まず最初に、8月20日現在のウエスタンリーグの順位表をおさらいしておきます。

1位南海 46勝37敗4分  .554
2位近鉄 39勝32敗12分 .549 ゲーム差1.0
3位広島 42勝35敗8分  .545 ゲーム差1.0

字面を揃える関係上、表記が何かアレですが。

広島東洋カープのゲーム差はもちろん、首位南海ホークスとのゲーム差。つまりは1ゲーム差、さらには勝率9厘差の中に、近鉄バファローズ含め3チームが犇めき合うと言う、ここ数年のウエスタンリーグにはない、稀に見る大混戦。

まぁ一番の驚きは、その輪の中に堂々由宇カープが参戦しとる、と言う事。

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思い返せば2009年、ナゴヤ球場でのシーズン最終戦。ぶっちぎりの最下位、どころか「勝率3割を掛けた戦い」で、9回ツーアウトから、ものの見事に大逆転サヨナラ負けを食らってから約3年。よくここまで強くなってくれたと思います。


で、今年最初のあじさいスタジアム北神戸ナイトゲーム。

連勝すれば由宇カープがバファローズどころかホークスすら追い抜いて、ウエスタンリーグの「首位」に立つという重要な試合。特に今週末からは、JABA広島大会に由宇カープが参加するため、一旦ペナントレースはお休み、2つ勝って気分良くJABA広島大会に臨みたいところ。

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平日なのに結構人がいらっしゃる。みなただの野球好きなのか暇人なのか。

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ご丁寧に「スコアボードで表示する順位表。

しかし疑問だったのは、開門してすぐの頃は、カープのバッティング練習hが見れたはずなんですが、開門してグラウンドでやってたことは、バファローズの守備練習。どこかでタイムテーブルの変更があったのか。それともグラウンド整備の都合上の問題なのか。

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そして「新神戸グリーンヒルホテル・岡本総料理長 のカレー」ですが、あじさいスタジアム北神戸でも販売してました。場所は三塁側、入場ゲート入ってすぐ左側です。おにぎりを持って来てたにもかかわらず、なんの躊躇も無く買ってしまいました(笑)。

追記:残念ながら選手は買いに来ませんでした。

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先に発表になった両チームの先発投手。カープは篠田純平、バファローズは金子千尋。もう完全に「ガチ首位攻防戦」。そう言えばバファローズは、月曜日にボビー・スケールズと竹原直隆を出場選手登録を抹消。これはバファローズ・新井宏昌監督の並々ならぬ意欲、か。



先攻:広島東洋カープ
1(中)中東
2(左)鈴木
3(右)廣瀬
4(一)岩本
5(遊)小窪
6(捕)會澤
7(二)庄司
8(三)山本
9(指)中村憲
投手:篠田

後攻:オリックスバファローズ
1(左)荒金
2(三)梶本
3(指)竹原
4(一)北川
5(遊)山崎浩
6(右)由田
7(中)宮崎
8(捕)鈴木
9(二)堤
投手:金子千尋

両チームとも、一軍で十分通用する(と思われる)クリーンアップ。先々週のマツダスタジアムでは代打出場だった北川博敏が守備につけるようにまで回復してました。

打撃成績
1回表

中東    2‐0から3球目を打って右中間突破スリーベースヒット (ノーアウト3塁)
鈴木    0‐1から2球目を打って浅いセンターフライ (ワンアウト3塁)
廣瀬0‐1から2球目を打ってレフト前タイムリーヒット (ワンアウト1塁)
バファローズ0‐1カープ
岩本    1‐2から4球目を打ってライト前ヒット (ワンアウト1・2塁)
小窪    1‐1から3球目を打ってサードゴロダブルプレイ

先頭の中東君がいきなりのスリーベースヒット。これで点が入らないわけがない。

1回裏
荒金    2‐2から5球目を空振り三振
梶本    0‐2から3球目を打ってサード顔面(無事)強襲ヒット (ワンアウト1塁)
竹原    初球を打ってセカンドゴロダブルプレイ

あまり笑えんプレイが。山本芳彦の額付近い打球がコツーン。大事には至りませんでしたが。

2回表
バファローズ選手交代
ピッチャー金子千尋→フィガロ


會澤    1‐1から3球目を打って右中間突破スリーベースヒット (ノーアウト3塁)
庄司    フルカウントから6球目を選んでフォアボール (ノーアウト1・3塁)
山本    3‐1から5球目を打ってファーストフライ (ワンアウト1・3塁)

