さて、携帯サイトに大半が移行してしまった中国新聞のカープ情報。

こんなことを言うのもアレですが、金さえ払えばいつでもどこでも、あらゆる情報が手に入るとはいえ、これまで普通に見れたモノが急に何もかも有料になるのってどうなんでしょうね。



カープ V逸20年 私の提言<6>
育成とは ファーム勝利から学べ 木下富雄さん(60)

中国新聞携帯サイト

▽隣は敵 厳しい競争必要

ファームで勝利と育成を両立するのは確かに難しいですよ。2001年に二軍監督を引き受けた時、球団からは「全部負けてもいいから1年間で1人を1軍に上げてくれ」と言われた。

ただね、僕はカープが強い時期に選手時代を過ごしたから「勝負は勝たなければいけない」との気持ちが強かった。由宇球場での練習も緊張感を感じなかった、これではいけないと思った。勝たないと覚えられないこともありますから。

03年は1番天谷、3番末永、4番栗原と若手を固定し、育成も重視しながら前期の優勝争いをしていた。そして、残り10試合になった時にスタッフミーティングで「優勝争いの重圧の中でプレーしてこそ、1軍で通用する。この10試合は勝ちにいく野球をやろう」という話をした。

球団の担当者には「それは困る。球団の育成方針と違う」と反対されました。でも、僕のクビをかけてでも選手に教える時は今しかないと思った。だから全員を集めて「今後は起用方針や作戦が変わる。勝ちに行くぞ」と伝えたんでっす。

一つ勝つごとに優勝へ近づくでしょう。そしたら何も言わなくても選手が一生懸命練習をし始めた。1点をどう取るか、どう防ぐかは僕もコーチ陣も考えるんだけど、選手も一生懸命考える。一体感が生まれて、いいムードも生まれてね。そのまま、ほとんど負けずに優勝できた。

自分の挙げた1打点でチームが勝てば、自身が何倍にも増す。投手も同じですよ。だから負けに慣れちゃあダメ。相手もファームなんだから。カープの黄金期はファームも強かったんです。

最近は選手同士の仲がすごく良いでしょ。これも伸び悩み、勝てない一因かなと思う。2軍監督時代によく言っていた。「ベンチでお前の隣に座っているやつは敵だ」ってね。人より練習して、成績を残し、初めて1軍入りが近づく。

僕の現役時代なんかは、皆がバラバラだったし、だから強かったのかもしれない。レギュラー争いの競争じゃなく、レギュラー同士の競争なんですよ。山本浩二さんと衣笠祥雄さんを筆頭にね。野村謙二郎や前田智徳、金本知憲、緒方孝市といった世代も、レベルの高い競争があった。ファームでも、こういう争いをさせなくちゃいけない。

ファームの指導者に一番必要なのは、情熱でしょう。原石を何としても育てるんだという思い。当時は2軍スタッフが交代で大野寮に泊まり込んで、夜間練習に付き合っていた。苦労を共にした選手が1軍で初めて試合に出たり、ヒットを打ったりした時には、必ず電話がかかってくる。ありがとうございましたと。あのうれしさは忘れられない。



「僕の現役時代なんかは」の行がありますが、とりあえずは置いときましょう(笑)


困ったことに、ビジター球場での、鳴尾浜やナゴヤとか、限られた時間しかない練習とはいえ、見てて何となしにユルいことがありますよ。「とにかく体を動かすか」程度にしか見えない時もあります。

あじさいスタジアムでのサブグラウドでの練習とか、見てるこっちは漠然と写真を撮ったり動画を撮ったりしてますが、ホンマにこれでええんやろうか、と言う時はあります。試合に出る予定のない選手なんか、皆連れてきて、あそこで試合開始から終了までみっちりノックでも受ければいい、とかね。せっかく借りてるんだし、貸してもらってんだから、もっともっと有効に使わんとあきませんよね。

