5月30日。

プロ野球セ・パ交流戦はお休み。ウエスタンリーグ公式戦はナゴヤと由宇。そして私は仕事が休み。さてどこぞで野球をやっとらんか、と思ってました。こういう時って、ウエスタンリーグで余ってる阪神タイガースが時折「育成試合」として社会人野球部等と試合をやってるんですがそれもない。

じゃあ、と言う訳でもないんですが、京セラドーム大阪でやってた、第85回都市対抗野球近畿地区第一代表決定戦を観戦に行ってきました。丸一日休みだったので、その前にやってた第二代表決定トーナメント一回戦も観戦出来れば良かったんですが、さすがに疲労困憊でして(笑)。

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で、夕方の京セラドーム大阪。もうすっかり社会人野球でしか来なくまりました、と言うか、バックネット裏のあの席の「快感」を覚えてしまったら、よその席なんか座れません。尤も、ビデオカメラとか構えてたら、どうしても前のめりになってしまうので、あんまり意味がないんですが(笑)。

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と言う訳で、いつものように1000円で入場。第一代表決定戦と言う特別な試合なんだから、やっぱり特別な席で観戦したいですよ。何といっても「一番」を決める試合なんですから。

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この日は午後から、第二代表決定トーナメント一回戦、パナソニック対大阪ガス(4-0で大阪ガスの勝ち9が行われており、その後、と言うか試合前のグラウンド整備が行われてました。グラウンド整備に箒とちりとりが持ち込まれるスタジアムって、ここくらいではないかと思われますが如何でしょう。

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そして、17:30頃から、両チームのフィールディング練習が始まります。まずは日本新薬から。

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大した説明も付けず、ダラダラ画像を並べているだけですが、自分たちのノックが終わったら、必ず相手ベンチに挨拶。社会人としては当たり前の事。プロ野球でも実践してみては如何でしょう。



スターティングメンバー
先攻:三菱重工神戸
1(中)石上輝幸(京都成章高校)
2(三)小松裕来(岡豊高校~東亜大学)
3(一)大島寛之(千葉経済大附属高校で現カープ丸佳浩とクリーンアップ)
4(右)那賀裕司(大阪桐蔭高校~立教大学)
5(二)津野祐貴(東福岡高校~日本体育大学)
6(指)水江賢太郎(市立尼崎高校~東海大学)
7(左)成松優志(徳島商業高校~東北福祉大学)
8(捕)森山誠(金沢高校~専修大学)
9(遊)宮崎雅史(柳川高校~城西大学)
投手:守安玲緒(菊華高校~富士大学)

後攻:日本新薬
1(中)福田泰平(野光南高校~立命館大学)
2(二)吉野翔太(奈良商業高校~東亜大学)
3(遊)倉本寿彦(横浜高校~創価大学)
4(三)大畑建人(神村学園高校~大阪体育大学)
5(一)箸尾谷英樹(上宮太子高校~日本大学/高校時代に亀井義行とバッテリー)
6(指)田中一八(福知山成美高校~九州共立大学)
7(右)丹羽将弥(岐阜城北高校~オリックスバファローズ~関西メディカルスポーツ学院)
8(捕)鎌田将吾(鈴鹿高校~朝日大学)
9(左)岡亮次(日高中津分校~東北福祉大学)
投手:榎田宏樹(小林西高校~日本文理大学/阪神タイガース榎田大樹の実弟)

打者成績
1回表
石上     初球を打ってファーストゴロ
小松     1‐0から2球目を打ってライトフライ
大島     1‐2から4球目を空振り三振

1回裏
福田     0‐1から2球目を打ってセンター前ヒット
吉野     0‐1から2球目を一塁線へ送りバント
倉本     1‐1から3球目を打ってショートゴロ、セカンドランナー二三塁間に挟まれタッチアウト
大畑     0‐1から2球目を打ってレフトフライ

2回表
那賀     1‐2から4球目を打ってサードゴロ送球エラー
津野     初球をキャッチャー前送りバント 
水江     1‐1から3球目を打ってファーストゴロ
成松     1‐2から4球目を空振り三振

2回裏
箸尾谷    0‐2から3球目を空振り三振
田中     0‐1から2球目を打ってレフトフライ
丹羽     1‐1から3球目を打ってサードベース強襲ツーベースヒット
鎌田     1‐2から4球目を空振り三振

3回表
森山     2‐2から5球目を打ってセンター前ヒット
次打者宮崎の4球目にワイルドピッチで森山はセカンドへ
宮崎     1‐2から5球目を空振り三振
石上     2‐2から5球目を打ってセカンドゴロ
小松     2‐2から5球目を打ってショートゴロ

