さて、2013年度ウエスタンリーグ公式戦の、比較的大きめのイベント、みよし運動公園野球場(三次きんさいスタジアム)でのタイガース戦であります。

一軍の公式戦が行われる球場でウエスタンリーグ、と言うのはよくありますが、ここの球場に来るのは私自身初めて。球場に至るまでの道のりは別記事に記すとして、とにもかくにも試合であります。

前日土曜日の「由宇カープファンフェスタ2013」は、上本崇司のサヨナラヒットと言う、何とも劇的な形で幕を閉じました。私の持論(笑)として、「三連戦は『ボコリ、ボコられ、接戦』でワンセット」と考えておりまして。金曜日は完膚なきまでに叩きのめされ、土曜日は接戦の末サヨナラ勝ち。じゃあ日曜日は?と言う事で迎えた第16回戦、であります。

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戦いの舞台は備北・三次にある「みよし運動公園野球場きんさいスタジアム」。

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地元の皆さんが作られた横断幕。なかなかいいじゃないですか。

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入場してしばらく、球場内を一周したりしてたんですが、肝心要の「メンバー表交換」を撮影し損ねると言う失態。場内への放送がなかったんですよねぇ。

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タイガースの守備練習中にカープナインがウォーミングアップ。人工芝球場ではありますが、ニック・スタビノアが帯同してました。その代わり、と言えば何ですが、キラ・カアイフエがいません。まぁ大事な地方興行ゆえ、あんまり不様なもんは見せれん、と言う事でしょうか。

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試合前の円陣。

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声出しはニック・スタビノア。由宇カープを見慣れてる人にとっては、もはやごく当たり前の光景になりつつあります。

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試合前のセレモニー。花束贈呈に立ったのは、タイガースからは森田一成、カープからは当然この人、永川勝浩。エラいところに「営業」に駆り出されています。



先攻:阪神タイガース
1(右)穴田真規
2(二)西田直斗
3(三)ブルックス・コンラッド
4(一)森田一成
5(中)狩野恵輔
6(捕)小宮山慎二
7(左)一二三慎太
8(遊)北條史也
9(投)榎田大樹

先発は何と、と言うか榎田大樹。つか先日の大和高田クラブ戦以降、出場選手登録されたもんだとばかり思ってたんですが。個人的には「この試合で投げる」とは聞いてません(笑)。

そして、センターと言う若干違和感のあるポジションながらも、スターティングメンバーに名を連ねた狩野恵輔。勝手ではありますが、代打しか見てなかっただけに「ようやく感」。センターでの出場、って事は、そこまで回復した、ということの証なんでしょうか。

後攻:広島東洋カープ
1(中)天谷宗一郎
2(遊)上本崇司
3(左)ニック・スタビノア
4(一)栗原健太
5(二)小窪哲也
6(右)鈴木将光
7(三)鈴木誠也
8(捕)磯村嘉孝
9(投)岩見優輝

ここしばらく、キラ・カアイフエの煽りを食って、スターティングメンバーを外れる事が多かった栗原健太が「四番・ファースト」でスタメン。スタジアム第1号ホームランを打った思い出の球場で、何かしらのきっかけをつかんでくれればコレ幸いか、それともただの「営業」なのか。

そして、人工芝球場でありながらも、ニック・スタビノアがレフトでスターティングメンバー。前回一軍に復帰した時は、ニーブレースの影響か、まだまだ走り方にぎこちなさがありましたが、昨年6月11日、大怪我をしたこの球場の、人工芝の上でどの程度走れるか。

打撃成績
1回表
穴田     フルカウントから8球目を打ってセカンドファウルフライ
西田     1‐2から4球目を打ってレフト前ヒット
コンラッド  1‐2から4球目を打ってショート内野安打
森田     1‐2から5球目を打ってピッチャーゴロダブルプレイ

