世の中はクリスマスだクリスマスイブだなどとほざいてますが(笑)、我が家は真言宗なので何の関係もありません。と言うよりも。クリスマスだから何ぞやる、という風習は全くございません。

しかしながらテレビはもう完全に年末年始状態。3時間とか4時間とかぶっ通しでよく分からないバラエティ。普段からバラエティ番組を見る習慣のない、もっと範囲を広げれば、地上波放送を見る習慣の全くない(せいぜいNHKニュースくらい)人間にとっては苦痛以外の何者でもありません。

そうなればどうしてもBS、CS放送になるんですが、そんな中こんな番組の「再放送」がありました。

NHKスペシャル
「もう1度投げたかった~津田恒美の直球人生~」


津田恒実。

多分、カープがどうとか、セントラルリーグがどうとか言う以前に、プロ野球に強烈な印象を残して逝ってしまった選手だと思います。特に30代以上の方には、確実に記憶に残っている選手のはず。

津田投手が現役当時、私はナニを隠そう阪神タイガースのファンでした。だいたい私が20歳前後が、津田投手のストッパーとしての最盛期。学校から家に帰ってきてサンテレビの中継とかを点けて、津田投手がマウンドにいたら「あぁ、もういいや」ってんでテレビを消してました。

とにかく、ダイナミックなピッチングフォーム。あれこれ解析をしたら、それこそ無駄な動きが山のようにあるんだろうけど、全身を使って投げているのが、見てる者に伝わってくるフォーム。最近は「無駄のないフォーム」を追求する傾向になりますが、投げ方打ち方は人それぞれですからね。

ボールが伸びる、と言う言葉を解説等でよく聞きます。番組中でも道原裕幸氏が言われてたように、親指付近でキャッチするはずのボールが、人差し指付近でキャッチしなければいけない。これだけ具体的に「ボールの伸び」を説明することが出来るピッチャーって、他にいるかな、とすら思います。

確か、カープ退団の書類上の扱いは「任意引退」だったように記憶してます、その後、一時的病状の回復で、復帰すら噂され、親友以上の関係でもあった森脇浩司(現オリックスバファローズ監督)のいた当時福岡ダイエーホークスで現役復帰か、みたいな新聞記事もあったように覚えています。

【復刻】炎のストッパー津田投手が死去
日刊スポーツ復刻版 2012年1月13日

今でも、広島東洋カープの背番号14と言えば津田恒実投手、と言う印象は拭えません。歴代の背番号14の選手には非常に申し訳ないとは思いますけどね。それだけ強烈でした。

津田投手以降、背番号14を背負った選手は鈴木健、澤崎俊和、梅原伸亮、篠田純平、そして大瀬良大地と5人います。澤崎俊和、大瀬良大地に至っては最優秀新人にも選ばれました。しかしながら、全ての面に於いて津田恒実投手の印象を払拭称するまでには至りませんでした。

キャリア1年の大瀬良大地はまた別としても、あまりにも強烈な津田投手の印象を打ち消すまでには至らなかった。もうこれは正直どうしようもありません。亡くなった人は越えられませんからね。

広島大瀬良、津田さん墓前に今季報告 日刊スポーツ 2014年10月20日

今シーズンの全日程終了後、大瀬良大地は津田投手の墓参りに行ってました。OBのお墓参りですから、悪いことではないとは思います。ただ今後、何人の選手が背番号14を背負うことになるか分かりませんが、もうこれで最後でもいい。偉大なOBですが、それを今の選手に背負わす必要はない。

津田恒実投手の幻影は、追いかけようにも追いかけられなくなっています。あのフォームは誰にも真似できない。津田恒実は津田恒実であって、大瀬良大地がなれるわけがない。同じ道は歩めない。

それこそ、背番号14を永久欠番にしてくれたら、こんな考えには至らなかったとは思います。カープ球団もそれこそ「津田恒実のような活躍を」の想いを込めて背負わせているんだとは思いますが、すっかり粗雑な扱いになってしまっている。志半ばで逝ってしまった津田恒実投手の心中や如何に。

一人息子の大毅さんは、大学卒業後は一般企業にお勤めされています。奥さんの晃代さんももちろん、表舞台に出られることはありません。ぶっちゃけ、広島東洋カープ・津田恒実投手は過去のものとなりつつあります。騒いでいるのはそれこそ、野球関係者だけなのかもしれません。

背番号14は大瀬良大地の背中で新たな歴史を刻み始めました。今後何年、彼の背中に据えられるかは分かりませんが、是非とも津田恒実投手を凌駕するだけの活躍をしていただきたい。

あの世の津田恒実投手も、むしろそれを望んでいるんではないでしょうかね。「いつまでも『つだぁ~、つだぁ~』言うとらんとしっかりしんさいや」みたいな感じで。無論、私たちも、いつまでも亡くなった人を有り難がっててはいかんし「あの頃はよかった」では今の選手には失礼ですからね。


昨今のカープブームに乗っての、そしてプロ野球80周年記念みたいな再放送ではありましたが、30日には「江夏の21球」「赤ヘル優勝」などの再放送もあるそうです。


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2014.12.26 / Top↑
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