さて、16日金曜日から始まった
第52回JABA広島大会
一介の地区連盟主催の社会人野球大会、と言う以上に、参加する広島由宇カープとしては、貴重な実践の場、となっております。それなのに公式サイトの日程表には載らない、不思議な大会ですが。
大会の進め方は、参加12チームを4ブロックに分けて予選リーグ。各グループで1位になったチームのみが、20日にマツダスタジアムで予定されている決勝トーナメントに進むことが出来ます。
安直に「予選リーグ」と書きましたが、12チームを4分割なので、各グループ3チーム。さらには「グループ1位」にならない限りは決勝トーナメントに進出出来ないので、実質最初からトーナメント。つまりは優勝を勝ち取るには「3日間で4連勝」しなければいけないと言う、かなり過酷な条件。
まぁこれが社会人野球と言えば社会人野球、なんですけどね。
で、この試合で相対するMSH医療専門学校硬式野球部
その名前のとおり「専門学校」ではありますが、JABA日本野球連盟には、同じ広島県にある「日本ウェルネススポーツ専門学校広島校」と同様、「会社」(いわゆる企業チーム)として名登録されており、今年9月に西武ドームで行われる、「全日本クラブ選手権」にも出場が決定しています。
監督は元カープの片岡新之介氏、トレーナーにはこれまた元カープの石橋尚登氏。そしてもちろんここは「学校」なので(と言う訳でもないですが)進路先として、三菱重工広島、 三菱重工三原、ワイテック、JFE西日本等など、社会人野球に縁のある企業が名を連ねています。
さらに16日の試合では、シティライト岡山硬式野球部を1点差で破ると言う好発進。一試合たりとも負けられない状況の予選リーグで「まず一勝」してるのはやはり気分はいいもの。侮れません。

たいして意味はありませんが、山陽本線の車窓から見える、三菱重工三原製作所の大看板。

で、午前中のうちに広島駅到着。久しぶりひ青春18きっぷでの広島日帰り強行。まぁ中1日で、決勝トーナメントを観戦のため、また舞い戻って来るんですが。

マリーナホップ行のバスの車内より。

総合グラウンド前到着。暑い。死ぬる。

グラウンド入口の行事予定表。皆手書きというのがいいですね。

私が球場に着く直前に選手も球場到着していたようです。時に12:25

13:00.まだグラウンドで前の試合が続いていましたが、カープナインは球場西側の僅かな通路を使ってウォームアップ開始。

13:50、定位置到着。とは言うもののここは完全に最上段。日傘を避けるのと、二重になったフェンスとバックネットを回避しようとなると、ここが精一杯。せめて最前列の「フェンス」はどうにかならないものか。と言うか二重にする意味はあるんでしょうか。

第二試合、予選Aグループ、三菱重工三原対四国銀行終了。5-2で四国銀行が勝ったんですが、初日に伯和ビクトリーズに勝った三菱重工三原が負けたことで、予選Aグループからどこのチームが決勝トーナメントに出てくるか全く分からなくなりました。
個人的には三菱重工三原に出てきて欲しいんですが。