1回裏
天谷     1‐2から4球目を打ってレフト前ヒット
次打者上本の初球に天谷セカンド盗塁失敗

上本     1‐2から9球目を打ってレフト前ツーベースヒット
セカンドへの返球が悪送球になり、上本はサードへ
ニック    フルカウントから6球目を選んでフォアボール
栗原     初球を打ってショートゴロタイムリーエラー
カープ1‐0タイガース
小窪     1‐1から3球目を打ってセンターオーバー2点タイムリースリーベースヒット
カープ3‐0タイガース
鈴木将    初球を打ってセンター前タイムリーヒット
カープ4‐0タイガース
鈴木誠    0‐1から2球目を打ってショートゴロセカンド封殺
磯村     初球を打ってライト前ヒット
岩見     初球を打ってセカンドゴロ

タイガース先発の榎田大樹をいきなり打って走ってフルボッコ。金曜日の1回表に、打者一巡の猛攻を浴びせられたお返しをきっちりする事が出来ました。

とは言うものの、このメンバーでは打って当たり前、かなとも。今日の由宇カープと、甲子園球場のスターティングメンバーと、どっちが強いか。それを図る上でタイガース先発榎田大樹は好都合。

それと、上本崇司の打席。散々粘って最終的にはレフト横へのツーベースヒットを打つんですが、あれだけ崩されても打球に力がしっかり伝わってる。足腰が相当しっかりしてないと出来ないとは思いますが、小さい選手イコール小技、と言う定説は、もしかしたら彼には当て嵌らないかも知れません。

2回表

狩野     フルカウントから8球目を打ってレフトスタンドへソロホームラン
カープ4‐1タイガース
小宮山    2‐1から4球目を打ってライトフライ
一二三    1‐1から3球目にデッドボール
北條     1‐2から4球目を空振り三振
榎田     1‐2から6球目を空振り三振

育成選手になってしまった狩野恵輔の育成契約後初ホームラン。しつこいようではありますが、今でも思うんですが、矢野輝弘の後、なぜ彼を正捕手に据えなかったのか、もったいない話です。敵チームではありますが、本気で、もう一度ふた桁背番号を背負ってる姿を見たいです。

育成枠の使い方としては間違ってるかも知れませんが、さらには球団の方針などなどに頼る所も大きいですが、支配下登録選手についても、まだまだ考える余地はあると思います。

2回裏
天谷     2‐1から4球目を打ってセカンドゴロ
上本     初球にセーフティバントを試みるも結果ピッチャーゴロ
ニック    1‐0から2球目を打ってショートゴロ

3回表
穴田     1‐2から4球目を打ってレフト前ヒット
西田     0‐1から2球目を打ってショートゴロダブルプレイ
コンラッド  2‐2から5球目を空振り三振

3回裏
栗原     1‐1から3球目を打ってライト前ヒット
小窪     1‐2から4球目にデッドボール
鈴木将    2‐1から4球目をピッチャー前送りバント、しかしサードフォースアウト
鈴木誠    1‐1から3球目を打ってショートゴロダブルプレイ

4回表
森田     3‐1から5球目を選んでフォアボール
狩野     0‐2から3球目を空振り三振
しかし最後のボールがワイルドピッチになり、打者にはタッチしたものの森田はセカンドへ
小宮山    0‐1から2球目を打ってライト前ヒット
一二三    1‐2から5球目を空振り三振
北條     3‐1から5球目を打ってショートフライ

4回裏
タイガース選手交代
ピッチャー榎田→サード野原
ショート北條→ピッチャー二上
サードコンラッド→セカンド
セカンド西田→ショート

磯村     1‐2から6球目を打ってピッチャーゴロ
岩見     0‐1から2球目を打って左中間突破スリーベースヒット
天谷     2‐2から7球目を打ってサードフライ
次打者上本の3球目にタイムリーワイルドピッチ
カープ5‐1タイガース
上本     2‐2から5球目を打ってライトフライ


ワンアウトから岩見優輝が、バントの構えからヒッティング。まぁこれはよくピッチャーがやるバッティングではありますが、その打球が填まったのか、以外に伸びて伸びて左中間突破。一二三慎太のまずい打球処理も重なって、何と何とスリーベースヒット。

しかも相手バッテリーのミスでホームインのオマケ付き。もうこれは笑うしかない。コミー!しっかりしろ!藤井彰人を押し退けんといかんのは君やぞ!松山の喜劇を忘れたか?

