9月29日の、阪神タイガース対福岡ソフトバンクホークス第26回戦をもちまして、2013年度ウエスタンリーグ公式戦全日程が無事終了しました。
【ウエスタン】阪神・森田が本塁打、打点の2冠 スポーツ報知
ウエスタン・リーグは29日全日程を終了し、最終順位は既に優勝を決めていたソフトバンク以下、広島、阪神、オリックス、中日となった。ソフトバンクでは中西健太が首位打者、新人の山中浩史が最多勝を獲得し、阪神の森田一成は本塁打、打点の2冠に輝いた。
個人タイトルは次の通り。
▽首位打者 中西健太(ソフトバンク)3割2分3厘
▽最多本塁打 森田一成(阪神)16
▽最多打点 森田一成69
▽最多盗塁 牧原大成(ソフトバンク)19
▽最高出塁率 中西健太4割1分7厘
▽最優秀防御率 白仁田寛和(阪神)2.17
▽最多勝利 山中浩史(ソフトバンク)10
▽最多セーブ 玉置隆(阪神)17
▽勝率1位 白仁田寛和7割1分4厘
この他にも、NPB公式サイトを見ると、表彰対象でないとは言え、色んな数字が並んでいます。
例えば「打席数」。1位はホークス中西健太の376、2位はタイガース森田一成の365.そして3位にはカープ鈴木誠也が364で続いています。シーズン最終盤になって一軍に召し上げられてしまいましたが、最後まで由宇勝争いに絡んでおれば、この部門では1位を取れたかも知れません。
とは言うものの、中西健太にしても森田一成にしても、こんな所で数字をはじき出している場合じゃない。特に森田一成なんか、我慢してファーストで使ってやれば、とは思うんですがいかがでしょう。
カープでは鈴木誠也の数字が突出してます。チームの方針もあろうとは思いますが、それ以上に鈴木誠也がそのきたいどおりの数字を残して堂々、一軍に召し上げられ、ついには大竹寛に水をぶっかけるまでに成長。何かと比較されるとは思いますが、成長の度合いとしては「彼」とは雲泥の差。
鈴木誠也の残した数字といえば
出場試合数93(9位)、打席数364(3位)、打数335(1位)、得点36(9位)、安打94(2位)、二塁打15(5位)、三塁打4(4位タイ)、塁打123(3位)、打点38(5位タイ)、盗塁10(10位タイ)、盗塁刺8(6位タイ)、犠牲フライ3(5位タイ)、敬遠1(ほか多数)、併殺打12(2位、1位は栗原健太の14)、打率0.281(7位)、長打率0.3671(8位)、出塁率0.326(10位)
この他にも、栗原健太の(多分)10年ぶりの規定打席到達(11位 0.263 2本塁打 34打点)とか、天谷宗一郎も規定打席到達で0.289とか、上本崇司がデッドボール1位(6個)とか。
ホームラン王は森田一成が獲得したのまでは良かったけど、最後の由宇練習場でのカープ対ホークス。バレンティンならホームランにしそうなボールを空振りする猪本健太郎の姿があった。
2試合ともファーストでの出場ではあったけど、もう5年目になる育成契約。ファーストの守備でもなかなかナイスなスライディングキャッチを見せてくれたけど、ホークスはいったい彼をどう育てたいのか。キャッチャー育てたいのか強打の野手に持っていきたいのか。もう5年ですよ。
キャッチャーから野手、と言う手順を考えると、タイガースの中谷将大の名前が出てくるけど、今やパッとしないどころの話ではなくなってる。とうとうウエスタンリーグ規定打席到達者で最低の打率(0.201 2本塁打 31打点)に沈んでしまってる。守備位置もブレ気味だし。
そして、優勝したホークスの何がすごかったかってやっぱり盗塁。
ウエスタンリーグ公式戦に加えて、ジャイアンツとの交流戦でプラス3試合、計107試合で盗塁数が153。セントラルリーグ盗塁数1位のカープでさえ、141試合消化時点で111。パ・リーグトップのファイターズでさえ、139試合で114。1試合約1.5個は尋常じゃない。
2位のカープでも74個。倍以上走ってる。その代わりというわけでもないけども、盗塁刺も81。42のカープのほぼ倍。合計234の盗塁と盗塁刺。それだけ走りまくっているということ。
この傾向は昨年から顕著になってはいるけど、今年度はそれが強化されている。どう言うシチュエーションで走ったおか、成功したのか失敗したのか、まではわかりかねるけど、とにかく失敗するにしろ成功するにしろ「走らな何も始まらない」と言う意図は感じられますよ。
二軍のピッチャーの癖を見抜いたところで、将来的にはそんなに役に立たないかもしれない、ただ、自分がどのタイミングでスタートを切れるか、どれくらいのリードを取れば盗塁が決まるか、と言うものさしにはなると思う。それを実践の場でやってしまうホークスはやっぱり強いんだろうな。
更に思うに、ホークスが強い原因は「三軍」がチームとして機能してるってことじゃないですかね。
