何かそれこそ「降って湧いたような話」と言うか何というか。しかし今朝の読売新聞では、一面にデカデカと載ってたし、社会面やらスポーツ面まで使ってこの「一件」を報道してました。
「首相の腹づもりで決まる」あいまい基準に批判も スポニチ
政府は1日、プロ野球巨人で活躍した長嶋茂雄、松井秀喜両氏への国民栄誉賞授与方針を発表した。同賞は過去20人1団体の授与例があるが、同じ分野の2人が事実上「セット」の形で同時に受賞するのは初めてで、異例の措置といえる。菅義偉官房長官の記者会見では、長嶋氏らへの業績の評価とは別に、あいまいな表彰基準を疑問視する質問が相次いだ。「そのときどきの首相の腹づもりで決まる」(政府関係者)のが実情との見方は以前からくすぶる。
記者会見では「野村克也、張本勲、門田博光各氏ら長嶋氏以上の成績を残している選手もたくさんいる」「大リーグでは野茂英雄氏も活躍した」と、他の有力選手との違いを問う声が続いた。
菅氏は会見で、米大リーグでも活躍した松井氏についてワールドシリーズの最優秀選手(MVP)に選出されたことを理由に挙げた。だが日本人選手が大リーグへ挑戦する道を切り開いた野茂氏は、大リーグで2度のノーヒットノーランを達成している。菅氏は「長嶋、松井両氏が師弟関係にあるということから判断した」などと理解を求めたものの、明確に説明し切れたとは言い難い。
松井氏は現役を引退表明した直後とはいえ、長嶋氏がこの時期に受賞する理由は不明確だ。
線引きの難しさはこれまでも指摘されている。2000年シドニー五輪の女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子選手に贈った際も「同じ金メダルなのに、どうして柔道の田村亮子(現在の谷亮子)選手にはあげないのか」という問い合わせが官邸に殺到した例がある。
大リーグ10年連続200安打の大記録を持つイチロー選手は、2001年と04年の2回、官邸からの非公式な打診を受けたが、いずれも本人が「まだ若い」などの理由で断っている。
「○○大学名誉教授」とか「名誉○○」とか、日本人って何かと「名誉」「栄誉」と言う言葉に弱いですな。当の長嶋茂雄氏も「読売巨人軍終身名誉監督」とかなんかよく分からない「役職」だし、野村克也氏も拒否してたとは言え結局東北楽天ゴールデンイーグルスの「名誉監督就任」を引き受けてる。
「栄誉」と言う言葉を辞書で引くと「たたえられる誉れの意」とか」これまた曖昧な表現しか出てこない。何を以て「称えられる」のかも分からないし、特に長嶋茂雄氏なんか今更感ありあり。
だからと言って松井秀喜はいいのか、と言うとこれまた時期尚早中もある。まだ引退発表したのんってつい最近だし。本人がそれこそ「青天の霹靂」とすら思ってるんじゃなかろうかね。
政府が、まず最初にどっちに話を持っていったのかな、と言う気もしないでもない。まず長嶋茂雄氏の方に行ったのか。そこで「じゃあ松井秀喜も」と言われ「よっしゃよっしゃ」で付け足したのか。
ここで出てくるのが、松井秀喜の講演会の「名誉会長」(ここでもまた名誉)をやってた森喜朗氏の存在。昨年末には「もってのほか」と、これまた後援会「名誉」会長としてはえらく厳しいお言葉。まぁ「地元の人間」としての発言だろうけども、これが簡単にひっくり返るかなぁ、とも。
一応この国民栄誉賞にも、王貞治氏を表彰するために設けられた「国民栄誉賞表彰規程」なるものが存在しますが、ここにも「目的:この表彰は、広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃えることを目的とする。」としかない。
結局その時の首相のさじ加減一つ、なんだろうけども、やっぱりこの「ニコイチ」感だけは否定出来ない。根強い長嶋茂雄ファンの方、松井秀喜のファンの方からしたらどうなんでしょう。
しかも同じプロ野球で、鈴木一郎が「まだ若いから」と言うて辞退した賞を、彼よりも若いのに「引退したから」的な考えで松井秀喜に送ってもいいものなのかどうか。尤も、この件に関しては「長嶋が先か松井が先か」みたいな事になりそうですが。
別の記事では野村克也、野茂英雄の名前が記者会見で挙げられたことについて、安倍晋三首相がインタビューで「タイミング、巡り合わせというものがある。タイミングを考えていきたい。」と述べてましたが、この賞ってそんなに乱発せんといかんものなのか、とすら思います。
仮に、野茂英雄に受賞の感想とか聞いたらどう言う反応を示しますかね。パッと見、この手の「名誉もの」にはあまり興味なさそうですが。名球会入りすらも現役時代は拒否してましたからね。もっとも、プロ野球界に与えたインパクトは、松井秀喜とは比べ物にならないですか。
