「広島鉄道局」として昭和10年に発足したJR西日本硬式野球部。2005年に諸般の事情で活動休止(個人的ですが、この活動休止には異論は唱えたいです)。そして2012年秋に活動再開を発表、活動休止前に監督さんだった花本輝雄さんの指導のもと、再び活動を再開しました。
昨年の社会人野球全日本選手権中国地区予選から、本格的にJABA日本野球連盟主催の公式戦に復帰したJR西日本硬式野球部。2年目を迎えた今年は、春先のカープとのプロアマ交流試合を皮切りに積極的に対外試合や公式戦に挑み、地道にしかし確実に、実戦経験を積んできました。
そして都市対抗野球中国地区予選で、伯和ビクトリーズや三菱重工広島、強豪チームを破り、中国地区第二代表として、広島鉄道局として発足以来初の都市対抗野球大会本選出場を決めました。
相対するHonda。都市対抗野球大会出場29回、日本選手権:出場17回、優勝1回。カープへは尾形佳紀(現スカウト)、下水流昂(2012年ドラフト4位指名)等など、プロ野球にも多くの選手を輩出している「超」を付けてもいいほどの社会人野球の強豪。相手に不足はありません。
地元堺市に社会人チームのない私としては、再興と言う形とは言え、再び動きだす事となったJR西日本硬式野球部を応援してみたい、と言う思いに駆られてはいましたが、まさかの本選出場。じゃあ、この節目ともなる都市対抗野球大会は「見に行かねば」ってんで東京ドームへ出かけました。
東京ドームまでの道のり、そして到着してから試合開始までの顛末は前の記事でダラダラ長ったらしく書いているので、ここではいつも通り試合内容を記述しております。CS放送Jスポーツ3で生中継もありましたが、やはり気になる試合は現地で見ないと始まりません。

「いよいよ感」は半端ありません。社会人野球を観だしてまだ日は浅いですが、いつか来てみたかった「東京ドームでの都市対抗野球」。2011年は京セラドーム大阪で開催されましたが、やはり借り物感は否めませんでした。大会としては面白かったですけどね。

JR西日本関係者受付。ここに見えている「東京本部」の他に「大阪工事局」や「和歌山支社」と書いた手製のプラカードがあったり「米子支社」と書いた法被を着た偉いさんらしい人がいたりと、「都市対抗」野球以前に、全社を挙げての応援態勢が見て取れました。

JR西日本応援受付の様子。スタッフの皆さん全員、JR西日本ブルーの背中に白抜きでN700のロゴの入ったポロシャツ。マフラータオルやらも凝ったものでしたが、これも欲しいなー(笑)。


とにかく、初めて座る東京ドームバックネット裏。予備知識一切なしで来たので、カメラの設定に大わらわ。もっともドーム球場ってどこもあんまり想像通りの画像が撮れないんですけどね。

試合開始直前の応援席の様子。さすがに狭山市から押し寄せてきたHonda応援団には圧倒されました。しかしながら一塁側も、ジワジワと人が増えてきました。最終的には三塁側は、内野席を飛び越えてレフトスタンドまで、一塁側もgは嫌石との境までびっしり埋まりました。

社会人野球恒例の、試合開始前のエール交換。これがないと始まらないし終わらない。

エール交換後に行われた「10年連続出場選手表彰」。もちろんホンダからですが、西郷泰之選手(左)、筑川 利希也選手(中)、多幡雄一選手(右)。自チームのみならず、他チームからの補強選手としての出場も含まれます。それだけ他チームに実力が知れ渡っている証拠だと思います。
西郷泰之選手はコーチ兼任、今年8月で42歳。試合中に「ミスター社会人野球」と横断幕が出ていましたが、都市対抗野球大会通算14本塁打、社会人ベストナイン受賞6回はいずれも史上最多タイ。
あくまで最終目標はプロ野球として、社会人野球で経験を積んで、と言う選手もいます。過去には「希望球団から指名されなかったから」と言う理由で社会人野球に半ば逃げ込んだような選手もいます。それもまた人生かも知れませんが、こうやって社会人野球で現役を続けるのもまた人生。
今後の更なる活躍を祈願します。
スターティングメンバー
先攻:JR西日本 一塁側
1(右)春原直登 (広島支社運用車両課)
2(左)田中勇次 (広島駅)
3(二)辻亮太 (広島支社運用車両課)
4(三)小原礼史 (福岡工大城東~大阪体育大/伯和ビクトリーズからの補強選手)
5(中)杉本裕太郎 (広島支社輸送課9
6(指)亀井優輝 (西広島駅)
7(一)金丸俊 (横川駅)
8(捕)原田廣大 (西広島駅)
9(遊)安田直人 広島駅)
投手:湧川雄貴 (広島駅)