四国アイランドリーグplusとの定期交流戦しかり、今年8月末には関東の大学との練習試合、ウエスタンリーグとの練習試合もあったり、韓国遠征もあったりする。「兄貴分」同様100試合くらいをこなしているとか。さらには二軍との「兄弟対決」すらある。
資金力の問題、と言われてしまえばそれまでではあるけど、三軍の捉え方が他チームとは明らかに違う。今年からタイガースが、三軍選手による「育成試合」の規模を大きく縮小してしまったけど、明らかにこれも間違った方向にいってしまってる。ましてやカープの三軍って「何ぞ?」のレベル。
それでもカープの二軍は、今年はかなりの成果は生んだ。
そして、2位と言う順位以上に「勝つことの難しさと喜び」を知ったようにも思う。
実際、最終戦前の内田監督への取材の「盗み聞き」によると、「勝ちと育成を両立させるのは難しいけど、ファームでも今シーズンは緊張感のある戦いが出来た。8連勝も出来た。」とあった。
二軍は育成の場所かも知れない。けど、リーグ戦を戦っている以上、試合には勝たないといかんし、その為にはチカラを持ってる選手が優先されるのは当たり前の事、それが今年は顕著に出た。
今シーズンは結局、高橋大樹、鈴木誠也、上本崇司、美間優槻、下水流昂、辻空、森下宗、昨年のドラフト指名全員が、何らかの形で試合に出た。これはすごいことだと思うんだ。そこに、栗原健太、ブラッド・エルドレッド、天谷宗一郎なりが「主力」になって、チーム力増したんだと思う。
更には今シーズン、栗原健太とこれらルーキー、特に美間優槻や高橋大樹がいろいろと話し込むシーンが見られた。これもまた貴重な経験だと思うんだ。高校を出て右も左も分からんような状態で、誰にどうアドバイスをもらっていいか分からない時に、上の方から声をかけてもらえる。
栗原健太の状態が一向に上がらんかったせいもあるけど、これが結局上本崇司を除く野手全員の「プロ入り初ホームラン」にもつながっているんだと思う。直接の関係はないだろうとは思うけど、実際に高橋広樹は栗原健太から幾度か具体的あアドバイスをもらったそうですからね。
来年は栗原健太が二軍にいない、かも知れない。まぁその代わりにはじき出される一軍経験者がそれなりにおるんだとは思いますが、今度はその「彼ら」が今年の経験をいかに二軍で生かしてくれるか、浸透させてくれるか。これが楽しみでなりません。
他にもいろいろありますが、まずは攻撃編、終了。
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【ウエスタン】阪神・森田が本塁打、打点の2冠 スポーツ報知
ウエスタン・リーグは29日全日程を終了し、最終順位は既に優勝を決めていたソフトバンク以下、広島、阪神、オリックス、中日となった。ソフトバンクでは中西健太が首位打者、新人の山中浩史が最多勝を獲得し、阪神の森田一成は本塁打、打点の2冠に輝いた。
個人タイトルは次の通り。
▽首位打者 中西健太(ソフトバンク)3割2分3厘
▽最多本塁打 森田一成(阪神)16
▽最多打点 森田一成69
▽最多盗塁 牧原大成(ソフトバンク)19
▽最高出塁率 中西健太4割1分7厘
▽最優秀防御率 白仁田寛和(阪神)2.17
▽最多勝利 山中浩史(ソフトバンク)10
▽最多セーブ 玉置隆(阪神)17
▽勝率1位 白仁田寛和7割1分4厘
この他にも、NPB公式サイトを見ると、表彰対象でないとは言え、色んな数字が並んでいます。
例えば「打席数」。1位はホークス中西健太の376、2位はタイガース森田一成の365.そして3位にはカープ鈴木誠也が364で続いています。シーズン最終盤になって一軍に召し上げられてしまいましたが、最後まで由宇勝争いに絡んでおれば、この部門では1位を取れたかも知れません。
とは言うものの、中西健太にしても森田一成にしても、こんな所で数字をはじき出している場合じゃない。特に森田一成なんか、我慢してファーストで使ってやれば、とは思うんですがいかがでしょう。
カープでは鈴木誠也の数字が突出してます。チームの方針もあろうとは思いますが、それ以上に鈴木誠也がそのきたいどおりの数字を残して堂々、一軍に召し上げられ、ついには大竹寛に水をぶっかけるまでに成長。何かと比較されるとは思いますが、成長の度合いとしては「彼」とは雲泥の差。
鈴木誠也の残した数字といえば
出場試合数93(9位)、打席数364(3位)、打数335(1位)、得点36(9位)、安打94(2位)、二塁打15(5位)、三塁打4(4位タイ)、塁打123(3位)、打点38(5位タイ)、盗塁10(10位タイ)、盗塁刺8(6位タイ)、犠牲フライ3(5位タイ)、敬遠1(ほか多数)、併殺打12(2位、1位は栗原健太の14)、打率0.281(7位)、長打率0.3671(8位)、出塁率0.326(10位)