野村克也氏は、南海ホークスに指名された犬飼小次郎のごとく「なんで長嶋茂雄の後なんだよ」とかブツブツ文句を言いながらも「冥土の土産ですわ」とか言いつつ受賞してそうですな。
しかし
「ジャイアンツ」と言う括りで考えたら「同時に二人」ってのは凄い事なんだろうけど、ぶっちゃけ安倍晋三政権になって早くも二例目2人目3人目。粗製濫造に見えるのは気のせいでしょうか。
そんな政治的思惑までつなげて考えたら無学がバレるので書きませんが、2014年度からは消費税が8パーセントになるとか。未だに実感はないんですが、それに向けての安倍内閣支持率上昇が目的じゃないか、とすら思いますよ。「栄誉賞」でもありがたみがなくなったらおしまいですよ。
さらには読売グループの暗躍というか。
5月5日に松井秀喜の引退セレモニーが東京ドーム「対カープ戦で」行われるそうですが、ここにも長嶋茂雄氏が来場。発表が同じ昨日と言う事もあってか、この引退セレモニーの箔付け程度にしか見えない。公の場で二人が並ぶのはいつ以来なんかは知りませんが、いい新聞ネタになるのは明白。
まぁ所詮はあの人たちは「広告塔」の一部みたいなもんですからいいんですけどね。
それにしても「もう帰って来んでいいよ」と言わんばかりに、背番号55を大田泰示に背負わせておいて、いざとなったら「5月5日に東京ドームで引退セレモニー」ですかおめでたい。そこで大田泰示がホームランなぞ打とうもんなら「松井秀喜の後継者キター!」が連呼されることは間違いなし。
もっとも当の大田泰示が、その頃まで一軍に帯同してるかどうかすらが怪しいですが。ホームランを打ってても、また肝心なところで牽制タッチアウトになってたりしてね(笑)。
問題は、そんな「ジャイアンツにとって大事な試合」を徹底的に潰すだけの実力が果たして今のカープにあるかどうか。それだけの采配を振るう能力が野村謙二郎監督に備わっているかいるかどうか。
しかしこれで巨人(長嶋茂雄・王貞治)、大鵬(元横綱納谷興毅さん・故人)に国民栄誉賞を送ったんだから、最終的には「卵焼き」にも何らかの賞が送られるべき。それでこそ「国民栄養賞」。
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「首相の腹づもりで決まる」あいまい基準に批判も スポニチ
政府は1日、プロ野球巨人で活躍した長嶋茂雄、松井秀喜両氏への国民栄誉賞授与方針を発表した。同賞は過去20人1団体の授与例があるが、同じ分野の2人が事実上「セット」の形で同時に受賞するのは初めてで、異例の措置といえる。菅義偉官房長官の記者会見では、長嶋氏らへの業績の評価とは別に、あいまいな表彰基準を疑問視する質問が相次いだ。「そのときどきの首相の腹づもりで決まる」(政府関係者)のが実情との見方は以前からくすぶる。
記者会見では「野村克也、張本勲、門田博光各氏ら長嶋氏以上の成績を残している選手もたくさんいる」「大リーグでは野茂英雄氏も活躍した」と、他の有力選手との違いを問う声が続いた。
菅氏は会見で、米大リーグでも活躍した松井氏についてワールドシリーズの最優秀選手(MVP)に選出されたことを理由に挙げた。だが日本人選手が大リーグへ挑戦する道を切り開いた野茂氏は、大リーグで2度のノーヒットノーランを達成している。菅氏は「長嶋、松井両氏が師弟関係にあるということから判断した」などと理解を求めたものの、明確に説明し切れたとは言い難い。
松井氏は現役を引退表明した直後とはいえ、長嶋氏がこの時期に受賞する理由は不明確だ。
線引きの難しさはこれまでも指摘されている。2000年シドニー五輪の女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子選手に贈った際も「同じ金メダルなのに、どうして柔道の田村亮子(現在の谷亮子)選手にはあげないのか」という問い合わせが官邸に殺到した例がある。
大リーグ10年連続200安打の大記録を持つイチロー選手は、2001年と04年の2回、官邸からの非公式な打診を受けたが、いずれも本人が「まだ若い」などの理由で断っている。
「○○大学名誉教授」とか「名誉○○」とか、日本人って何かと「名誉」「栄誉」と言う言葉に弱いですな。当の長嶋茂雄氏も「読売巨人軍終身名誉監督」とかなんかよく分からない「役職」だし、野村克也氏も拒否してたとは言え結局東北楽天ゴールデンイーグルスの「名誉監督就任」を引き受けてる。