5回表
野原     1‐2から4球目を打ってライトフライ
穴田     1‐2から4球目を空振り三振
西田     0‐2から3球目を打ってピッチャーゴロ

全力疾走でベースランニングをやって帰ってきた岩見優輝。インターバルもそこそこにマウンドに上がりましたが、疲れを見せることなく三者凡退。むしろスリーベースヒットと自ら得点した事で、気分よくマウンドに上がれたかな。やっぱり「出来る子」は何でもできるのかなぁ、などと。

5回裏
ニック    2‐1から4球目を打って左中間突破ツーベースヒット
栗原     2‐2から5球目を打って左中間突破タイムリーツーベースヒット
カープ6‐1タイガース
小窪     フルカウントから7球目を打ってセンター前ヒット
鈴木将    初球を打ってセンターへ犠牲フライ
カープ7‐1タイガース
鈴木誠    1‐1から3球目を打ってショートフライ
磯村     0‐2から3球目を打ってセンターフライ

ニック・スタビノア爆走のツーベースヒットに始まったカープ打線の怒濤の攻撃。打った選手はそれこそ「出来て当たり前」の選手ばかりではありますが、そうそう簡単につながるわけでもない。ビッグイニング、とまではいかないまでも、ある程度試合は決したかな。

ちなみに小窪哲也の初球、肘のレガースにボールが当たっていますが「当たりに行った」と判断されて判定は「ボール」とされています。まぁそのおかげでセンター前ヒット1本得したんですが(笑)。

それにしても二神一人、背番号18は重荷か。なかなか殻を破れんなぁ。

6回表
カープ選手交代
ピッチャー岩見→永川

コンラッド  初球を打ってピッチャーゴロ
森田     0‐2から3球目を打ってセンターフライ
狩野     初球を打ってサードライナー

いよいよ「御大」登場。グラウンド整備の間に投手交代が発表されたんですが、その大歓声は想像していた通り。ただ、こんな試合中盤での登板とは思わなかったので、休憩してました(笑)。

何かとビジネスライクになりがちな最近のプロ野球ではありますが、やっぱり地元出身の選手と言うのは応援の対象、なんでしょう。それがカープともなると尚更。

6回裏
タイガース選手交代
キャッチャー小宮山→小豆畑

永川の代打土生 初球を打ってライトフライ
天谷     0‐1から2球目を打ってセカンドゴロ
上本     初球を打ってセンターフライ

7回表
カープ選手交代
代打土生→ピッチャー横山

小豆畑    1‐0から2球目を打ってセンターフライ
一二三    2‐1から4球目を打ってライトフライ
二上の代打阪口 0‐1から2球目を打ってレフトフライ

金曜日に不様なピッチングを披露(疲労)してしまった横山竜士が登板。年齢もあるとは思いますが、二回続けてやらかすと、もう立場はない、かと思います。それでもあまり調子はよくなかったですが。

7回裏
タイガース選手交代
代打阪口→ピッチャー林

ニック    0‐1から2球目を打ってレフト前ヒット
ニックの代走に森下
栗原     0‐2から3球目を打ってレフトフライ
次打者小窪の3球目に森下セカンド盗塁成功
小窪     3‐1から5球目を選んでフォアボール
鈴木将    0‐2から3球目を空振り三振
鈴木誠    1‐1から3球目を打ってライト線へ2点タイムリーツーベースヒット
カープ9‐1タイガース
磯村     1‐0から2球目を打ってレフト線タイムリーツーベースヒット
カープ10‐1タイガース
横山の代打岩本 初球を打ってレフト前タイムリーヒット
カープ11‐1タイガース
天谷     1‐2から4球目を見逃し三振

代わったピッチャー林から、今度は打者8人で一挙4得点。よほどタイミングが合わせやすかったのか、打ちやすい、そして捉えやすいボールが来てたのか、皆早いカウントからいい打球をカンカン飛ばす。これが一軍で出来ればなぁ。やっぱり監督の指示と資質の差なのか。

8回表
カープ選手交代
代打岩本→ピッチャー伊東
代走森下→レフト高橋

野原     2‐0から3球目を打ってショートゴロ
穴田     0‐2から3球目を空振り三振
西田の代打中谷 2‐2から5球目を打ってレフトフライ

金曜日に引き続き、ナイスリリーフを見せてくれた伊東昴大。中1日でこれだけのリリーフをやってくれれば、いわゆる「8回問題」もあっさり片付きそうではあります。やっぱりリリーフは、ワンポイントもありかと思いますが、デンと構えてまず1イニング投げ切らす事を考えるべきですよ。

