3月に入りまして、プロ野球もぼちぼちオープン戦やら何やら、それこそ練習試合の域を越えた「本格的追い込み」の時期に差し掛かります。と同時に二軍も、とは言ってもこの時期の二軍って、あってないようなものだとは思いますが、「教育リーグ」なるものが始まります。

何を以て「教育」とするのかは謎ですし、オープン戦にならないのが不思議ですが。その合間をぬって、社会人野球部との交流試合があったりして、ようやく野球好きとしては目覚めの季節となります。

先週(仕事の都合上、日曜日から土曜日を一週間としてます)はよく働いたので、その分の休みを今週に持ってきてもらって、まずは阪神鳴尾浜球場での教育リーグ、阪神タイガース対オリックスバファローズの観戦と相成りました。せっかく近くでやるんだから見に行かないと。

もちろん二軍なのでテレビ中継なんかありません。ましてやいわゆるプレシーズン。とは言うものの開幕一軍そして一年間闘う為の準備をしてきた総決算の試合ですから、見ない訳にはいきません。

元より二軍の試合に関してはこれといってこだわりがない上、両チームともセントラルリーグ、いずれ一軍でカープの前に立ちはだかる選手が出て来ないとも言えない。躊躇なく阪神鳴尾浜球場へ。

DSC_2216_20140302222334467.jpg DSC_2217.jpg
前日1日から始まっている教育リーグ。この日は2日目。毎度お馴染み阪神鳴尾浜球場。今年も何度来ることになろうか。お手柔らかにお願い致します。

DSC_2218.jpg DSC_2219.jpg
前夜の雨のせいか、グラウンド整備は入念。その間の練習は外野で行われていました。



先攻:オリックスバファローズ
1(二)小島脩平
2(三)三ツ俣大樹
3(指)伏見寅威
4(一)高橋信二
5(左)宮崎祐樹
6(右)深江真登
7(遊)東弘明(徳島インディゴソックス~育成ドラフト1位)
8(中)西川拓喜
9(捕)若月健矢(花咲徳栄高校~ドラフト3位)
投手:山崎正貴(今シーズンから再び支配下登録)

後攻:阪神タイガース
1(二)阪口哲也
2(一)関本賢太郎
3(左)狩野恵輔
4(右)中谷将大
5(指)高山久
6(遊)黒瀬春樹
7(捕)小宮山慎二
8(中)横田慎太郎(鹿児島実業高~ドラフト2位)
9(三)陽川尚将(東京農業大~ドラフト3位)
投手:藤原正典

打者成績
1回表
小島     1‐0から2球目を打ってピッチャーゴロ
三ツ俣    初球を打ってセカンドゴロ
伏見     2‐2から5球目を空振り三振

1回裏
阪口     初球を打ってセンター前ヒット
関本     1‐1から3球目を打ってライト前ヒット
狩野     フルカウントから7球目を打ってセンター前タイムリーヒット
タイガース1‐0バファローズ
中谷     2‐2から5球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ、その間にサードランナーホームイン
タイガース2‐0バファローズ
高山     フルカウントから7球目を選んでフォアボール
黒瀬     初球を打ってセンターフライ

2回表
高橋信    1‐1から3球目を打って左中間へヒット、狩野が逸らして高橋信はセカンドへ
宮崎     1‐1から3球目を打ってボテボテのサードゴロ
深江     初球を打ってどん詰まりのサードゴロ
東      2‐2から5球目を打ってレフト前タイムリーヒット
タイガース2‐1バファローズ
西川     1‐0から2球目を打ってボテボテのサードゴロ

●ちょっと気になる、バファローズ育成ドラフト1位の東弘明(徳島インディゴソックス)。第一打席で早くも追撃のタイムリーヒット。球速・コースともに打ちごろのボールだったとは言え、それをしっかり捉えられない選手が多いのも事実。ナイスヒットだったと思います。

2回裏
小宮山    1‐0から2球目を打ってピッチャーゴロ
横田     初球を打ってサードゴロ
陽川     0‐1から2球目を打ってセンター前ヒット
次打者阪口の3球目に陽川セカンド盗塁失敗

3回表
若月     1‐2から7球目を空振り三振
小島     フルカウントから6斬球目を打ってレフトフライ
三ツ俣    フルカウントから8球目を選んでフォアボール
伏見     フルカウントから7球目を選んでフォアボール
高橋信    0‐2から3球目を打ってレフトフライ

●1回表8球、2回表14球、3回表31球。倍々でイニングの球数が増えていく藤原正典。首脳陣からどう言うポジションを要求され、どんな意味合いを持ってマウンドに上がってるのかまでは分かりませんが、3回表はもう完全にガス欠状態。とにかくボールにキレがなくなってしまった。