JR西日本先発・湧川雄貴投手。スタミナ十分そうなその体躯からの気合十分のピッチング。
※カッコ内は現在の所属。応援グッズとともに配布されたメンバー表に依ります。以下、JR西日本野球部の選手はこのようになっています。駅勤務の方、多いんですよね。
後攻:Honda 三塁側
1(二)浦部剛史 (神奈川大学/日本通運からの補強選手)
2(中)小手川喜常 (大分商業高~立正大)
3(右)井上彰吾 (筑陽学園高~日本大)
4(三)多幡雄一 (星陵高校~立教大学)
5(指)西郷泰之 (日本学園高/コーチ兼任)
6(左)小甲和俊 (北海道拓殖大学/日本通運からの補強選手)
7(一)川戸洋平 (日大藤沢高~日本大)
8(遊)阿部寿樹 (関一高~明治大)
9(捕)佐伯亮 (広陵高~立正大)
投手:櫻田裕太郎 (横浜高~八戸大9
打者成績
1回表
春原 0‐1から2球目を打って左中間へツーベースヒット
田中 初球をサード前送りバント
辻 初球を打ってレフト前タイムリーヒット
ホンダ0‐1JR西日本
次打者小原の5球目に辻セカンド盗塁成功
小原 フルカウントから8球目を見逃し三振
杉本 1‐0から2球目を打ってショートゴロ
●「記念すべき初得点」は、いとも簡単に1回表に入りました。素直に打ち返して、迷うことなく送りバントそして一発でタイムリーヒット。サイバーメトリクスとかで、送りバントを敬遠する方も多少なりともおられますが、一発勝負のトーナメント戦では1点有利はとてつもない差。
1回裏
浦部 1‐2から4球目を空振り三振
小手川 フルカウントから7球目を打ってライト前ヒット

井上 初球を打ってキャッチャーフライ
多幡 フルカウントから7球目を打ってライト前ヒット
西郷 2‐2から6球目を打ってセカンドゴロ
2回表
亀井 初球を打ってレフトフライ
金丸 フルカウントから6球目を打ってセカンドゴロバット粉砕
原田 0‐1から2球目を打ってセカンドファウルフライ
2回裏
小甲 2‐1から4球目を打って左中間へツーベースヒット
川戸 1‐1から3球目を打ってセカンドゴロ
阿部 2‐2から5球目を空振り三振
佐伯 フルカウントから6球目を打ってサードゴロ
3回表
安田 1‐2から4球目を空振り三振
春原 1‐2から4球目を打ってセンター前ヒット
田中 0‐1から2球目を打ってセンター前ヒット
辻 フルカウントから7球目を打ってライト前タイムリーヒット
ホンダ0‐2JR西日本
小原 1‐0から2球目を打ってセンターへ犠牲フライ
ホンダ0‐3JR西日本
ホンダ選手交代

ピッチャー櫻田に代えて石橋良太(明徳義塾高~拓殖大学)
杉本 2‐2から5球目を打ってセンター前ヒット
亀井 2‐1から4球目を打ってレフトフライ
3回裏
浦部 1‐1から3球目を打ってセカンドゴロ
小手川 1‐1から3球目を打ってセンター前ヒット
井上 2‐1から4球目を打ってライト前ヒット
多幡 2‐1から4球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ崩れ
ホンダ1‐3JR西日本
西郷 2‐1から4球目を打ってセカンドフライ
4回表
金丸 1‐0から2球目を打ってファーストゴロ
原田 1‐0から2球目を打ってサードゴロ
安田 2‐2から6球目を打ってサードゴロ
4回裏
小甲 1‐1から3球目を打って右中間スタンドへホームラン
ホンダ2‐3JR西日本
JR西日本選手交代

