今と昔では、明らかに違う所もあるとは思いますが、学ぶものは多いかと思います。



キャンプ大部屋の育成力 日本経済新聞

今どきのキャンプの宿舎は個室か、詰め込んでも2人部屋だろうが、昔は旅館の大部屋で寝起きした。親子ほどの年の差がある人々が、一つ屋根の下で暮らす合宿は「大人養成所」。私のように18歳で入った高卒ルーキーも、1カ月で大人になれた気がした。

新人は雑用係としてみんなの分の洗濯やお膳の支度をさせられた。不思議なことに、同じ雑用をするのでも、仕えて気持ちのよい先輩と憎らしいだけの先輩がいた。私は大下弘さんや関口清治さんという当時のスターの“担当”だった。その仕事は気持ちのよいものだった。

たとえば、ご飯のお代わりに備えて控えていると、大下さんらは何回かに1度「おまえに頼むと山盛りにされるから、自分で行くよ」などと理屈をつけて自分で盛っていた。おまえも疲れているだろうから、とは言わない。まだあるのにたばこを買ってこいといい、釣りを小遣いにくれた。

こんな風にされると、ますます「この人たちの役に立ちたい」となるのが人情。一方、新人をただこき使うだけの人にはレギュラーになりきれない選手が多かった。集団生活のなかで、特に猛者の集まりである西鉄ライオンズとくれば、暴力沙汰もあったと思われるだろう。ところがそれがなかった。

寮を持つ高校野球の有力校でたまに暴力が問題になる。同世代だけの偏った集団だからおかしくなる。それと違い、こちらは若造から近所のご隠居的な存在の選手までそろい、一つの「社会」になっていたのがよかったのだろう。何より、大下さんら一流の大人がいた。日夜先輩たちを観察すると、一流とそうでない者を分ける線が18歳の私にもはっきりみえた。それは「負ける」という恐怖心への向き合い方。レギュラー陣は「いつか打てなくなる」と思うのか、陰でよく練習していた。控えの人たちはマージャンや酒に逃げていた。

負けるという最も恐ろしい痛みが、スポーツには常に用意されている。人が育つにはその痛みで十分だということを一流の人ほど知っていたから、私も鉄拳を見舞われずに済んだ。



学校の寮であれ何であれ、最近は「個室」が与えられることが多いです。高校野球甲子園大会に出場する学校でも、旅館○○とかはめっきり少なくなり、いわば「シティホテル」みたいなのが目につくようになりました。地方の学校とかは、空港近くに宿泊したりとか。金あるなぁ、とは思いますが(笑)。

個人的な話ではありますが、大部屋で寝泊まり、と言えば、高校の時の夏の合宿ぐらいしかありません。金のない大阪府立の高校だったので、宿泊は学校近くの公民館、練習は学校内、食事は学校の食堂と、味も素っ気もない合宿ではありましたが、それなりに楽しかったもんです。女子がおる所では出来んような話とか(笑)。あとは修学旅行の列車内(帰路)くらいでしょうかね。

プロ野球のキャンプが「個室志向」になったのはいつ頃からでしょうね。もっとも今どの程度で個室が与えられるのかまでは知りませんが、ちょっと前までは誰某と誰々が同部屋、みたいな話が、キャンプ開始前の新聞ネタにあったような気がしますが、いつの間にか見なくなりました。

野球を「仕事」と捉え、仕事(キャンプで言えば練習)が終わったらあとはプライベート、と言う考えも分からんでもないです。プライベートゆえ、家族を連れてこようが、オンナ連れて来ようが好き勝手すればいいと思います。グラウンドでやることをやって、結果さえ残せば、の話ですが。

ただ、選手同士のつながり、と言う面を考えると、それでいいのかなぁ、と。学生ノリをプロ野球にまで、と言う気は毛頭ありません。プロフェッショナルゆえ「結果さえ出せばいい」かも知れません。

けどそれ以上に「○○の為に」と言うのが「普段から」あってもいいはずなんだ。

よく誰かが大怪我したら、帽子のつばの裏とか頭の部分に背番号を書いたりすることがあるけど、あれって、普段からその「彼」を思う気持ちが少ないんじゃんあいか、とすら思いますよ。どこがやりだしたのか誰が言いだしたのかは分かりませんけどね。

普段からそう言う気持ちを持ってプレイしているのであれば、あんなことはしないはず。外に向かってのアピールかも知れんけど、選手生命すら脅かされた河内貴哉があれだけ苦しんでいる時に、誰か帽子のつばに「24」なり「124」なり書いてたかって話にもなる。

常に、とまでは行かないけども、ある程度の時間、行動を共にすることによって、また先輩やら後輩やらと時間を共有することによって、お互いが考えていること、野球への取り組み方などの話も出来ようし、それがそのまま「チームワーク」につながり得るかもしれない。

長らく見てないけど、選手のブログとか見てても、年齢の近い選手同士でメシ食いに行ったりしてる。しかし、年上の先輩やらと行った、とかいう話はあまり聞かない。石井琢朗が現役当時に、小窪哲也等を連れて食事に行ったり、家に選手を招いたりしてたけど、そう言うのもあまり聞かなくなった。

よそのチームはどうか知らない。そういう話を出さない選手もおるとは思うけど、もっともっと、横ばっかりではなく、縦のつながりもクローズアップされてもいいはず。「鈴木一郎に対する川崎宗則」みたいな、無謀な挑戦者的なのは正直、どうかとは思いますが、あれくらい「熱い関係」が見られない。

チームとの契約の仕方などなど、何かとドライになってしまったようなプロ野球界。進化した、ように見えるんだろうけど、もう少し横だけでなく、いい意味で泥臭い縦の人間関係が見えてもいい。

それがチームの勝敗にどの程度影響してくるかは分かりませんが、監督がやたら口を酸っぱくして事ある毎に「檄」を飛ばすよりも、よっぽどチームの士気が上がるような気がします。

折しもカープでは東出君の「今季絶望」が伝えられています、何でも「選手応戦セット」から彼の分は「販売停止」になってるそうで。球団の判断なのか、東出君本人の申し出なのか(多分こっちだと思いたい)分かりませんが。これがいい方向に向かったらな。


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2013.03.02 / Top↑
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