勝とうが負けようが、応援してくれた皆さんに挨拶は忘れないように。

カープ対MSH医療専門学校の試合は14:30開始。13:56に両チームの選手登場。

いつもいる人いない人、この試合から復帰で嬉しくて堪らない人、ついこの間までテレビで見てた人、むしろここにいてはいけない人、それらを含めて「由宇カープ」。

試合前の挨拶。社会人野球でメンバー表交換ってあんまり聞きませんが、その代わりがこれ、かとも。試合前の挨拶を終えて、さらに緊張感が高まります。
先攻:MSH医療専門学校
1(二)牧野太一(宇部商高)
2(遊)森田吉輝(北九州市立高)
3(中)中尾勇斗(宇部商高)
4(左)田中紫音(屋久島高)
5(指)竹内裕之(尾道高)
6(三)下山貴大(鳥取中央育英高)
7(一)高森晧大(作陽高)
8(捕)松浦耕大(八幡南高)
9(右)丸本幸樹(宮島工高)
投手:佐藤允彦(神辺高)
後攻:広島東洋カープ
1(左)中村憲(京都すばる高)
2(遊)上本崇司(明治大学)
3(一)中谷翼(仙台育英高)
4(指)下水流昴(青学大)
5(右)土生翔平(早稲田大)
6(中)高橋大樹(龍谷大平安高)
7(二)庄司隼人(常葉橘高)
8(三)鈴木誠也(二松学舎大付高)
9(捕)上村和裕(北照高)
投手:福井優也(早稲田大)
栗原健太の代わりに中谷翼、ブラッド・エルドレッドの代わりに下水流昴が入った以外は、通常のウエスタンリーグ公式戦と何ら変わらないようなスターティングメンバー。結構本気と言えば本気。そらそうですよ「試合」だし。打力を買っての下水流昴4番、かと思いますが、結果やいかに。
※社会人野球では、出身校が紹介されるため、それに倣っています。
打撃成績
1回表
牧野 1‐0から2球目を打って左中間突破ツーベースヒット
森田 初球をサード前送りバント
中尾 2‐0から3球目を打って浅いレフトフライ
田中 1‐0から2球目を打ってファーストゴロ
スターティングメンバーが通常のとおりなら、福井優也の立ち上がりもこれまた通常運転。ぶっちゃけこれだけはどうにもならないようで。いっきなりのツーベースヒットには肝を冷やしました。
1回裏
中村憲 1‐2から4球目を打ってファーストゴロ
上本 フルカウントから6球目を打ってライトフライ
中谷 初球を打ってショート内野安打
下水流 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
土生 初球を打ってピッチャーゴロ
フォアボールの後の初球を狙え、とは言いますが、まだまだカープの選手で、それを確実に仕留められる選手は、残念ながらなかなかいません。これが出来るようになればそれこそ「勝負強さ」が身に付く、とは思いますけどね。これだけは練習量だけではどうしようもない。集中力の問題ですからね。
2回表
竹内 1‐2から5球目を空振り三振
下山 1‐0から2球目を打ってライト前ヒット
次打者高森の初球に下山セカンド盗塁成功、さらに5球目にワイルドピッチてらサードへ
高森 フルカウントから6球目にスクイズ成功
広島東洋0‐1MSH医療
松浦 0‐1から2球目を打ってライト前ヒット
丸本 初球を打ってセンター前ヒット
牧野 2‐2から6球目を打ってファーストゴロ
先に行われた三菱重工広島との試合同様、全くのノーマークの状態でスクイズバントを決められてしまうのはどうにかならんもんでしょうか。
カープ側からすると「まさかフルカウントから」「スリーバントスクイズなんか」と言う考えもあったろうと思いますが、それはあくまで「プロ相手」にした時のみに通用するもの。
対戦相手はアマチュアチーム。しかもプロチーム相手に一泡吹かせ、あわよくば足元掬ったろか、とすら思ってかかってくる。その結果がスリーバントスクイズですよ。ツーストライクからスクイズをやっちゃいかんと言うルールはない。まぁ警戒は難しいかと思いますが、ノーマークはどうなんだ。
特にこう言う野球は、むしろカープがやる野球のはず。ここ暫らく一軍では再び「あと一本」と思い出したように言い出したけど、その前に「ひとつでも先の塁に」の意識が欠けてる。
残念な事に、それがチーム全体に蔓延してる。打つ事で現状 打 破を試みるのも良いけど、もう一度バントの重要性を考え直しても良いんではないでしょうか。特にこの大会みたいな「一発勝負の大会」には、無駄な駆け引きは必要ないんだし。
しかしその後のヒットも怖かったですよ。勝負事に「まさか」はあり得ませんけどね。
2回裏
高橋 フルカウントから7球目を選んでフォアボール
庄司 フルカウントから6球目を打ってライト前ヒット、高橋はサードへ
鈴木誠 3‐0から4球目を打ってセンター前タイムリーヒット
広島東洋1‐1MSH医療
上村 フルカウントから8球目を打ってピッチャーゴロ
中村憲 1‐1から3球目を打ってセンター前2点タイムリーヒット
広島東洋3‐1MSH医療
上本 1‐0から2球目を打ってライトフライのはずがポテンヒット
中谷 2‐1から4球目を打ってライト前タイムリーヒット
広島東洋4‐1MSH医療
下水流 1‐2から4球目を見逃し三振
土生 1‐0から2球目を打ってライトフライ
制球に苦しむMSH先発の佐藤投手。ストレートは速いけどコントロールが定まらない、と言う話を戦友から聞いてはいましたが、まさにその通り。
とは言うものの、何となしではありますが、足を上げて一回「タメ」を作るピッチングフォームは、どことなくスワローズの小川泰弘を思わせます。タメを作った時にまだ不安定さがあるんかな。この辺りを改善すればすごいピッチャーになるかも、などと思いました。
