酔客の線路転落防げ…ホームドア設置進まぬ近畿
読売新聞関西版
忘年会シーズンを迎え、近畿の鉄道事業者が、酔った乗客の線路への転落事故を防ごうと、独自の対策を進めている。国土交通省によると、転落を含むホーム上の事故は10年間で2倍に増加。関西では、予防効果のあるホームドアの整備が遅れており、専門チームによる巡回強化や、漫画による注意喚起など抑止に懸命だ。
年末年始増加
11月27日夜、大津市のJR湖西線堅田駅で、60歳代の男性がホームから転落し、特急「サンダーバード」と接触した。電車が速度を落としていたため軽傷だったが、酒を飲んだ後の転落事故だったという。
国交省によると、線路への転落や走行車両への接触などホーム上の負傷・死亡事故は2002年度は113件だったが13年度は221件。そのうち酔客の割合は6割前後に上る。事故は忘年会の多い12月が最も多く、次いで新年会のある1月が続く。
(以下省略)
興味のある記事なんですが、長いので端折ります。
簡単に「転落防止柵を設置しろ」とは言いますが、そもそもホーム端を歩くときは注意しろ、と言う話。駅構内アナウンスでも「黄色い点字ブロックの内側を歩いてください」としきりに流してます。さすがに最近は「白線の内側にお下がりください」と言うあんアナウンスは聞かれなくなりましたが。
だいたいからして、足元が覚束無いような状態まで呑んで、誰にも迷惑をかけずに家に帰ろう、ってのが土台無理な話。ベンチに座ってしもうたらもうあとは寝るだけ。気がついたら最終電車。たまにいるんですよね。「なんで起こしてくれなかった?」って駅員に食って掛かる人。もはや意味不明。
あとは、携帯電話やらを見ながら歩いている人。もうこれは駅ホームだけで済まなくなってる。
駅ホーム、コンコースに限らず、ドコの何を見てるのか分からんけども、ずっと斜め下を向いて歩いてる。そっち向いて歩いてたら避けてくれるとでも思ってるのかな。と言うか、移動する時間すら惜しんでまで見なければいけないような情報が転がってるんでしょうかね。落ち着いて見ればいいのに。
そして、関西地方の最大の障壁は「乗り入れ」。
関東の私鉄では古くから、旧国鉄、都営地下鉄、営団地下鉄を含めて私鉄各社の「相互乗り入れ」と言うのが活発に行われています。今では3社相互乗り入れは当たり前、土地勘と行き先が分からなければ、どこへ連れて行かれるかわからないような状態。松戸駅で本厚木行とか寝過ごせない
関西地方では、昭和43年に開業した「神戸高速鉄道」を介して阪急電鉄・阪神電鉄・山陽電鉄が相互乗り入れを開始したのが始まり。その後は大阪市営地下鉄堺筋線と阪急電鉄、大阪市営地下鉄御堂筋線と北大阪急行、と頻繁に行われるようになりました。
前者の場合は、車両を保有しない神戸高速鉄道を介しての、ほぼ神戸市内のみの相互乗り入れなので、さして問題はなかったように思います。それでも、車両の規格その他の理由で、山陽電車は阪急六甲駅、阪神大石駅まで、阪急電車は山陽須磨浦公園駅まで、となっていました。
最近の関西の「相互乗り入れ」となると、阪神なんば線を介しての、近鉄電車と阪神電車の相互乗り入れが目新しいところ。最近では近鉄の特急電車を使用した団体列車が、阪神三宮駅から伊勢・志摩方面に向けて走っているそうで、甲子園駅であのオレンジの車体を見る事が出来ます。
ただこの相互乗り入れ。いろいろと障壁がありまして。
線路幅は同じ1.435m、架線の電圧は1500V、まではいいんですが、近鉄の通勤電車の基本仕様が全長21mの4扉。かたや阪神電車は19m3扉車、さらには優先座席の位置も、近鉄電車は難波駅停車時点で奈良駅寄り、阪神電車は尼崎駅寄りと、根本的に仕様が違います。

で、ドア位置の話。左は阪神なんば線なんば駅、右は同・九条駅で撮影したもの。「○」は近鉄電車、「△」は阪神電車のドア位置なんですが、同じ位置でも車両の長さの都合でこれだけ号車が変わってきます。また場所によっては大きくかけ離れた位置にもなってきます。
両社で統一した規格で車両を製造すればいい、ともなりますが早い話、たった数キロの新線開業で新製車両を導入するわけにもいかないし、カーブの半径も影響している、のが実情でしょう。事実、カーブのきつい阪神御影駅では、近鉄車両の端のドアでは、ホームと車両に空間が空き過ぎる、と言う事で近鉄奈良駅~阪神三宮駅間の快速急行は、阪神車両であろうが通過扱いになってます。
近鉄・阪神ともに、快速急行が関係ない駅ではホームドア設置には取り掛かれるでしょう。阪急電車では、運転される電車が3扉車両に統一されつつあるので、6300系さえどうにかなれば。
京阪は2扉車・3扉車・5扉車が混在、南海電鉄も2扉車・4扉車に加えて特急「サザン」のように、2扉車プラス4扉車と言う列車もあるのでこれまた難題を抱えることになります。JR西日本に至っては、どの路線も車種統一がなされていないので、半永久的に「課題」として残る事になると思います。
そしてさらに問題なのは、本文冒頭にある「予防効果」の言葉。
一番の予防は、利用者自身が気を付ける事、なんですけどねぇ。
何でや!野球も広島も関係ないやろ!と思われるかも知れません。が、どれでもクリックして頂ければ是幸いです。
読売新聞関西版
