磋琢磨して、かつての西山秀二・瀬戸輝信のような関係になれば、とも考えます。
残念ながら期待通りの試合、にはなりませんでしたが、毎年毎年何かしらの「見所」が出てくる。それもまた、春先のこの試合の、厳しくともまた楽しみ、とも考えております。
【監督】
町田公二郎(明徳義塾高校~専修大学~広島東洋カープ~阪神タイガース~三菱重工広島)
【コーチ】
花本輝雄 (南宇和高校~近畿大学工学部~JR西日本)
松原 勲 (多々良学園高校~広島医療体育専門学校~ツネイシブルーパイレーツ)
【投手】
河野竜生 (20 鳴門高校~JFE西日本)
谷中文哉 (24 盈進高校~駒澤大学~JFE西日本)
伊藤一輝 (24 中京大学付属中京高校~駒澤大学~三菱重工広島)
鮫島優樹 (30 神村学園高等部~MSH医療専門学校~三菱重工広島)
加賀美希昇(30 桐蔭学園高校~法政大学~横浜DeNAベイスターズ~JR西日本)
佐原圭亮 (27 広陵高校~吉備国際大学~伯和ビクトリーズ)
西川昇吾 (25 愛知大成高校~日本福祉大学~JR西日本)
宮地翔太 (25 中京高校~中京学院大学~三菱重工広島)
【捕手】
國本剛志 (31 近畿大学付属福山高校~近畿大学~三菱重工広島)
財満征史 (30 高陽東高校~東京農業大学~ツネイシブルーパイレーツ)
佐々木駿 (26 桐光学園高校~國學院大学~三菱重工広島)
原田廣大 (27 東大阪大学付属柏原高校~近畿大学~JR西日本)
【内野手】
藤澤拓斗 (28 柳ヶ浦高校~西濃運輸~中日ドラゴンズ~JR西日本)
田中友博 (28 享栄高校~愛知学院大学~三菱重工広島)
三木大知 (27 倉敷工業高校~岡山商科大学~JFE西日本)
橋本拓也 (32 岡山理科大学付属高校~関西大学~JFE西日本)
岡 将吾 (29 西日本短期大学付属高校~駒澤大学~JFE西日本)
田村 強 (25 玉野高校~大阪体育大学~JR西日本)
【外野手】
岸村祥太郎(31 華陵高校~徳山大学~ツネイシブルーパイレーツ)
春原直登 (27 佐久長聖高校~関東学院大学~JR西日本)
汐月祐太郎(24 熊本高校~筑波大学~三菱重工広島)
青木拓己 (26 関西大学付属北陽高校~関西大学~三菱重工広島)
松野 光 (28 南陽工業高校~日本文理大学~JR西日本)
友滝健弘 (29 盈進高校~駒澤大学~JFE西日本)
実政太一 (32 如水館高校~三菱重工広島)



2017年度の広島県野球連盟加盟チーム、ベストスリーの監督で構成された首脳陣。そして勝手知ったる(個人的には)そうそうたるメンバー。日本野球連盟公式サイトには(ミスですが)「社会人オール広島(一軍)」と表記されてはいましたが、それが何ら間違いでもなさそうな顔ぶれ。



経歴の前に、2018年度に迎える満年齢を入れてみましたが、25歳から30歳くらいまでの、野球選手としては一番動けるであろう(と考えています)選手が主体。さらには、ベテランに達しようと言う年齢の選手から、これからまだまだ伸びるであろうと思われる選手まで、これまた多彩。



そして、緒方孝市・広島東洋カープ監督と、町田公二郎・三菱重工広島監督は、カープ入団の経緯こそ異なりますが、かつては外野のレギュラー争いをした仲でもあり同い年の昭和43年生まれ。ただ、プロとアマチュアの差こそあれど、純粋な指導者・監督歴は町田監督の方がわずかに上。