ピッチャー湧川から中元勇作(伯和ビクトリーズからの補強)
川戸 初球を打ってレフトフライ
阿部 1‐1から3球目を打って左中間へヒット
佐伯 1‐1から3球目を打ってショートゴロ、セカンドはセーフ、ファーストはアウト
浦部 フルカウントから8球目を見逃し三振
●一時期、伯和ビクトリーズでも登板機会がほとんど見られなかった中元投手。それだけに、こう言った全国大会への思いは人一倍かと思います。次は社会人野球日本選手権で。
5回表
春原 2‐1から4球目を打って左中間へツーベースヒット
田中 1‐1から3球目をファースト前送りバント、送球エラーでランナー生還
ホンダ2‐4JR西日本
辻 0‐1から2球目を打ってピッチャー前送りバント
小原 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
杉本 初球を打ってファーストファウルフライ
亀井 2‐2から6球目を空振り三振
●勝負が決したわけではないんですが。このあたりまでで退席する人が割と多数。時間は19:30くらい。致し方ないですよ。東京発広島行最終の「のぞみ」が19:50発。自社なら臨時の一本も出してるかな、とは思いますが、残念ながら東海道新幹線はJR東海さんの持ち物・・・。
5回裏
小手川 2‐2から6球目を空振り三振
井上 1‐0から2球目にデッドボール
多幡 1‐1から3球目を打ってセカンドフライ
西郷 2‐1から4球目を打ってキャッチャーファウルフライ
6回表
金丸 2‐1から4球目を打ってファーストゴロ
原田 0‐2から3球目を空振り三振
安田 2‐2から5球目を空振り三振
6回裏
小甲 0‐1から2球目を打って、ジャンプしたショートのグラブを弾くセンター前ヒット
川戸 1‐0から2球目をピッチャー前送りバント
阿部 1‐2から4球目を打ってサードゴロ
佐伯の代打吉岡聡(花咲徳栄高~立正大) 1‐1から3球目を打ってショートゴロ
7回表
ホンダ選手交代
代打吉岡に代えてキャッチャー山崎裕貴(関西学院高~関西学院大)
春原 1‐1から3球目を打ってセカンドゴロ
田中 2‐2から5球目を空振り三振
辻 1‐1から3球目を打ってショートゴロ
7回裏
浦部 2‐2から6球目を空振り三振
小手川 2‐2から5球目を見逃し三振
井上 1‐0から2球目を打ってショートフライ
8回表
小原 初球を打って左中間フェンスダイレクトツーベースヒット
杉本 3‐1から5球目をキャッチャー前送りバント失敗サードタッチアウト
ホンダ選手交代

ピッチャー石橋に代えて仲尾次オスカル(カントリーキッズ高~白鴎大)
次打者松野の2球目前に杉本牽制球に誘い出され一、二塁間挟殺タッチアウト
亀井の代打松野 2‐2から5球目を打ってライトフライ、井上ダイビングキャッチ!
8回裏
多幡 3‐1から5球目を選んでフォアボール
西郷 初球を打ってファーストゴロ
小甲 1‐1から3球目にデッドボール
川戸 2‐1から4球目にデッドボール
JR西日本選手交代
ピッチャー中元に代えて入江達也(伯和ビクトリーズからの補強)
阿部 1‐0から2球目を打ってレフト前タイムリーヒット
ホンダ3‐4JR西日本
山崎の代打篠塚 フルカウントから7球目を打ってセンターへ犠牲フライ
ホンダ4‐4JR西日本
浦部 初球を打ってセンター前タイムリーヒット
ホンダ5‐4JR西日本
JR西日本選手交代

ピッチャー入江に代えて近田怜王(広島支社営業課)

小手川 2‐2から5球目を空振り三振
●気のせいかこの大会、8回裏に得点が入る機会が多いように思います。多分気のせいだとは思いますが、先攻のチームとしてはダメージは大。中元投手もここまでよく投げてきたとは思いましたが、突然乱れるコントロール。そこを逃さず畳み掛けるのはさすがHonda、としか言いようがないのかな。
9回表
金丸の代打今井 1‐0から2球目を打って左中間へヒット
次打者原田の初球にパスボールで今井はセカンドへ
原田 1‐0から2球目を三塁線へナイス送りバント
安田 1‐0から2球目を打ってセンターへ犠牲フライ
ホンダ5‐5JR西日本
春原 1‐1から3球目を打ってレフト前ヒット
田中 0‐1から2球目を打ってファーストゴロ
●正直、8回裏の大逆転で「これは負けたか」と思いました。しかし、ホント何が起こるかわからない。魔が差したとしか思えないようなバッテリーミス。そこに付け入った原田選手の送りバントと安田選手の犠牲フライ。試合は終わりませんでした。と言うか、ここからが本当の戦い。
9回裏
JR西日本選手交代

ピッチャー近田に代えて関根裕之(東広島駅)
代打今井に代えてファースト高木智大(広島支社営業課)
井上 1‐2から3球目を打ってセカンドゴロ
多幡 初球を打ってファーストゴロ
西郷 1‐1から3球目を打ってキャッチャーフライ
10回表
辻 1‐2から4球目を見逃し三振
小原 初球を打ってレフトフライ
杉本 2‐1から4球目を打ってセカンドゴロ
10回裏
小甲 2‐2から5球目を打ってサードライナー
川戸 初球を打ってレフトフライ
阿部 フルカウントから7球目を打ってセカンドゴロ
11回表
松野 1‐2から4球目を打ってファーストフライ
高木 0‐2から3球目を見逃し三振
原田 0‐2から3球目を見逃し三振
11回裏
長谷川 2‐2から5球目を空振り三振
浦部 1‐2から4球目を打ってセンター前ヒット
小手川 0‐2から3球目を打ってセカンドフライ
次打者井上の2球目に浦部セカンド盗塁成功
井上 2‐1から4球目を打ってセカンドゴロ

