



「久し振り」と言う言葉を、どれ位の期間を空けた際に使う言葉なのかは分かりませんが、本当に久し振りに、広島東洋カープの一軍公式戦を、マツダスタジアムで観戦するに至りました。


いつ以来かね?と思って記憶やその他を辿ってみても、はっきり思い出せません。ただ、はっきり覚えているのは、試合最終盤の外野の布陣が、レフトにブラッド・エルドレッド、センターに松山竜平、ライトにフレッド・ルイスと言う、ほぼ守備力度外視のシフトだったので、2013年かな。


昨年あたりから、プロアマ問わず野球観戦は「現地第一」を主体としてきました。こんな事を言うのも何ですが、所詮テレビはテレビ。何かと無駄な話も耳に入りますし、正直煩わしいし。


で、久々のカープの一軍の試合(そこで何で糸井嘉男やねん)。




なぜこの試合にしたかと言うと、あの選手がこの時期くらいに一軍にいて欲しいなぁと言う、かなりの願望を込めてのチケット。残念ながらあっという間に抹消されてしまいましたが、それでも、見所は沢山。




黒田博樹を生で見るのはいつ以来か。と言うか、まさか観れるとは思いませんでした。




バファローズ先発・東明大貴。ようやく開花した富士重工業のエース。




そして「まさか」に近い、奥浪鏡の出場選手登録、そしてしっかり戦力になっている事。まだ多少直さんといかん部分はありますが、結果を残している選手はどんどん使わないとチームは活性化しません。




奥浪鏡と同級生の若月健矢。伊藤光の「穴埋め」かも知れませんが、ベテランの斉藤俊雄がおるにもかかわらず1試合丸々任せられるようになっただけでも大躍進。
で、肝心の試合はどうや?って。


正直な話、黒田博樹は落ち着きがなかったな、どこぞよろしくないのかただの疲労蓄積なのか、やたらと間が長かった。それが試合を作れなかった原因なのかな、とも思ったり。リードする石原慶幸もひと苦労だったと思いますよ、明らかにボール球、てのが本当に目に付いた。




不慣れな「打席」ながらも送りバントを決めた東明大貴。この辺りから、徐々に試合の主導権はバファローズに移行していったと思います。




8回表には、T-岡田の2試合連続ホームラン。




その前、7回裏からは吉田一将、8回裏からは佐藤達也を投入しての必勝態勢。




しかしカープの現在のチカラを封じ込めるまでには至らなかった。8回裏には松山竜平のタイムリーツーベースヒット、そして土壇場9回裏には、(ここまで守備で散々な言われようだった)エクトル・ルナのタイムリーツーベースヒットでついに同点。先発の東明大貴に手こずっていたのが嘘のよう。




ホームインして渾身のガッツポーズを見せる丸佳浩、正直な話、佐藤達也と平野佳寿から4点取れるとは思いも寄りませんでした。これが今のカープのチカラ、なんでしょう。




追いつかれたバファローズ、10回表から塚原頌平、11回表から海田智行、12回表から比嘉幹貴と繋いでカープをねじ伏せにかかる。けど、病み上がりの比嘉幹貴に頼らなければいかんほど、バファローズのリリーフ陣が弱い、と言うのが困りもの。どうにかならんかなぁ。画像は海田智行。
でもって時間はとうに22:00を過ぎ、そろそろ帰りのバスの時刻を気にせないかん頃。広島駅新幹線口発大阪・湊町バスセンター行「山陽ドリーム広島号」の発車は23:15。21:30頃には試合は終わって、飯食って土産でも買って、と言う当初の予定は根底から覆されました。もっとも、どっかの誰かが「たまにしか観に来ん一軍の試合、堪能して帰れ」と言う啓示みたいなものなのか。




足元その他にとっ散らかった荷物を片付けながら(それでもしっかり撮ってる)、打席に迎えるは磯村義孝。22:47、比嘉幹貴の投じた2球目を叩いて左中間へのツーベースヒット!キャッチャーは顔が命のこの男も、すっかり一軍の顔となりつつあります。イケメンかどうかはまた「別」ですが。




そして打席に迎えるは鈴木誠也。一応、サードコーチャーズボックスの、河田コーチからのサインは確認したとは思いますが、ここは「打て」くらいしかなかったでしょう。でもってバファローズベンチの動きですが、ここは正直、確率から行くと敬遠でも良かったんじゃないかな。




フルカウントまで粘った鈴木誠也。行き着いた頭の中は「追い込まれていたので、ステップしていてはタイミングが合わない」ってんで、軽く左足を浮かせただけの「ほぼノーステップ打法」に切り替え。




手応えはどの程度あったろうなぁ。左斜め後ろから見る分には、やや泳がされたようにも見えましたが、大きく体制を崩されたわけでもなかった。、打球の行方は、カメラでは追ってません(笑)。

さぁ、どこまで飛ぶ?と言うか、ホントこういうポーズが絵になるようになりました。




そして、プロ入り初のサヨナラホームラン!ピント甘いけどもういいです(笑)。




歓喜のホームイン。もうどこにいるかすらわかりません。




歓喜の輪に、さらに追い討ちをかける、丸佳浩の渾身の一撃!




時間にして22:52。思い切り連写していますが前述の通り、バスの時刻を気にしてます。




こんな画を撮りながらも頭の中は「23:00までに全部終わってくれぇ!」


22:54。粛々と取り出されるお立ち台。




22:55。「本日の主役」はバケツを持って登場。バケツを持ってドヤ顔してる選手ってのもそうそう見れるもんでもありません。準備万端整って、ヒーローインタビューの開始。




もうただただ最高でーす!の連発。それ以上何がある。


ヒーローインタビューの最中、背後に忍び寄るヒットマンの影。




で、この日の最大の失敗は、セルフシャワーの瞬間を撮り逃した事。けどいいんです。この開放感に満ち満ちた表情を撮れただけでも十分でございます。




そして追い討ちをかける、西川ヒットマン龍馬の一投!

このカットがこの日、最後の一枚になりました。時に22:59。この後、人ごみを掻き分け、広島駅新幹線口までノンストップでダッシュしたのは言うまでもありません。




思えば2014年の夏の日、阪神鳴尾浜球場で、ティーバッティングスタンド相手に、こんなボケをかましていた少年が、たった2年後にこんな大仕事をやってのけるまでに急成長するとは思いませんでした。ピッチャーからのプロ入り後の転向組と言う事で時間も掛かろうし、当初は内野、そして内外野あちこち振り回される事も多かったですが、ここまで急成長するとは思っても見ませんでした。




上の一連の画像と見比べてみても、明らかに体つきも変わり、よやくプロ野球選手らしく、そして野手らしくなってきました。もちろん、スカウトの目、そして関わった各コーチ陣の指導ももあったとは思いますが、鈴木誠也本人の不断の努力の賜物と思います。




入団の頃から、ウエスタンリーグや何やらで、至極見慣れた選手ではありますが、おそらくもう、怪我とかでもない限り帰ってくる事はないだろうし、帰って来ない、でしょう。帰って来てもらっても困ります。ゆえに、これだけ素晴らしい場面を目の当たりに出来た事に感謝するのみです。


応援歌もすっかり覚えなくなった、3年ぶりの一軍の試合は、本当に良い試合でした。
鈴木誠也選手、素晴らしい一日にしてくれて、ありがとうございました。
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広島東洋カープ
2016.06.19 / Top↑
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