ドラゴンズに、森繁和氏がヘッドコーチで復帰しました。おそらく谷繁元信監督を、落合博満GMとともにそれこそ「影」で支える存在になろうとは思います。それだけの手腕を持っておられますからね。

そして「ヘッドコーチ」と言う現場の肩書き以上に驚異なのが「スカウト」だと思います。



中日・森ヘッド ドミニカ共和国助っ人探し10年の哲学 スポニチ

今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で初優勝を成し遂げ、野球大国の実力を見せつけたドミニカ共和国。この人材の宝庫を毎年のように訪れ、多くの優良助っ人を発掘してきたのが、元スポニチ本紙評論家の中日・森繁和ヘッドコーチ(59)だ。今年も11月6日から約1カ月間、同国のウインターリーグを視察し、新たに4選手(育成1人を含む)を獲得。04年の初訪問から振り返るドミニカ共和国紀行を特集する。

抜けるような青空に輝く海。カリブ海に浮かぶ野球大国のドミニカ共和国に、森ヘッドは今年も足を踏み入れた。落合監督に招かれ、中日入りした04年オフに初訪問。10年まで7年続けて通った。中日を退団した11年オフだけは多忙で断念したが、本紙評論家だった昨年も「2年も足を運ばないと、これまで築いてきたものが無駄になる」と自費で訪問した。

再び中日のユニホームを着ることになった今オフ。11月6日に出国し、12月5日の帰国まで精力的にウインターリーグを視察した。エルナンデスら4選手を獲得。選手を選ぶにあたって、明確な「哲学」があった。

「こちらの言うことを聞く耳があるか。練習熱心か。まずは、そこを見ないと。それが大前提」。実績のある選手でも練習態度が悪ければ獲らない。時間をしっかり守れるかどうかを確認するため、興味を持った選手を食事に誘い、時間通りに店に来るかどうかをチェックすることもある。

今回は西武のコーチ時代に同僚だったドミンゴ・マルティネス氏に加え、今季から中日でプレーしているカブレラも空港まで出迎え、案内役を務めた。ルナとも現地で会い、近況を確認。彼らの情報と自身の人脈をもとに連日、動き回った。高温で日没も遅いドミニカ共和国のナイトゲームは午後8時開始。拠点にした首都サントドミンゴのキスケージャ球場で試合がある場合は午後3時に球場入りし、練習から熱視線を注ぐ。試合後にホテルに到着するころには日付が変わる。ルナが所属するアギラスの本拠地サンチアゴとなれば、首都から車で約3時間。ナイター後に帰ってくれば朝の4時ということもあった。ゲームのない日にはメジャー球団のアカデミーに足を運び、人脈づくりに励んだ。

(中略)

この時期のドミニカ共和国には日米だけでなく、近年は韓国プロ野球の球団スカウトも集結する。ただ、日本に適応する選手を格安で連れてくることにかけては森ヘッドの右に出る者はいない。シーズンの疲れを癒やしたいオフに、わざわざ地球の裏側まで足を運ぶ情熱と行動力。来年60歳になる森ヘッドは言った。「2年間も球団から離れていたから今年からまたやり直しだ」。そのエネルギー、恐るべしだ。



先日、Jスポーツでこの様子が15分くらいやってました。ほんの短い特集みたいなもんでしたが、相変わらずよう動きはるなぁ、などと思ってます。文中にもありますが来年で60。言わば定年を迎える年齢ではありますが、森ヘッドコーチの顔を見る限り、くたばりそうにありません(笑)。

ドミニカ共和国での様子は著書「参謀」の中でも触れられていますが、コーチが自ら外国人選手のスカウトに出向くってのはかなり異例な話。しかも、コーチを解任されても「自費」で渡航してるんだから恐れ入る。一度作ったコネクションを、みすみす手放すようなことはしたくない。と言う事でしょう。

カープが招聘する外国人選手って必ずと言っていい程「~と聞いている(球団関係者、特に監督)」の言葉がつきまとう。「~」の部分は色々あれど、たまに当てはまらない人、全く逆だった人色々いる。

けど実際に、同じ人間(森コーチ」が10年も同じ場所人通いつめれば、そこに集まる選手たちの人となりも見えてくるだろうし、「また来とるんかい」てんで話も聞いてくれよう。