そして一軍同様由宇カープも、この手の「変則タイミングピッチャー」は苦手なのか、5本のヒットのうち「クリーンヒット」は中谷翼のタイムリーヒットだけ。鈴木誠也のヒットはどん詰まり、上本崇司のヒットは、ふらふらっと上がった打球が、ライトからホームベース方向に吹く風に押し戻されたような形でライト前に落ちたヒット。この2本が正直、凡フライだったら。それだけ球威があったと言う事か。
3回表
森田 初球を打ってレフト前ヒット
中尾 1‐2から4球目を空振り三振
次打者田中の2球目に森田セカンド盗塁失敗
田中 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
竹内 1‐1から3球目を打ってサードゴロ
福井優也のナニがいかんって、フォアボールであれヒットであれ、いとも簡単にイニングの先頭バッターを出してしまうこと。球威が戻ってるからとか、そんな問題ではなく、このあたりの一種の「悪癖」をどないかしてもらわんと、いつまで経っても首脳陣の信用は得られない。
3回裏
MSH医療選手交代
ピッチャー佐藤→中村翔(近大福山高)
高橋 1‐1から3球目を打ってセンターフライ
庄司 初球を打ってレフトフライ
鈴木誠 3‐1から5球目を選んでフォアボール
上村 2‐0から3球目を打ってセカンドゴロ
先発の佐藤投手同様、ちょっと面白かったのが、MSH医専2番手で出て来た中村翔投手。軽く捻りを加えた「プチトルネード投法」。キレのあるいいボールが行ってました。
4回表
下山 2‐2から5球目を打ってファーストゴロ
高森 1‐2から4球目を空振り三振
松浦 2‐2から5球目を見逃し三振
※両チーム通じて初の三者凡退
4回裏
中村憲 2‐1から4球目を打ってセカンドゴロ
上本 フルカウントから7球目を打ってライト線に落ちるツーベースヒット
中谷 2‐2から7球目を打ってセカンドゴロ
下水流 フルカウントから8球目を空振り三振
5回表
丸本 1‐2から4球目を打ってサードゴロ
牧野 フルカウントから8球目を空振り三振
森田 1‐1から3球目を打ってセンターフライ
5回裏
土生 フルカウントから6球目を打ってライトフライ
高橋 1‐0から2球目を打ってサードファウルフライ
庄司 2‐2から5球目を打ってセンターフライ
6回表
カープ選手交代
ピッチャー福井→小野純平(日本文理大)
中尾 2‐2から6球目を空振り三振
田中 初球を打ってセカンドゴロ
竹内 1‐0から2球目を打ってセンター前ヒット
下山 2‐2から5球目を見逃し三振
6回裏
鈴木誠 初球を打ってライト線ツーベースヒット
上村 1‐2から4球目を空振り三振
中村憲 3‐1から5球目を選んでフォアボール
次打者上本の2球目にワイルドピッチ
さらに上本の4球目にパスボールでサードランナー生還、上本はフォアボール
広島東洋5‐1MSH医療
MSH医療選手交代
ピッチャー中村→末永直大(川内高)
中谷の代打會澤翼(水戸短大付高) 1‐2から4球目を打ってピッチャーゴロ、サードランナー生還
広島東洋6‐1MSH医療
MSH医療選手交代
ピッチャー末永→藤井盛史(川内高)
下水流 フルカウントから8球目を選んでフォアボール
土生 0‐1から2球目を打ってセンターフライ
ヒット1本、フォアボール1個のランナーが結果的に両方とも点になり、何とか中押し点。しかし歯痒さは否めない。点は取ってるけど、けっしてカープが攻めてるわけではないですからね。
7回表
カープ選手交代
代打會澤→ファースト
高森の代打川野大貴(近大福山高) 2‐2から6球目を空振り三振
松浦 2‐2から5球目を打ってレフトフライ
丸本 3‐1から5球目を打ってライトフライ
7回裏
MSH医療選手交代
代打川野→ファースト
高橋 2‐1から4球目を打ってレフトフライ
庄司 3‐1から5球目を打ってセカンドゴロ
鈴木誠 2‐1から4球目を打ってレフトフライ
8回表
牧野 フルカウントから6球目を見逃し三振
森田 0‐2から3球目を打ってセカンドゴロ
中尾 フルカウントから6球目を打ってショートゴロ
8回裏
MSH医療選手交代
ピッチャー藤井→川本哲也(竹原高)
上村 ストレートのフォアボール
中村憲 フルカウントから9球目を打ってショートフライ
上本 1‐2から4球目を打ってレフト前ヒット
會澤 1‐0から2球目を打ってセンターフライ、上村はサードへ
下水流 初球を打ってライトフライ
9回表
カープ選手交代
ピッチャー小野→辻空(岐阜城北高)
田中 フルカウントから8球目を打ってライトフライ
竹内 フルカウントから6球目を空振り三振
下山 1‐0から2球目を打ってセンターフライ
その、とてつもない壮大な名前で一時話題になった辻空がついに実践デビュー。
育成ドラフト入団の選手とは言え、投げる直前の伸びやかなワインドアップモーションにゾクッとしました。しかも投げ終わるまで安定感抜群のピッチングフォーム。幾度か訪れた由宇練習場でも、あまり姿は見ませんでしたが、おそらく大野練習場等で徹底的に足腰の鍛練をした結果でしょう。
最近のカープでは、育成契約選手はとかく四国に「お遍路」に出される傾向がありますが、彼はしばらくこのままでじっくり育て上げて戴きたい。それこそ、再来年夏の支配下登録を目標にするくらいでもよいかと思います。大きなお世話ですが。
MSH 010 000 000 1
HTC 040 002 00X 6

