昨年の12球団合同トライアウトに参加した、元ベイスターズの細山田武史は、昨年末に放送された「プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」の中でも紹介されていました。1回目のトライアウトの後、ホークスに誘われ、育成選手契約で、今年もユニフォームを着られることになりました。

それはそれでめでたいことですが、その細山田武史を解雇したベイスターズ、まさか正捕手、と言うよりもフリーエージェントで獲得した鶴岡一成をプロテクトから外してた、とは思いませんでした。



阪神移籍の鶴岡、涙浮かべて会見 デイリースポーツ

DeNAは6日、FAで獲得した久保康友投手(33)の人的保証として、鶴岡一成捕手(36)が阪神に移籍することを発表した。

鶴岡は昨季は正捕手として自己最多の108試合に出場。打率・250、3本塁打の成績を残した。正捕手の手痛い流出に、高田繁GMは「ウチは久保を獲っている。リストに外れた選手の誰かが行くことは覚悟していた。誰が出ても痛い。残った選手にチャンスがある。頑張ってもらう」と話した。

鶴岡はこの日、横浜市内の球団事務所にあいさつに訪れ、横浜スタジアムのロッカーを整理。「望まれて野球ができるということは選手冥利につきる。どこに行っても競争することは変わらない。甲子園は好きな球場。ホームであれだけの声援を受けて試合に出られることはいいことだと思う」と目にうっすら涙を浮かべながら話した。



鶴岡一成をプロテクトから外した経緯なのかは全く分からんので、ここから先はもう漠然とした妄想でしかないですが。それにしても、横浜DeNAベイスターズは一体何を考えているのでしょうか。

今年で37歳を迎える選手を、まさか取りに来るはずもない、ってんで外してたのか、それとも黒羽根利規、高城俊人の二人を中心に回せていける、と判断したのか、それとも亜細亜大学からドラフト3巡目指名の嶺井博希にある程度の期待を掛けているのか、それとも既に計算に入っているのか。

いずれにしろ思い切った策だとは思いますが、細山田武史の戦力外通告はある程度致し方ないにしても、戻ってきて2シーズン、いずれも100試合以上に出場した正捕手をプロテクトからあっさりと外してしまう、ベイスターズ球団首脳陣の脇の甘さと言うか無防備さと言うか何と言うか。

それと、あと考えられる理由ってこれくらい、でしょうか。

ノリ&鶴岡戦力外危機 球団“銭闘”認めず 2013年10月30日スポニチ

昨年の日本シリーズ前、こんな記事が出ましたが、この時点で既に鶴岡一成は、2014年シーズンの構想から外れたんじゃないか、とも思います。それで今回のプロテクト漏れ。若手ピッチャーにいいのがいてない、かと言って野手もいてない、消去法で行き着いた所が鶴岡一成だったのか。

そして、この鶴岡一成の「移籍」で、ベイスターズのキャッチャーは、ルーキーの嶺井博希、育成契約選手のケビン・モスカテルを含めてもようやく6人。たまに二軍だけで5人いる(と言うか「いた」)タイガースとは大違い。一軍二軍で3人ずつ、と考えても、迂闊に怪我も出来ないさせられない。

ここはいっその事、ホークスに頭を下げて、細山田武史を返してもらってはどうでしょう。無茶苦茶な話ですが、「日本プロ野球育成選手に関する規約」の中に、以下のような条文がありまして。

第11条(育成選手の移籍)
4.移籍に伴う移転費は、支配下選手になる場合は一律30万円を受入れ球団が負担する。育成選手のままの場合は、一律10万円を受入れ球団が負担する。


30万で第二捕手を戻せるのなら安いものだし、細山田武史も願ってもないところ。ただ、怪我があったとは言えまるまる2シーズン、出場させてもらえなかったチームに、今更戻れるでしょうかね。

ホークスにしても、三軍を「ひとつのチーム」として動かしているくらいだから、それこそおのおの3人ずつくらいいてもおかしくない。「今更返せと言われても」みたいな話にもなりかねない。

あとはトレードくらいかな。ベイスターズ側から出す選手、金額にもよりますけどね。


タイガースとしては、どこの記事にも書いてありましたが「若手ピッチャー獲得模索もええのが見つからず」的な結果、なかなか伸びてこない若手中堅のキャッチャーを待ってるよりも、即効性のある鶴岡一成を獲得した方がまだいいんじゃないか、と言う事に落ち着いたんでしょうか。

しかし、昨シーズン限りで橋本良平を解雇したタイガース、結局自分らでキャッチャー不足にしておきながら、人的補償でキャッチャー獲得ですか。相変わらず「キャッチャー過剰」がお好きですな。

今シーズンのキャッチャー登録選手を並べてみると、藤井彰人、日高剛、今成亮太、清水誉、小宮山慎二、小豆畑眞也、岡崎太一、原口文仁(育成)、そこにルーキーの梅野隆太郎。そして今回の鶴岡一成の移籍で総勢10人になる。今成亮太がほぼ外野手と言う事を考えても、多すぎるような。

もっとも、何人いてもいいポジションではありますが、とうとう主戦キャッチャーが、みなよそからの貰いモノとかフリーエージェント選手とか。だんだんどこのチームか分からんようになってきますな。

つか、そんなに小宮山慎二や清水誉、岡崎太一が信用ならんのか、即戦力で獲得した小豆畑眞也は起用せんのか、などなど、よそから見ても不可解なチーム編成になりつつあります、と言うか、キャッチャーに関しては、ジョージ・マッケンジー獲得のあたりから全部狂ってるような気もします。

どこの記事にも、対抗馬として名前が挙がってるのが藤井彰人に日高剛。生え抜きの選手の名前は最後のほうに出てくるだけ。何でもかんでも生え抜き主義ではありませんが、小宮山・岡崎・清水あたりに本当に頑張って欲しい。鳴尾浜球場で平田勝男監督に野次られてるのを知ってるだけにね。

しかしながらタイガース側としては、鶴岡(慎也)を断念したはずなのに、結果的に鶴岡(一成)が獲得出来た、のは偶然か必然か運命か。そんなにタイガースはキャッチャーが足りんのか。

そしてベイスターズのキャッチャー。古くは谷繁元信、最近では斉藤俊雄、武山真吾、相川亮二、橋本将。なんでこう簡単に出て行かれたり、トレードに出したり、戦力外通告にしたりするかな。

「低迷」に関してはよその事は偉そうに言えませんが、これもベイスターズの長い低迷の一因なのかな。お互い目指すところは一緒なんだから、揚げ足は取られんようにせんとあきませんけどね。


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2014.01.07 / Top↑
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