選手の皆さん、自主トレも追い込みの時期。いい汗かいてますか。
ルーキーよ まず汗をかこう 日本経済新聞
キャンプインを前に、プロの第一歩を踏み出す新人たちへ、様々なアドバイスが贈られている。余計なお世話と思われるものもあるけれど、引退したばかりの金本知憲が阪神の新人に授けた言葉は本当によかった。
「ユニホームを着てまだ何もしていないのに、新聞に大きく載るのは恥ずかしくないか」。プロになっただけで、いっぱしに新聞に取り上げられる。しかし、それで思い上がっちゃいかんよ、というのだ。取り上げるのはマスコミで、当人らに罪はないとはいえ、それでつぶれる選手は少なくない。全球団の新人に聞かせたい言葉だった。
私が若い選手に語るとすれば「栄光は努力なり」だ。「努力なくして栄光なし」は当然として、努力するということ自体が栄光であり、結果は二の次、という意味も込めている。
若いときに思いついたこの言葉をサインにも添えてきた。求められて色紙を書いていると、横合いから先輩に「随分偉そうじゃないか」とからかわれたものだった。当時は言葉に経験が追いついていなかったかもしれないが、今、人生はほぼその通りだったと、確信を持って言える。
このコラムで何度か取り上げたけれど、19日に亡くなった大リーグの名選手、スタン・ミュージアル氏への追悼の意を込めて、その名言を若い人たちに紹介しておこう。
史上4位の通算3630安打、首位打者7回、リーグMVP3回のスーパースターであるミュージアルがカージナルスの遠征で来日したのは1958年秋。まもなく38歳になるという大ベテランに打撃の極意を尋ねると、こう語った。
「若いうちは力が打たせてくれる。年をとったら技術が、最後は経験が打たせてくれる」。年齢相応の打撃があるのだから、焦って先を急ぐなよ、というのだ。これは人生そのものにも応用できる。野球を辞めてから、私は何度この言葉に励まされたことか。
ルーキーたちよ、まずは力、肉体勝負だ。こざかしいことは忘れて若いうちは汗をかけ、と「ザ・マン」(男の中の男=ミュージアルのニックネーム)は教えてくれている。
この時期の新聞記事って、あんまりネタになりません。つか面白くないんですよね。
特に新人選手なんか、一挙手一投足全てが「プロ野球選手」になって初めての事ばかり。見聞きするものやることなすこと全て「初体験」の事ばかりですから、新聞記事にしやすいんでしょうけど。
それが、大物ルーキーになればなるほど、ついて回る報道陣も多くなり、ニュース映像とか見てても、ちゃんとトレーニング出来てるのかな、とか思ってしまう次第。果ては「撮影用じゃなかろうな、とか勘ぐってしまうこともしばしば。いいんだか悪いんだか。
特にこの時期は、高校生ルーキーなんか、選抜高校野球大会の出場校が決定する時期なので「後輩たちにコメントを」とか言われて、アレコレアドバイスとかしてたり。甲子園に行く後輩の心配も結構だとは思うけど、これから野球で食っていく自分の身を案じろよ、とすら思いますけどね。
高校野球、大学野球、社会人野球と、野球をやってきたのは、プロ野球に入る素地としてはいいことだとは思うけど、そこの練習だけで一生、と言うか引退までプロ野球で食っていけるわけがない。
どんな練習をやっているのか、どんなトレーニングをやっているのか、を合同自主トレで学ぶのもいいけど、それとは別にもっと「鍛える」練習メニューは作ってやらないといけない。
プロ野球選手ってのはそれこそ、野球を職業としているわけで。その事を考えたら、プロ野球を「職業野球」と言い、その言葉を使い続けてた大沢親分はすごいな、と思ったもんですが。
「職業」にした以上、結果は問われる。結果は即「年俸」に直結するのであって、けっしてては抜けない。インタビュー受けているのがどのタイミングかは分からないけど、いちいち練習場の移動中とかに話を聞くべきでもないし、話をすべきでもない。つか、喋ってる暇などないはず。
どんな練習をアマチュアでして来たのかは知らんけど、プロ野球のキャンプはそれこそ、朝から晩まで野球漬け。いらんことを考えている場合じゃない。その練習に耐えうる為にも、自主トレは大事なものですよ。ピッチングをするものいいけど、その数倍の練習に耐えうるだけの体を作らないと。
これはもちろん、先輩選手にも言えますよ。
チームで成績を残せなかったところ、それはもちろん、個人成績にもつながってる。10勝しようが15勝しようが、シーズンで「負けた」のは事実。練習に「これくらいやれればいい」は絶対にない。
あとひとつのバッターアウトを取るために、あと一本のタイムリーヒットを打つために、前年以上の練習を貸すことはごくごく当たり前のこと。その為に、あとグラウンド一周、腹筋一回プラス、練習の喩えが古いかもしれませんが、それが「日々是精進」ってもんじゃないですかね。
とにかく、インタビューでゴタクを並べるよりも、まず練習じゃないですかね。日本一になったジャイアンツはジャイアンツで「連覇」を考えておるだろうし、追いつかなかったドラゴンズはドラゴンズで「派遣奪還(この言葉もあまり好きではないですが)」を考えてる。
ぶっちゃけ、それ以下に沈んでるカープは、何をするにもジャイアンツやドラゴンズの選手の2倍、3倍の練習やトレーニングを積まぬことには、追い越すどころか追いつくことすらままならない。
1分たりとも、休んでいる暇はない。
以下、どれでもクリックして頂ければ是幸い。これからの励みになります。
