いわゆる「統一球」が導入されて、「ここで一発ホームラン」てのがめっきり減りました。それでもやっぱり、4番バッターが放つホームランってのは華があるもんでして。

そして最近は事ある毎に、こんな言葉が紙面を飾るようになりました



プロ野球、つなぎだけでは… 日本経済新聞

新聞の記事に「つなぎの野球」という言葉が目立つようになった。見出しや文中にそれが出てくると、内容は大体想像がつくから、その先は読まない。「打線」というくらいで、そこにもう「つなぎ」が野球に必須の要素として織り込まれている。記事ではそこから先の話を読みたい。

記事におけるつなぎの洪水の背景には、野球自体の過剰なつなぎ志向がある。誰がお立ち台に立っても「うしろの打者につなごうと思っていました」と口をそろえる。

本心だろうか。でかいのを打ってヒーローになってやる、という野心をみんなどこかに置き忘れたか。つなぎばっかりのハンバーグやつくねと似て、肝心の“肉”の量が少ない野球はうまくないはずだ。

ここで打てば大殊勲という場面でバントをさせられた選手は「ヒーローになる機会を奪われた」と監督に反発するくらいでないと面白くない。

しかし、今は抵抗する選手もいないし、監督も選手を型にはめて平気でいる。ヒーローになったことがない人にはあの快感がわからないだろう。一発で試合を決めて、仲間から「トヨ、よく打ったな」と言われたときの気持ちよさ。お金には換えられない。

プロだからお金はもらわなくてはいけないが、私は人にこれだけ喜んでもらえたらあとは何も要らない、給料泥棒になるよりは少々貧乏なヒーローでいい、としばしば思った。

人が驚くような速い球を投げ、遠くに飛ばし、精いっぱい目立ってヒーローになる、という少年の心を取り戻さないと。野球選手がこざかしくなると、ろくなことはない。

契約更改の季節。選手がこぞってつなぎに徹するのは査定でそれなりにその働きが評価され、お金になるからでもあろう。もちろんつなぎ役が決定的なカギを握る試合があり、金銭的にも評価されなければならない献身的プレーがある。

それに対しては契約更改という楽屋裏できちんと値をつけるだけのことで、プロ野球という屋台の最前列に出して売るものはまた別だ。そこのところを忘れてもらっては困る。



ホント「つなぎの野球」って言葉が氾濫するようになりましたわな。あと、よく聞かれるのが「僕は4番打者ではなく『4番目の打者』。ここまで来ると何がナニかよう分かりません。

4番目に置かれたバッターが4番打者なのであって、その逆はありえんでしょ。


中日ドラゴンズの応援歌「燃えよドラゴンズ2006」の歌詞の一部ですが

一番 荒木が 塁に出て
二番 井端が ヒットエンドラン
三番 福留 タイムリー
四番 ウッズが ホームラン


井端は別に、ヒットエンドランでなくても、送りバントでもいいと思うんですが(笑)

そのもっと前、1974年版の「燃えよドラゴンズ」には

一番 高木が塁に出て
二番 谷木が送りバント
三番 井上タイムリー
四番 マーチンホームラン


「高木」とはもちろん高木ジョイナス守道監督のこと「井上」とは、カープに入団後ドラゴンズにトレード、昭和50年に山本浩二と熾烈な首位打者争いをする井上弘昭選手のこと。

1回の表裏に限らず、イニングの先頭バッターは、まず塁に出る事を第一に考え、次のバッターはランナーをセカンドに進めるなり、とにかく本塁に近付けることを考える。それがごく当たり前のことだとは思うんですが、やpっぱり「4番バッター」と言う役割を担った人は「わがまま」でありたい。

最近はあまり見られなくなりましたが、ランナーが溜まってたら一発逆転のホームランを狙ってもよかろうし、ホームランを狙わなくても、ツーベースヒット、スリーベースヒットを狙ってもいい。狙って打てるんなら、狙ってもいいんですよ。目立ってナンボのプロ野球の世界なんだし。

とにかく「美味しい場面」を持って行く『べき』なのが4番バッターなのであって、多少強引なバッティングがあってもいい。そして一発イイのを放ったら思い切り「ドヤ顔」をしてもいい。

相手チームに「憎たらしいながらも『マイッタ』と言わせるだけの説得力のあるバッティング」をすればいい。それの最たるバッターが、行き先不明のトニ・ブランコだと思うんですが。

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こんなドヤ顔って、カープでは久しく見てませんな。敢えて言うなら旧広島市民球場最終戦の、栗原健太のツーランホームラン、くらいかなぁ。あれ以降、あの監督のおかげで「派手なパフォーマンス」は半ば封印されてしもうたし。これってバッターにとっては「華」だと思うんですけどねぇ。


後ろにつなぐ、のもいいとは思いますが、どっかで「ドカン」と決めん事には、いつまでたっても点が入らんことがあります。シングルヒットの連続で塁を埋めるのもいいけれど、その後、内野ゴロゲッツーだの何だので、チャンスを潰してしまっては元も子もない。


一人くらいわがままいっぱいにバットを振り回す選手がいてもいい。「わしが決めちゃるけぇの」とお考えて打席に入ってもいい。打てたら打てたで、思い切りベース上でドヤ顔をしてもいいし、打てなんだら打てなんだで、多少吠えてもいい。人間なんだから。モノに当たったらあきませんが。


ただ、そこに辿り着くまでには、色々と勉強せんといかんこともあろうとは思いますけどね。


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2012.12.08 / Top↑
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