実際に選手を獲得出来た出来なんだにかかわらず、同じ人物が足繁く顔を出すことは重要ですよ。もしかしたら選手の獲得だけにとどまらず、若手選手の強化のための受け入れ、もしくは戦力外通告になってしまった選手の受け入れ先等になるかも知れない。

むこうも同じようなことは考えるだろう。今回のドミニカ共和国渡航で、ネルソン・パヤノのドラゴンズ復帰が決まった。実際に向こうから「いいのおるで」と声がかかった結果、ではあるし、ネルソン・パヤノ本人も「いずれはまたメジャーで」と考えているだろうけど、その足ががりにもなろう。

そんな裏があるにせよないにせよ、それも「交流」の一端なのであって、途絶えさせる意味はない。


しかしすごいですよね。「時間をしっかり守れるかどうかを確認するため、興味を持った選手を食事に誘い」のくだり。普通そこまで頭は回らんだろうし。もっともそれが、ドミニカに10年通って、頭抱えて学んだ「知恵」なんだろうけど、ここまで頭が回るコーチって、今のカープに居てるだろうか。

「チーム」というものは、球団本社だけでなく、選手や監督、コーチがみんなで作り上げるものだと思う。選手を鍛え上げるのもコーチの仕事だし、良い方向へ導くのもコーチだと思う。そこに森ヘッドコーチは「スカウト」と言う技を身につけている。しかも野球云々以前の問題すらも考えてる。

今シーズンのカープは、フレッド・ルイスが前評判倒れで、シーズン途中からは一軍で音沙汰がなくなってしまい、クライマックスシリーズの終了とほぼ同時に帰ってしまった。

「西武のコーチ時代に同僚だったドミンゴ・マルティネス」とあるけど、今のカープのコーチ陣に、、カープに在籍した外国人選手との何らかのんつながりを持ってる人っていてるんかな、などと。浅井樹コーチが使ってたファーストミットはルイス・メディーナのだった、て話は来たことありますが(笑)。

エリック・シュールストロム、スコット・マクレーン両駐米スカウトは、いずれも晩年はカープに在籍はしてたけど、オフに誰かと連絡を取り合ってる、と言う話は聞かない。まぁ出てこないんだろうし、ごくたまにシーズン中に来日してるんで、他愛のない話くらいはしてるだろうとは思いますけどね。

来シーズンのカープは、外国人選手を6人にするとかしないとか。支配下登録しておく分には何人でもいいんだろうけど、ホント「下手な鉄砲」状態。ブラッド・エルドレッドもブライアン・バリントンも3シーズン目を迎えるけど、ようやく定着してきたか、と言うくらいのものでしかない。

尤も「補強」と称して外国人選手を固定しておきながら「四番候補はおらんか」などとスカウトにハッパをかける傾向、もなくならないような気もします。本気で鍛える気があるのかどうかは知りませんが。


そう言えばこの時期のカープ、に限らず各球団のコーチングスタッフは何をしてるんでしょうね。

ただでさえ他球団とのつながり、と言うかコネクションのない首脳陣が多い中、盆暮れの付け届けくらいはしてるのかなぁ、とか。新井宏昌コーチはそれこそ、山本浩二氏と法政大学つながりでの入閣だとは思いますが、現状のコーチ陣でそういうのを聞きません、駒澤大学卒(出身)のプロ野球OBってようさんいてるのに、監督が招聘したコーチはチームの先輩。球団OBにこだわった結果、だとは思いますけどね。

何にしろカープは、選手もコーチももっともっと外に出んとダメですよ。

先のこの森ヘッドコーチのコーナーの前に、廣瀬純と赤松真人と安部友裕が「忘年会」のコーナーに出てました。へたしたら安部友裕って、出演番組としてはこれがいわゆる「全国デビュー」なのかな。

こうやってもっともっといろんな所に出て行って、チームOBのみならず、よその球団のOBともつながりを持っておくべき。それがいずれ、海外に繋がったりもするだろうし、将来何らかの役に立つかも知れない。それこそ「再就職先」を世話してもらえるかも知れない。

まだまだ若手の現役だから、練習にばっかり頭がいって、そこまで気が回らんだろうけど、いざという時に必ず役に立つと思いますよ。だからと言って金村義明氏が役に立つかどうか、はまた別ですが。


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2013.12.29 / Top↑
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