それとやっぱり「勝たないと覚えられないこと」もありますよ。

前にもどっかで書いたような気もしますが「負けて覚える相撲哉」とも言うけども、今のカープって一軍も二軍も、そんなレベルはとうに通り越してるはずなんだ。ここ10数年、散々負けておいて「何も学習出来てません、勉強出来てません」じゃあ話にならのんですよ。


「首脳陣の情熱」という面に関しては、内田順三監督(兼任打撃コーチ」には期待してます。

昨年のいつぞやかの鳴尾浜球場。とにかく内田さんはじっとしてない。二つある打撃ゲージを行ったり来たりしたかと思えば、バックネット前でトスバッティング、ティーバッティングをやってる選手のほとんど皆に声をかけてる。時折練習を止めて身振り手振りの打撃指導。

守備練習の方には全く興味を示さんので、おそらく玉木朋孝コーチに任せっきりにしてるんだとは思いますが、(去年で)64歳とはとても思えんくらいに精力的にうごいてらっしゃる。これがスワローズ入団以来、一年たりともフォームを脱がない理由なのかな、と思ったり。

ぶっちゃけ内田さん、ユニフォームを脱いだら死んでまうんちゃうか、などと(笑)

それとっぱり「指揮官・指導者としての覚悟」ですよねぇ。

文中にもありますが、「僕のクビをかけてでも選手に教える時は今しかない」それこそ、何年か前に流行った(と思われる)「やるなら今しかねぇ」ですよ。それまでにチームとして積み重ねてきたモノはあるとは思いますが、クビをかけて、とはなかなか言えるもんじゃないと思います。

それだけの覚悟が、野村謙二郎監督に果たしてあるか。

これは一軍監督と二軍監督の差、で語られるもんじゃない。「指揮官としての資質」の問題だと思います。それだけ外に向けて腹をくくれるか。それだけの覚悟と情熱を持って仕事に就けるか。

そそて、二軍監督とはいえ、やっぱり確固たる意思は持ってて欲しいんですよ。そらぁ「育成」に重点を置いて、いろんな選手が一軍に送り込まれるのは見てて楽しいです。けどやっぱり、二軍のチーム編成や試合の進め方に関しては「監督の色」がもっと出てきて欲しいんですよ。

昨シーズン限りで、山崎立翔二軍監督が退任されましたが、スターティングメンバーとかには、野村謙二郎監督の意向が多分に盛り込まれていたとか。これがダメやったんでしょうね。一昨年のオフには、山崎監督自身も、疑問を感じてた、みたいな記事もどっかに出てましたからね。

「勝つ為に手段を選ばず」とよく言います。「足を使った機動力と、投手力で勝ち進むカープ野球」を目指すのも一向に構わんとは思いますが、まずはルールの範囲内で出来る事は皆やって欲しいんだ。こっちが「へぇー」って思うようなし相手会があってもいいんと思うんだ。

ここ2年間はマイナスの意味で「へぇー」と思わせてもらいましたが。


カープの黄金期はファームも強かった。

これは昨年のウェスタンリーグ、イースタンリーグの成績を見たら一目瞭然でしょう。ベイスターズ・マリーンズ・カープといったところは軒並み下位に撃沈してる。

ウェスタンは、ホークスとドラゴンズの成績が突出してる。この2チームが「上」で日本一を争ったんだから頷けます。試合数の兼ね合いもあるけど、勝率という面を考えても、この2強は「ぶっち切り」。それだけ一軍も二軍も、勝つための準備が出来てる、ってことなんだと思いますよ。

まぁこの辺りはまたシーズンが始まってからあーだこーだ書くと思いますんで控えますが。


とりあえずまず「ファーム」って言い方をどげんかせんとあきませんね。いつから二軍を「ファーム」と呼ぶようになったんかは分かりませんけど。本当は皆「一軍サブ」でないといかんのですが。

ここまで弱かったら、三軍がどうのこうのと言う前に、二軍のあり方から練習方法から、根本的に考え直さといかん時期に来てるんでしょう。まずは「球団首脳と指導者の意識改革」かなぁ。


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2012.01.16 / Top↑
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