中村憲   初球を打って2点タイムリースリーベースヒット (ワンアウト3塁)
バファローズ0‐3カープ
中東    0‐1から2球目を打ってライト線タイムリーツーベースヒット  (ワンアウト2塁)
バファローズ0‐4カープ
鈴木    1‐0から2球目を打ってセカンドゴロ (ツーアウト2塁)
廣瀬    3‐1から5球目を打ってサードゴロ

たった2イニングで3本のスリーベースヒット。金子千尋やアルフレッド・フィガロいタイミングが合わせやすいのか、とんだコースがよろしいのか、何となく「軽々」といった印象。バットが振れてるだけでなく、皆よく走る。ただ打つだけじゃない、今年の由宇カープの特徴がよく出てます。

そして謎なのが、バファローズ先発金子千尋謎の降板。たった1イニング14球。最初からそう言う予定だったのか、何らかのアクシデントなのか。そしてリリーフのマウンドに上がったアルフレッド・フィガロは本当にスタンバイOKだったのか、何もかもが謎のイニング、でした。


2回裏
カープ選手交代
ショート小窪→申

北川    0‐2から3球目にデッドボール (ノーアウト1塁)
山崎    1‐2から4球目を打ってファーストライナーダブルプレイ
由田    初球を打ってピッチャーライナー

突然とも思える小窪君の交代。詳細か分かりませんが、おそらく第一打席で、右打ちのサインが出てて、それに失敗したからかな、とも。

3回表
岩本    1‐0から2球目を打ってセンターオーバーツーベースヒット (ノーアウト2塁)
申     フルカウントから6球目を選んでフォアボール (ノーアウト1・2塁)
會澤    3‐1から5球目を打ってショートゴロダブルプレイ
庄司    1‐2から4球目を空振り三振

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なんとまぁ良い夕暮れ。

3回裏
宮崎    初球を打ってサードゴロ
鈴木    2‐0から3球目を打ってライト前ヒット (ワンアウト1塁)
堤     1‐2から4球目を打ってセカンドゴロ (ツーアウト2塁)
荒金    フルカウントから7球目を打ってセンター前タイムリーヒット (ツーアウト1塁)
バファローズ1‐4カープ

カープ選手交代
ピッチャー篠田→梅津


↑荒金のヒット以降、ピッチャー交代までの動向。

梶本    2‐1から4球目を打ってセカンドゴロ

篠田君負傷退場。打球に対して本能的に手が出てしまうのは致し方ないとは思いますが、よりによって利き手の左というのはどうなのかな。普段字を書く時等が右なのか。だから左手が出る、のも分からんことはないですが。ちょっとした事で大怪我に繋がりかねない素手捕球。治らんもんかな。

4回表
山本    初球を打ってファーストゴロ
中村憲    初球を打ってライトフライ
中東    初球を打ってサードゴロ

3球で終わらんでも(笑)。

4回裏
竹原    初球を打ってレフト前ヒット (ノーアウト2塁)
北川    1‐1から3球目を打ってレフトフライ
山崎    1‐2から5球目を打ってファーストライナーダブルプレイ

山崎浩司が2打席連続ファーストライナーダブルプレイの、珍事といえば珍事。しかも、岩本君がダイビングキャッチしたとかそんなんじゃなく、本当に「守っている所にボールが飛んだ」ようなプレイ。もうこれはただただ「ついてない」と言いようがないですね。

5回表
鈴木    2‐0から3球目を打ってセンター前ヒット (ノーアウト1塁)
廣瀬    1‐0から2球目を打ってショートゴロエラー (ノーアウト1・2塁)
岩本    2‐1から4球目を打ってファーストゴロ (ワンアウト2・3塁)
申     2‐1から4球目をスクイズ、ピッチャー送球エラーで2者生還、申はセカンドへ (ワンアウト2塁)
バファローズ1‐6カープ
會澤    1‐2から4球目を空振り三振 (ツーアウト2塁)
庄司    1‐2から4球目を打ってピッチャー強襲内野安打 (ツーアウト1・3塁)
山本    1‐0から2球目を打ってショートゴロタイムリーエラー (ツーアウト1・2塁)
バファローズ1‐7カープ
中東    1‐0から2球目を打ってセカンドゴロ

