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一軍通算成績:11試合登板 1勝0敗 防御率4.02
二軍通算成績:94試合登板 6勝8敗 防御率3.09

2010年10月28日のドラフト会議にて、カープから大阪ガス野球部の投手が指名されました。折しも大阪ガス硬式野球部は、その年の社会人野球日本選手権に出場。

しかも1回戦全試合を、京セラドーム大阪ではなく、地方球場で行うとの事、でした。

そしてドラフト会議が行われた3日後の10月31日、わかさスタジアム京都(対日本通運戦)で観た彼のピッチング、そしてそのピッチングフォームに正直、衝撃を受けたのを覚えてます。

因みに対戦相手の日本通運には、現埼玉西武ライオンズの牧田和久がいましたが、ドラフト指名投手同士の対戦と言う事で、社会人野球かじりかけの私としては、楽しみで仕方ありませんでした。


最初は何と言うたらええのか分かりませんでしたが、いつの間にか「カマキリ投法」と言う愛称が囁かれるようになりましたが。サウスポーで独特のフォームながらも、キレのあるボールをビッシビシ投げ込んで来る。これはまたカープはええピッチャーを指名してきたな、と思ったもんです。

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しかしながらカープ入団以降は、わかさスタジアム京都で観たピッチングは影を潜めてしまいました。登板イニング数と同じくらい三振は取るけど、また同じくらいフォアボールも出す。カープで通算15イニング1/3登板で被安打16、与四球15、奪三振16。投げてみないと解らなかった。

それでも、二軍では目を見張るピッチングはありました。

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2012年4月16日、佐伯総合スポーツ公園野球場で行われたウエスタンリーグ、対ホークス戦。プロ入り初先発だった戸田隆矢(2イニング)の後を継いで、5回2被安打4奪三振の完璧な投球内容。このピッチングを継続出来ておれば、こんな事態にはならなかったろうに、とは思います。

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そして今シーズン、一軍どころかウエスタンリーグ公式戦でも、1試合しか登板がなかった。キャンプでの紅白戦では投げていたそうですが、どうやら残念ながらどこかで肩を負傷してしまったとか。

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そして先の9月18日、由宇練習場久しぶりに観た彼の姿は、若干「太め残り」。今思い返せば、走る事は出来ても、全力投球は出来ずじまいだったんだろう。由宇練習場での試合後に、打撃投手をする動画を戦友が撮影してましたが、変えられた背番号46は、ナマで観れぬままに終わりました。

ただ、彼を中心にして、思うところは多々あります。

まず、荒れ球を上手に使えるキャッチャーがいなかった事。先の試合では磯村嘉孝がマスクを被ってましたが、一軍のキャッチャーがどうしてそれを参考にしなかったのか出来なかったのか。

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そして、ここ暫くのカープ投手陣を見て、監督の采配、チームの方針を見てて思うんですが、社会人野球出身のピッチャーに対して何を求めているのか。他球団と同様に即戦力として入団させているのか、高卒選手同様素材として捉えているのか全く見えてこない、と言うか分からないまま。

よそであればたいがいの場合、即戦力として期待しています。時間はかかりましたがバファローズの東明大貴、吉田一将とか。昨年パナソニックからスワローズのに入団した秋吉亮も昨年同様に今年も大車輪の活躍を見せています。チーム事情もありますが、本来はこうでないとおかしいんですよ。

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しかしカープの場合は明らかに違いますよ。「球速のある即戦力」だったはずの金丸将也はサイドスローにした挙げ句3年で戦力外。都市対抗野球大会で若獅子賞を獲得してカープに入団した川口盛外も一軍登板なし、たった2年で戦力外通告。いずれも、高校大学から社会人を経ての入団。安定した職を辞してまでの入団なのに、あまりカープ球団のビジョンがなさ過ぎではなかろうか。

噂話レベルではありますが、川口盛外の一件のお陰で、カープのスカウトが王子(春日井市)から出入り禁止を食らってるとかいないとか。川口盛外が退団後、すんなりと王子復帰を果たした事を考えると嘘のような本当の話に思えますが、これ以上社会人出の選手を蔑ろにするような状態が続くと、あり得ない話で大袈裟かも知れませんが、社会人野球界全体からもそっぽを向かれかねません。


即戦力ソクセンリョクと唱えるのも悪い事ではないですが、カープ球団は、今戦力がこうで、ここが足りんから、こう言う選手を獲得したい、もしくはこの選手をこんな選手にしたい、と言う明確なビジョンを持っていただきたい。でないといつまで経って、勝てるものも勝てなくなる。

勝負は試合だけじゃない。選手の起用法、戦略からスカウティングに至るまで、あらゆる面で12球団トップに立たない限り、セントラルリーグ優勝も日本一も手に出来るはずがない、と考えます。

話それましたが。

「もう野球に未練はない」とは岩見優輝本人のコメント。そらそうですよね。より高いレベルを求めて熊本工業高校に進み、亜細亜大学に進学し、サイドスローからあのフォームにしてプロ入り。

プロ入りの際、岩見優輝本人は「太く短いピッチャーでいい」と語ったそうです。そして今回の戦力外通告を受けて引退なさるとか。そのあまりにも短かったプロ野球人生、あのピッチングフォームは未来永劫、誰にも真似出来ないでしょう。しようと思ってもまず出来ないでしょう。


一度、間近でピッチングを観た事があります。本人も言われてた通り、ケガには強そうな体だったし、あのピッチングフォームを通すには、余程の体の強さがないと無理だろう、と思ったもんです。


また、個性のあるピッチャーがひとり、ユニフォームを脱ぎます。


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2015.10.13 / Top↑
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