3回裏
岡      2‐2から6球目を打って左中間突破ツーベースヒット
福田     2‐1から4球目を送りバント失敗キャッチャーファウルフライ
吉野     1‐0から2球目を打ってレフトフライ
倉本     1‐2から4球目を打ってショートライナー

4回表
大島     1‐2から4球目を空振り三振
那賀     0‐1から2球目を打ってショートゴロ
津野     0‐1から2球目を打ってライト前ヒット
水江     初球を打ってセカンドゴロ

4回裏
大畑     1‐2から4球目を空振り三振
箸尾谷    初球を打ってショートフライ
田中     1‐1から3球目を打ってショート内野安打
次打者丹羽の3球目にワイルドピッチで田中はセカンドへ
丹羽     1‐2から4球目を空振り三振

5回表
成松     初球を打ってサードゴロ
森山     初球を打ってセンター前ヒット
宮崎     1‐0から2球目を打ってサードライナー
石上     0‐1から2球目を打ってピッチャー強襲内野安打
小松     2‐2から5球目を打ってピッチャーゴロ

5回裏
鎌田     0‐2から3球目を打ってライトフライ
岡      2‐2から5球目を打ってレフトフライ
福田     0‐2から3球目を空振り三振

ここまで両チーム、ランナーは出すものの、雰囲気的に連打も出そうにない。ゆえに点が入るような雰囲気が全くない。粛々とイニングだけが進んでいってる印象。ここまで日本新薬・榎田宏樹は59球、三菱重工神戸・守安玲緒は60球。果たしてこの投手戦、一体いつまで続くのか。

6回表
大島     初球を打ってセカンドゴロ
那賀     2‐2から7球目を打ってショートゴロ
津野     0‐1から2球目を打ってライト前ヒット
水江     2‐2から5球目を打ってセカンドゴロ

6回裏
吉野     2‐2から5球目を打ってセカンドゴロ
倉本     0‐2から3球目を打ってショートゴロ
大畑     0‐1から2球目を打ってショートゴロ

ピッチャーがいいリズムで投げていると、それは守っている内野手にも伝播するものでして、セカンド津野祐貴選手とショート宮崎雅史選手の軽快なフィールディング。息を呑む展開とはまさにこの事。

7回表
成松     2‐2から5球目を空振り三振
森山     2‐2から6球目を打ってレフト線ツーベースヒット
宮崎     初球を打って強烈なピッチャーライナー
石上     フルカウントから8球目を打ってショートゴロ

7回裏
箸尾谷    0‐2から3球目を空振り三振
田中     1‐2から4球目を空振り三振
丹羽     フルカウントから9球目を打ってセカンドゴロ

8回表
小松     3‐1から5球目を選んでフォアボール
大島     1‐2から6球目を空振り三振
那賀     フルカウントから6球目を選んでフォアボール
津野     1‐1から3球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ

ぼちぼち100球に届こうかと言う頃になって乱れだした、榎田宏樹投手のコントロール。高め低め外角内角がハッキリしだした。ちょっとやばいか、と言う段になって、この試合両チーム通じて初のダブルプレイ。外野に抜けてたら一気に崩壊の可能性もあったゆえ、九死に一生。

8回裏
鎌田     1‐2から4球目を空振り三振
岡      1‐1から3球目を打ってセンター前ヒット
岡の代走に仲間貴紀(宜野座高校~名桜大学)
福田     0‐1から2球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ

9回表
日本新薬選手交代
ピッチャー榎田から滝谷陣(智辯和歌山高校~近畿大学)
代走仲間に代えてレフト高橋俊典(中京高校~ 國學院大学9

水江     2‐2から6球目を空振り三振
成松     1‐1から3球目を打ってサードゴロ
森山     2‐1から4球目を打ってレフト前ヒット
宮崎     初球を打って一度切れた打球がフェアゾーンに戻り、キャッチャー前内野安打
石上     初球を打ってキャッチャーファウルフライ

7回あたりから高いボール低いボールがハッキリしだした榎田宏樹を諦めた日本新薬。ここで滝谷陣投手にスイッチ。吉と出るか凶と出るか。先発ピッチャーが先位降板してしまったチームが負けるってのはよくある話なんですが、それは社会人野球にも通用するのかしないのか。

9回裏
吉野     1‐1から3球目を打ってライトフライ
倉本     0‐2から3球目を空振り三振
大畑     0‐1から2球目を打ってファーストゴロ

両チームがっぷり四つに組んだまま、土俵中央から全く動かないこの試合は延長繊維突入。しかも大会規定は4時間を超えて勝負が決しない場合はタイブレーク、と言う途方もないもの。もうこうなったら何回まででもお付き合いしますよ。正直腹くくりました。

