ええ、縁もゆかりもない「国」同士の試合であります。

ただ、こう言う試合をゴールデンタイムで観れるのも、ワールド・ベースボール・クラシック日本ラウンドの楽しみと言えば楽しみ。ナイトゲームでオープン戦があるわけでもないですからねぇ。

とは言え、やってる試合はけっして「時間つぶし」の試合じゃない。それこそ「母国の威信」をかけた国際試合アノであって、絶対に生半可な気持ちで見たらいかん試合ばかりですよ。

Jスポーツ3の放送席はまるっきり「居酒屋中継」でしたが。

とにかく、この試合に負けたら米国に渡れるはずもなく、もちろん敗者復活に回ることもなくハイさようなら。アメリカ横断ウルトラクイズで言うたら(古)、ハワイからサンフランシスコ、ってところか。


それにしても切羽詰った試合。両チームの「心意気」の見える試合でした。

セカンドへの走塁で左太ももを負傷してしまうオランダ代表のnウラディミール・バレンティン。しかもその後、応急処置だけで守備についてた。普通なら即交代、でしょうね。結局途中退場してしまいましたが、スワローズでクライマックスシリーズ進出をかけた戦いを経験しているからなのか。

そんな状態で守備についたバレンティンを、何とかカバーすべく、バレンティンの真ん前までフライを追いかけていったセカンドのジョナサン・スコープ。オランダ語で「心意気」を何て言うのかは知りませんが、そんな「空気」がベンチにあったんだと思います。

それから、3回裏のアンドレルトン・シモンズの内野安打。ファーストへはヘッドスライディングよりも、足からスライディングしたり駆け抜けた方が早い、とか言いますが、駆け抜けたくなる所を咄嗟の判断で足からスライディング。極度の緊張感の中で、あれだけのプレイが出来るのも素晴らしい。

さらには5回裏、併殺打を打ってファーストの直前に左足を負傷したユレンデル・デカスター。

ストレッチャーで退場して行って、試合終了後には担がれてグラウンドに戻ってきた。試合途中のレポートでは、アンドリュー・ジョーンズが「折れたバットはないか」みたいなことを言うて「骨折か」とか思いました。車椅子に乗せられて云々、みたいな話になってたけど、病院には行かんかったんかな。

そんな感情があるのかどうかは分からんけど「最後までチームメイトと一緒にいたい」とか願い出たんかな。まさか「あんな状態」でグラウンドに姿を見せるとは思いませんでしたが(笑)。

その他にも、バットが折れたな音がしたにも拘らず、センターに抜けていく打球もあった。気持ちがどうとか言うのを連呼するのは好みませんが、それこそ気持ちを込めて全力でスイングすれば、ボールは飛んでいくもんなんですよ。勿論、そのひと振りに気持ちを込めるために練習してるんですよ。

あと、いいなと思ったのが、ホームランを打った選手をベンチ前ではなく、ホームベース付近で全選手が待ち構えていること、そしてそこで「ハイタッチ」を済ませること。ベンチの雰囲気を見せるにはうってつけのパフォーマすだと思うんですがどうでしょう。NPBでもどっかやらんかね。


キューバ代表の選手も誰彼なく熱かった。そらぁ「戦い」なんだし。

それ以上にキューバ代表ベンチを見てて感じ取ったのが、野球というスポーツへの取り組み方。

キューバでは野球が国技だそうですが、それに恥じない行動を選手が示してる、とにかく監督・コーチ以下全選手がよく走る。守備位置に就く時ベンチに帰る時、タイムをとってマウンドに向かう時。

見てて気持ちいいですよ。以前も述べたかも知れませんが。

国技とまではいかんまでも、野球大国を標榜するのであれば、野球に対する取り組み方も、こう言う国際試合の場で表現すべき。野球大国の代表選手、であるのならなおさらですよ。戦う姿勢を見せるのもいいですが、各国の野球に対する姿勢も見え隠れするこの大会。こんな所でも負けたくないな。


そして話を戻してオランダ代表。

対キューバ戦5連勝とか、WBC初のベスト4とか。アンドリュー・ジョーンズやウラディミール・バレンティンがいるからとか、そんな問題じゃないでしょうね。その辺の選手が中心になってる。

ヨーロッパではまだまだ「ベースボール」は浸透してないかも知れない。けど、その数少ない選手が、AJやバレンティンを見て「こうありたい」と思ったら、またそれは個々の向上心にもつながろうし、それを自国に持って帰れば、オランダ野球の活性化にもなる、かと思います。

予選D組では、イタリアが予選1位で通過しています。今後どの程度勝ち進むかは分かりませんが、イタリアだけでなく、オランダも含めて、ヨーロッパ野球のそれこそ「底上げ」になればと思います。

まだまだ代表選手レベルでは「○○人」が活躍しているレベル、とは言え、自国位に刺激を与えぬ訳がない。地球の裏側の話ですから、生放送されているか、それこど競技人口が少ないから浸透度はどの程度あるかわかりませんが、まだ3回目の大会。時間をかけて広めていくしかないですよ。


そして今日は再び日本代表との試合。

日本代表が、同じ相手を再びボッコボコに出来るかどうか。それともギリッギリの戦いをサヨナラ勝ちという最高の形で勝ち進んできたオランダ代表がどんな試合を見せてくれるか。


順位決定戦と言う曖昧な試合になりはしますが「今日も火を吐く好ゲーム」を期待します。



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2013.03.12 / Top↑
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