忘年会シーズンを迎え、近畿の鉄道事業者が、酔った乗客の線路への転落事故を防ごうと、独自の対策を進めている。国土交通省によると、転落を含むホーム上の事故は10年間で2倍に増加。関西では、予防効果のあるホームドアの整備が遅れており、専門チームによる巡回強化や、漫画による注意喚起など抑止に懸命だ。
年末年始増加
11月27日夜、大津市のJR湖西線堅田駅で、60歳代の男性がホームから転落し、特急「サンダーバード」と接触した。電車が速度を落としていたため軽傷だったが、酒を飲んだ後の転落事故だったという。
国交省によると、線路への転落や走行車両への接触などホーム上の負傷・死亡事故は2002年度は113件だったが13年度は221件。そのうち酔客の割合は6割前後に上る。事故は忘年会の多い12月が最も多く、次いで新年会のある1月が続く。
(以下省略)
興味のある記事なんですが、長いので端折ります。
簡単に「転落防止柵を設置しろ」とは言いますが、そもそもホーム端を歩くときは注意しろ、と言う話。駅構内アナウンスでも「黄色い点字ブロックの内側を歩いてください」としきりに流してます。さすがに最近は「白線の内側にお下がりください」と言うあんアナウンスは聞かれなくなりましたが。
だいたいからして、足元が覚束無いような状態まで呑んで、誰にも迷惑をかけずに家に帰ろう、ってのが土台無理な話。ベンチに座ってしもうたらもうあとは寝るだけ。気がついたら最終電車。たまにいるんですよね。「なんで起こしてくれなかった?」って駅員に食って掛かる人。もはや意味不明。
あとは、携帯電話やらを見ながら歩いている人。もうこれは駅ホームだけで済まなくなってる。
駅ホーム、コンコースに限らず、ドコの何を見てるのか分からんけども、ずっと斜め下を向いて歩いてる。そっち向いて歩いてたら避けてくれるとでも思ってるのかな。と言うか、移動する時間すら惜しんでまで見なければいけないような情報が転がってるんでしょうかね。落ち着いて見ればいいのに。
そして、関西地方の最大の障壁は「乗り入れ」。
関東の私鉄では古くから、旧国鉄、都営地下鉄、営団地下鉄を含めて私鉄各社の「相互乗り入れ」と言うのが活発に行われています。今では3社相互乗り入れは当たり前、土地勘と行き先が分からなければ、どこへ連れて行かれるかわからないような状態。松戸駅で本厚木行とか寝過ごせない
関西地方では、昭和43年に開業した「神戸高速鉄道」を介して阪急電鉄・阪神電鉄・山陽電鉄が相互乗り入れを開始したのが始まり。その後は大阪市営地下鉄堺筋線と阪急電鉄、大阪市営地下鉄御堂筋線と北大阪急行、と頻繁に行われるようになりました。
前者の場合は、車両を保有しない神戸高速鉄道を介しての、ほぼ神戸市内のみの相互乗り入れなので、さして問題はなかったように思います。それでも、車両の規格その他の理由で、山陽電車は阪急六甲駅、阪神大石駅まで、阪急電車は山陽須磨浦公園駅まで、となっていました。
最近の関西の「相互乗り入れ」となると、阪神なんば線を介しての、近鉄電車と阪神電車の相互乗り入れが目新しいところ。最近では近鉄の特急電車を使用した団体列車が、阪神三宮駅から伊勢・志摩方面に向けて走っているそうで、甲子園駅であのオレンジの車体を見る事が出来ます。
ただこの相互乗り入れ。いろいろと障壁がありまして。
線路幅は同じ1.435m、架線の電圧は1500V、まではいいんですが、近鉄の通勤電車の基本仕様が全長21mの4扉。かたや阪神電車は19m3扉車、さらには優先座席の位置も、近鉄電車は難波駅停車時点で奈良駅寄り、阪神電車は尼崎駅寄りと、根本的に仕様が違います。


で、ドア位置の話。左は阪神なんば線なんば駅、右は同・九条駅で撮影したもの。「○」は近鉄電車、「△」は阪神電車のドア位置なんですが、同じ位置でも車両の長さの都合でこれだけ号車が変わってきます。また場所によっては大きくかけ離れた位置にもなってきます。
両社で統一した規格で車両を製造すればいい、ともなりますが早い話、たった数キロの新線開業で新製車両を導入するわけにもいかないし、カーブの半径も影響している、のが実情でしょう。事実、カーブのきつい阪神御影駅では、近鉄車両の端のドアでは、ホームと車両に空間が空き過ぎる、と言う事で近鉄奈良駅~阪神三宮駅間の快速急行は、阪神車両であろうが通過扱いになってます。
近鉄・阪神ともに、快速急行が関係ない駅ではホームドア設置には取り掛かれるでしょう。阪急電車では、運転される電車が3扉車両に統一されつつあるので、6300系さえどうにかなれば。
京阪は2扉車・3扉車・5扉車が混在、南海電鉄も2扉車・4扉車に加えて特急「サザン」のように、2扉車プラス4扉車と言う列車もあるのでこれまた難題を抱えることになります。JR西日本に至っては、どの路線も車種統一がなされていないので、半永久的に「課題」として残る事になると思います。
そしてさらに問題なのは、本文冒頭にある「予防効果」の言葉。
一番の予防は、利用者自身が気を付ける事、なんですけどねぇ。
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2014.12.05 / Top↑
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