「栄誉」と言う言葉を辞書で引くと「たたえられる誉れの意」とか」これまた曖昧な表現しか出てこない。何を以て「称えられる」のかも分からないし、特に長嶋茂雄氏なんか今更感ありあり。
だからと言って松井秀喜はいいのか、と言うとこれまた時期尚早中もある。まだ引退発表したのんってつい最近だし。本人がそれこそ「青天の霹靂」とすら思ってるんじゃなかろうかね。
政府が、まず最初にどっちに話を持っていったのかな、と言う気もしないでもない。まず長嶋茂雄氏の方に行ったのか。そこで「じゃあ松井秀喜も」と言われ「よっしゃよっしゃ」で付け足したのか。
ここで出てくるのが、松井秀喜の講演会の「名誉会長」(ここでもまた名誉)をやってた森喜朗氏の存在。昨年末には「もってのほか」と、これまた後援会「名誉」会長としてはえらく厳しいお言葉。まぁ「地元の人間」としての発言だろうけども、これが簡単にひっくり返るかなぁ、とも。
一応この国民栄誉賞にも、王貞治氏を表彰するために設けられた「国民栄誉賞表彰規程」なるものが存在しますが、ここにも「目的:この表彰は、広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃えることを目的とする。」としかない。
結局その時の首相のさじ加減一つ、なんだろうけども、やっぱりこの「ニコイチ」感だけは否定出来ない。根強い長嶋茂雄ファンの方、松井秀喜のファンの方からしたらどうなんでしょう。
しかも同じプロ野球で、鈴木一郎が「まだ若いから」と言うて辞退した賞を、彼よりも若いのに「引退したから」的な考えで松井秀喜に送ってもいいものなのかどうか。尤も、この件に関しては「長嶋が先か松井が先か」みたいな事になりそうですが。
別の記事では野村克也、野茂英雄の名前が記者会見で挙げられたことについて、安倍晋三首相がインタビューで「タイミング、巡り合わせというものがある。タイミングを考えていきたい。」と述べてましたが、この賞ってそんなに乱発せんといかんものなのか、とすら思います。
仮に、野茂英雄に受賞の感想とか聞いたらどう言う反応を示しますかね。パッと見、この手の「名誉もの」にはあまり興味なさそうですが。名球会入りすらも現役時代は拒否してましたからね。もっとも、プロ野球界に与えたインパクトは、松井秀喜とは比べ物にならないですか。
野村克也氏は、南海ホークスに指名された犬飼小次郎のごとく「なんで長嶋茂雄の後なんだよ」とかブツブツ文句を言いながらも「冥土の土産ですわ」とか言いつつ受賞してそうですな。
しかし
「ジャイアンツ」と言う括りで考えたら「同時に二人」ってのは凄い事なんだろうけど、ぶっちゃけ安倍晋三政権になって早くも二例目2人目3人目。粗製濫造に見えるのは気のせいでしょうか。
そんな政治的思惑までつなげて考えたら無学がバレるので書きませんが、2014年度からは消費税が8パーセントになるとか。未だに実感はないんですが、それに向けての安倍内閣支持率上昇が目的じゃないか、とすら思いますよ。「栄誉賞」でもありがたみがなくなったらおしまいですよ。
さらには読売グループの暗躍というか。
5月5日に松井秀喜の引退セレモニーが東京ドーム「対カープ戦で」行われるそうですが、ここにも長嶋茂雄氏が来場。発表が同じ昨日と言う事もあってか、この引退セレモニーの箔付け程度にしか見えない。公の場で二人が並ぶのはいつ以来なんかは知りませんが、いい新聞ネタになるのは明白。
まぁ所詮はあの人たちは「広告塔」の一部みたいなもんですからいいんですけどね。
それにしても「もう帰って来んでいいよ」と言わんばかりに、背番号55を大田泰示に背負わせておいて、いざとなったら「5月5日に東京ドームで引退セレモニー」ですかおめでたい。そこで大田泰示がホームランなぞ打とうもんなら「松井秀喜の後継者キター!」が連呼されることは間違いなし。
もっとも当の大田泰示が、その頃まで一軍に帯同してるかどうかすらが怪しいですが。ホームランを打ってても、また肝心なところで牽制タッチアウトになってたりしてね(笑)。
問題は、そんな「ジャイアンツにとって大事な試合」を徹底的に潰すだけの実力が果たして今のカープにあるかどうか。それだけの采配を振るう能力が野村謙二郎監督に備わっているかいるかどうか。
しかしこれで巨人(長嶋茂雄・王貞治)、大鵬(元横綱納谷興毅さん・故人)に国民栄誉賞を送ったんだから、最終的には「卵焼き」にも何らかの賞が送られるべき。それでこそ「国民栄養賞」。
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