相互乗り入れなど協議 泉北高速と御堂筋線
読売新聞関西版2014年6月13日

泉北高速鉄道を運営する第3セクター「府都市開発」(OTK、和泉市)の株式を750億円で取得する南海電気鉄道(大阪市)の山中諄(まこと)会長は12日、府庁を訪れ、松井知事と泉北高速と大阪市営地下鉄御堂筋線の相互乗り入れなどについて意見を交わした。

松井知事が、中百舌鳥駅での相互乗り入れを本格的に検討するよう要請したのに対し、山中会長は「レール幅、(線路の)高低差など難しい問題がある。長期的な問題として取り組まなければならない」と述べた。

相互乗り入れが実現すれば、和泉中央駅(和泉市)―千里中央駅(豊中市)間が直通運転される。しかし、レール幅は泉北高速が1067ミリ、御堂筋線が1435ミリと異なり、中百舌鳥駅での高低差も課題だ。

府、大阪市交通局、南海の3者は相互乗り入れについて今春から担当者による協議を進めている。



最初このニュースはNHKの夕方のニュース番組「ニューステラス関西」で見たんですが。

まぁ突拍子もない計画を持ち出されますなあの大阪府知事さんは。もっとも「堺市にLRT(ライトレールトランジット)を!」と言う公約を掲げて市長選挙に臨んで見事に玉砕した人が所属する政党に初速する知事さんですから、コレくらいの「ネタ」は投下して貰わんと困るんですけどね。

そもそも

泉北高速鉄道、つまりは大阪府都市開発株式会社の売却問題は、財政難の大阪府にとっても大問題。しかしながらその泉北高速鉄道の実態てのがどんなものなのかわかっておられるのかどうか。

維新の会って何か鉄道事業を甘く見てるような気がせんでもない。阪神電車と近鉄電車が相互乗り入れ出来たんだから、とか思ってそうではありますが、あれもいろいろ大変なんですよぉ。

と言うか、別に「大阪府知事だから『大阪府』と名のつくものは全部把握しとけ」とは言いませんが、せめて自分達が民間に売却しようとしているものの現状だけは把握しておきませんか。

ますは、南海電鉄と大阪市営地下鉄御堂筋線の「根本的差」を表示しておきます。

電車の集電方式と電圧
南海電車・・・・・・空中の架線より直流1500V
大阪市営・・・・・・線路横の「第三軌条」より750V

線路幅
南海電車・・・・・・1067mm
大阪市営・・・・・・1435mm

車両の大まかな寸法(最新型車両)
南海電鉄・・・・・・全長20.765m、全幅2.82m、車体高4.14m(8000系電車)
大阪市営・・・・・・全長18.9m、全幅2.89m、車体高3.74m(30000系電車)

阪神電車と近鉄電車の、阪神なんば線を介しての相互乗り入れの何がどう凄いって、線路幅と集電方式/電圧、そして車体幅。この3つだけで相互乗り入れをしていること。相互乗り入れを開始するのれあれば、両者共通仕様の車両を開発したりするものですが、そう言う車両も一切ない。

両社とも相互乗り入れ「仕様」の車両は製作していますが、ともに「それだけのための車両」は開発してられなかったんでしょうね。阪神電車の場合は、大阪難波駅だけでなく、阪神梅田駅にもターミナルを持っている、かたや近鉄側も、奈良線だけの単独運用ではなく、京都線との共用。しかもその京都線は京都市営地下鉄との相互乗り入れ(これは車両の基本仕様が同じ)中。

乗り入れする電車も阪神電車は3扉、近鉄電車は4扉。室内設備にしても、阪神線内で三宮方に優先座席を設けている阪神電車に対して、近鉄電車は尼崎方に設置してます。

車体長も南海電車と大阪市営との差ほどあり、快速急行として乗り入れてくる近鉄車両は、阪神電車用の長さしかない、またカーブがキツすぎるためにホームと車両の間に隙間が出来る御影駅には停車しない、そして阪神車両の快速急行も停車しない、と言う措置が取られています。

これだけ障壁がある両社が乗り入れ出来たんだから、と言う考えだろうとは思いますが、そもそも線路幅の違う会社同士の相互乗りいてってのはまずありえない。どちらか一報が乗り入れている例としては、箱根登山電車に乗り入れている小田急電鉄の例がありますが、これはかなり特殊な例。

そもそも、元から南海電鉄との直通運転を見越して、中百舌鳥駅を目指した泉北高速鉄道と、半ば勝手に延伸してきた御堂筋線を相互乗り入れさせようとする事自体自体が無茶といえば無茶。

架線のない地下鉄のトンネルに、パンタグラフを畳んだ状態での南海電車が通れるかどうか、これが最大の難関。別に電車の事、鉄道の事をもっと知ってくれとは思わんけど、簡単に話を飛躍させ過ぎ。お役所的考え、と言ってしまえばそれまでなdしょうけど。

まだ同じ政党でも、大阪市長さんの方が ま だ まともかな。



「なかもず駅に新改札口」 大阪・橋下市長検討
読売新聞関西版2014年6月14日

大阪市の橋下市長は13日、市役所で記者団に、市営地下鉄御堂筋線・なかもず駅について「新たな改札口を1か所作り、南海電鉄や泉北高速鉄道と簡単に乗り換えられるようにする」と語った。市交通局に具体的な設置場所の検討を指示しており、工事費は約20億円と見込んでいる。

同局によると、同駅の平日1日の乗降客数は約8万人だが、改札口は地下1階のコンコースに1か所しかない。通勤・通学のラッシュ時は混雑で南海や泉北高速と円滑な乗り換えができないこともあるという。

3路線の相互乗り入れを巡っては、松井知事が、泉北高速を運営する府の第3セクターの子会社化を決めた南海に本格的な検討を要請。ただ、レール幅の違いや線路の高低差などの課題があり、すぐに実現させることは難しく、橋下市長は短期の目標として改札口を増設する方針を決めた。



まぁ大阪府民からしたら、どっちもどっちですけどね。


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2014.06.17 / Top↑
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