6月8日 第3回戦 広島東洋カープ1-0埼玉西武ライオンズ


先週土曜日6月1日。同じマツダスタジアム。内野席のみ1556人の前で、先発マウンドに上がった中崎翔太が、今日はその19倍近いお客さん(28421人)の前で投げていた。

もちろん先週の試合はテレビ中継もない、鳴り物応援すらない。正直、内容も目を引くものはなかった。それでも野村謙二郎監督はそれこそ「抜擢」した。登板間隔は中6日。もう十分過ぎる間隔。

そして、由宇カープで取り組んできた事は出来たかな。

先週の試合での、たった一つのいい所と言えば「フォアボールがなかった」事。たった一つではあるけど、一週間経った今日の登板では2個。これが5個とか6個なら「何やっとんなら」てなるとは思うけど、久しぶりの一軍の先発で、7イニング投げて2個は上等じゃないですかね。

由宇カープでいピッチングをしても、一軍であかんかったら、それこそ一軍しか見ない、もしくは見れん人達からは「一軍では通用せんわ」とあっさり切られることもある。むしろその方が多かったりする。そう言う誤解を解く為に、観戦した由宇カープの試合を全イニング撮影しているんですが。

それと、これも放送中で触れられていたけど「(野村監督、山内コーチ曰く)あのストレート(146km/h)を見ているから、我々の要求するものも高くなる」とは言うてたけど、ストレートが速いだけでは絶対にピッチャーとしては長続きしない。もっと言えばカープでは長続きしない。

確かにストレートの球速が速いのは魅力かも知れん。けどそれがどこに行くかわからんようなコントロールでは使い物にならない。ぶっちゃけ、ストレートが速いだけ、のピッチャーを何人も潰してる。

ドラゴンズお山本昌さんなんか、入団当初からストレートが速い訳でもないのに、あれだけの実績を残している。そらぁご本人の精進の賜物とは思いますが、けっしてストレートが速いだけでは使えない。それこそ昌さんは、遅いストレートを速く見せる工夫をしたりしてる。

まだ中崎翔太は3年目。まだまだトレーニング次第では球速は速くなり得る。それこそ鍛えがいがある。しっかり走り込んで、しっかり鍛えればまだまだストレートなんか速くなる可能性はある。


そして、その快投を演出したのは、キャッチャーの會澤翼。

正直、5月14日の一軍出場選手登録以降、まともにキャッチャーとして出場させてもらっていない。

確かに立場的には「第三捕手」かも知れない。けど、だからと言って「ファースト」で起用する意味が分からない。しかもたった2打席で途中交代。人によっては「中東直己hがいるからまぁええことよ」となるかも知れんけど、しつこいようではあるけども、中東直己は外野手登録。會澤翼は捕手登録。

こんな事を言うのもアレですが、何でみんな「打てるキャッチャーを」って大騒ぎするのか分からない。おそらくみな、ジャイアンツの阿部慎之助を「理想」と考えている、のかも知れんけど、あれははっきり言って「バケモノ」「突然変異」なのであって、基準として考えるべきではない。

テレビ中継の中でも、解説の高橋建さんが「キャッチャーと他のポジションは明らかに違う(気がする)」とも言うてた。建さんがバッテリーを組むピッチャーだっただけに、余計に重みがある。

「打てるキャッチャー」と言うよりも「キャッチャーが打てるようになった」くらいに考えれば、まだ前向きになれるような気がする。「打てるキャッチャー」が打てんようにあったらそれこそ叩かれるやろうし。色々経験青重ねて、それこそ「打てるようになった」ら儲けもの、ではないでしょうかね。

まだその経験値が會澤翼には足りんし、そこまで経験させてもらってない。キャッチャーは「打てないから」みたいな理由で二軍に下げるもんじゃない。チームメイトのボールを受けて、相手チームの攻め方を見て、それをリードやバッティングに活かせばいい。會澤翼にやらす事はたくさんある。

昨シーズンは「1番・ライト・會澤翼」とかそれこそ「破天荒」なスターティングメンバーがあったけど、そんなことをやっても「キャッチャー・會澤翼」のためにはならない。

キャッチャーはあくまでキャチャー。よそのポジションと兼ねれるものでもない。「打力を活かす」と言うのであれば、江藤智みたいに入団して即、他のポジションで鍛えるべき。しかしながら會澤翼はずっとキャッチャーで一軍なり、二軍なりで選手生活を過ごしてきたはずだ。

それに、野村謙二郎監督の頭の中には「一軍正捕手は石原慶幸、倉義和」と言う認識はあるのかも知れない、と言うかあるだろう。けど、その一軍正捕手で「シーズンを勝ち抜いたことがあるか」ってーと、これまた負けっぱなしのシーズン。この辺りから変えていかない事には、何一つ変わらない。

倉だ石原だと言い出してそれこそもう10年経過した。「前任」の西山秀二・瀬戸輝信からうまいことシフトしたようには見えるけど、過去10年結果が出ていない以上、方向転換はすべき。

10年結果が出てないキャッチャーが、今年1年で最高の結果を出せるとは思えない。出したとしても、それが持続するとは考えにくい。今年勝てたとしても、そうなったら「まだまだいけるやろ」ってんで倉・石原に頼ることになろう。その間にうまい具合に、上村和裕を筆頭に、白濱裕太、會澤翼、磯村嘉孝、中村亘祐らの後進に、うまくシフト出来れば、とは思うけどどうだろう。

度々引き合いに出すのもアレですが、落合博満前監督の著書の中に「後任に引き継ぎはしないが、次の監督が困らないチームにしておくこと。それが監督としてやらなければいけない仕事」とある。

野手はようやく入れ替わろうとしている。正直、栗原健太がいないことに違和感がなくなって来てる。これが今のカープの現在進行形であり、置かれた現状。ならば「救世主がどうのこうの」言う前に、今いる選手を如何にしてレベルアップしたように見せるか、いかにして勝てるか、をもっと考えないと。

一軍監督のやらないかん事はまだまだある。ただ勝てばいいってもんじゃない。

しかし、エルドレッってもしかしたら「ここでホームランを打つと空気が変わる」のを読んでないか。それだけ素晴らしい、すごいホームラン。打点がどうとか、ホームランがどうとか「4番が何をすべきか」ってのは多々あるけど、こうやってすべてをひっくり返す一発を打つのもまた仕事。さすがだわ。


そして、中崎翔太とブラッド・エルドレッドが、揃ってヒーローインタビュー。

一週間前には考えられなかった構図。これだから二軍観戦はやめられないのです(笑)。


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2013.06.08 / Top↑
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