打って走って送って、の、今年の由宇カープを象徴するような攻撃。しかも、かつてのチームメイト・山崎浩司が1イニング2エラーの出血大奉仕。走塁って足の速い遅いは関係ないですね。

5回裏
由田    フルカウントから6球目を打ってセンター前ヒット (ノーアウト1塁)
宮崎    0‐1から2球目を打ってセカンド後方ポテンヒット (ノーアウト1・2塁)
鈴木    0‐2から3球目を打ってサードゴロダブルプレイ崩れの間に1点 (ワンアウト1塁)
バファローズ2‐7カープ
堤     初球を打ってサードフライ(ツーアウト1塁)
荒金    1‐1から3球目を打ってセカンドライナー

6回表
バファローズ選手交代
ピッチャーフィガロ→阿南

中東    ストレートのフォアボール (ノーアウト1塁)
鈴木    初球を打ってライトフライ (ワンアウト1塁)
次打者廣瀬の3球目に盗塁失敗、と言うより牽制で飛び出しランナーアウト
廣瀬    1‐2から4球目を空振り三振

6回裏
梶本    0‐2から3球目を空振り三振
竹原    1‐0から2球目を打ってセンター前ヒット (ワンアウト1塁)
北川    1‐2から4球目を打ってセンターフライ (ツーアウト1塁)
山崎    2‐2から5球目を打ってセカンドゴロ

7回表
バファローズ選手交代
ピッチャー阿南→鴨志田

岩本    1‐0から2球目を打ってレフト線ツーベースヒット (ノーアウト2塁)
申     1‐0から2球目を打ってショートゴロ (ワンアウト2塁)
會澤    1‐1から3球目を打ってピッチャーゴロ (ツーアウト3塁)
次打者庄司の初球にワイルドピッチ、サードランナー岩本生還
バファローズ2‐8カープ
庄司    0‐2から3球目を打ってセカンドゴロ

7回裏
カープ選手交代
ピッチャー梅津→金丸

由田    0‐1から2球目を打ってサードゴロ
宮崎    フルカウントから10球目を選んでフォアボール (ワンアウト1塁)
鈴木    2‐2から5球目を打ってライト前ヒット (ワンアウト1・2塁)
代打辻   0‐2から3球目を打ってライト前タイムリーヒット (ワンアウト1・3塁)
バファローズ3‐8カープ

カープ選手交代
ピッチャー金丸→岸本

荒金    0‐2から3球目を空振り三振 (ツーアウト1・3塁)
梶本初球を打ってセカンドゴロ

8回表
バファローズ選手交代
ピッチャー鴨志田→長峰
代打辻→セカンド柴田

山本    3‐1から5球目を選んでフォアボール (ノーアウト1塁)
憲の代打真崇2‐1から4球目を打ってファーストゴロセカンド封殺 (ワンアウト1塁)
中東    2‐2から5球目を打ってレフト前ヒット (ワンアウト1・2塁)
鈴木    2‐1から4球目を打ってセンターフライ (ツーアウト1・2塁)
次打者廣瀬の2球目にワイルドピッチ (ツーアウト2・3塁)
廣瀬    2‐0から3球目を打ってレフトフライ

8回裏
竹原    フルカウントから8球目を選んでフォアボール (ノーアウト1塁)
北川    2‐1から4球目を打ってレフト前ヒット(ノーアウト1・2塁)
山崎    初球を打ってセカンドゴロダブルプレイ(ツーアウト3塁)
由田    フルカウントから6球目を選んでフォアボール(ツーアウト1・3塁)
宮崎    2‐0から3球目を打ってセカンドゴロ

9回表
バファローズ選手交代
ピッチャー長峰→西川

岩本    1‐2から4球目を打ってライトフライ
申    フルカウントから7球目を空振り三振
會澤初球を打ってショートゴロ

9回裏
カープ選手交代
ピッチャー岸本→中田

鈴木    0‐2から3球目を打ってライト前ヒット (ノーアウト1塁)
柴田    1‐2から4球目を空振り三振 (ワンアウト1塁)
荒金    0‐2から3球目を打ってライト前ヒット (ワンアウト1・2塁)
梶本    2‐0から3球目を打ってライト前タイムリーヒット (ワンアウト1・2塁)
バファローズ4‐8カープ
竹原    2‐1から4球目を打ってレフト前ヒット (ワンアウト満塁)
北川    3‐1から5球目を選んで押し出しフォアボール (ワンアウト満塁)
バファローズ5‐8カープ
北川の代走に俊太
山崎    3‐1から5球目を打ってレフト線タイムリーツーベースヒット (ワンアウト2塁)
バファローズ7‐8カープ
カープ選手交代
ピッチャー中田→菊地原

