※この記事は、広島東洋カープとも広島県とも何の関係もございません。多分(笑)。
直接の沿線住民ではありませんし、そうたびたび利用する路線ではありませんが、やはり少なくとも堺市に居を構えている者としてはやり過ごすわけにはいかない問題であります。
維新4人造反、泉北高速売却を否決…大阪府議会
読売新聞12月17日
大阪府が泉北高速鉄道などを運営する第3セクター「大阪府都市開発」(OTK、和泉市)を米投資ファンドに売却して民営化する議案が16日、府議会(定数109、欠員4)本会議で反対多数で否決された。公明、自民、民主、共産の主要会派のほか、賛成を決めていた知事与党で最大会派の大阪維新の会の4人が反対した。維新から造反者が出たのは、2010年4月の結党以来初めて。OTK売却はいったん白紙となる。 (以下省略)
維新「鉄の結束」に亀裂…想定外の造反に動揺
読売新聞12月17日
鉄の結束に亀裂が生じた。大阪府の第3セクター「大阪府都市開発」(OTK)の米投資ファンドへの株式売却議案を巡る府議会の採決で、大阪維新の会の4人が結党以来初めて造反し、松井一郎知事肝いりの議案が否決された。維新内には衝撃が走り、松井知事も苦渋の表情。造反した4人は除団(除名)処分となるため、維新は大阪市議会だけでなく府議会でも過半数割れの事態となり、看板政策「大阪都構想」の実現は困難さを増しそうだ。 (以下省略)
松井知事は「多数決の結果に従えないのはわがまま、だだっ子、大人ではない。仲間の意識は持てない」って怒ってはりますが、会派内の結果自体に疑問を感じてたんだから、むしろ造反は致し方ない。いくら多数決で会派の意見が出たからって、それが個人の意見か、ってのはまた違う話だし。
まぁそのへんの話は置いといて。
米投資ファンドってローンスター、でしたかね。投資ファンド会社ってのが一体何をするところなのかは、無知無教養なのであまりよう分かりませんが、それよりも買収相手と金額に関する問題。
買収への提示額はローンスターが780億円、対する南海電気鉄道が720億円、そして提示する運賃値下げ幅がローンスターは10円、対する南海電鉄は80円。たかが70円されど70円。
ローンスターの「10円」がどっからどう算出されたもんかは分かりませんが、南海電鉄の方はいたって簡単。難波駅から和泉中央駅までの、運賃計算上の営業キロ27.5km(天下茶屋~帝塚山間2.0kmを1.8kmとして計算)を、そのまんま南海電鉄の運賃表に当てはめればいいだけのこと。
27.5kmと言えば、南海本線で言えば、おおよそ難波から貝塚まで(28.6km)。運賃は540円。現在の難波~和泉中央間の運賃は、南海高野線難波~中百舌鳥間320円と泉北高速鉄道中百舌鳥~和泉中央間320円を合算、そこから乗り継ぎで20円割り引きして620円。
これが和泉中央~堺東とかになると、和泉中央~中百舌鳥間14.3kmプラス中百舌鳥~堺東間3.1kmで17.4km。現在では500円ですが、これが全区間南海電鉄になると370円。
泉北高速鉄道の光明池~和泉中央間に、路線建設時の減価償却及び維持等のための加算運賃(おとな20円こども10円)が付加されているため、これらの扱いがどうなるかまでは、凡人が見れる範囲内ではありませんが、それらを加味しても、ある程度安くなるのは目に見えたこと。
それよりも何よりも、鉄道会社が鉄道会社を「買います」って言ってんだから、しかも明確な「差」を提示してるんだから、なぜそっちに話を持っていかないのか不思議ではあります。
しかもこの後、別記事ですが「随意契約も視野に株式売却を再度検討」とか何とか、もうこれって、最初からローンスターありきだったんじゃないか、とすら思わせるようなアレ。そして随意契約って、最初から入札なんかなかった、と言わんば狩りの対応。もう何がなんだか。
南海電鉄のみならず、近畿日本鉄道、阪急電鉄、阪神電鉄ですら、さらには旧国鉄(JR)にも合併の歴史はあります。そうやって鉄道会社は発展の歴史を築いてきた。それをなぜわざわざ、鉄道運営のノウハウが見当たらない投資ファンドに売却しようとするのか分からない。