勝っても負けても、礼に始まり、礼に終わる。
投手成績
(左から順に、登板イニング数、対戦打者数、投球数、被安打、与四死球、奪三振、失点、自責点)
MSH医療専門学校
佐藤 2 14 58 6 2 1 4 4
中村 3.1 15 65 2 2 2 2 2
末永 0.1 1 4 0 0 0 0 0
藤井 1.1 5 23 0 1 0 0 0
川本 1 5 20 1 1 0 0 0
広島東洋カープ
福井 5 20 72 5 1 5 1 1
小野 3 10 45 1 0 3 0 0
辻空 1 3 16 0 0 1 0 0
ランナーはさまざまな手段で出すものの、後一本が出ないのは一軍の試合と全く同じ。
社会人チームと対戦する試合ってのは、ウエスタンリーグ公式戦みたいにアレコレ研究せん分、なお一層のボールね見極めと「好球必打」が求められるとは思いますが、この試合の6得点その他攻撃には、残念ながらそれが感じられなかった。
こんな事を言うとMSHの選手に失礼かも知れませんが、ぶっちゃけ学生チーム(実際はそうじゃないんですが)相手に6点「しか取れなかった」のはちょっと問題かと。もちろんMSHも「隙あらば」といろいろ仕掛けてくるのは見えてるけど、それに填まってしまってる。
早いカウントから打ちにいくのは社会人野球でよく見られる光景ではあるけど、それも社会人チームの「手段」。そんなボールを確実に仕留められないのはやはり「実力不足」としか言いようがない。社会人出ルーキーの下水流昴を4番に据えたのは、その辺りの対抗策、だったんかも知れませんが、それが逆効果になったかなぁ。結局いいところなしに終わったし。
正直、打って打って打ちまくってコールドゲームすらあるかとも思いましたが、かなり期待ハズレ。それだけMSHのレベルが高いと言う事か。全日本クラブ選手権への出場も決めてますからね。
試合後の反省会、そんなに見てませんでしたが、きつかったろうな。いい「気付け薬」になったかと思います。こう言う試合を「勝ったと言う事実だけが残った試合」と言うのかな。次の対戦相手、シティライト岡山野球部もなかなかのチームです。心してかからないと今度こそ、足元を救われかねない。
まだまだ気は抜けません。あと3連勝(長)。
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第52回JABA広島大会
一介の地区連盟主催の社会人野球大会、と言う以上に、参加する広島由宇カープとしては、貴重な実践の場、となっております。それなのに公式サイトの日程表には載らない、不思議な大会ですが。
大会の進め方は、参加12チームを4ブロックに分けて予選リーグ。各グループで1位になったチームのみが、20日にマツダスタジアムで予定されている決勝トーナメントに進むことが出来ます。
安直に「予選リーグ」と書きましたが、12チームを4分割なので、各グループ3チーム。さらには「グループ1位」にならない限りは決勝トーナメントに進出出来ないので、実質最初からトーナメント。つまりは優勝を勝ち取るには「3日間で4連勝」しなければいけないと言う、かなり過酷な条件。
まぁこれが社会人野球と言えば社会人野球、なんですけどね。
で、この試合で相対するMSH医療専門学校硬式野球部
その名前のとおり「専門学校」ではありますが、JABA日本野球連盟には、同じ広島県にある「日本ウェルネススポーツ専門学校広島校」と同様、「会社」(いわゆる企業チーム)として名登録されており、今年9月に西武ドームで行われる、「全日本クラブ選手権」にも出場が決定しています。
監督は元カープの片岡新之介氏、トレーナーにはこれまた元カープの石橋尚登氏。そしてもちろんここは「学校」なので(と言う訳でもないですが)進路先として、三菱重工広島、 三菱重工三原、ワイテック、JFE西日本等など、社会人野球に縁のある企業が名を連ねています。
さらに16日の試合では、シティライト岡山硬式野球部を1点差で破ると言う好発進。一試合たりとも負けられない状況の予選リーグで「まず一勝」してるのはやはり気分はいいもの。侮れません。