山崎の代走に森山
由田    初球を打ってセカンドゴロ、サードランナー生還
バファローズ8‐8カープ
代打伊藤  0‐2から3球目を空振り三振

もうアレですよ。楽勝モードの試合をぶち壊してしまった中田廉君は正直「懲罰モノ」。ピリッとしないどころの話ではなく、球が走ってないのを、どうにかしてストレートストレートで誤魔化そうと、會澤君がリードしてるにも拘わらず、全くストレートが決まらない。

変化球も投げてたんだろうけど、スタンドから見てる分にはとても切れてるようには見えない。低いわ高いわ真ん中に来て痛打喰らうわで、全くお話にならず。3分の1イニングで5失点。猛省を促します。体調面お管理も難しいとは思いますが、マウンドに上がる以上、言い訳は出来ません。


由宇町 130 030 100 8
北神戸 001 010 105 8


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両チームとも、反省会と言うよりも「猛省会」。思いっきり打ち込まれてしまった中田廉君は、ベンチの後ろの方でしょんぼりしてます。まぁこれは致し方ないこと。その手前には左手中指に包帯を施した篠田君が見えます。一番の無念は彼かな。立ち上がりが良かっただけに。

投手成績
(左から順に 登板イニング数、対戦打者、投球数、被安打、与四死球、奪三振、失点、自責点)
広島東洋カープ
篠田   2.1  10  32   3   1   1   1   1
梅津   3.2  13  42   4   0   1   1   0
金丸   0.1   4  20   2   1   0   1   1
岸本   1.2   7  36   1   2   1   0   0
中田   0.1   7  27   5   2   1   5   5
菊地原  0.2   2   4   0   0   1   0   0
オリックスバファローズ
金子千  1     5  14   3   0   0   1   1
フィガロ 4    23  71   6   2   2   6   3
阿南   1     3  10   0   1   1   0   0
鴨志田  1     4  10   1   0   0   1   0
長峰   1     5  20   1   1   0   0   0
西川   1     3  12   0   0   1   0   0



とにかく目立ったのが中東君の好調さ。1回表の先頭バッターでスリーベースを放ったかと思ったら、一気に3安打1四球の大活躍。最初にスリーベースヒットが出たおかげで「まさかのサイクルヒット」が見れるかなとか思ったんですが、さすがにそれは無理だったようで。

そして岩本君も猛打賞。実績のある選手がしっかり結果を残してくれてるおかげで、若い人たちにもいい刺激にあってるし、今の由宇カープの好調にもつながってるんだと思います。

しかし

両チームよく打ってよく走ってよくミスっての3時間33分(くらい)の試合。両チーム合わせて26安打と言うのは、首位を目指すべきチームの試合なのかどうなのか、という疑問も残ります。その他にも、エラー、ワイルドピッチに走塁ミス送球ミス。なんか色々と「凄まじい」試合でした。

カープから見れば「勝てた試合」を取れなかったダメージが残らないかな。まぁ8点も取れば誰もが「これで行けるじゃろ」とは思うはず。そういう満身が(しつこいようですが)廉君になかったか。

強いチームってのは、プレイのスキだけじゃなく、心の隙も見逃さず突いてくる。特にピッチャーであれば、投げるボールにそれが如実に現れる。バファローズ軽々と連打を食らってしまった原因もそこにあるんじゃんないかな、とか思ったりもします。

これでこの連戦中に、由宇カープがウエスタンリーグの首位に立つ可能性は、あえなくなくなってしまいましたが、とにかく昨日は「負けなかったこと」をよしとして、今日の試合に臨んでほしいな。まだ優勝欲しいなが決まったわけでもない、順位が確定したわけじゃないですからね。

そしてこの引き分けで、今回の遠征でウエスタンリーグ首位に立つ「野望」は途絶えました。

しかしながらまだまだ戦いは続きます。もうここ暫らくずっと「厘差」の戦いが続いてます。本当にいい経験をしてると思います。そんなプレッシャーの中でこれだけ点を取れたことは誇るべき。


まだまだ、由宇カープの熱い戦いが続きます。


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2012.08.21 / Top↑
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