10回表
小松     1‐2から4球目を打ってファーストゴロ
大島     1‐2から4球目を見逃し三振
那賀     フルカウントから6球目を選んでフォアボール
次打者津野の2球目に那賀セカンド盗塁失敗

10回裏
箸尾谷    0‐2から3球目を見逃し三振
田中     0‐1から2球目を打ってショートゴロ
丹羽     0‐2から4球目を打ってレフトフライ

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9回終了後に「入ると思われたグラウンド整備は、10回終了後。

11回表
津野     0‐1から2球目を打ってファーストゴロ
水江の代打黒川栄次(広陵高校~関西学院大学) 1‐1から3球目を打ってピッチャーゴロ
成松     2‐0から3球目を打ってファーストファウルフライ

11回裏
鎌田     1‐1から3球目を打ってレフトフライ
高橋     1‐2から4球目を打ってサードゴロ
福田     1‐2から4球目を打ってショートゴロ

12回表
森山     2‐2から6球目を打ってライト前ヒット
宮崎     初球をピッチャー横への送りバント
石上     1‐0から2球目を打ってセンター前ヒット
しかしセカンドランナーホームタッチアウト!バッターランナー石上はセカンドへ
次打者小松の3球目に石上サード盗塁成功
小松     ストレートのフォアボール
大島     1‐0から2球目を打ってライト前タイムリーヒット!
日本新薬0‐1重工神戸
那賀     初球を打ってレフトフライ

ようやく均衡敗れた延長12回表。サードに石上輝幸選手が進んだところで、ファーストにランナーを置き、大島寛之選手との勝負を選択をした日本新薬ベンチ。しかしその策が裏目に出て、ライト前にポトリと落ちる、執念のタイムリーヒットを打たれる。もう延長も12回まで来たら「執念」だけですよね。

12回裏
吉野     1‐2から4球目を空振り三振
倉本     1‐2から6球目を見逃し三振
大畑     初球を打ってファーストライナー

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三菱重工神戸硬式野球部
2年ぶり31回目の都市対抗野球大会出場決定!

まだ社会人野球を観戦しだして日が浅いので、選手の皆さんが全日本選手権と都市対抗野球大会のどちらに重きを置かれているのかは解りません。ただ、節目の大きな大会であることは確かです。

先日、三菱重工三原硬式野球部が、広島1次予選敗退を期に活動「中止」と言う形で68年もの歴史に幕を閉じることとなりました。せめて全日本選手権予選までは、とも思ったんですが、チーム事情もあり、幕を閉じました。それだけ思いを込めることの出来る大会なんでしょう。

たかが出場決定、ですが、ほんと選手のみなさんはいい顔をしてらっしゃいます。都市対抗野球大会ゆえ、今後は「神戸市代表・三菱重工神戸」として東京ドームに乗り込むことになります。NOMOベースボールクラブが城崎温泉に行ってしまって「地元」の野球チームのない堺市民としては羨ましい限り。

ぜひ頑張っていただきたいものです。

重工神戸 000 000 000 001 1 H11 E0
日本新薬 000 000 000 000 0 H5  E1

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勝敗こそつけなければいけない試合、ではありますが、どっちが勝ってもおかしくなかったし、どっちが勝っても素直に拍手を送れた試合。素晴らしい試合を見せてくれた両チーム選手に感謝。

投手成績
(左から投球イニング数、対戦打者数、投球数、被安打数、与四死球、奪三振数、失点、自責点)
三菱重工神戸
守安  12  40 135  5  0  9  0  0

日本新薬
榎田  8   32 114  5  2  4  0  0
滝谷  4   17  53  5  0  1  1  1



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試合終了後の代表盾授与式。見守る日本新薬野球部。この後第二代表決定戦が待っています。戦いはまだまだ続きます。これが敗者復活トーナメントの面白いところで有り、きついところ。

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受け取るのは三菱重工神戸・黒川栄次主将。ごく簡単に「都市対抗野球 近畿代表」としか書いてない、あっさりしたデザインの盾ですが、みなこれを目指して、さらに上を目指すんですよね。

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富光男監督、藤原哲郎コーチ、黒川栄次主将、12回完封のエース守安玲緒投手、上げられ慣れている人慣れてない人お構いなしにチーム関係者はどんどん胴上げ。メガネやら危ないものは事前に外しておきましょう。しかし「常務」って誰だ?ニックネームでそう呼ばれているのか本当の常務なのか。

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確実に、これまで見てきた社会人野球の試合のうち、3本の指に入る試合になりました。素晴らしい試合をありがとうございました。また機会がありましたら、両チームの試合、どこかで観戦します。


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2014.05.31 / Top↑
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