※ここからタイブレークに入ります。任意の打順から、ワンアウト満塁でプレイボール。画像は12回表と12回裏が始まる直前の様子ですが、塁審が塁に付くランナーの背番号を確認してます。
12回表
辻 0‐1から2球目を打ってセカンドタイムリー内野安打
ホンダ5‐6JR西日本
小原 1‐2から5球目を打ってライトフライ、タッチアップ出来ず
杉本 初球を打ってセンターフライ
12回裏
多幡 2‐1から4球目を打ってライトへ犠牲フライ
ホンダ6‐6JR西日本
西郷 3‐1から5球目を選んでフォアボール
小甲 2‐2から5球目を打ってレフトフライ
13回表
松野 2‐2から6球目を打ってファーストファウルフライ
高木の代打石嵜健人(五日市駅) フルカウントから6球目を打ってライト前2点タイムリーヒット
ホンダ6‐8JR西日本
原田の代打林誉之(広島支社輸送課) 0‐2から3球目を空振り三振
13回裏
JR西日本選手交代
代打林がそのまま入りファースト
ファースト高木に代えてキャッチャー吉田太亮(広島支社総務課/元ワイテック)
川戸 初球を打ってショートフライ
阿部 1‐2から6球目を打って右中間へ逆転サヨナラタイムリーツーベースヒット
ホンダ9‐8JR西日本
広島市 102 010 001 001 2 8 H12 E0
狭山市 001 100 030 001 3x 9 H12 E1
本塁打:[Honda]小甲
試合時間:3時間46分
試合開始は公式発表で18:03、試合終了は21:49。東京駅八重洲口発の「ドリーム号」発車時刻は22:20。どう考えても最後のエール交換まで観戦不可能、と言う事で、勝利監督インタビューが始まると同時に東京ドームを後にしました。正直凄まじく無念であります(笑)。
しかしながら、試合内容は結成実質2年目のチームとはとても思えませんでした。送る時は送り、攻める時は攻める。昨年、対外試合もそこそこに練習に明け暮れた成果かと思います。ただただ「すごかった」としか言いようがない。これが結成2年目のチームとは思えませんでした。
そして最近、タイブレークに関してはいろいろ論議されてます。そしてこの試合は「タイブレーク」と言う形をとって延長13回裏途中で終了しました。しかしながらタイブレークでの決着はあくまで、トーナメントの次の試合に進ませるための手段なのであって、試合の全てではない、とも考えます。
無理やりかも知れませんが。
けどこの試合に限っては、1回表から13回裏途中まで、全てのプレイが戦い。ただ、Hondaの方がそれこそ「強豪チームの格」の片鱗を見せた、というよりは見せざるを得なかっただけ。JR西日本も、最初から最後まで心底Hondaとがっぷり四つに組んで、土俵中央から動かなかった。
一球への集中力が劣ってた風にも見えなかったし、劣勢になっても心のどこかで「まだ、何とかなる」とも思ったし、3点差つけても、いつ何が起こってもおかしくない、とも思いました、それらが全て詰め込まれた3時間46分。社会人野球を見始めてまだ日の浅い私にはあまりにも濃い時間でした。
初出場だから、常連チームだから、そんな事は一切関係ない真っ向勝負。タイブレークがなかったら、いったいどこまでやってたでしょうか。もしかしたら最後まで観れなかった可能性も。
Honda硬式野球部のみなさん、今後の活躍をお祈りします。そしてJR西日本硬式野球部のみなさん、今後の更なる発展を期待します。次は揃って京セラドーム大阪に来てください。本当に「火を吐く好ゲーム」をありがとうございました。危うく大阪に帰り損ねるところでした(をい)。
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昨年の社会人野球全日本選手権中国地区予選から、本格的にJABA日本野球連盟主催の公式戦に復帰したJR西日本硬式野球部。2年目を迎えた今年は、春先のカープとのプロアマ交流試合を皮切りに積極的に対外試合や公式戦に挑み、地道にしかし確実に、実戦経験を積んできました。
そして都市対抗野球中国地区予選で、伯和ビクトリーズや三菱重工広島、強豪チームを破り、中国地区第二代表として、広島鉄道局として発足以来初の都市対抗野球大会本選出場を決めました。
相対するHonda。都市対抗野球大会出場29回、日本選手権:出場17回、優勝1回。カープへは尾形佳紀(現スカウト)、下水流昂(2012年ドラフト4位指名)等など、プロ野球にも多くの選手を輩出している「超」を付けてもいいほどの社会人野球の強豪。相手に不足はありません。
地元堺市に社会人チームのない私としては、再興と言う形とは言え、再び動きだす事となったJR西日本硬式野球部を応援してみたい、と言う思いに駆られてはいましたが、まさかの本選出場。じゃあ、この節目ともなる都市対抗野球大会は「見に行かねば」ってんで東京ドームへ出かけました。
東京ドームまでの道のり、そして到着してから試合開始までの顛末は前の記事でダラダラ長ったらしく書いているので、ここではいつも通り試合内容を記述しております。CS放送Jスポーツ3で生中継もありましたが、やはり気になる試合は現地で見ないと始まりません。


