10日から始まる、第63回全日本大学野球施主県大会、とある元カープ選手が監督として率いる広島経済大学が、2年ぶり13回目の出場を決めています。



広島経済大学 2年ぶり大学選手権
元カープ 30歳山本監督導く

広島六大学の春季リーグを制し、10日に開幕する全日本大学選手権に2年ぶり13度目の出場を決めた広島経済大。チームを率いるのは、プロ野球・広島で捕手だった就任2年目の山本翔監督(30)だ。9年間のプロ生活で培った知識と、「人間としての成長なくして勝利なし」という信念で戦い抜き、全5大学から勝ち点を挙げて優勝を決めた。セ・リーグ首位の広島に刺激を受け、「カープに負けない活躍を」と投資を燃やしている。

2002年、福岡・東筑高からドラフト5巡目で広島へ入団、10年を最後に引退するまで、一軍昇格は一度もなかったが、面倒見がよく、後輩から慕われる存在だった。5月25日の西武との交流戦で11年目にしてプロ初本塁打を放った元同僚の白濱裕太(ここ、記事では字が間違ってます)捕手は「よく愚痴を聞いてもらったし苦しい時に「我慢しろ」となだめられた。山本さんがいなければ、あの一発はなかった」と感謝する。

引退後、会社員として働いていた時に監督就任の要請があり、快諾。1年目の昨季は春、秋ともに2位。特に、昨年秋の近大工学部戦は「勝利まであと1球」の場面から満塁本塁打を浴びて逆転負けを喫した。

まずは野球に取り組む姿勢から見直した。「相手の細かい動きを読むのが野球。グラウンドに落ちている石が気にならないようでは勝てない」と、103人の部員全員で石拾いをした。授業を受けない部員は、レギュラーでも試合に出さない方針を示した。主将の斎藤祐内野手(4年・崇徳高)は「正直『そんなことで勝てるのか』という反発もあったが、なれ合いの空気がなくなったのは確か」と振り返る。

山本イズムは着実にチームに浸透している。山田貴也捕手(2年・広島商高)は「生まれ変わったみたいにうまくなれた」と成長を実感。課題だったピンチでの初球の入り方を克服できた」と胸を張る宇野遼太投手(4年・同)は、春季リーグ戦で5勝を挙げて最優秀選手に選ばれた。

「27個目のアウトを取るまでは隙を見せるな」という指導は実を結び、チームは最終週の近大工学部との2戦をいずれも接戦で制した。全日本大学選手権へ向け、4番の加藤遼太内野手(3年・関大北陽高)は「どこが相手でも、諦めない姿勢を貫く」。まずは初戦突破を目指す。



外資系保険会社で第2の人生 スポニチ惜別球人

新たな世界に進んでも、目指すべきところは変わらない。

「野球をしているときも人からの信用を得るということを目標にしてやってきた。人と接する職業ですし、自分が成長して、信用される人間になりたいと思います」

山本翔は9年間のプロ野球生活を終え、来年1月からは外資系保険会社「アリコジャパン」に就職する。プロの世界で得た貴重な経験、財産をもとに力強く第2の人生に歩を進める。戦力外通告を受けた際、球団からはスタッフとしての打診も受けた。人間性を認められての話だったが、熟慮の末、丁重にそれを辞退することを決めた。

「中途半端な気持ちで野球に接するのは、周囲の方にも失礼になる。ケジメを付けたかった」。知人の紹介で同社への就職を決意。現在はパソコン教室に通い、ビジネスマナーを学ぶなど準備段階として、多忙な日々を過ごしている。

9年間で1軍経験なし。悔いがないと言えばウソになる。「嫁も子供もいますから。これまでは支えてもらったのでこれからは自分の力で支えたい」。優しく実直な人柄で誰からも愛された男は、さわやかに笑った。



「アリコジャパン」と言うのは現在のメットライフアリコ生命保険だとか。お世話になってはないのであまり関係ないですが(笑)。監督就任にあたっては、午前中は会社の業務、午後からは部の指導、と言うスタンスを取っているとか。もう完全に「二足のわらじ」ってやつ。

もっとも、大学野球部の監督が、大学内でどう言う立場を取れるのか分かりませんが。

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現役時代は、そんなに写真を撮りまくるような選手ではありませんでした。二軍の試合でもほぼ、ごく当たり前に遠征に帯同してましたし。ただしポジションはキャッチャーとは限りませんでした。サードやったり、レフトやったり。鈴衛佑規やら、一時のタイガースの岡崎太一みたいな存在。

試合前練習とかの表情を見ててもほんと穏やかな表情。ただ、その人柄がもしかしたら、プロ野球選手としての競争には向かなかったのかも知れません。

ただやはり、そこで培ったものってのはプロ野球ではなく、学生野球で生きた。「相手の細かい動きを読むのが野球。」とありますが、キャッチャーはじめいろんなポジションを回りながら、いろんな角度で野球を見れたのが、今の監督業に役に立っているのかな、とも思います。

よく「面倒見がよく、後輩から慕われる」と言う理由で、引退後そのままコーチ業に就く選手がいてます。現在のカープのコーチ陣ってのはほとんどがそんな経緯での「再就職」組。

ただ、指導者として大輪の花を咲かせた、と言うコーチは残念ながらいてません。一旦外に出ることがないまま、コーチになってますから、現役の頃の気分がなかなか抜けないのではないか、とも。

年月が経って選手の入れ替えもあり、ようやく「コーチ」としてなんとか見れるようになりました。それでもまだ、足りない所が多々あるのか、二軍では内田順三二軍監督が、朝山東洋コーチにたびたび「指導法」を説いてるシーンを見ます。カントクってのは、コーチをも教育せねばいけませんからね。

で、山本翔「監督」。

大学野球、アマチュア野球と言う、これまで全く知らない所に飛び込むことで、自分が培ってきたもの、自分の経験から学んだものを、素直に出せたのが良かったんじゃないか、とも思います。

これが「先輩選手として慕われた」ままで、選手の延長でプロ野球のコーチ業に就いてたなら、もしかしたらつまらない苦労を背負い込んでいたかも知れません。球団スタッフとしての打診を断ったのも、自らの環境をまず変えることで、自身の成長を考えたのかも、などと。


今回の全日本大学野球選手権、元スワローズの山本樹監督率いる関西六大学野球・龍谷大学も出場します。順当に行けば、準決勝で顔を合わせます。もちろんどこが勝ち進むのか分からないトーナメント方式の大会。大本命すらあっさり負けてしまうこともあります。

あわよくば、元プロ選手監督同士の対決を。

しかし、こう言う人材を、もう一度取り込む環境ってのが今のNPBに足りていないのも事実。

元スワローズの阿井英二郎ヘッドコーチは、が、高校教師を経ています。元カープの町田公二郎は、三菱重工広島のヘッドコーチに就任、昨年は社会人野球全日本選手権にも出場しました。同じく元カープの西田真二氏は四国アイランドリーグで監督としての実績を重ねています。

元プロ野球選手の、アマチュア野球指導の為の障壁がほぼなくなってしまった今、プロからどんどん学生野球、社会人野球へ人材が流れてもいいし、その逆もまたあり、だと思うんです。

これもまた「野球の活性化」につながることと思います。けっして、いたずらにプロチームを増やすだけが「地域活性化策」にはつながらない。その前に、まだまだ出来る事あるはずです。


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2014.06.08 / Top↑
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