●もっとも変則フォームなので(と言う訳でもないですが)、リリーフのポジションをまずは確保しなければいけないとは思いますが、このままだと背番号15は取り上げられる可能性も無きにしも非ず。練習試合とは言うものの、球数を投げた意味合いが全く見えないイニングでした。

3回裏
バファローズ選手交代
ファースト高橋信→中村

阪口     2‐1から4球目を打ってライト前ヒット
関本     3‐1から5球目を選んでフォアボール
関本の代走に荒木
狩野     3‐1から5球目を選んでフォアボール
狩野の代走に田上
中谷     2‐0から3球目を打ってセカンドへのインフィールドフライ
高山     0‐1から2球目を打ってファーストファウルフライ
黒瀬     2‐0から3球目を打ってショートフライ

4回表
タイガース守備交代
代走荒木→セカンド
セカンド阪口→ショート
ショート黒瀬→ファースト
代走田上→レフト

宮崎     初球を打ってレフト前ヒット
深江     1‐0から2球目を送りバント失敗セカンドフォースアウト
東      0‐1から2球目を打ってライト前ヒット
西川     フルカウントから7球目を打ってレフトフライ
若月     1‐2から7球目にデッドボール
小島     1‐2から4球目を打ってサードゴロ

●タイガース、まず最初の内野守備シャッフル。ファースト専任の森田一成がいないとは言え、何となく無理矢理っぽいシフトに見えます。そこまで黒瀬春樹は便利屋なのか、と言うお話。

4回裏
小宮山    1‐1から3球目を打ってピッチャーゴロ
横田     1‐0から2球目を打ってファーストゴロ
陽川     1‐2から4球目を空振り三振

5回表
タイガース選手交代
ピッチャー藤原→歳内

三ツ俣    0‐1から2球目を打ってライトフライ
伏見     初球を打ってセカンドゴロ
中村     1‐2から4球目を空振り三振

5回裏
バファローズ選手交代
ピッチャー山崎正→柴田健斗

阪口     フルカウントから7球目を選んでフォアボール
荒木     2‐1から4球目を打ってピッチャーゴロダブルプレイ
田上     1‐0から2球目を打ってピッチャーゴロ

6回表
タイガース守備交代
ショート阪口→ファースト
ファースト黒瀬→サード
サード陽川→ショート

宮崎     1‐1から3球目を打ってショートゴロ
深江     2‐2から6球目を打ってセカンド内野安打
次打者東の2球目に深江セカンド盗塁失敗
東      フルカウントから6球目を打ってレフトオーバーツーベースヒット(猛打賞)
西川     フルカウントから6球目を打ってショートフライ

●タイガース、この試合2回目の内野守備シャッフル。ファースト阪口哲也ってのは見たことないです。大丈夫かなと思ってたら案の定、やらかしてしまいました。いくらベテランの調整だからとは言え、いとも簡単に関本賢太郎を下げてしまった弊害が以下のようなミスにつながったように思います。

●深江真登の内野安打。普通にセカンドが処理すれば打球だとは思いましたが、何を思ったかファーストの阪口哲也が打球に向かって走ってしまった為、ファーストベースカバーががら空き。走っていたピッチャーの歳内宏明がベースカバーに入ったものの手遅れ、と言うつまりは連携ミス。

●そもそもこのシフトで内野連携プレイの確認はしたことあるのかな、と言うのが問題。教育リーグ、つまりは練習試合とは言うものの、普段練習してないことをやろうってのが無理な話ではないか。つか、練習してるんだろうけど、あまりにも無理やり過ぎたように見えました。

●そしてこの試合、誰よりも遠くへ打球を飛ばしたのが東弘明。レフトフェンスの一番上に当たって跳ね返ってきたツーベースヒット。あと1mでホームランと思える打球。3打席連続ヒットであっさりと猛打賞達成。たった1試合ではありますが、何で育成枠で獲得したのか、獲得出来たのか。しかも3本目は一軍経験もある歳内宏明。結果如何によっては支配下登録は相当早いかも、などと思います。

6回裏
バファローズ選手交代
キャッチャー若月→原大輝

中谷     2‐2から6球目を見逃し三振
高山の代打原口 フルカウントから6球目を打ってファーストファウルフライ
黒瀬     1‐0から2球目を打ってライトフライ

●5、6回裏の2イニングを任されたのは、エディオン愛工大OBブリッツから信濃グランセローズを経て今シーズンバファローズに入団した柴田健斗。名前を聞いて思い出す方もおられると思いますが、2011年にカープの入団テストを受験し、唯一2次試験もパスしましたが、大卒1年目だったためドラフト指名を見送られたと言う、言わば曰くつきの選手。まさか見れるとは思いませんでした。