「いよいよ感」は半端ありません。社会人野球を観だしてまだ日は浅いですが、いつか来てみたかった「東京ドームでの都市対抗野球」。2011年は京セラドーム大阪で開催されましたが、やはり借り物感は否めませんでした。大会としては面白かったですけどね。

JR西日本関係者受付。ここに見えている「東京本部」の他に「大阪工事局」や「和歌山支社」と書いた手製のプラカードがあったり「米子支社」と書いた法被を着た偉いさんらしい人がいたりと、「都市対抗」野球以前に、全社を挙げての応援態勢が見て取れました。


JR西日本応援受付の様子。スタッフの皆さん全員、JR西日本ブルーの背中に白抜きでN700のロゴの入ったポロシャツ。マフラータオルやらも凝ったものでしたが、これも欲しいなー(笑)。





とにかく、初めて座る東京ドームバックネット裏。予備知識一切なしで来たので、カメラの設定に大わらわ。もっともドーム球場ってどこもあんまり想像通りの画像が撮れないんですけどね。


試合開始直前の応援席の様子。さすがに狭山市から押し寄せてきたHonda応援団には圧倒されました。しかしながら一塁側も、ジワジワと人が増えてきました。最終的には三塁側は、内野席を飛び越えてレフトスタンドまで、一塁側もgは嫌石との境までびっしり埋まりました。


社会人野球恒例の、試合開始前のエール交換。これがないと始まらないし終わらない。


エール交換後に行われた「10年連続出場選手表彰」。もちろんホンダからですが、西郷泰之選手(左)、筑川 利希也選手(中)、多幡雄一選手(右)。自チームのみならず、他チームからの補強選手としての出場も含まれます。それだけ他チームに実力が知れ渡っている証拠だと思います。
西郷泰之選手はコーチ兼任、今年8月で42歳。試合中に「ミスター社会人野球」と横断幕が出ていましたが、都市対抗野球大会通算14本塁打、社会人ベストナイン受賞6回はいずれも史上最多タイ。
あくまで最終目標はプロ野球として、社会人野球で経験を積んで、と言う選手もいます。過去には「希望球団から指名されなかったから」と言う理由で社会人野球に半ば逃げ込んだような選手もいます。それもまた人生かも知れませんが、こうやって社会人野球で現役を続けるのもまた人生。
今後の更なる活躍を祈願します。
スターティングメンバー
先攻:JR西日本 一塁側
1(右)春原直登 (広島支社運用車両課)
2(左)田中勇次 (広島駅)
3(二)辻亮太 (広島支社運用車両課)
4(三)小原礼史 (福岡工大城東~大阪体育大/伯和ビクトリーズからの補強選手)
5(中)杉本裕太郎 (広島支社輸送課9
6(指)亀井優輝 (西広島駅)
7(一)金丸俊 (横川駅)
8(捕)原田廣大 (西広島駅)
9(遊)安田直人 広島駅)
投手:湧川雄貴 (広島駅)