たいして意味はありませんが、山陽本線の車窓から見える、三菱重工三原製作所の大看板。

で、午前中のうちに広島駅到着。久しぶりひ青春18きっぷでの広島日帰り強行。まぁ中1日で、決勝トーナメントを観戦のため、また舞い戻って来るんですが。

マリーナホップ行のバスの車内より。

総合グラウンド前到着。暑い。死ぬる。

グラウンド入口の行事予定表。皆手書きというのがいいですね。

私が球場に着く直前に選手も球場到着していたようです。時に12:25

13:00.まだグラウンドで前の試合が続いていましたが、カープナインは球場西側の僅かな通路を使ってウォームアップ開始。

13:50、定位置到着。とは言うもののここは完全に最上段。日傘を避けるのと、二重になったフェンスとバックネットを回避しようとなると、ここが精一杯。せめて最前列の「フェンス」はどうにかならないものか。と言うか二重にする意味はあるんでしょうか。

第二試合、予選Aグループ、三菱重工三原対四国銀行終了。5-2で四国銀行が勝ったんですが、初日に伯和ビクトリーズに勝った三菱重工三原が負けたことで、予選Aグループからどこのチームが決勝トーナメントに出てくるか全く分からなくなりました。
個人的には三菱重工三原に出てきて欲しいんですが。


