通常、同じ椅子に丸一日座ってると、腰なり何なりが痛くなるものですが、京セラドーム大阪のバックネット裏の前4列は「ソファーシート」みたいになっているので、さして苦痛ではありません。もっとも、ビデオカメラを操作したり、一眼レフカメラを構えていてはあまり関係ありませんが。

そんな京セラドーム大阪での、第41回社会人野球日本選手権第3日第3試合は・・・・。

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日本新薬 (近畿・京都) 対 信越硬式野球クラブ (北信越・長野)

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日本新薬硬式野球部と言えば、阪神タイガース・榎田大樹の実弟・宏樹投手、さらには前オリックスバファローズの丹羽将弥選手、そして俳優・福山雅治の義父、元近鉄バファローズの吹石徳一氏がコーチとしてが在籍しているチーム。最後は野球とはこれっぽっちも関係ないですが、41回を数える社会人野球日本選手権で、8大会連続18回目の出場はさすがとしか言いようがありません。

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方や信越硬式野球クラブ。先の都市対抗野球大会では、これまた強豪、日立製作所をホームラン3発で粉砕したのは記憶に新しいところ。NTT信越硬式野球クラブから「市民チーム」として新しい歩みを進め出して6年目、都市対抗野球大会に引き続いての「旋風」を巻き起こせるか。

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社会人野球の大きな大会には絶対に欠かせない、試合前後のエール交換。送る信越硬式野球クラブ応援団。その旗には今でも「NTT信越」の文字が入っています。そして受ける日本新薬応援団。さらには「送る」日本新薬応援団、受ける信越硬式野球クラブ応援団。ぶっちゃけスターティングメンバー発表も大事ですが、これを見ることによって、見る方も身が引き締まります。



スターティングオーダー
先攻:信越硬式野球クラブ
1(中)山田謙人 (浜松商業高校~浜松大学)
2(右)小松真之 (誠信高校~中部大学)
3(左)柳  龍一 (浜松商業高校~岐阜聖徳学園大学)
4(指)小林  亮 (東海大学付属相模高校~神奈川大学)
5(一)高橋和也 (創価高校~日本大学国際関係学部)
6(捕)宇野竜之介 (東北高校~城西大学)
7(二)橋本領太 (東邦高校~名城大学)
8(三)堀内俊輔 (松商学園高校~東京情報大学)
9(遊)馬場裕昭 (波佐見高校~関東学院大学)
P:高橋雄輝 (東海大学付属高輪台高校~東海大学)

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信越硬式野球クラブ先発の高橋雄輝投手。

後攻:日本新薬
1(中)福田恭平 (玉野光南高校~立命館大学)
2(二)吉野翔太 (奈良商業高校~東亜大学)
3(指)田中一八 (福知山成美高校~九州共立大学)
4(三)大畑建人 (神村学園高校~大阪体育大学)
5(右)黒川卓也 (九州国際高校~日本文理大学)
6(一)岡  亮次 (日高中津分校~東北福祉大学)
7(遊)板倉健人 (静岡高校~立正大学)
8(捕)鎌田将吾 (鈴鹿高校~朝日大学)
9(左)高橋直樹 (国士舘高校~創価大学)
P:榎田宏樹 (小林西高校~日本文理大学)

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日本新薬先発の榎田宏樹投手。

審判員
球審:諏合 一塁:岡田 二塁 :中西 三塁 :加来



打撃成績
1回表
山田      2-2から5球目を空振り三振
小松      2-0から3球目を打ってセンター前ヒット
柳       0-1から2球目をファースト強襲内野安打
小林亮    0-1から2球目を打ってピッチャーゴロセカンドフォースアウト
高橋和    1-2から4球目を打ってセンターライナー

1回裏
福田     2-2から5球目を空振り三振
吉野     1-0から2球目を打ってレフトファウルフライ
田中     2-1から4球目をファーストゴロ

2回表
宇野     初球を打ってライト前ヒット
橋本     1-2から4球目を空振り三振
堀内     1-0から2球目を打ってショートゴロ ファーストランナーはセカンドへ
馬場     初球を打ってファーストゴロ

2回裏
大畑     1-2から5球目を空振り三振
黒川     2-2から6球目を空振り三振
岡       フルカウントから10球目を打ってセンターフライ

3回表
山田     2-2から5球目を打ってサードゴロ
小松     0-2から3球目を空振り三振
柳       1-2から4球目を見逃し三振

3回裏
板倉      2-2から5球目を空振り三振
鎌田      2-2から5球目を空振り三振
高橋直    2-0から3球目を打ってショートゴロ

4回表
小林亮    0-2から3球目を空振り三振
高橋和    2-2から5球目を見逃し三振
宇野      2-2から5球目を打ってセンターフライ

4回裏
福田     1-1から3球目を打ってライトフライ
吉野     2-2から5球目を空振り三振
田中     2-2から5球目を空振り三振

5回表
橋本     3-1から5球目を選んでフォアボール
堀内     初球をファースト前送りバント
馬場     2-2から5球目を打ってセンターフライ セカンドランナーはサードへ
山田     初球を打ってサードゴロ