さて今年の「JABA HIROSHIMA ALLSTARS」、どんな試合になるか。過去の対戦成績は、広島東洋カープの8勝2敗1分1雨天中止。カープが圧倒的リード、はもちろん当たり前なんですが、尋常ならざるメンバーの揃った今年の社会人オール広島。どんな試合になりますか。
スターティングオーダー
先攻:広島東洋カープ
1(右)堂林
2(遊)西川
3(指)下水流
4(一)メヒア
5(捕)坂倉
6(三)美間
7(二)庄司
8(左)高橋大
9(中)野間
投:ジョンソン
後攻:社会人オール広島
1(中)松野
2(二)田中
3(三)藤澤
4(一)國本
5(指)岸村
6(遊)田村
7(右)実政
8(左)友滝
9(捕)原田
投:西川
審判員
球審:楠 一塁:橘 二塁:佐々木 三塁:古川
さて、」リトルリーグ選手の始球式もあって、予定より若干遅れての試合開始です。
打撃成績
1回表
堂林 初球を打ってキャッチャーファウルフライ
西川 2-2から5球目を空振り三振




下水流 3-1から5球目を打ってセンターフライ
〇1番に起用された堂林翔太。気負いもあったのか、それともまず打ちに行く事を考えた、そして「ヒット」と言う明確な結果が欲しかった、のかは解りませんが、1番打者に据えられた以上、与えられた役目と言うのはあるはず。それをもう少し考えないと居場所はない。一番白ける結果。
1回裏




松野 初球を打ってセカンドフライ
田中 2-0から3球目を打ってショートフライ
藤澤 フルカウントから6球目を打ってサードゴロ
2回表
メヒア 1-1から3球目を打ってライトフライ
坂倉 フルカウントから8球目を打ってショートゴロ
美間 1-1から3球目を打ってライトフライ
2回裏
國本 0-1から2球目を打ってショートゴロ




岸村 フルカウントから7球目を空振り三振
田村 2-2から5球目を打ってショートゴロ
3回表
庄司 2-1から4球目を打ってセカンドゴロ




高橋大 0-1から2球目を打ってキャッチャーファウルフライ
野間 2-2から5球目を打ってセカンドゴロ
3回裏
実政 2-2から5球目を空振り三振




友滝 1-2から4球目を打ってレフトフライ




原田 1-0から2球目を打ってレフト線ツーベースヒット
松野 0-1から2球目を打ってサードライナー
●社会人オール広島、チーム初安打は國本選手でも松野選手でも田村選手でもなく、まさかまさか(!?)の原田廣大選手のバットから。若干体勢が崩れたものの、レフト線へ痛烈なツーベースヒット。
4回表
社会人オール広島選手交替




ピッチャー西川に代えて加賀美
堂林 1-0から2球目を打ってレフト前ヒット
西川 1-0から2球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ
下水流 2-2から5球目を空振り三振
4回裏
田中 初球を打ってセンター前ヒット
次打者藤澤の初球にファーストランナー田中セカンド盗塁失敗
藤澤 1-2から4球目を空振り三振




國本 フルカウントから6球目を空振り三振
5回表
社会人オール広島選手交替
サード藤澤に代えて岡




メヒア 2-1から4球目を打ってファーストゴロ
坂倉 1-0から2球目を打ってセカンドゴロ
美間 1-0から2球目を打って左中間へ先制ソロホームラン
社会人オール広島0‐1広島東洋カープ
庄司 初球を打ってセンター前ヒット
高橋大 3-1から5球目を打ってライト前ツーベースヒット
野間 2-2から5球目を打ってサードファウルフライ
●どうも短いイニングでの投げ方にイマイチ不安の残る加賀美投手。ツーアウトを取ってホッとしてしまうんか。それとも、カープを相手にしてチカラが入ってしまったのか。
5回裏
広島東洋カープ選手交替
サード美間に代えてショート桒原
ショート西川がサードへ




岸村 1-2から4球目を空振り三振
田村 0-1から2球目を打ってセンターフライ落球 田村はセカンドへ
実政 0-2から3球目を空振り三振
友滝 1-2から5球目を空振り三振
〇スタメンセンターの野間峻祥、ですがこの回の守備はちょっと頂けなんだ。スピンのかかったような打球ではありましたがグラブの土手に当ててポロリ。やや半身で捕りにいったのもあまりよろしくなかった。バッティング動向言われますが、やはり一軍に生き残るには守備から、ぢゃないですかね。
〇ジョンソンはこの回でお役御免。ストレートはMax142km/hながら、ゆったりしたフォームから投げ込まれる、わずかに動くボールを捉えきれない社会人オール広島。これから更に精度を増していくんだろうな、とも。3年契約の2年目。調整登板とは言うものの、今年も磐石かなぁ。
6回表
社会人オール広島選手交替












