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国鉄末期からJRにかけて、この手の「除雪車両」と言うのはおおっぴらになることもなく、昭和30年代から50年代にかけて製造もしくは改造されたディーゼル機関車が使用されてきました。

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2009年3月10日、山陰本線米子駅にて撮影したDE15.大体はこんな感じですよ。

しかしながら暖冬のせいか、大雪で何日間も鉄道が寸断される事もなく、また鉄道が寸断されても代替交通機関がは龍しているので、大雪でもそうそうニュースになることもなくなりました。ホント、関東地方の大雪は久しぶりの「報道ネタ」だったんではないかと思いますが。

1月半ばの関東地方の豪雪では、鉄ヲタがよそで撮影したラッセル車の画像をツイッターにアップし「コレが今の中央線武蔵境駅付近」とかやってました。それを信じる人信じない人あれこれいてましてひと悶着あったようです。騙す方が悪いのか、騙される方が悪いのか。何にしろ「ラッセル車は関東地方にはないんですよ」と、普通の人に言っても「何のこっちゃ」となるのは当たり前なのであって。

まぁそんなイタズラをしたくなるほど積もってたわけですが、2月にはそんなイタズラすらもままならないほどの豪雪。これぞまさしく「因果応報」と言う言葉に通じるのかな、と思ったりもします。


で、暫らく製造がなかった除雪用車両ですが、33年ぶりに新製投入されることになりました。



新型ラッセル車両の投入について JR西日本プレスリリース 2014年2月14日

弊社エリア内の線路上の除雪に使用しているラッセル車両の置き替えとして、新型ラッセル車両を投入しますので、その概要についてお知らせします。

この新型ラッセル車両は、JR発足以降、JR他会社も含めて最初に新製するラッセル車両で、単線・複線両方の除雪に対応できる機能があり、いずれの線区でも使用できることが大きな特徴となっています。新型ラッセル車両の投入により、除雪の機動力が向上します。
詳細

1 車両形式
キヤ143形

2 投入両数、時期
・2両
・平成26年2月から3月

3 主な使用線区
北陸本線など

4 主な車両仕様
(1)単線・複線両方の除雪が可能な構造
・運転室からの操作により両先頭部に装備している除雪用ラッセル翼を単線除雪・複線除雪に切り換えることにより、単線・複線の両方に対応できる構造としています。
・ラッセル車両として使用しない期間は、両先頭部の除雪用ラッセル翼を取り外して牽引車両としても使用できます。

(2)衝突時の安全対策の向上
・除雪用ラッセル翼を取り外して牽引車両として使用する際に、前面衝突時の乗務員への衝撃を低減するための衝撃吸収構造を採用しています。

(3)安全性の向上
・ATSやEB装置の電源が投入されていない場合などに、警報などにより乗務員に知らせる装置を装備しているほか、運転状況記録装置や映像音声記録装置を搭載し、安全性の向上を図っています。
・車両機関室内にエンジン・変速機をそれぞれ2台搭載し、運行にあたっての安定性の確保を図っているほか、機関室内には自動消火装置を搭載しています。

※注釈 「ATS」とは、列車が停止信号機に接近すると、地上からの制御信号により運転室内に警報ベルを鳴らして運転士に注意を促したり、自動的にブレーキを作動させて、列車を停止信号機の手前に停止させる装置のことです。
※注釈 「EB装置」とは、保安装置のひとつで、運転士が運転機器操作を60秒間行わなかった場合にブザーが鳴動し、さらに5秒間何もしなければ自動的に非常ブレーキが作動する装置のことです。

(4)その他
・前方や車両側面後方の除雪状態を映し出す確認用カメラを搭載し、運転室のオペレーターが除雪状態を確認できるようになっています。
・従来のラッセル車両に比べて大幅な軽量化を図りながらも、従来と同等の除雪能力を有しています。
・最新の気動車と同様なエンジンを採用し、環境負荷の低減に配慮しています。
・最新の気動車と部品の共通化を図ることにより、メンテナンスの軽減を図っています。

※注釈 ラッセル車両の詳細についてはこちらをご覧ください。(PDF形式 239キロバイト)

5 デザイン
従来の気動車と同様に両先頭部に運転室を配置し、前方の視認性の向上に配慮した構造としています。また車体外部塗装は、雪の中でも存在感のある既存のラッセル車両と同一の朱色をベースに、前面および運転室側面にはゼブラ模様を配することにより、躍動感と存在感を強調したデザインとしています。



とは言うもののその間、除雪用に使用する車両が全く製造されなかったわけではなく、これまで製造されてきた「除雪兼用機関車」と言う形ではなく、保線用の「モーターカー」の一種おして多数製造されています。除雪作業ってのは保線区、もしくはそれに準ずる部署が担当するものですから。

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左は2007年1月14日、小浜線美浜駅にて、右は2009年3月10日、伯備線美袋駅にて撮影。

なぜ保線用のモーターカーが除雪に使われるようになったかと言うと、除雪用機関車を走行させる場合「甲種内燃車運転免許」を持つ者、つまりは機関士を手配する必要性がある。

高速で走る列車の合間に、速度の遅い除雪列車列車を用意しなければならず、即効性が求められる除雪作業には不便。ならばとりたてて、動力車操縦免許の必要もなく、上の画像のように駅の片隅の僅かなスペースに保管しておける保線用モーターカーに除雪機能をつけてしまえ、と言う事。

また、ひと昔ふた昔前、夏場には除雪用の部品を外して貨物の入れ替え作業等に従事していましたが、貨物列車に入れ替え作業の必要性がほとんどなくなったことで、夏場はそれこそ遊んでいることが多い。とは言うものの冬場はいつ出動になるか分からないゆえ、莫大な維持費もかかる。

これらの理由で、もう全国に数える程しか除雪用機関車はなくなりました。


しかし、このように一時は「縮小傾向」にあった除雪用車両がなぜ新製されるに至ったか。しかもこれがディーゼル機関車を表す「DD」とかではなく、事業用ディーゼルカーを表す「キヤ」になったのか。

プレスリリースの中にもありますが、機関車ではなくディーセルカーにする事で、他の最新型気動車(多分キハ189系とかあの辺)と部品を共通化することによって、1~2両単位でしか配置されない除雪用車両の非汎用性を解消したかったんじゃンないかな、と思います。

外観図を見る限りはどう見ても機関車ですけどね。

北陸地区と言えば、ごくたまに松任市のJR西日本金沢総合車両所松任本所で検査を受ける車両のお供を務めるディーゼル機関車の画像を目にすることがありますが、このディーゼル機関車もまた老朽化してます。いずれはこのディーゼル機関車の置き換えも考慮されているのかも知れません。

もっとも、ボディの朱色は、雪景色の中では目立っていいとは思うんですが。

ちなみにJR東日本では、新潟トランシス(新潟鐵工所)製造の除雪用大型モーターカー「ENR1000形投排雪保守車」が2007年から導入されています。

しかし、これ(↑)をもっとたくさん導入してたら、こんな事(↓)にはならなかったんじゃないですかね。

長引くあずさの運休、除雪機関車脱線が原因 JR公表せず
信濃毎日新聞 2014年2月19日

ちなみにここで立ち往生してる、除雪用に駆り出された電気機関車は、JR貨物所有のEH200形と言う電気機関車です。ハイパワーを誇る電気機関車ではありますが、いくら何でもこれは無茶すぎ。関係者の「何とかしたい」と言う気持ちは分からんでもないですけどね。


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2014.02.20 / Top↑
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