橋下徹大阪市長は「外国企業を呼びこむことは成長戦略の最たる例。」とも言うてるけど、だいぶ前に森林開発に於いて外国資本が入っていて一部問題になったのをご存知ないのだろうか。
「外資が入ればいい」とあっさり言うけども、外資は興味がなければあっさりと売却に転じる。5年7年と長期にわたって計画を練らなければいけない鉄道事業で、そんな事が起こったらたまったもんじゃない。新車導入の話がなくなったり、新駅開業の話がなくなったり、と言う事にもなってしまう。
南海電鉄にとっては、ただでさえ中百舌鳥駅から大阪市営地下鉄に流れるお客さんを、少しでも食い止めたいはず。御堂筋線の中百舌鳥駅延伸に合わせて、泉北高速鉄道から南海高野線へ直通する「区間急行(中百舌鳥駅通過)」を設定して対抗策を講じてますが、どの程度効果があったのかな。
松井知事は、そんなに南海電鉄に売却するのが嫌なのかな。もしかしてと言うか、そんなに自分が売り飛ばした泉北高速鉄道から、橋本が売り飛ばす御堂筋線にお客さんを誘導したいのか。
もっとも、難波周辺が目的地ならともかく、心斎橋以北梅田・新大阪が目的地なら、高野線沿線の私でも、中百舌鳥駅から地下鉄に乗りますけどね(但し、中百舌鳥駅まではチャリンコ)。
同じ大阪維新の会の橋下徹大阪市長が、大阪市営地下鉄の民営化を打ち出している時期だけに、どうしても混ぜて考えます。橋下徹が大阪府知事の時には、南海電鉄と随意契約、と言う話もあったのに、どこに行ってしまったのか。まぁ「先生」たるものそうでないとイカンとは思いますが(笑)。
一番いいのは、来季の年俸が国家予算レベルの「彼」に南海電鉄もろとも買ってもらえばいいだけのこと、それこそこの「彼」が鉄道会社運営に興味があるかどうか、が最大の焦点ではありますが。

しかし、何でこんな間違いをするかねぇフ○テレビ(笑)。
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直接の沿線住民ではありませんし、そうたびたび利用する路線ではありませんが、やはり少なくとも堺市に居を構えている者としてはやり過ごすわけにはいかない問題であります。
維新4人造反、泉北高速売却を否決…大阪府議会
読売新聞12月17日
大阪府が泉北高速鉄道などを運営する第3セクター「大阪府都市開発」(OTK、和泉市)を米投資ファンドに売却して民営化する議案が16日、府議会(定数109、欠員4)本会議で反対多数で否決された。公明、自民、民主、共産の主要会派のほか、賛成を決めていた知事与党で最大会派の大阪維新の会の4人が反対した。維新から造反者が出たのは、2010年4月の結党以来初めて。OTK売却はいったん白紙となる。 (以下省略)
維新「鉄の結束」に亀裂…想定外の造反に動揺
読売新聞12月17日
鉄の結束に亀裂が生じた。大阪府の第3セクター「大阪府都市開発」(OTK)の米投資ファンドへの株式売却議案を巡る府議会の採決で、大阪維新の会の4人が結党以来初めて造反し、松井一郎知事肝いりの議案が否決された。維新内には衝撃が走り、松井知事も苦渋の表情。造反した4人は除団(除名)処分となるため、維新は大阪市議会だけでなく府議会でも過半数割れの事態となり、看板政策「大阪都構想」の実現は困難さを増しそうだ。 (以下省略)
松井知事は「多数決の結果に従えないのはわがまま、だだっ子、大人ではない。仲間の意識は持てない」って怒ってはりますが、会派内の結果自体に疑問を感じてたんだから、むしろ造反は致し方ない。いくら多数決で会派の意見が出たからって、それが個人の意見か、ってのはまた違う話だし。
まぁそのへんの話は置いといて。
米投資ファンドってローンスター、でしたかね。投資ファンド会社ってのが一体何をするところなのかは、無知無教養なのであまりよう分かりませんが、それよりも買収相手と金額に関する問題。
買収への提示額はローンスターが780億円、対する南海電気鉄道が720億円、そして提示する運賃値下げ幅がローンスターは10円、対する南海電鉄は80円。たかが70円されど70円。