JR西日本先発・湧川雄貴投手。スタミナ十分そうなその体躯からの気合十分のピッチング。
※カッコ内は現在の所属。応援グッズとともに配布されたメンバー表に依ります。以下、JR西日本野球部の選手はこのようになっています。駅勤務の方、多いんですよね。
後攻:Honda 三塁側
1(二)浦部剛史 (神奈川大学/日本通運からの補強選手)
2(中)小手川喜常 (大分商業高~立正大)
3(右)井上彰吾 (筑陽学園高~日本大)
4(三)多幡雄一 (星陵高校~立教大学)
5(指)西郷泰之 (日本学園高/コーチ兼任)
6(左)小甲和俊 (北海道拓殖大学/日本通運からの補強選手)
7(一)川戸洋平 (日大藤沢高~日本大)
8(遊)阿部寿樹 (関一高~明治大)
9(捕)佐伯亮 (広陵高~立正大)
投手:櫻田裕太郎 (横浜高~八戸大9
打者成績
1回表
春原 0‐1から2球目を打って左中間へツーベースヒット
田中 初球をサード前送りバント
辻 初球を打ってレフト前タイムリーヒット
ホンダ0‐1JR西日本
次打者小原の5球目に辻セカンド盗塁成功
小原 フルカウントから8球目を見逃し三振
杉本 1‐0から2球目を打ってショートゴロ
●「記念すべき初得点」は、いとも簡単に1回表に入りました。素直に打ち返して、迷うことなく送りバントそして一発でタイムリーヒット。サイバーメトリクスとかで、送りバントを敬遠する方も多少なりともおられますが、一発勝負のトーナメント戦では1点有利はとてつもない差。
1回裏
浦部 1‐2から4球目を空振り三振
小手川 フルカウントから7球目を打ってライト前ヒット

井上 初球を打ってキャッチャーフライ
多幡 フルカウントから7球目を打ってライト前ヒット
西郷 2‐2から6球目を打ってセカンドゴロ
2回表
亀井 初球を打ってレフトフライ
金丸 フルカウントから6球目を打ってセカンドゴロバット粉砕
原田 0‐1から2球目を打ってセカンドファウルフライ
2回裏
小甲 2‐1から4球目を打って左中間へツーベースヒット
川戸 1‐1から3球目を打ってセカンドゴロ
阿部 2‐2から5球目を空振り三振
佐伯 フルカウントから6球目を打ってサードゴロ
3回表
安田 1‐2から4球目を空振り三振
春原 1‐2から4球目を打ってセンター前ヒット
田中 0‐1から2球目を打ってセンター前ヒット
辻 フルカウントから7球目を打ってライト前タイムリーヒット
ホンダ0‐2JR西日本
小原 1‐0から2球目を打ってセンターへ犠牲フライ
ホンダ0‐3JR西日本
ホンダ選手交代

ピッチャー櫻田に代えて石橋良太(明徳義塾高~拓殖大学)
杉本 2‐2から5球目を打ってセンター前ヒット
亀井 2‐1から4球目を打ってレフトフライ
3回裏
浦部 1‐1から3球目を打ってセカンドゴロ
小手川 1‐1から3球目を打ってセンター前ヒット
井上 2‐1から4球目を打ってライト前ヒット
多幡 2‐1から4球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ崩れ
ホンダ1‐3JR西日本
西郷 2‐1から4球目を打ってセカンドフライ
4回表
金丸 1‐0から2球目を打ってファーストゴロ
原田 1‐0から2球目を打ってサードゴロ
安田 2‐2から6球目を打ってサードゴロ
4回裏
小甲 1‐1から3球目を打って右中間スタンドへホームラン
ホンダ2‐3JR西日本
JR西日本選手交代

ピッチャー湧川から中元勇作(伯和ビクトリーズからの補強)
川戸 初球を打ってレフトフライ
阿部 1‐1から3球目を打って左中間へヒット
佐伯 1‐1から3球目を打ってショートゴロ、セカンドはセーフ、ファーストはアウト
浦部 フルカウントから8球目を見逃し三振
●一時期、伯和ビクトリーズでも登板機会がほとんど見られなかった中元投手。それだけに、こう言った全国大会への思いは人一倍かと思います。次は社会人野球日本選手権で。
5回表
春原 2‐1から4球目を打って左中間へツーベースヒット
田中 1‐1から3球目をファースト前送りバント、送球エラーでランナー生還
ホンダ2‐4JR西日本
辻 0‐1から2球目を打ってピッチャー前送りバント
小原 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
杉本 初球を打ってファーストファウルフライ
亀井 2‐2から6球目を空振り三振
●勝負が決したわけではないんですが。このあたりまでで退席する人が割と多数。時間は19:30くらい。致し方ないですよ。東京発広島行最終の「のぞみ」が19:50発。自社なら臨時の一本も出してるかな、とは思いますが、残念ながら東海道新幹線はJR東海さんの持ち物・・・。
5回裏
小手川 2‐2から6球目を空振り三振
井上 1‐0から2球目にデッドボール
多幡 1‐1から3球目を打ってセカンドフライ
西郷 2‐1から4球目を打ってキャッチャーファウルフライ
6回表
金丸 2‐1から4球目を打ってファーストゴロ
原田 0‐2から3球目を空振り三振
安田 2‐2から5球目を空振り三振
6回裏
小甲 0‐1から2球目を打って、ジャンプしたショートのグラブを弾くセンター前ヒット
川戸 1‐0から2球目をピッチャー前送りバント
阿部 1‐2から4球目を打ってサードゴロ
佐伯の代打吉岡聡(花咲徳栄高~立正大) 1‐1から3球目を打ってショートゴロ
7回表
ホンダ選手交代
代打吉岡に代えてキャッチャー山崎裕貴(関西学院高~関西学院大)
春原 1‐1から3球目を打ってセカンドゴロ
田中 2‐2から5球目を空振り三振
辻 1‐1から3球目を打ってショートゴロ
7回裏
浦部 2‐2から6球目を空振り三振
小手川 2‐2から5球目を見逃し三振
井上 1‐0から2球目を打ってショートフライ
8回表
小原 初球を打って左中間フェンスダイレクトツーベースヒット
杉本 3‐1から5球目をキャッチャー前送りバント失敗サードタッチアウト
ホンダ選手交代