ピッチャー加賀美に代えて河野
堂林 フルカウントから6球目を打ってサードゴロ
西川 2-2から5球目を空振り三振
下水流の代打中村奨 1-0から2球目を打ってレフト前ゴロヒット
メヒア 2-0から3球目を打ってセンターオーバーツーランホームラン



社会人オール広島0‐3広島東洋カープ
坂倉 0-1から2球目を打ってセカンドゴロ
〇期待を背負ったドラフト1位指名の中村奨成。対外試合初打席は代打での登場。2球目の高めのストレートを強引に叩いて三遊間をゴロで抜けるレフト前ヒット。これで少しは緊張感が解けたかな、と。
●高卒ながら昨年の都市対抗野球大会で、三菱重工広島の補強選手にも選出された河野投手。2年目のジンクス、ではないとは思いますが、ちょっとピリッとしたところがありませんでした。
6回裏
広島東洋カープ選手交替








ピッチャージョンソンに代えてジャクソン
ライト堂林に代えて船越
ファーストメヒアに代えて青木




原田の代打春原 0-1から2球目を打ってセカンドゴロ
松野 0-2から3球目を打ってライト前ヒット
田中 2-2から7球目を空振り三振
岡 ストレートのフォアボール
國本 1-1から3球目を打ってショートゴロ
7回表
社会人オール広島選手交替
代打春原がそのまま入りレフト
レフト友滝がセンター
センター松野に代えてキャッチャー佐々木
桒原 1-2から4球目を打ってセンター前ヒット
庄司 1-0から2球目を打ってライトオーバーツーベースヒット
高橋大 1-0から2球目を打ってショートゴロ
野間 0-1から2球目を打ってレフトへ犠牲フライ
社会人オール広島0‐4広島東洋カープ
社会人オール広島選手交替








ピッチャー河野に代えて谷中
船越 フルカウントから8球目を打ってレフトフライ
〇もう二軍でやる事はほとんど残されてないと思われる庄司隼人。この回の打席ではあと2メートルでホームランかと言う大飛球。西川龍馬が何かと話題になる内野手争いではありますが、これまで積み重ねて来たモノを考えると、彼にもっとスポットライトが当たってもいい、はずなんですよねぇ。
7回裏
広島東洋カープ選手交替




ピッチャージャクソンに代えてカンポス
セカンド庄司に代えてレフト永井
レフト高橋大に代えてセカンド木村
岸村の代打橋本 初球を打ってセンターフライ




田村 フルカウントから7球目を空振り三振
実政の代打青木 1-1から3球目を打ってセカンドゴロ
〇ジョンソンだジャクソンだカンポスだと、容赦ない外国人助っ人投手リレー。まぁカープさんからしたら、調整の一環なんだとは思いますが、ちょいと興醒め。
8回表
社会人オール広島選手交替
代打青木がそのまま入りライト








ピッチャー谷中に代えて宮地
西川 2-0から3球目を打ってセンターフライ








中村奨 1-0から2球目を打ってライトへツーベースヒット




青木 1-0から球目を打ってセカンドゴロ セカンドランナー中村奨はサードへ
坂倉 3-1から5球目を選んでフォアボール
社会人オール広島選手交替








ピッチャー宮地に代えて伊藤
桒原 フルカウントから球目を打ってセカンドタイムリー内野安打
社会人オール広島0‐5広島東洋カープ




永井 初球を打ってライトフライ
8回裏
広島東洋カープ選手交替








ピッチャーカンポスに代えて藤井
キャッチャー坂倉に代えて磯村
友滝の代打汐月 1-0から2球目を打ってセンター前ヒット




春原 1-2から4球目を打ってセカンドライナー




佐々木 1-1から3球目を打ってレフト前ヒット ファーストランナー汐月はサードへ
田中 ストレートのフォアボール
岡 フルカウントから6球目を空振り三振
國本 0-2から4球目を打ってセカンドゴロ
9回表
社会人オール広島選手交替
代打汐月がそのまま入りライト
ライト青木がセンター