勝とうが負けようが、応援してくれた皆さんに挨拶は忘れないように。


カープ対MSH医療専門学校の試合は14:30開始。13:56に両チームの選手登場。






いつもいる人いない人、この試合から復帰で嬉しくて堪らない人、ついこの間までテレビで見てた人、むしろここにいてはいけない人、それらを含めて「由宇カープ」。



試合前の挨拶。社会人野球でメンバー表交換ってあんまり聞きませんが、その代わりがこれ、かとも。試合前の挨拶を終えて、さらに緊張感が高まります。
先攻:MSH医療専門学校
1(二)牧野太一(宇部商高)
2(遊)森田吉輝(北九州市立高)
3(中)中尾勇斗(宇部商高)
4(左)田中紫音(屋久島高)
5(指)竹内裕之(尾道高)
6(三)下山貴大(鳥取中央育英高)
7(一)高森晧大(作陽高)
8(捕)松浦耕大(八幡南高)
9(右)丸本幸樹(宮島工高)
投手:佐藤允彦(神辺高)
後攻:広島東洋カープ
1(左)中村憲(京都すばる高)
2(遊)上本崇司(明治大学)
3(一)中谷翼(仙台育英高)
4(指)下水流昴(青学大)
5(右)土生翔平(早稲田大)
6(中)高橋大樹(龍谷大平安高)
7(二)庄司隼人(常葉橘高)
8(三)鈴木誠也(二松学舎大付高)
9(捕)上村和裕(北照高)
投手:福井優也(早稲田大)
栗原健太の代わりに中谷翼、ブラッド・エルドレッドの代わりに下水流昴が入った以外は、通常のウエスタンリーグ公式戦と何ら変わらないようなスターティングメンバー。結構本気と言えば本気。そらそうですよ「試合」だし。打力を買っての下水流昴4番、かと思いますが、結果やいかに。
※社会人野球では、出身校が紹介されるため、それに倣っています。
打撃成績
1回表
牧野 1‐0から2球目を打って左中間突破ツーベースヒット
森田 初球をサード前送りバント
中尾 2‐0から3球目を打って浅いレフトフライ
田中 1‐0から2球目を打ってファーストゴロ
スターティングメンバーが通常のとおりなら、福井優也の立ち上がりもこれまた通常運転。ぶっちゃけこれだけはどうにもならないようで。いっきなりのツーベースヒットには肝を冷やしました。
1回裏
中村憲 1‐2から4球目を打ってファーストゴロ
上本 フルカウントから6球目を打ってライトフライ
中谷 初球を打ってショート内野安打
下水流 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
土生 初球を打ってピッチャーゴロ
フォアボールの後の初球を狙え、とは言いますが、まだまだカープの選手で、それを確実に仕留められる選手は、残念ながらなかなかいません。これが出来るようになればそれこそ「勝負強さ」が身に付く、とは思いますけどね。これだけは練習量だけではどうしようもない。集中力の問題ですからね。
2回表
竹内 1‐2から5球目を空振り三振
下山 1‐0から2球目を打ってライト前ヒット
次打者高森の初球に下山セカンド盗塁成功、さらに5球目にワイルドピッチてらサードへ
高森 フルカウントから6球目にスクイズ成功
広島東洋0‐1MSH医療
松浦 0‐1から2球目を打ってライト前ヒット
丸本 初球を打ってセンター前ヒット
牧野 2‐2から6球目を打ってファーストゴロ
先に行われた三菱重工広島との試合同様、全くのノーマークの状態でスクイズバントを決められてしまうのはどうにかならんもんでしょうか。
カープ側からすると「まさかフルカウントから」「スリーバントスクイズなんか」と言う考えもあったろうと思いますが、それはあくまで「プロ相手」にした時のみに通用するもの。
対戦相手はアマチュアチーム。しかもプロチーム相手に一泡吹かせ、あわよくば足元掬ったろか、とすら思ってかかってくる。その結果がスリーバントスクイズですよ。ツーストライクからスクイズをやっちゃいかんと言うルールはない。まぁ警戒は難しいかと思いますが、ノーマークはどうなんだ。
特にこう言う野球は、むしろカープがやる野球のはず。ここ暫らく一軍では再び「あと一本」と思い出したように言い出したけど、その前に「ひとつでも先の塁に」の意識が欠けてる。
残念な事に、それがチーム全体に蔓延してる。打つ事で現状 打 破を試みるのも良いけど、もう一度バントの重要性を考え直しても良いんではないでしょうか。特にこの大会みたいな「一発勝負の大会」には、無駄な駆け引きは必要ないんだし。
しかしその後のヒットも怖かったですよ。勝負事に「まさか」はあり得ませんけどね。
2回裏
高橋 フルカウントから7球目を選んでフォアボール
庄司 フルカウントから6球目を打ってライト前ヒット、高橋はサードへ
鈴木誠 3‐0から4球目を打ってセンター前タイムリーヒット
広島東洋1‐1MSH医療
上村 フルカウントから8球目を打ってピッチャーゴロ
中村憲 1‐1から3球目を打ってセンター前2点タイムリーヒット
広島東洋3‐1MSH医療
上本 1‐0から2球目を打ってライトフライのはずがポテンヒット
中谷 2‐1から4球目を打ってライト前タイムリーヒット
広島東洋4‐1MSH医療
下水流 1‐2から4球目を見逃し三振
土生 1‐0から2球目を打ってライトフライ
制球に苦しむMSH先発の佐藤投手。ストレートは速いけどコントロールが定まらない、と言う話を戦友から聞いてはいましたが、まさにその通り。
とは言うものの、何となしではありますが、足を上げて一回「タメ」を作るピッチングフォームは、どことなくスワローズの小川泰弘を思わせます。タメを作った時にまだ不安定さがあるんかな。この辺りを改善すればすごいピッチャーになるかも、などと思いました。
