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広島東洋カープで、長らく育成選手として登録されていた、キャッチャーの中村亘佑が、ついに支配下登録選手の座を勝ち取ることになりました。本格的に秋季キャンプのnメンバーに選ばれた頃から「そろそろかなぁ」とは思っていましたが、「時が来た」といってもいいのではないでしょうか。

中村亘佑捕手、辻空投手が支配下選手に
デイリースポーツ 2015年11月3日

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彼のユニフォーム姿を初めて見たのは2010年の阪神鳴尾浜球場。もちろん育成選手なので背番号は126でした。しかしながら育成選手ってのは、余程の事がない限り遠征には帯同せんものだ、と思っていたので「先発マスクで最後まで」にはちょっとびっくりしたもんです。

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(2013年3月6日 マツダスタジアムにて)
当時のカープ二軍のキャッチャーと言えば、白濱裕太、上村和裕(現在はバファローズのスカウト)、そして會澤翼の3人が主体。そこに割って入るんだからなかなかのもんだ、と思ったもんです。

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(2013年3月22日 雁の巣レクリエーションセンター野球場にて)
いろんな球場で、試合前のキャッチャー練習をじっくり見るようになったのはその頃からでしたが、水本勝巳バッテリーコーチの「弄り」の対象はもちろん會澤翼。しかしながら會澤翼が一軍に定着するようになって以降、その対象は明らかに、中村亘佑に移ったように思います。

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(2013年3月22日 雁の巣レクリエーションセンター野球場にて)
入団して3~4年くらいは、試合前の練習でもあまり表情を変えないように見受けました。良い方向に考えれば、いつも何か考えている風。少しマイナスに考えれば、いつも何か思い詰めている風。

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(2013年4月3日・4日 広島東洋カープ由宇練習場にて)
実際、選手としての生活も、徳島インディゴソックスに「お遍路」に出されたかと思ったら呼び戻されたりと、いわば振り回された形。そう言えばツイッターでも「少し痩せました」とか言ってたな。慣れない土地での生活と、慣れない土地での野球に戸惑いすらあったのかも知れません。

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(2013年4月14日 広島東洋カープ由宇練習場にて)
しかしながら、昨年の春から初夏にかけてだと思います、明らかに試合前練習でも表情を崩す事が多くなった。と言うよりも、少しずつ「らしさ」が出てきたといったほうがいいのかな。もちろんその中には、水本勝己バッテリーコーチの「いじり」も多分に含まれていますが(笑)。

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(2013年5月2日 神戸サブ球場にて)
會澤翼が徐々に一軍での出場機会を得だした頃とほぼかぶるような気がしますが、もしかしたらの前提ですが、2011年の水本勝己ブルペン捕手(当時)が三軍統括コーチに就任された事が「転機」になったのかも知れません。磯村義孝もいましたが、それこそ「ちぎはお前を鍛える」みたいな。

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(2013年6月4日 神戸サブ球場にて)
2012年こそ、徳島インディゴソックスでのお遍路もあり、ウエスタンリーグ出場は2試合にとどまりましたが、2013年は18試合、2014年は29試合、打席数こそ少ないものの、徐々に試合出場が増えて行きました。その分裏で、全ての面において徹底的に鍛えられていたんだと思います。

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(2014年7月9日 阪神鳴尾浜球場にて)
そして昨年あたりから、試合前のキャッチャー練習で、水本勝己バッテリーコーチとの「掛け合い」が始まりました。石原慶幸、倉義和の「高齢化」が懸念される中、會澤翼が一軍に定着しましたが、もちろん會澤翼と肩を並べる存在ってのも必要になってくる。磯村義孝と連日汗を流す姿をよく見ました。

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(2014年9月10日 広島東洋カープ由宇練習場にて)
どれだけ水本勝己コーチに弄られようが、歯を食いしばって耐えるどころか笑顔で返せる図太さも垣間見えるようになりました。本来プロ野球選手、特にキャッチャーってそうじゃないといかんのですよ。ピッチャーどころかグラウンドに立っている選手を皆引っ張っていかねば行かんのだから。

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(2015年4月17日 阪神鳴尾浜球場にて)
バッティングを期待されて入団はしましたが、これだけ時間をかけての「育成」はこれまでに例がありません。育成契約ってのは3年で一旦終了します。もしかしたらその度に、思うところは山のようにあったんじゃないかとも思います。ぶっちゃけチーム内の立場としては「一番下」ですから。


けど今年は、カープが「打って出た」ファーム交流戦、対ファイターズ戦での「開幕捕手」も努めました。試合内容としてはそれこそ散々な結果ではありましたが、二軍首脳陣がそれこそ「自信を持って送り出した」んではないかと思いますよ。実際のところどうかは分かりませんが「今のカープ二軍」を見てもらうことに関して、中村亘佑の抜擢はファインプレイだったんじゃないかとも考えます。

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(2015年5月5日 神戸サブ球場にて)
それこそドラフト会議を迎えるたびに「来年はないんじゃないか」の思いもあったかと。実際、今年のドラフト会議でも、それらしい話はありましたからね。結局「後輩」がまた2人増える結果でしたが。

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(2015年6月20日 阪神鳴尾浜球場にて)
試合前の佇まいもよく目にしますが、どっしりと言う表現が似合うようになりました。それだけ体も大きくなった証拠だと思いますが、何かしらここ2~3年で自信がついたんんじゃないかな、と思います。

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(2015年6月28日 ファイターズスタジアムにて)
高卒で入団して6年と言えば、例えれば大学4年間プラス社会人野球2年間。長い長い「雌伏の時」ではありましたが、それと同時に支配下登録及び一軍出場への助走期間だったとも考えます。

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(2015年7月4日 高槻市萩谷総合運動公園野球場にて)
即結果を出せる育成選手もいれば、何かしら時間のかかる選手もいる。逆に、支配下登録でも結果を出せぬままユニフォームを脱がざるを得ない選手もいる。人それぞれですが、中村亘佑にとっては、支配下登録選手ではまず味わえないであろう、しんどいけど濃密な6年間だったはず。

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(2015年7月5日 高槻市萩谷総合運動公園野球場にて)
いつ見ても、誰よりも大汗をかいて練習してました。それだけ過酷なポジションですが、やり甲斐てのは存分に感じているはず。そしてここまでかいてきた汗ってのは絶対に身についている筈。それを見てきた人は絶対にカープ球団内にいてたから、支配下登録という結果になったんだと思います。

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(2014年7月9日  阪神鳴尾浜球場にて)
もしかしたらこの話を一番喜んでいるのは、もしかしたら水本勝己新二軍監督だったりするのかな。ここしばらくのやり取り、と言うか掛け合いを見る限り、そして傍から見る限りは「二人三脚」と言う言葉がピッタリでしたからね。年齢的には親子に近いものがありますが。

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(2014年6月6日 豊中ローズ球場にて)
現在広島東洋カープは由宇練習場と日南天福球場に分かれて秋季練習を行っていますが、それこそ中村亘佑が広島に帰ってきたら「オラァーどんぐり!(中村亘佑のこと)いつまでも二軍におったらあかんぞぉー!」とか声をかけたりするんでしょうか。見たいような見たくないような光景ではありますが。それを、こんな笑顔で返す中村亘佑は容易に想像出来ますが如何でしょう。

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背番号は何番になるかまではまだ発表がありませんが、個人的には岸本秀樹(現スコアラー)以来のレプリカユニフォームを購入するつもりです。もちろん、これ以上二軍にいてもらっても困るんですが(笑)。来年はいよいよ本当の意味での飛躍の年。大活躍を期待します。


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2015.11.05 / Top↑
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