ピッチャー宮地に代えて佐原
木村 初球を打ってサードゴロ




野間 1-1から3球目を打って左中間突破スリーベースヒット
船越 初球を打ってセンター前タイムリーヒット
社会人オール広島0‐6広島東洋カープ
西川 初球を打ってセンターフライ




中村奨 2-2から5球目を空振り三振
9回裏
広島東洋カープ選手交替












ピッチャー藤井に代えてアドゥワ
橋本 0-1から2球目を打ってセンター前ヒット
田村の代打三木 2-2から8球目を空振り三振
青木 初球を打ってセカンドゴロダブルプレイ


日本野球機構広島 000 012 111 6
日本野球連盟広島 000 000 000 0
投手成績
広島東洋カープ
ジョンソン 5 回 17人 62球 2被安打 0与四死球 7奪三振 0失点 0自責点
ジャクソン 1 回 5人 19球 1被安打 1与四死球 1奪三振 0失点 0自責点
カンポス 1 回 3人 11球 0被安打 0与四死球 0奪三振 0失点 0自責点
藤井 1 回 5人 23球 2被安打 1与四死球 1奪三振 0失点 0自責点
アドゥワ 1 回 3人 9球 1被安打 0与四死球 1奪三振 0失点 0自責点
社会人オール広島
西川 3 回 9人 36球 0被安打 0与四死球 1奪三振 0失点 0自責点
加賀美 2 回 9人 28球 4被安打 0与四死球 1奪三振 1失点 1自責点
河野 1.2回 9人 28球 4被安打 0与四死球 1奪三振 3失点 3自責点
谷中 0.1回 1人 8球 0被安打 0与四死球 0奪三振 0失点 0自責点
宮地 0.2回 4人 12球 1被安打 1与四死球 0奪三振 1失点 1自責点
伊藤 0.1回 2人 8球 1被安打 0与四死球 0奪三振 0失点 0自責点
佐原 1 回 5人 11球 2被安打 0与四死球 0奪三振 1失点 1自責点

試合はやはり、広島東洋カープの投打ともの圧勝に終わりました。クリス・ジョンソンか先発、と言う事で、右打者主体のオーダーで挑んだ社会人オール広島でしたが、やはり手も足も出なかった、と言うのが感想です。それだけジョンソンが充実したオフシーズンとキャンプを過ごしてきた証拠。




対する社会人オール広島。先発の西川昇吾投手が、3イニングをパーフェクトピッチング。昨年末には、日本野球連盟中国地区連盟から、2017年の最優秀選手にも選ばれた「サウスポーライアン」。




目に見えて速い球を投げる訳ではないんですが、その鍛え抜かれ、練り上げられたピッチングフォームと、しっかりしたコントロールさえあれば十分にピッチャーとしての個性を確立出来る。やたら「Max〇〇〇km/h」が持て囃される傾向にありますが、所詮MaxはMax、ですからね。

そして広島東洋カープ。次々に外国人助っ人がマウンドに上がる、何となく異様な試合に見えたんですが、やはり気になるのは、中村奨成入団で、改めてクローズアップされるキャッチャー、坂倉将吾。
ともにバッティングが話題になりがちですが、キャッチャーと言うポジションである以上、やはりキャッチングと言う「壁」的な役割が要求されるとは思いますが、クリス・ジョンソンとバッテリーを組んだこの試合では、昨年からあまり進歩が感じられなかった。と言うのが正直な感想です。
ビッシビシ、豪速球がくるわけではないんですが、キャッチするタイミングの問題なのか、マツダスタジアムと言う屋外球場だからなのか「バシッ!」と威勢のいい音がなかなか響かない。昨年のJABA広島大会では、永川勝浩の変化球を溢す場面もありましたが、それがなかった分、成長なのか。


今後は、右と左、豪打と巧打、と言う事で、何かと中村奨成と比較される事になるやも知れません。ましてや一年目からクローズアップされて「しまった」以上、衆目が集まるのは必須。今後は互いに鍛え合い、切磋琢磨して、かつての西山秀二・瀬戸輝信のような関係になれば、とも考えます。
残念ながら期待通りの試合、にはなりませんでしたが、毎年毎年何かしらの「見所」が出てくる。それもまた、春先のこの試合の、厳しくともまた楽しみ、とも考えております。
2018.03.08 / Top↑
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