8回裏
タイガース選手交代
ピッチャー林→島本
代打中谷→ライト
ライト穴田→ショート
サード野原→ファースト
ファースト森田→サード

上本     3‐1から5球目を打ってショートゴロ
高橋     2‐2から5球目を打ってピッチャーゴロ
栗原     0‐1から2球目を打ってライトフライ

9回表
カープ選手交代
ピッチャー伊東→金丸

コンラッド  2‐2から5球目を打ってセンター前ヒット
森田     0‐2から3球目を打ってライトフライ
狩野     0‐2から3球目を打ってショートゴロダブルプレイ

西宮虎 010 000 000 1
由宇鯉 400 120 40X 11

勝鯉投手:岩見優輝 12試合1勝2敗
敗戦投手:榎田大樹 3試合0勝1敗
本塁打:(T)狩野恵輔1号ソロ

投手成績
(左から順に、登板イニング数、対戦打者数、投球数、被安打、与四死球、奪三振、失点、自責点)
阪神タイガース
榎田   3   16  49  6  2  0  4  2
二上   3   13  48  4  0  0  3  2
林_   1    8  24  4  1  1  4  4
島本   1    3  12  0  0  0  0  0

広島東洋カープ
岩見   5   20  88  5  2  6  1  1
永川   1    3   5  0  0  0  0  0
横山   1    3   8  0  0  0  0  0
伊東   1    3  11  0  0  1  0  0
金丸   1    3  11  1  0  0  0  0



先発ピッチャーが全く分からなかったこの試合。岩見優輝だとは考えもせずホームユニ(もちろん岩見優輝)を持ってこなかった不覚を悔いるしかなかったんですが(笑)。相変わらずの乱気流とは言うものの「どこに行くか分からない危うさ」も見られずナイスピッチングだと思います。

伊東君の所でも記しましたが、リリーフピッチャー(的な役割を求められている人)は基本的に左右は関係なく投げるべき。特にチームがリードしている場面で、イニングの頭から投入するピッチャーは、送り出すベンチも常に「攻め」で入らないといけない。

ランナーが一人出たら交代、みたいなのをよく見ますが、そんな弱気な姿勢は必ず選手に伝播します。その意味でも、どんなピッチャーであれ、1イニングを投げ切る技術は身に付けておかないといけないし、身に付けさせてやらないといけない。そして身につけた技術を首脳陣は信じてやらんと。

うちの一軍首脳陣って、どれだけ由宇カープで頑張って数字を残しても、一軍に上げたら結局、右ピッチャーは右バッターにしかぶつけんし、左ピッチャーは左バッターにか当てない。これじゃあ何のために由宇カープ4イニング、5イニングと投げているのか意味がわからない。

昨年、梅津智弘がナゴヤ球場で完封をやってのけましたが、アレはその最たる成果。岩見優輝も今後は由宇カープで先発ローテーションに入って、バッターの左右関係なく使ってもらえるようになってほしいです。その素地は由宇カープで作れる環境にあると思います。


それと、7回裏の攻撃。これだけ皆迷いなくスイング出来れば、そらぁ4点も入ります。実は由宇カープのチーム打率、この試合を終えた時点で2割7分4厘あります。もちろん首位はホークスなんですが、その割にはチーム三振数がリーグで一番下の279。打とう、と言う意思は持ててる証拠だと思います。

「打線は水物」とは言いますが、打ち勝つ試合ってやっぱり見てて気持ちのいいもの。チーム打率は高い事にこしたことはないですが、別に低くても構いません。チーム打率2割5分であっても、打者9人が1安打ずつ打てば、1試合としては十分。あとはそれをどう生かすか、が采配です。

今、一軍の打撃成績よりも、二軍の打撃成績の方がいいんですよね。シーズン当初からそうそうたるメンバーがいる、と言えばいるんですが、そのメンバーがなぜ一軍に上がるとさっぱりなのか。


原因は何なんでしょうね。


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2013.07.02 / Top↑
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