私共のような平々凡々な人間が今更「おめでとうございます」と言うた所で、軽々しいにも程があるので、あえ手述べません。しかしながら古葉監督をはじめ、黄金期のカープからこれだけ続々と「殿堂入り」されるOBが出て来ると、「あぁ、やっぱりカープは凄『かった』」んですよね、と。



外木場氏、まさかの殿堂に「感無量」 日刊スポーツ

野球殿堂入りを決める野球体育博物館の表彰委員会は11日、競技者表彰のエキスパート部門に完全試合を含め3度の無安打無得点試合を達成した元広島外木場義郎氏(67)を選出した。

外木場氏は、伝説の右腕と並ぶ偉業で殿堂入りを果たした。沢村栄治と並ぶ3回のノーヒットノーランを達成したが、完全試合1回を含む3回は初の記録。殿堂入り記者発表で「まさかという気持ち。感無量です」と緊張した表情を見せた。

初勝利が最初の無安打無得点試合だった。65年10月2日の阪神戦(甲子園)で「大場(進)さんが練習中に故障して急きょ(先発が)回ってきた。相手は阪神の村山実さんでしたから、運命的だなと」と振り返る。試合後に報道陣から初勝利での大記録達成者は短命が多いと指摘されて「何ならもう1回やりましょうか」と言い返し、3年後に完全試合で実現させた。

3回目は72年4月、V7を達成していた巨人相手だった。だが通算では131勝138敗と負け越しており「(殿堂入りは)無理だろうと思っていた」という。故障もあったが「自分のスタイルを曲げてまで投げようとは思わなかった。真っすぐとカーブ、それにこだわって野球生命をかけた」とスタイルを変えなかった。現在は広島市内で中学生を指導。伝説を超えた頑固さは、未来へ伝えられる。



いい加減に、ジャイアンツ風味満載の「沢村栄治賞」から「外木場義郎賞」に名前を変えろ、とは前々からの私の持論ではあります。戦前の選手を「すごかった」と賞賛するのであれば、戦後にも一人くらいは、もっと賞賛さrてもいい選手がいてもおかしくない、ですよ。

まぁそれはいいんですが。

何ならもう1回やりましょうか

新語・流行語大賞は昭和59年に設けられたそうですが、この当時これがあれば、確実に「3年遅れ」で流行語大賞にノミネートされていたかと思います。こんな事3回も出来ませんよ。しかも次が、さらにレベルの高い、チーム全員でないと成し遂げられない「完全試合」ですからね。

ノーヒットノーランなんかそうそう出来るもんでもない。おそらく現役当時の外木場投手もそう思っていたかとは思います。けど、やったやらないよりも「それだけの気概でマウンドに上がってる、それだけ日々練習を積み重ねていることへの自信の表れ」かと思います。

今の選手で、これだけの自信を持ってグラウンドに出てる選手がどれくらいいるか。

ヒーローインタビューでも「次も頑張りまーす」と通りいっぺんの言葉しか出て来ない。そう言う風に教育されてるんだろうけど、これが選手の没個性化にもつながってる。誰か一人くらいは「わしはこれだけやっとるんじゃけ、負けるはずがない」くらいのことを言うてもいい。

言うた以上はそれだけの責任ものしかかってくるだろうし、成績も残さんといかん。ノーヒットノーラン後、若干低迷期がありましたが、その後積み重ねた勝ち星が130。「エースは投げまくってた」ころの成績ではありますが、それでも壊れなかったのは、練習の賜物かと思います。

そして「真っすぐとカーブ、それにこだわって野球生命をかけた」の一言。

とかく今の選手って、現状打破のために新しい変化球を覚えることを常にしてます。カープで言えば今村猛も秋季キャンプでフォークボールの習得に励んでいたそうです。昨シーズンは覚えられた、それをさらに捩じ伏せる為に新しい変化球を覚える。それはそれで「精進」としては素晴らしいこと。

しかしながら一歩間違えば、ドツボにはまることにもなりかねない。いわゆるパワーアームで入団してきたピッチャーが「コントロール」ばっかりに頭が行ってしまって、結局魅力でもあったストレートを台無しにしてしまい、変化球もマスター出来なんだ。カープに限らず、どこの球団でもあることです。

「一芸」を持っていること、それを磨くこと。それはそれで良い事だと思います。それで食っていけるのなら。ただ、それで食っていける「自信」を持つも持たないもオノレ次第。

ストレートが通用しないのなら変化球に磨きをかけよう、と言うのと同じで、フォークがダメ、スライダーもダメ、けどカーブとチェンジアップのコントロールだけは誰にも負けない、と言うのであれば、徹底的にそれ「だけ」に命をかければいい。

晩年の長冨浩志が、スライダー「だけ」でマウンドに立ち続けたのも、プロフェッショナルとしての自信の表れだったんじゃないかな、とも思います。自信よりも「こだわり」かも知れませんが。

「職人芸」「職人肌」と言う言葉がプロ野球界ではあまり聞かれんようになりました。それだけ、何か一つにこだわりを持った、また個性のある選手が少なくなった証拠かも知れません。言動や行動で目だとうとする選手はいましたが、結局「どっか行ってしまった」ような状態だし。

マウンドに立つ、グラウンドに出る以上、どんな状態であれ、カープ選手に限らずどの選手も、自信を持ってプレイをして欲しい。これはどの試合でも見てて思うし、どの選手を見てもそう思います。

心境はどうあれ「そこに立つための練習をして、そこに立つための成績を残した」んだから。打たれようが凡退しようが「出した監督が悪い」んだから。もっとも、これを分かってない監督もいますが。


とにかく、迷うことなくグラウンドに立てるように、プロ野球選手には日々練習に励んでいただきたいものです。それが好成績につながるものと信じております。

サッカーJリーグが始まって20年。どんなスポーツでも、事ある毎に「チームに貢献」という言葉が紙面を飾りますが、チームの基本はやはり「個」です。その「個」が自信を持ってプレイせんと、生きてこないとチームとしては成り立ちません。


この時期、プロ野球選手は自主トレーニングの真っ最中。とにかく「これだけ体を作ってきた」と言うのをキャンプで披露して、それを成果としてシーズンで「優勝」という形で成就出来るかは、全てはこの時期です。気を抜かぬようにトレーニングに励んでいただきたいもんです。


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2013.01.14 / Top↑
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