5回裏
大畑     1-0から2球目を打ってファーストゴロ
黒川     初球を打ってセンターフライ
岡       初球を打ってセカンドゴロ

6回表
小松      フルカウントから6球目を空振り三振
柳       フルカウントから6球目を打ってショートゴロ
小林亮    初球を打ってセカンドゴロ

6回裏
板倉     2-2から5球目を見逃し三振
鎌田     フルカウントから7球目を選んでフォアボール
パーフェクト終了
高橋直    1-2から4球目を打ってファーストゴロセカンドフォースアウト
次打者福田の初球に高橋直セカンド盗塁成功
福田     2-2から6球目を打ってセカンドフライ

7回表
高橋和    初球を打ってセカンドフライ ダイビングキャッチ
宇野      1-2から4球目を空振り三振
橋本      2-2から5球目を打ってセンター前ヒット
堀内      1-1から3球目を打ってピッチャーゴロ

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堀内選手のピッチャーゴロを処理する榎田投手。こんな所、そうそう撮らんので(笑)。

7回裏
吉野     1-2から4球目を打ってサードライナー
田中     初球を打ってセンター前ヒット
ノーヒットノーラン終了
大畑     0-1から2球目を打って右中間へツーベースヒット
黒川     初球を打ってセンターへ犠牲フライ
日本新薬1-0信越硬式野球クラブ
岡       フルカウントから6球目を空振り三振

8回表
馬場     1-2から4球目を打ってセンター前ヒット
山田     初球を打ってセカンドゴロ

日本新薬選手交代
レフト高橋直に代えてライト森川欽太(大産大附属高校~近畿大学)
ライト黒川がレフトへ

小松     1-2から4球目を打ってサードゴロ
柳       1-2から4球目を空振り三振

8回裏
板倉     0-1から2球目を打ってセンター前ヒット
鎌田     0-1から2球目をピッチャー前送りバント

信越硬式野球クラブ選手交代
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ピッチャー高橋雄に代えて常真人(神戸国際大学付属高校~名古屋経済大学)

森川     3-1から5球目を打ってライトフライ セカンドランナー板倉はサードへ

信越硬式野球クラブ選手交代
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ピッチャー常に代えて五十嵐将(中越高校~静岡産業大学)

福田     初球を打ってキャッチャーファウルフライ

9回表
小林亮    1-1から3球目を打ってショートゴロ
高橋和の代打松村 2-0から3球目を打ってセカンドゴロ
宇野     初球を打ってショートゴロ

信越硬式 000 000 000 0
日本新薬 000 000 10X 1
試合時間:1時間58分

投手成績
信越硬式野球クラブ/span>
高橋雄 7.1回 26打者 102球 3被安打 1与四死球 9奪三振 1失点 1自責点
常    0.1回  1打者   5球 0被安打 0与四死球 0奪三振 0失点 0自責点
五十嵐 0.1回  1打者   1球 0被安打 0与四死球 0奪三振 0失点 0自責点

日本新薬
榎田   9  回 38打者 100球 5被安打 1与四死球 9奪三振 0失点 0自責点



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よく「息を呑む投手戦」と言う言葉がありますが、まさにそんな試合。全くランナーを出す気配のない信越硬式野球クラブ先発高橋雄輝投手。一体どこまでパーフェクトが続くのかと思われましたが、140km/h台中盤のストレートを低めにビッシビシ決める。4回裏まで毎回の7奪三振。

そして打線。とにかくスイングしてくる。自分が手が届く、と思うボールはとにかく振ってくる。ちょっとでもコントロールを間違えたら一発放り込まれそうなスイング。これが都市対抗野球大会で身に付けた自信なのかな、と思ったり。正直「脅威」にも思えました。やはりバットは振らないと。

対する日本新薬先発の榎田宏樹投手も、ビッシビシとはいかないものの、そして1回表こそ若干バタバタしましたが、高橋雄輝投手に呼応するかのごとくのピッチング。ひとつ負けたらおしまい、の社会人野球大会の「極み」を見ました。とにかく5回までの緊張感は尋常じゃなかった。

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けど、パーフェクトやノーヒットノーランの緊張感が取れた、たった一度とも思えるピンチだけで、信越硬式野球クラブは敗退しました。試合後の挨拶を終えたナインの中には、挨拶もそこそこに泣き崩れる選手もいました。それだけ打てなかったに、高橋雄輝投手の「超好投」に応えられなかったと言う思いもあるんでしょう。社会人野球ってのはこう言うもんなんだ、と言うのを見せつけられました。

そしてその悔しい思いってのが、来シーズンの糧になるはずだし、今後の野球人生の糧にもなる。ぶっちゃけ、とても凡人には味わえないもんだと思います。スポーツの過酷さにプロもアマチュアもない。特に一発勝負のトーナメントの社会人野球の全国大会なら尚更、ですよ。

そして日本新薬・榎田宏樹投手。兄・大樹も成し得なかった、全国大会での完封勝利。もっと言ってしまえば、兄・大樹はプロ入りしてまだ完封勝利がありません。NPB各チームのおメガネに叶うかどうかは分かりませんが、来年で28歳。もしかしたら最後のチャンスがあるかどうか。


いずれにしろ「凄い試合」を見せていただきました。ありがとうございました。


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2015.11.04 / Top↑
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