ピッチャー石橋に代えて仲尾次オスカル(カントリーキッズ高~白鴎大)
次打者松野の2球目前に杉本牽制球に誘い出され一、二塁間挟殺タッチアウト
亀井の代打松野 2‐2から5球目を打ってライトフライ、井上ダイビングキャッチ!
8回裏
多幡 3‐1から5球目を選んでフォアボール
西郷 初球を打ってファーストゴロ
小甲 1‐1から3球目にデッドボール
川戸 2‐1から4球目にデッドボール
JR西日本選手交代
ピッチャー中元に代えて入江達也(伯和ビクトリーズからの補強)
阿部 1‐0から2球目を打ってレフト前タイムリーヒット
ホンダ3‐4JR西日本
山崎の代打篠塚 フルカウントから7球目を打ってセンターへ犠牲フライ
ホンダ4‐4JR西日本
浦部 初球を打ってセンター前タイムリーヒット
ホンダ5‐4JR西日本
JR西日本選手交代

ピッチャー入江に代えて近田怜王(広島支社営業課)


小手川 2‐2から5球目を空振り三振
●気のせいかこの大会、8回裏に得点が入る機会が多いように思います。多分気のせいだとは思いますが、先攻のチームとしてはダメージは大。中元投手もここまでよく投げてきたとは思いましたが、突然乱れるコントロール。そこを逃さず畳み掛けるのはさすがHonda、としか言いようがないのかな。
9回表
金丸の代打今井 1‐0から2球目を打って左中間へヒット
次打者原田の初球にパスボールで今井はセカンドへ
原田 1‐0から2球目を三塁線へナイス送りバント
安田 1‐0から2球目を打ってセンターへ犠牲フライ
ホンダ5‐5JR西日本
春原 1‐1から3球目を打ってレフト前ヒット
田中 0‐1から2球目を打ってファーストゴロ
●正直、8回裏の大逆転で「これは負けたか」と思いました。しかし、ホント何が起こるかわからない。魔が差したとしか思えないようなバッテリーミス。そこに付け入った原田選手の送りバントと安田選手の犠牲フライ。試合は終わりませんでした。と言うか、ここからが本当の戦い。
9回裏
JR西日本選手交代


ピッチャー近田に代えて関根裕之(東広島駅)
代打今井に代えてファースト高木智大(広島支社営業課)
井上 1‐2から3球目を打ってセカンドゴロ
多幡 初球を打ってファーストゴロ
西郷 1‐1から3球目を打ってキャッチャーフライ
10回表
辻 1‐2から4球目を見逃し三振
小原 初球を打ってレフトフライ
杉本 2‐1から4球目を打ってセカンドゴロ
10回裏
小甲 2‐2から5球目を打ってサードライナー
川戸 初球を打ってレフトフライ
阿部 フルカウントから7球目を打ってセカンドゴロ
11回表
松野 1‐2から4球目を打ってファーストフライ
高木 0‐2から3球目を見逃し三振
原田 0‐2から3球目を見逃し三振
11回裏
長谷川 2‐2から5球目を空振り三振
浦部 1‐2から4球目を打ってセンター前ヒット
小手川 0‐2から3球目を打ってセカンドフライ
次打者井上の2球目に浦部セカンド盗塁成功
井上 2‐1から4球目を打ってセカンドゴロ



