ヒロシマに絡んでる者の端くれとして8月6日は、やっぱり色々と考える日です。

「これでいいのか?」「いいわけないだろう!」「じゃあ立ち上がろう!」みたいなのじゃあなくて。それでも毎年、黙祷の静けさを切り裂くように「団体」が街宣車でアジテーション演説をしてますが。

平和祈念式典の真横であんな事を出来ると言う平和さを感じ取れぬものかな、とも。

実際に3年前、平和祈念式典に参加して、黙祷している最中でも、「団体のクルマ」から発せられる「雑音」の大きさに辟易したのを覚えています。せめて式典が行われている数十分、黙祷が行われる1分間だけでも、黙っておれぬものか。まぁこれだけは半永久的になくならんもんだとは思いますが。

安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから

とは原爆死没者慰霊碑に刻まれてる言葉ですが、あれじゃとても安らかには眠れんだろうし、「過ち」が一体何か、と言う論争がすっとあるみたいですが、こうやって8月6日に、静かに出来ない人達が毎年毎年湧いて出てくるのが「繰り返されている過ち」なのかもとすら思います。


昨日のマツダスタジアムでのカープ対タイガース戦は「ピースナイター」として行われてました。



ナイターでも核廃絶の願い 中国新聞

核兵器廃絶や平和への願いを発信する「ピースナイター2012」が5日、広島市南区のマツダスタジアムであった。南区出身の被爆者で野球解説者の張本勲さん(72)が、カープ対阪神戦の始球式をし、核兵器のない世界の実現を願った。

巨人などで活躍した張本さんは、現役時代と同じ背番号10の、カープのユニホーム姿で登場。打席には阪神の金本知憲外野手が立った。大きなモーションでゆっくり投じ、白球がミットに収まると大歓声が起きた。始球式の後、張本さんは「核廃絶に皆さんが立ち上がってくれればと願っています」と報道陣に語った。

五回終了後、約3万290人の観客が中国新聞の別刷りを掲げた。別刷りは緑と赤の2種類。原爆ドームと同じ高さ約25メートルの位置にある内野席の観客が赤を広げ、緑に染まったスタンドに赤い「ピースライン」を浮かび上がらせた。



正直、紙を広げる必要性もないし、「ピースライン」の意味合いもよく分からない。戦後67年経過して戦争の悲惨さよりも「平和への願い」に方向転換、と言う意味合いもあるんだろうけど、本当に「ピース」もっと言えば「Love&Peace」を感じたいのであれば、ポスターを広げるよりも、黙祷した方が良かったのでは。鳴り物を一切自粛して、静かに野球を楽しんでもいいんでは、とすら思います。

今後100年草木も生えないとすら言われたヒロシマの地で、好きな野球を存分に観戦、そしてプレイ出来るありがたみ。そして、自分がやってきた好きな野球で、この先身を立てる厳しさと楽しさ。

カープに入団した新人選手は、一度原爆資料館なり原爆ドームなり、平和祈念公園なり見学して回ったらええとも思いますよ。これから自分が野球をする「広島(東洋)カープ」と言うチームが、どういった街で根付いているか。そして広島の街がどんな状態からここまでになったか。

それが身にしみたら「おもんねーわ」とは言えんでしょうけどね(まだ言うとる)。

観戦に行くにしても、ただ宿と球場の往復だけでは。八丁堀や紙屋町界隈、少し横道に逸れたら案内板や説明書きがあったりします。そう言うのんをちょっと見て回るだけでもいいかと思います。

広島では近年、被爆された方々の高齢化が顕著になり「語り部」の減少を懸念した広島市では、原爆を実体験してない世代が被爆体験を語り継ぐ「伝承者」を公募すると言う記事を中国新聞で見ました。既に記事が削除されとるんでちと残念なですが、こうやって新たな取り組みも始まってます。

わしらも「語り部」「伝承者」には到底なれんだろうけど「こう言う事実が過去にあった」と言う事を常日頃から頭の中に叩き込んで日々を送りたいと考えています。

特に今年は、昨年の東日本大震災の影響でで「原子力」と言うモノを介して、原子力発電所と原子爆弾をつなげるかか繋げないか、と言う論争がちょこちょこ見受けられます。

原子力発電所と原子爆弾。繋がりそうで繋がらなさそうで。それでも広島の人からしたら、切れそうで切れぬもの。中国電力の原子力発電所が広島から遠く離れた所にしかない事からそれが伺えます。


今年初めて日本に、そして広島に来たであろうキャム・ミコライオやブラッド・エルドレッド、また相手ベンチにいるマット・マートンは、昨日のマツダスタジアムで流れてた「イマジン」を聞いて、そして球場の様子を見て何を思ったんでしょうね。


そして明日から、また68回目への1年。


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2012.08.06 / Top↑
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