7回表
タイガース守備交代
代打原口→キャッチャー
キャッチャー小宮山→指名打者

原大     2‐2から5球目を見逃し三振
小島     2‐2から7球目を見逃し三振
三ツ俣    フルカウントから9球目を選んでフォアボール
次打者庄司の5球目に三ツ俣セカンド盗塁成功
伏見の代打庄司 フルカウントから6球目を見逃し三振

●気のせいか、下半身がどっしりしたように見えた歳内宏明。先発の藤原正典があまりにも悪かったせいもあるのか、別の世界のピッチャーに見えました。ストレート・変化球ともにキレ良し。コントロールも抜群。一軍には秋山拓巳、二神一人らが帯同してるようですが、そこに彼を加えてもいいのでは。

7回裏
バファローズ選手交代
ピッチャー柴田→甲藤

小宮山    1‐1から3球目を打ってショートゴロ
横田     1‐0から2球目を打ってショートゴロ
陽川     0‐1から2球目を打って左中間突破ツーベースヒット
阪口     ストレートのフォアボール
荒木     2‐1から4球目を打ってショートゴロ

8回表
タイガース選手交代
キャッチャー原口→指名打者
指名打者小宮山→キャッチャー小豆畑
ピッチャー歳内→高宮

中村     2‐1から4球目を打ってサードゴロ
宮崎     3‐1から5球目を選んでフォアボール
深江     2‐2から8球目を空振り三振、しかし宮崎セカンド盗塁成功
東      1‐2から4球目を打ってサードゴロ

8回裏
バファローズ選手交代
ピッチャー甲藤→ヨイショ戸田

田上     フルカウントから6球目を選んでフォアボール
次打者中谷の初球に田上セカンド盗塁失敗
中谷     1‐0から2球目を打ってバット折られてサードゴロ
原口     1‐1から3球目を打ってショートゴロ

●「ヨイショ」と「うりゃ」が売り物の戸田亮でしたが、この試合では「ヨイショ」のみ(そこか)。

9回表
タイガース選手交代
ピッチャー高宮→島本

西川     0‐2から3球目を見逃し三振
原大     1‐1から3球目を打ってショートゴロ
小島     2‐0から3球目を打ってショートゴロ

9回裏
バファローズ選手交代
ピッチャー戸田→平井

黒瀬     1‐2から5球目を打ってライト前ヒット
小豆畑     初球を打ってライト前ヒット
横田     1‐0から2球目を打ってセンターフライ、セカンドランナー黒瀬はサードへ
陽川     1‐0から2球目を打ってセカンドゴロダブルプレイ

北神戸 010 000 000 1
鳴尾浜 200 000 000 2


投手成績
(左から投球イニング数、対戦打者数、投球数、被安打数、与四死球、奪三振数、失点、自責点)
オリックスバファローズ
山崎  4   18  63  5  3  1  2  2
柴田  2    6  27  0  1  1  0  0
甲藤  1    5  15  1  1  0  0  0
戸田  1    3  11  0  1  0  0  0
平井  1    4  10  2  0  0  0  0

阪神タイガース
藤原  4   19  76  4  3  2  1  1
歳内  3   11  45  2  1  4  0  0
高宮  1    4  21  0  1  1  0  0
島本  1    3   9  0  0  1  0  0



何の気なしに観戦した教育リーグではありましたが、バファローズ・東弘明が育成の枠を超えた大活躍を見せ、タイガースの陽川尚将が、ジャイアンツの育成指名を蹴って大学に進んだだけの実力を見せ、長野県で赤いユニフォームを着てた柴田健斗が快投と、ルーキー大活躍の試合でした。

もちろん、指名順はどうあれ、セントラルリーグ、ウエスタンリーグ、またセ・パ交流戦でいずれは顔を合わせることになる選手ばかり。「ええの獲ったで」とはよく言いますが、カープに負けず劣らず、どこのチームにもいい選手は入団していると思います。

DSC_2311_20140302224001c9d.jpg
そんな中、試合前の守備練習で、ノックの手伝いをしてたタイガースドラフト1位指名の岩貞祐太。左肘痛で場合によっては左肘遊離軟骨と靱帯損傷を発症している可能性もあるとか。キャンプで痛めたものなのか、元から負傷してたのかまでは知り得ませんが、前途多難だなぁ、とも。

以上「密偵」終了。


以下、どれでもクリックして頂ければ是幸い。これからの励みになります。
にほんブログ村 野球ブログ 広島東洋カープへ にほんブログ村 地域生活(街) 中国地方ブログへ
2014.03.03 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://kugyousou.net/tb.php/2053-8449c4fc