そして一軍同様由宇カープも、この手の「変則タイミングピッチャー」は苦手なのか、5本のヒットのうち「クリーンヒット」は中谷翼のタイムリーヒットだけ。鈴木誠也のヒットはどん詰まり、上本崇司のヒットは、ふらふらっと上がった打球が、ライトからホームベース方向に吹く風に押し戻されたような形でライト前に落ちたヒット。この2本が正直、凡フライだったら。それだけ球威があったと言う事か。
3回表
森田 初球を打ってレフト前ヒット
中尾 1‐2から4球目を空振り三振
次打者田中の2球目に森田セカンド盗塁失敗
田中 フルカウントから6球目を選んでフォアボール
竹内 1‐1から3球目を打ってサードゴロ
福井優也のナニがいかんって、フォアボールであれヒットであれ、いとも簡単にイニングの先頭バッターを出してしまうこと。球威が戻ってるからとか、そんな問題ではなく、このあたりの一種の「悪癖」をどないかしてもらわんと、いつまで経っても首脳陣の信用は得られない。
3回裏
MSH医療選手交代
ピッチャー佐藤→中村翔(近大福山高)
高橋 1‐1から3球目を打ってセンターフライ
庄司 初球を打ってレフトフライ
鈴木誠 3‐1から5球目を選んでフォアボール
上村 2‐0から3球目を打ってセカンドゴロ
先発の佐藤投手同様、ちょっと面白かったのが、MSH医専2番手で出て来た中村翔投手。軽く捻りを加えた「プチトルネード投法」。キレのあるいいボールが行ってました。
4回表
下山 2‐2から5球目を打ってファーストゴロ
高森 1‐2から4球目を空振り三振
松浦 2‐2から5球目を見逃し三振
※両チーム通じて初の三者凡退
4回裏
中村憲 2‐1から4球目を打ってセカンドゴロ
上本 フルカウントから7球目を打ってライト線に落ちるツーベースヒット
中谷 2‐2から7球目を打ってセカンドゴロ
下水流 フルカウントから8球目を空振り三振
5回表
丸本 1‐2から4球目を打ってサードゴロ
牧野 フルカウントから8球目を空振り三振
森田 1‐1から3球目を打ってセンターフライ
5回裏
土生 フルカウントから6球目を打ってライトフライ
高橋 1‐0から2球目を打ってサードファウルフライ
庄司 2‐2から5球目を打ってセンターフライ
6回表
カープ選手交代
ピッチャー福井→小野純平(日本文理大)
中尾 2‐2から6球目を空振り三振
田中 初球を打ってセカンドゴロ
竹内 1‐0から2球目を打ってセンター前ヒット
下山 2‐2から5球目を見逃し三振
6回裏
鈴木誠 初球を打ってライト線ツーベースヒット
上村 1‐2から4球目を空振り三振
中村憲 3‐1から5球目を選んでフォアボール
次打者上本の2球目にワイルドピッチ
さらに上本の4球目にパスボールでサードランナー生還、上本はフォアボール
広島東洋5‐1MSH医療
MSH医療選手交代
ピッチャー中村→末永直大(川内高)
中谷の代打會澤翼(水戸短大付高) 1‐2から4球目を打ってピッチャーゴロ、サードランナー生還
広島東洋6‐1MSH医療
MSH医療選手交代
ピッチャー末永→藤井盛史(川内高)
下水流 フルカウントから8球目を選んでフォアボール
土生 0‐1から2球目を打ってセンターフライ
ヒット1本、フォアボール1個のランナーが結果的に両方とも点になり、何とか中押し点。しかし歯痒さは否めない。点は取ってるけど、けっしてカープが攻めてるわけではないですからね。
7回表
カープ選手交代
代打會澤→ファースト
高森の代打川野大貴(近大福山高) 2‐2から6球目を空振り三振
松浦 2‐2から5球目を打ってレフトフライ
丸本 3‐1から5球目を打ってライトフライ
7回裏
MSH医療選手交代
代打川野→ファースト
高橋 2‐1から4球目を打ってレフトフライ
庄司 3‐1から5球目を打ってセカンドゴロ
鈴木誠 2‐1から4球目を打ってレフトフライ
8回表
牧野 フルカウントから6球目を見逃し三振
森田 0‐2から3球目を打ってセカンドゴロ
中尾 フルカウントから6球目を打ってショートゴロ
8回裏
MSH医療選手交代
ピッチャー藤井→川本哲也(竹原高)
上村 ストレートのフォアボール
中村憲 フルカウントから9球目を打ってショートフライ
上本 1‐2から4球目を打ってレフト前ヒット
會澤 1‐0から2球目を打ってセンターフライ、上村はサードへ
下水流 初球を打ってライトフライ
9回表
カープ選手交代
ピッチャー小野→辻空(岐阜城北高)
田中 フルカウントから8球目を打ってライトフライ
竹内 フルカウントから6球目を空振り三振
下山 1‐0から2球目を打ってセンターフライ
その、とてつもない壮大な名前で一時話題になった辻空がついに実践デビュー。
育成ドラフト入団の選手とは言え、投げる直前の伸びやかなワインドアップモーションにゾクッとしました。しかも投げ終わるまで安定感抜群のピッチングフォーム。幾度か訪れた由宇練習場でも、あまり姿は見ませんでしたが、おそらく大野練習場等で徹底的に足腰の鍛練をした結果でしょう。
最近のカープでは、育成契約選手はとかく四国に「お遍路」に出される傾向がありますが、彼はしばらくこのままでじっくり育て上げて戴きたい。それこそ、再来年夏の支配下登録を目標にするくらいでもよいかと思います。大きなお世話ですが。
MSH 010 000 000 1
HTC 040 002 00X 6