ローンスターの「10円」がどっからどう算出されたもんかは分かりませんが、南海電鉄の方はいたって簡単。難波駅から和泉中央駅までの、運賃計算上の営業キロ27.5km(天下茶屋~帝塚山間2.0kmを1.8kmとして計算)を、そのまんま南海電鉄の運賃表に当てはめればいいだけのこと。
27.5kmと言えば、南海本線で言えば、おおよそ難波から貝塚まで(28.6km)。運賃は540円。現在の難波~和泉中央間の運賃は、南海高野線難波~中百舌鳥間320円と泉北高速鉄道中百舌鳥~和泉中央間320円を合算、そこから乗り継ぎで20円割り引きして620円。
これが和泉中央~堺東とかになると、和泉中央~中百舌鳥間14.3kmプラス中百舌鳥~堺東間3.1kmで17.4km。現在では500円ですが、これが全区間南海電鉄になると370円。
泉北高速鉄道の光明池~和泉中央間に、路線建設時の減価償却及び維持等のための加算運賃(おとな20円こども10円)が付加されているため、これらの扱いがどうなるかまでは、凡人が見れる範囲内ではありませんが、それらを加味しても、ある程度安くなるのは目に見えたこと。
それよりも何よりも、鉄道会社が鉄道会社を「買います」って言ってんだから、しかも明確な「差」を提示してるんだから、なぜそっちに話を持っていかないのか不思議ではあります。
しかもこの後、別記事ですが「随意契約も視野に株式売却を再度検討」とか何とか、もうこれって、最初からローンスターありきだったんじゃないか、とすら思わせるようなアレ。そして随意契約って、最初から入札なんかなかった、と言わんば狩りの対応。もう何がなんだか。
南海電鉄のみならず、近畿日本鉄道、阪急電鉄、阪神電鉄ですら、さらには旧国鉄(JR)にも合併の歴史はあります。そうやって鉄道会社は発展の歴史を築いてきた。それをなぜわざわざ、鉄道運営のノウハウが見当たらない投資ファンドに売却しようとするのか分からない。
橋下徹大阪市長は「外国企業を呼びこむことは成長戦略の最たる例。」とも言うてるけど、だいぶ前に森林開発に於いて外国資本が入っていて一部問題になったのをご存知ないのだろうか。
「外資が入ればいい」とあっさり言うけども、外資は興味がなければあっさりと売却に転じる。5年7年と長期にわたって計画を練らなければいけない鉄道事業で、そんな事が起こったらたまったもんじゃない。新車導入の話がなくなったり、新駅開業の話がなくなったり、と言う事にもなってしまう。
南海電鉄にとっては、ただでさえ中百舌鳥駅から大阪市営地下鉄に流れるお客さんを、少しでも食い止めたいはず。御堂筋線の中百舌鳥駅延伸に合わせて、泉北高速鉄道から南海高野線へ直通する「区間急行(中百舌鳥駅通過)」を設定して対抗策を講じてますが、どの程度効果があったのかな。
松井知事は、そんなに南海電鉄に売却するのが嫌なのかな。もしかしてと言うか、そんなに自分が売り飛ばした泉北高速鉄道から、橋本が売り飛ばす御堂筋線にお客さんを誘導したいのか。
もっとも、難波周辺が目的地ならともかく、心斎橋以北梅田・新大阪が目的地なら、高野線沿線の私でも、中百舌鳥駅から地下鉄に乗りますけどね(但し、中百舌鳥駅まではチャリンコ)。
同じ大阪維新の会の橋下徹大阪市長が、大阪市営地下鉄の民営化を打ち出している時期だけに、どうしても混ぜて考えます。橋下徹が大阪府知事の時には、南海電鉄と随意契約、と言う話もあったのに、どこに行ってしまったのか。まぁ「先生」たるものそうでないとイカンとは思いますが(笑)。
一番いいのは、来季の年俸が国家予算レベルの「彼」に南海電鉄もろとも買ってもらえばいいだけのこと、それこそこの「彼」が鉄道会社運営に興味があるかどうか、が最大の焦点ではありますが。

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2013.12.21 / Top↑
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