※ここからタイブレークに入ります。任意の打順から、ワンアウト満塁でプレイボール。画像は12回表と12回裏が始まる直前の様子ですが、塁審が塁に付くランナーの背番号を確認してます。
12回表
辻 0‐1から2球目を打ってセカンドタイムリー内野安打
ホンダ5‐6JR西日本
小原 1‐2から5球目を打ってライトフライ、タッチアップ出来ず
杉本 初球を打ってセンターフライ
12回裏
多幡 2‐1から4球目を打ってライトへ犠牲フライ
ホンダ6‐6JR西日本
西郷 3‐1から5球目を選んでフォアボール
小甲 2‐2から5球目を打ってレフトフライ
13回表
松野 2‐2から6球目を打ってファーストファウルフライ
高木の代打石嵜健人(五日市駅) フルカウントから6球目を打ってライト前2点タイムリーヒット
ホンダ6‐8JR西日本
原田の代打林誉之(広島支社輸送課) 0‐2から3球目を空振り三振
13回裏
JR西日本選手交代
代打林がそのまま入りファースト
ファースト高木に代えてキャッチャー吉田太亮(広島支社総務課/元ワイテック)
川戸 初球を打ってショートフライ
阿部 1‐2から6球目を打って右中間へ逆転サヨナラタイムリーツーベースヒット
ホンダ9‐8JR西日本
広島市 102 010 001 001 2 8 H12 E0
狭山市 001 100 030 001 3x 9 H12 E1
本塁打:[Honda]小甲
試合時間:3時間46分
試合開始は公式発表で18:03、試合終了は21:49。東京駅八重洲口発の「ドリーム号」発車時刻は22:20。どう考えても最後のエール交換まで観戦不可能、と言う事で、勝利監督インタビューが始まると同時に東京ドームを後にしました。正直凄まじく無念であります(笑)。
しかしながら、試合内容は結成実質2年目のチームとはとても思えませんでした。送る時は送り、攻める時は攻める。昨年、対外試合もそこそこに練習に明け暮れた成果かと思います。ただただ「すごかった」としか言いようがない。これが結成2年目のチームとは思えませんでした。
そして最近、タイブレークに関してはいろいろ論議されてます。そしてこの試合は「タイブレーク」と言う形をとって延長13回裏途中で終了しました。しかしながらタイブレークでの決着はあくまで、トーナメントの次の試合に進ませるための手段なのであって、試合の全てではない、とも考えます。
無理やりかも知れませんが。
けどこの試合に限っては、1回表から13回裏途中まで、全てのプレイが戦い。ただ、Hondaの方がそれこそ「強豪チームの格」の片鱗を見せた、というよりは見せざるを得なかっただけ。JR西日本も、最初から最後まで心底Hondaとがっぷり四つに組んで、土俵中央から動かなかった。
一球への集中力が劣ってた風にも見えなかったし、劣勢になっても心のどこかで「まだ、何とかなる」とも思ったし、3点差つけても、いつ何が起こってもおかしくない、とも思いました、それらが全て詰め込まれた3時間46分。社会人野球を見始めてまだ日の浅い私にはあまりにも濃い時間でした。
初出場だから、常連チームだから、そんな事は一切関係ない真っ向勝負。タイブレークがなかったら、いったいどこまでやってたでしょうか。もしかしたら最後まで観れなかった可能性も。
Honda硬式野球部のみなさん、今後の活躍をお祈りします。そしてJR西日本硬式野球部のみなさん、今後の更なる発展を期待します。次は揃って京セラドーム大阪に来てください。本当に「火を吐く好ゲーム」をありがとうございました。危うく大阪に帰り損ねるところでした(をい)。
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2014.07.25 / Top↑
ごとみん
私もJR西日VSHonda観戦してました。
初の都市対抗観戦だったのですが、本当に素晴らしい試合で感動しました。
JR西を応援していたので、13回表で2点差ついた時にはホッとして涙が流れ出てきました。
残念ながら最後の最後で逆転されてしまいとても残念、悔しい気持ちで放心状態でしたが、今まで観てきた野球の試合の中で一番感動した良い試合、心に残る試合でした。
11月の日本選手権に出場できるよう祈ります。
初の都市対抗観戦だったのですが、本当に素晴らしい試合で感動しました。
JR西を応援していたので、13回表で2点差ついた時にはホッとして涙が流れ出てきました。
残念ながら最後の最後で逆転されてしまいとても残念、悔しい気持ちで放心状態でしたが、今まで観てきた野球の試合の中で一番感動した良い試合、心に残る試合でした。
11月の日本選手権に出場できるよう祈ります。
2014/08/04 Mon 16:45 URL [ Edit ]
苦行僧
コメントありがとうございます。
私も「これだけ」の為に東京ドームに来たんですが心底来て良かったと思ってます。出来る事なら最後のエール交換までいたかったんですが・・・。それは11月のお楽しみ、にしたいです。
私も「これだけ」の為に東京ドームに来たんですが心底来て良かったと思ってます。出来る事なら最後のエール交換までいたかったんですが・・・。それは11月のお楽しみ、にしたいです。
2014/08/05 Tue 00:04 URL [ Edit ]
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