勝っても負けても、礼に始まり、礼に終わる。
投手成績
(左から順に、登板イニング数、対戦打者数、投球数、被安打、与四死球、奪三振、失点、自責点)
MSH医療専門学校
佐藤 2 14 58 6 2 1 4 4
中村 3.1 15 65 2 2 2 2 2
末永 0.1 1 4 0 0 0 0 0
藤井 1.1 5 23 0 1 0 0 0
川本 1 5 20 1 1 0 0 0
広島東洋カープ
福井 5 20 72 5 1 5 1 1
小野 3 10 45 1 0 3 0 0
辻空 1 3 16 0 0 1 0 0
ランナーはさまざまな手段で出すものの、後一本が出ないのは一軍の試合と全く同じ。
社会人チームと対戦する試合ってのは、ウエスタンリーグ公式戦みたいにアレコレ研究せん分、なお一層のボールね見極めと「好球必打」が求められるとは思いますが、この試合の6得点その他攻撃には、残念ながらそれが感じられなかった。
こんな事を言うとMSHの選手に失礼かも知れませんが、ぶっちゃけ学生チーム(実際はそうじゃないんですが)相手に6点「しか取れなかった」のはちょっと問題かと。もちろんMSHも「隙あらば」といろいろ仕掛けてくるのは見えてるけど、それに填まってしまってる。
早いカウントから打ちにいくのは社会人野球でよく見られる光景ではあるけど、それも社会人チームの「手段」。そんなボールを確実に仕留められないのはやはり「実力不足」としか言いようがない。社会人出ルーキーの下水流昴を4番に据えたのは、その辺りの対抗策、だったんかも知れませんが、それが逆効果になったかなぁ。結局いいところなしに終わったし。
正直、打って打って打ちまくってコールドゲームすらあるかとも思いましたが、かなり期待ハズレ。それだけMSHのレベルが高いと言う事か。全日本クラブ選手権への出場も決めてますからね。
試合後の反省会、そんなに見てませんでしたが、きつかったろうな。いい「気付け薬」になったかと思います。こう言う試合を「勝ったと言う事実だけが残った試合」と言うのかな。次の対戦相手、シティライト岡山野球部もなかなかのチームです。心してかからないと今度こそ、足元を救われかねない。
まだまだ気は抜けません。あと3連勝(長)。
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2013.08.17 / Top↑
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