ルーキーよ まず汗をかこう 日本経済新聞
キャンプインを前に、プロの第一歩を踏み出す新人たちへ、様々なアドバイスが贈られている。余計なお世話と思われるものもあるけれど、引退したばかりの金本知憲が阪神の新人に授けた言葉は本当によかった。
「ユニホームを着てまだ何もしていないのに、新聞に大きく載るのは恥ずかしくないか」。プロになっただけで、いっぱしに新聞に取り上げられる。しかし、それで思い上がっちゃいかんよ、というのだ。取り上げるのはマスコミで、当人らに罪はないとはいえ、それでつぶれる選手は少なくない。全球団の新人に聞かせたい言葉だった。
私が若い選手に語るとすれば「栄光は努力なり」だ。「努力なくして栄光なし」は当然として、努力するということ自体が栄光であり、結果は二の次、という意味も込めている。
若いときに思いついたこの言葉をサインにも添えてきた。求められて色紙を書いていると、横合いから先輩に「随分偉そうじゃないか」とからかわれたものだった。当時は言葉に経験が追いついていなかったかもしれないが、今、人生はほぼその通りだったと、確信を持って言える。
このコラムで何度か取り上げたけれど、19日に亡くなった大リーグの名選手、スタン・ミュージアル氏への追悼の意を込めて、その名言を若い人たちに紹介しておこう。
史上4位の通算3630安打、首位打者7回、リーグMVP3回のスーパースターであるミュージアルがカージナルスの遠征で来日したのは1958年秋。まもなく38歳になるという大ベテランに打撃の極意を尋ねると、こう語った。
「若いうちは力が打たせてくれる。年をとったら技術が、最後は経験が打たせてくれる」。年齢相応の打撃があるのだから、焦って先を急ぐなよ、というのだ。これは人生そのものにも応用できる。野球を辞めてから、私は何度この言葉に励まされたことか。
ルーキーたちよ、まずは力、肉体勝負だ。こざかしいことは忘れて若いうちは汗をかけ、と「ザ・マン」(男の中の男=ミュージアルのニックネーム)は教えてくれている。
この時期の新聞記事って、あんまりネタになりません。つか面白くないんですよね。
特に新人選手なんか、一挙手一投足全てが「プロ野球選手」になって初めての事ばかり。見聞きするものやることなすこと全て「初体験」の事ばかりですから、新聞記事にしやすいんでしょうけど。
それが、大物ルーキーになればなるほど、ついて回る報道陣も多くなり、ニュース映像とか見てても、ちゃんとトレーニング出来てるのかな、とか思ってしまう次第。果ては「撮影用じゃなかろうな、とか勘ぐってしまうこともしばしば。いいんだか悪いんだか。
特にこの時期は、高校生ルーキーなんか、選抜高校野球大会の出場校が決定する時期なので「後輩たちにコメントを」とか言われて、アレコレアドバイスとかしてたり。甲子園に行く後輩の心配も結構だとは思うけど、これから野球で食っていく自分の身を案じろよ、とすら思いますけどね。
高校野球、大学野球、社会人野球と、野球をやってきたのは、プロ野球に入る素地としてはいいことだとは思うけど、そこの練習だけで一生、と言うか引退までプロ野球で食っていけるわけがない。
どんな練習をやっているのか、どんなトレーニングをやっているのか、を合同自主トレで学ぶのもいいけど、それとは別にもっと「鍛える」練習メニューは作ってやらないといけない。
プロ野球選手ってのはそれこそ、野球を職業としているわけで。その事を考えたら、プロ野球を「職業野球」と言い、その言葉を使い続けてた大沢親分はすごいな、と思ったもんですが。
「職業」にした以上、結果は問われる。結果は即「年俸」に直結するのであって、けっしてては抜けない。インタビュー受けているのがどのタイミングかは分からないけど、いちいち練習場の移動中とかに話を聞くべきでもないし、話をすべきでもない。つか、喋ってる暇などないはず。
どんな練習をアマチュアでして来たのかは知らんけど、プロ野球のキャンプはそれこそ、朝から晩まで野球漬け。いらんことを考えている場合じゃない。その練習に耐えうる為にも、自主トレは大事なものですよ。ピッチングをするものいいけど、その数倍の練習に耐えうるだけの体を作らないと。
これはもちろん、先輩選手にも言えますよ。
チームで成績を残せなかったところ、それはもちろん、個人成績にもつながってる。10勝しようが15勝しようが、シーズンで「負けた」のは事実。練習に「これくらいやれればいい」は絶対にない。
あとひとつのバッターアウトを取るために、あと一本のタイムリーヒットを打つために、前年以上の練習を貸すことはごくごく当たり前のこと。その為に、あとグラウンド一周、腹筋一回プラス、練習の喩えが古いかもしれませんが、それが「日々是精進」ってもんじゃないですかね。
とにかく、インタビューでゴタクを並べるよりも、まず練習じゃないですかね。日本一になったジャイアンツはジャイアンツで「連覇」を考えておるだろうし、追いつかなかったドラゴンズはドラゴンズで「派遣奪還(この言葉もあまり好きではないですが)」を考えてる。
ぶっちゃけ、それ以下に沈んでるカープは、何をするにもジャイアンツやドラゴンズの選手の2倍、3倍の練習やトレーニングを積まぬことには、追い越すどころか追いつくことすらままならない。
1分たりとも、休んでいる暇はない。
以下、どれでもクリックして頂ければ是幸い。これからの励みになります。


2013.01.28 / Top↑
| Home |