この他にも、栗原健太の(多分)10年ぶりの規定打席到達(11位 0.263 2本塁打 34打点)とか、天谷宗一郎も規定打席到達で0.289とか、上本崇司がデッドボール1位(6個)とか。
ホームラン王は森田一成が獲得したのまでは良かったけど、最後の由宇練習場でのカープ対ホークス。バレンティンならホームランにしそうなボールを空振りする猪本健太郎の姿があった。
2試合ともファーストでの出場ではあったけど、もう5年目になる育成契約。ファーストの守備でもなかなかナイスなスライディングキャッチを見せてくれたけど、ホークスはいったい彼をどう育てたいのか。キャッチャー育てたいのか強打の野手に持っていきたいのか。もう5年ですよ。
キャッチャーから野手、と言う手順を考えると、タイガースの中谷将大の名前が出てくるけど、今やパッとしないどころの話ではなくなってる。とうとうウエスタンリーグ規定打席到達者で最低の打率(0.201 2本塁打 31打点)に沈んでしまってる。守備位置もブレ気味だし。
そして、優勝したホークスの何がすごかったかってやっぱり盗塁。
ウエスタンリーグ公式戦に加えて、ジャイアンツとの交流戦でプラス3試合、計107試合で盗塁数が153。セントラルリーグ盗塁数1位のカープでさえ、141試合消化時点で111。パ・リーグトップのファイターズでさえ、139試合で114。1試合約1.5個は尋常じゃない。
2位のカープでも74個。倍以上走ってる。その代わりというわけでもないけども、盗塁刺も81。42のカープのほぼ倍。合計234の盗塁と盗塁刺。それだけ走りまくっているということ。
この傾向は昨年から顕著になってはいるけど、今年度はそれが強化されている。どう言うシチュエーションで走ったおか、成功したのか失敗したのか、まではわかりかねるけど、とにかく失敗するにしろ成功するにしろ「走らな何も始まらない」と言う意図は感じられますよ。
二軍のピッチャーの癖を見抜いたところで、将来的にはそんなに役に立たないかもしれない、ただ、自分がどのタイミングでスタートを切れるか、どれくらいのリードを取れば盗塁が決まるか、と言うものさしにはなると思う。それを実践の場でやってしまうホークスはやっぱり強いんだろうな。
更に思うに、ホークスが強い原因は「三軍」がチームとして機能してるってことじゃないですかね。
四国アイランドリーグplusとの定期交流戦しかり、今年8月末には関東の大学との練習試合、ウエスタンリーグとの練習試合もあったり、韓国遠征もあったりする。「兄貴分」同様100試合くらいをこなしているとか。さらには二軍との「兄弟対決」すらある。
資金力の問題、と言われてしまえばそれまでではあるけど、三軍の捉え方が他チームとは明らかに違う。今年からタイガースが、三軍選手による「育成試合」の規模を大きく縮小してしまったけど、明らかにこれも間違った方向にいってしまってる。ましてやカープの三軍って「何ぞ?」のレベル。
それでもカープの二軍は、今年はかなりの成果は生んだ。
そして、2位と言う順位以上に「勝つことの難しさと喜び」を知ったようにも思う。
実際、最終戦前の内田監督への取材の「盗み聞き」によると、「勝ちと育成を両立させるのは難しいけど、ファームでも今シーズンは緊張感のある戦いが出来た。8連勝も出来た。」とあった。
二軍は育成の場所かも知れない。けど、リーグ戦を戦っている以上、試合には勝たないといかんし、その為にはチカラを持ってる選手が優先されるのは当たり前の事、それが今年は顕著に出た。
今シーズンは結局、高橋大樹、鈴木誠也、上本崇司、美間優槻、下水流昂、辻空、森下宗、昨年のドラフト指名全員が、何らかの形で試合に出た。これはすごいことだと思うんだ。そこに、栗原健太、ブラッド・エルドレッド、天谷宗一郎なりが「主力」になって、チーム力増したんだと思う。
更には今シーズン、栗原健太とこれらルーキー、特に美間優槻や高橋大樹がいろいろと話し込むシーンが見られた。これもまた貴重な経験だと思うんだ。高校を出て右も左も分からんような状態で、誰にどうアドバイスをもらっていいか分からない時に、上の方から声をかけてもらえる。
栗原健太の状態が一向に上がらんかったせいもあるけど、これが結局上本崇司を除く野手全員の「プロ入り初ホームラン」にもつながっているんだと思う。直接の関係はないだろうとは思うけど、実際に高橋広樹は栗原健太から幾度か具体的あアドバイスをもらったそうですからね。
来年は栗原健太が二軍にいない、かも知れない。まぁその代わりにはじき出される一軍経験者がそれなりにおるんだとは思いますが、今度はその「彼ら」が今年の経験をいかに二軍で生かしてくれるか、浸透させてくれるか。これが楽しみでなりません。
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